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A 6909

:2003

(1)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,日本建築仕上材工

業会 (NSK)/財団法人日本規格協会 (JSA) から,

工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申

出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS A 6909 : 2000 は改正され,この規格に置き換えられる。


A 6909

:2003

(2)

目  次

ページ

序文 

1

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  定義

2

4.

  種類及び呼び名 

2

5.

  品質

2

6.

  原料及び製造 

12

6.1

  原料

12

6.2

  製造

12

7.

  試験

13

7.1

  試験室及び養生室の状態 

13

7.2

  試験用基板 

13

7.3

  試料の調製 

14

7.4

  試験体の数 

15

7.5

  低温安定性試験

15

7.6

  軟度変化試験A法

15

7.7

  軟度変化試験B法

16

7.8

  初期乾燥によるひび割れ抵抗性試験 

16

7.9

  付着強さ試験 

17

7.10

  温冷繰返し試験

21

7.11

  透水試験A法 

21

7.12

  透水試験B法 

22

7.13

  耐洗浄性試験 

23

7.14

  耐衝撃性試験 

24

7.15

  耐アルカリ性試験A法 

24

7.16

  耐アルカリ性試験B法 

24

7.17

  耐アルカリ性試験C法 

24

7.18

  耐候性試験A法

25

7.19

  耐候性試験B法

25

7.20

  保水性試験 

26

7.21

  耐摩耗性試験 

28

7.22

  耐変退色性試験

28

7.23

  防露性試験 

28

7.24

  耐湿性試験A法

29

7.25

  耐湿性試験B法

30


A 6909

:2003

(3)

ページ

7.26

  かび抵抗性試験

30

7.27

  可とう性試験 

30

7.28

  骨材付着性試験

31

7.29

  伸び試験 

31

7.30

  伸び時の劣化試験

33

7.31

  耐疲労性試験 

33

7.32

  吸放湿性試験 

35

7.33

  ひび割れ充てん性試験 

36

8.

  検査

36

9.

  表示

36

 


日本工業規格

JIS

 A

6909

:2003

建築用仕上塗材

Coating materials for textured finishes of buildings

序文  この規格は,1972 年に制定されて以来数次の改正を重ね,1995 年に建築用仕上塗材関係の 4 規格の

統合が図られ,2000 年の改正時には防水形複層仕上塗材に耐疲労形の規定が追加され,今日に至っている。

今回の改正では,難燃性試験を廃止し,最新版の引用規格との整合を図るとともに,内装用の薄付け仕上

塗材及び厚付け仕上塗材に調湿形の規定を設けた。また,生産数量などの動向を踏まえ,新たに 6 種類の

仕上塗材を追加し,4 種類の仕上塗材を削除した。

1.

適用範囲  この規格は,セメント,合成樹脂などの結合材,顔料,骨材などを主原料とし,主として

建築物の内外壁又は天井を,吹付け,ローラー塗り,こて塗りなどによって立体的な造形性をもつ模様に

仕上げる建築用仕上塗材(以下,仕上塗材という。

)について規定する。

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS A 1408

  建築用ボード類の曲げ及び衝撃試験方法

JIS A 1436

  建築用被膜状材料の下地不連続部における耐疲労性試験方法

JIS A 5406

  建築用コンクリートブロック

JIS A 5430

  繊維強化セメント板

JIS A 6901

  せっこうボード製品

JIS A 6904

  せっこうプラスター

JIS G 3302

  溶融亜鉛めっき鋼板及び鋼帯

JIS K 1464

  工業用乾燥剤

JIS K 3302

  固形洗濯石けん

JIS K 5600-4-7

  塗料一般試験方法―第 4 部:塗膜の視覚特性―第 7 節:鏡面光沢度

JIS K 5600-7-7

  塗料一般試験方法―第 7 部:塗膜の長期耐久性―第 7 節:促進耐候性(キセノンラン

          プ法)

JIS K 5600-8-6

  塗料一般試験方法―第 8 部:塗膜劣化の評価―第 6 節:白亜化の等級

JIS K 6251

  加硫ゴムの引張試験方法

JIS K 6257

  加硫ゴムの老化試験方法

JIS K 7102

  着色プラスチック材料のカーボンアーク燈光に対する色堅ろう度試験方法

JIS K 8123

  塩化カルシウム(試薬)

