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A 6918:2016

(1)

目  次

ページ

1  適用範囲  

1

2  引用規格  

1

3  用語及び定義  

1

4  品質 

2

5  原料及び製造  

2

5.1  原料  

2

5.2  製造  

2

6  試験 

3

6.1  試験の種類  

3

6.2  試験室及び養生室の状態  

3

6.3  試料の調製  

3

6.4  単位容積質量試験  

3

6.5  軟度変化試験  

4

6.6  凝結時間試験  

4

6.7  曲げ強さ試験  

5

6.8  吸水量試験  

5

6.9  透水量試験  

6

6.10  長さ変化試験  

7

7  検査 

7

8  表示 

7


A 6918:2016

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,日本建築仕上材工業会(NSK)及び一般財団

法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本

工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


   

日本工業規格

JIS

 A

6918

:2016

ラス系下地用既調合軽量セメントモルタル

Premix lightweight cement mortar for metal laths substrate

適用範囲 

この規格は,セメント,軽量骨材などを主原料とし,主として木造及び軽量鉄骨造建築物の外壁,柱,

軒裏などのラス系下地に現場で水と混ぜてこてで塗り付けるラス系下地用既調合軽量セメントモルタル

(以下,既調合軽量モルタルという。)について規定する。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS A 0203  コンクリート用語

JIS A 1129-1  モルタル及びコンクリートの長さ変化測定方法-第 1 部:コンパレータ方法

JIS A 1129-2  モルタル及びコンクリートの長さ変化測定方法-第 2 部:コンタクトゲージ方法

JIS A 1129-3  モルタル及びコンクリートの長さ変化測定方法-第 3 部:ダイヤルゲージ方法

JIS A 1171  ポリマーセメントモルタルの試験方法

JIS A 1404  建築用セメント防水剤の試験方法

JIS A 5504  ワイヤラス

JIS A 5505  メタルラス

JIS A 5524  ラスシート(角波亜鉛鉄板ラス)

JIS A 6904  せっこうプラスター

JIS R 5201  セメントの物理試験方法

JIS R 6252  研磨紙

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS A 0203 によるほか,次による。

3.1 

既調合軽量セメントモルタル 

セメント,軽量骨材,無機質粉体,混和剤などを原料として,工場などであらかじめ調製・調合した粉

状のもの。

3.2 

ラス系下地 

JIS A 5504 に規定するワイヤラス,JIS A 5505 に規定するメタルラス,JIS A 5524 に規定するラスシート

(角波亜鉛鉄板ラス)などを用いた下地の総称。


2

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品質 

既調合軽量モルタルの品質は,箇条 によって試験したとき,表 の規定に適合しなければならない。

表 1-品質 

項目

品質

単位容積質量 kg/L

1.80 以下

練り上がり率

%

±5 以下

軟度変化

%

20 以下

凝結時間

始発

120 以上

終結

720 以内

曲げ強さ N/mm

2

2.0 以上

吸水量

g

40 以下

透水量 mL/h

1.0 以下

長さ変化

%

0 5 以下

原料及び製造 

5.1 

原料 

5.1.1 

セメント 

セメントは,ポルトランドセメント,高炉セメント,フライアッシュセメント,超速硬セメント,アル

ミナセメント,エコセメント若しくは白色セメントのいずれか,又はこれらを混合したものとする。

5.1.2 

軽量骨材及び骨材 

軽量骨材及び骨材は,耐久性をもつものとする。また,セメントと混合して使用した場合,硬化不良な

どの品質に有害な影響を及ぼすものであってはならない。

注記 1  軽量骨材には,パーライト,シラス発泡粒などの無機質骨材,及びスチレン,エチレン酢酸

ビニル,塩化ビニルなどの樹脂発泡体を粒状にした有機質骨材がある。

注記 2  骨材には,けい砂,石灰砂,ガラス粒,ガラス発泡粒などの無機質骨材がある。

5.1.3 

無機質粉体 

無機質粉体は,水溶物及びきょう雑物が少ないものとする。また,結合材と混合して使用した場合,硬

化不良などの品質に有害な影響を及ぼすものであってはならない。

注記  無機質粉体には,炭酸カルシウム,フライアッシュなどがある。

5.1.4 

混和剤 

混和剤を用いる場合は,既調合軽量モルタルの品質に有害な影響を及ぼすものであってはならない。

注記  混和剤には,膨張材などの無機質混和剤,及び増粘剤などの有機系混和剤がある。

5.1.5 

繊維材料 

繊維材料は,無機質又は有機質の材料とし,セメント,骨材などと混合して使用した場合,硬化不良な

どの品質に有害な影響を及ぼすものであってはならない。

5.2 

製造 

既調合軽量モルタルは,製造工場において原料の調製及び調合を行い,紙製などの容器に入れ,封かん

して出荷する。


3

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試験 

6.1 

試験の種類 

試験の種類は,表 による。

表 2-試験の種類 

試験の種類

適用試験箇条

単位容積質量試験

6.4 

軟度変化試験

6.5 

凝結時間試験

6.6 

曲げ強さ試験

6.7 

吸水量試験

6.8 

透水量試験

6.9 

長さ変化試験

6.10 

注記  練り上がり率は,単位容積質量試験によって算出する。

6.2 

試験室及び養生室の状態 

試験室の状態は,温度 20±5 ℃,相対湿度(65±20)%とする。養生室は,一般養生室及び湿空養生室

とし,一般養生室の状態は,温度 20±2 ℃,相対湿度(65±10)%とし,湿空養生室の状態は,温度 20±

2 ℃,相対湿度 80 %以上とする。

6.3 

試料の調製 

既調合軽量モルタルの試験に用いる試験体作製用の試料の調製は,次による。

a)

箇条 8 f)  の正味質量,箇条 8 h) 3)  の標準練り上がり量,及び箇条 8 h) 2)  の標準加水量から,1.0~1.2

L の試料を練り上げるのに必要な既調合軽量モルタル及び加水する上水道水の質量を算出し,それぞ

れ別の容器に入れて,一般養生室に 24 時間静置する。また,練混ぜに用いる機械器具は,あらかじめ

試験室に準備しておく。

なお,標準加水量が範囲で示されている場合は,中央値を用いる。標準加水量が容積(L)で示さ

れている場合は,1 L を 1 kg として質量(kg)に換算し,上水道水の質量を算出する。

b)  試料は,a)  の処置を行った後,JIS R 5201 の 9.2.3(機械練り用練混ぜ機)に規定する練混ぜ機を使用

し,練り鉢に上水道水を入れ,低速(自転速度:毎分 140±5 回転,公転速度:毎分 62±5 回転)で

30 秒間に既調合軽量モルタルを投入し,更に 60 秒間練り混ぜる。次に,30 秒間休止し,この間に適

切なさじ又はへらで練り鉢及びパドルに付着した試料を練り鉢の中心部に集めるようにしてかき落と

す。休止が終わったら,低速で更に 120 秒間練り混ぜる。

6.4 

単位容積質量試験 

6.4.1 

試験体 

試験体は,6.3 によって調製した試料とする。

6.4.2 

試験の手順 

試験の手順は,JIS A 1171 の 6.4(単位容積質量試験)による。

6.4.3 

練り上がり率の算出 

練り上がり率 R(%)は,式(1)によって算出し,四捨五入によって整数に丸めて示す。

100

s

s

×

=

V

V

V

R

  (1)


4

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ここに,

R

練り上がり率(%)

V

式(2)によって算出した製品 1 袋の練り上がり量(L)

V

s

: 箇条 8 h) 3)  の標準練り上がり量(L)

M

W

W

V

w

m

+

=

  (2)

ここに,

V

製品 1 袋の練り上がり量(L)

W

m

: 箇条 8 f)  の正味質量(kg)

W

w

: 6.3 a)  の標準加水量(kg)

M

6.4.2 で求めた単位容積質量(kg/L)

6.5 

軟度変化試験 

6.5.1 

試験体 

試験体は,6.3 によって調製した試料とする。

6.5.2 

試験の手順 

試験の手順は,次による。

a)  6.3 によって調製した後,直ちに試験体をほぼ 2 等分して,一方の試験体によって初期フロー値測定を

行い,もう一方の試験体は練混ぜに用いた練り鉢に入れたままの状態で一般養生室に 10 分間静置した

後,フロー値測定を行う。

b)  初期フロー値の測定は,JIS R 5201 の 12.2(フロー値の測定)による。ただし,試験回数は 1 回とし,

その値をミリメートル(mm)を単位とする無名数の整数で表し,初期フロー値 F

0

とする。

c)

次に,練混ぜに用いた練り鉢に入れたままの状態で一般養生室に 10 分間静置した試験体を 6.3 b)  に

規定する練混ぜ機を用いて低速で 30 秒間練り直した後,b)  に示す方法によってフロー値を測定して,

そのフロー値 F

10

を求める。

d)  軟度変化 F(%)を式(3)によって算出する。

100

0

10

0

×

=

F

F

F

F

   (3)

ここに,

F

軟度変化(%)

F

0

: 初期フロー値

F

10

: 10 分静置後のフロー値

e)

上記の a)d)  を 2 回行い,2 回の平均値を四捨五入によって整数に丸めて示す。

6.6 

凝結時間試験 

6.6.1 

試験体 

試験体は,6.3 によって調製した試料とする。

6.6.2 

試験の手順 

試験の手順は,次による。

a)

凝結時間の測定には,JIS R 5201 の附属書 A(凝結試験)に規定するビカー針装置を用いる。ただし,

滑り棒は JIS A 6904 の付図 1(標準軟度測定用棒中空アルミニウム)に規定する中空アルミニウム製

のものを用い,凝結時間測定用針は図 に示すステンレス鋼製の頂角 60 度円すい形針で,滑り棒との

合計質量が 100 g のものとする。また,ビカー針装置の針下の空間を確保するため,台座部分とアー

ム部分との取付けねじをはずしてアームを 180 度回転してねじで取り付けなおし,転倒を防ぐために

台座におもりを載せておく。ほかに質量 100 g のおもり及び 900 g のおもりを用意する。

b)  試験体を内径 150 mm,高さ 40 mm の型に詰め,上面を平たんに仕上げる。その後,試験体を試験体

から水分が蒸発しないような適切な容器に密封し保管する。


5

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c)

試験体をビカー針装置の下に置き,滑り棒の上に 100 g のおもりを載せて針を静かに降ろし,針の先

端が試験体の表面から約 8 mm のところで止まるときを凝結の始発とし,6.3 で水を加えたときから凝

結の始発までの時間を始発時間とする。

d)  凝結の始発から適当な時間が経過した後に,滑り棒の上に 900 g のおもりを載せて針を落としていな

い箇所に針を静かに降ろし,針の先端が試験体の表面から約 4 mm のところで止まるときを凝結の終

結とし,6.3 で水を加えたときから凝結の終結までの時間を終結時間とする。

e)

試験体の数は 3 個とし,始発時間及び終結時間の平均値を二捨三入又は七捨八入によって 5 分単位に

丸めて示す。

単位  mm

図 1-凝結時間測定用針 

6.7 

曲げ強さ試験 

6.7.1 

試験体 

試験体は,6.3 によって調製した試料を JIS R 5201 の 11.2.2(モルタル供試体成形用型)に規定する成形

用型(40 mm×40 mm×160 mm)に,JIS R 5201 の 11.5.3(成形)又は JIS A 1171 の 7.2(供試体の作製)

の方法によって 1 組 3 本詰め,所定の寸法に成形し,湿空養生室に材齢 48 時間まで静置し,脱型した後,

一般養生室に材齢 28 日まで静置したものとする。

6.7.2 

試験の手順 

試験の手順は,JIS R 5201 の 11.6(測定)及び 11.7(計算)に規定する方法によって行い,その平均値

を四捨五入によって小数点以下 1 桁の値に丸めて示す。

6.8 

吸水量試験 

6.8.1 

試験体 

試験体は,6.3 によって調製した試料を JIS R 5201 の 11.2.2 に規定する成形用型(40 mm×40 mm×160

mm)に 6.7.1 によって成形し,湿空養生室に材齢 48 時間まで静置し,脱型した後,一般養生室に材齢 28

日まで静置したものとする。


6

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6.8.2 

試験の手順 

試験の手順は,JIS A 1404 の 7.5(吸水試験)に規定する方法によって行う。ただし,浸水時間は 5 時間

とし,吸水量の平均値を四捨五入によって整数に丸めて示す。

6.9 

透水量試験 

6.9.1 

試験体 

試験体は,平滑な基板に離型紙を敷き,その上に内のり寸法 200 mm×200 mm,高さ 15 mm の成形用型

(金属製又は合成樹脂製)を置き,6.3 によって調製した試料を金ごてで塗り込み,成形用型の上縁でかき

取って表面をならし,湿空養生室に 24 時間静置した後脱型し,一般養生室に材齢 28 日まで静置し,その

後 JIS R 6252 に規定する P180 の研磨紙を用いて,成形時の下面全面を十分に研磨したものとする。

なお,試験体の数は 3 個とする。

6.9.2 

試験の手順 

試験の手順は,次による。

a)

研磨面を上にした試験体を水平に保持し,中央に図 に示す透水試験器具をシリコーン系シーリング

材などによって留め付け,48 時間以上放置する。

注記  シリコーン系シーリング材で留め付ける部分には,シリコーン樹脂系,エポキシ樹脂系など

のプライマーを塗り付けてもよい。

b)  試験体が水面下になるように水盤に沈める。透水試験器具は水頭 250 mm を保持できるもので,口径

約 75 mm の漏斗と 1 目盛 0.05 mL のメスピペット(容量 10 mL)とをゴム管などで連結したものとす

る。

c)

水盤に沈めてから 24 時間経過後,図 に示すように引き上げて試験体の下面が水盤の水面と一致する

ように固定して,メスピペットの中に 20±2 ℃の水を水面から高さ約 250 mm まで入れ,メスピペッ

トの水頭の目盛を読み取る。

d)  1 時間放置後,メスピペットの水頭の目盛を読み取る。

e)

3 個の試験体のそれぞれの c)  で読み取った水頭の目盛と d)  で読み取った水頭の目盛との差を求め,

平均値を四捨五入によって小数点以下 1 桁の値に丸めて示す。

単位  mm

図 2-透水試験(例) 


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6.10 

長さ変化試験 

6.10.1 

試験体 

試験体は,6.3 によって調製した試料を JIS R 5201 の 11.2.2 に規定する成形用型(40 mm×40 mm×160

mm)に JIS R 5201 の 11.5.3 又は JIS A 1171 の 7.2 の方法によって 1 組 3 本詰め,所定の寸法に成形し,湿

空養生室に 24 時間静置した後脱型したものとする。

なお,静置期間中に型枠中の試料の表面を平滑にしておく。

6.10.2 

試験の手順 

試験の手順は,次による。

a)

試験は,JIS A 1129-1JIS A 1129-2 又は JIS A 1129-3 に規定するいずれかの方法によって行う。

b)  試験体の測長は,脱型後及び一般養生室で 28 日間静置後に行う。

c)

長さ変化 F(%)は,式(4)によって算出し,3 個の試験体の平均値を四捨五入によって小数点以下 2

桁の値に丸めて示す。

(

) (

)

100

0

0

0

28

28

×

=

L

x

X

x

X

F

  (4)

ここに,

F

長さ変化(%)

L

0

: 基長

X

0

: 脱型直後の標準尺の測定値

x

0

: 脱型直後の試験体の測定値

X

28

: 28 日間静置後の標準尺の測定値

x

28

: 28 日間静置後の試験体の測定値

ただし,L

0

X

0

x

0

X

28

及び x

28

の長さの単位は,同一とする。

検査 

検査は,合理的な抜取検査方式を用いて,箇条 によって試験したとき,表 に適合したものを合格と

する。検査は,形式検査

1)

 と受渡検査

2)

 とに区分し,形式検査の項目は,表 の全項目とし,受渡検査の

項目は,単位容積質量及び練り上がり率とする。

1)

  製品の品質が,設計で示す全ての特性を満足するかどうかを判定するための検査。

2)

  既に形式検査に合格したものと同じ設計・製造による製品の受渡しをする場合,必要と認める

特性が満足するものであるかどうかを判定するための検査。

表示 

この規格の全ての要求事項に適合した既調合軽量モルタルの包装又は容器には,次の事項を表示する。

ただし,包装又は容器に全ての項目を表示できない場合には,h)  及び i)  の事項については,添付する印

刷物など他の方法で表示してもよい。

a)

規格番号

b)  規格名称

c)

製造業者名又はその略号

d)  製造年月日又はその略号

e)

ロット又はバッチの場合は,その識別番号又は記号

f)

正味質量

g)

有効期間


8

A 6918:2016

   

h)  使用方法

1)  練り方

2)  標準加水量

3)  標準練り上がり量

4)  その他必要項目

-  標準塗り上げ面積

-  可使時間

-  施工方法

i)

保管条件