JIS K 8575

  水酸化カルシウム(試薬)

JIS L 0804

  変退色用グレースケール

JIS P 3801

  ろ紙(化学分析用)


2

A 6909

:2003

JIS R 5201

  セメントの物理試験方法

JIS R 6252

  研磨紙

JIS Z 2911

  かび抵抗性試験方法

JIS Z 8401

  数値の丸め方

JIS Z 8723

  表面色の視感比較方法

JIS Z 8801-1

  試験用ふるい―第 1 部:金属製網ふるい

普通合板の日本農林規格

3.

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,次による。

a)

下塗材  主として下地に対する主材の吸込み調整及び付着性を高める目的で使用するもの。

なお,下塗材には,基剤及び硬化剤を混合して使用するものがある。

b)

主材  主として仕上がり面に立体的又は平たんな模様を形成する目的で使用するもの。

なお,主材には,基剤及び硬化剤,又は粉体及び混和液を混合して使用するものがある。

c)

上塗材  仕上げ面の着色,光沢の付与,耐候性の向上,吸水防止などの目的で使用するもの。

なお,上塗材には,基剤及び硬化剤を混合して使用するものがある。

4.

種類及び呼び名  仕上塗材の種類及び呼び名は,表 による。

5.

品質  仕上塗材の品質は,次による。

a)

仕上塗材は,色調が均等で,かつ,変退色の少ないものでなければならない。

b)

仕上塗材は,7.によって試験し,薄付け仕上塗材は

表 の規定に,厚付け仕上塗材は表 の規定に,

軽量骨材仕上塗材は

表 の規定に,複層仕上塗材は表 の規定に,可とう形改修用仕上塗材は表 10

の規定に適合しなければならない。

c)

内装水溶性樹脂系薄付け仕上塗材で,耐湿性又は耐アルカリ性を表示する場合は,7.によって試験し,

表 の規定に適合しなければならない。

備考  内装水溶性樹脂系薄付け仕上塗材で,かび抵抗性を必要とする場合は,7.によって試験し,そ

の結果を 9.によって表示する。

d)

複層仕上塗材及び可とう形改修用仕上塗材で,耐侯形を区分する場合は,7.によって試験し,

表 

規定に適合しなければならない。

e)

防水形複層仕上塗材で,耐疲労形を表示する場合は,7.によって試験し,

表 の規定に適合しなけれ

ばならない。

f)

内装薄付け仕上塗材及び内装厚付け仕上塗材で,調湿形を表示する場合は,7.によって試験し,

表 9

の規定に適合しなければならない。

g)

内装用の仕上塗材には,ユリア樹脂,メラミン樹脂,フェノール樹脂,レゾルシノール樹脂及びホル

ムアルデヒド系防腐剤のいずれをも使用してはならない。


3

A 6909

:2003

  1  仕上塗材の種類及び呼び名

参考

種類

呼び名

①用途  ②層構成  ③塗り厚

主たる仕上げの形状

通称  (例)

外装けい酸質系薄付け仕上塗材

外装薄塗材 Si

砂壁状

シリカリシン

可とう形外装けい酸質系薄付け仕上塗材

可とう形外装薄塗材 Si

ゆず肌状

外装合成樹脂エマルション系薄付け仕上塗材

外装薄塗材 E

砂壁状

樹脂リシン,アクリルリシ
ン,陶石リシン

可とう形外装合成樹脂エマルション系薄付け仕
上塗材

可とう形外装薄塗材 E

砂壁状,ゆず肌状

弾性リシン

防水形外装合成樹脂エマルション系薄付け仕上
塗材

防水形外装薄塗材 E

ゆず肌状,さざ波状,
凹凸状

単層弾性

外装合成樹脂溶液系薄付け仕上塗材

外装薄塗材 S

①主として外装用 
②下塗材+主材 
    又は主材だけ 
③3 mm 程度以下

砂壁状

溶液リシン

内装セメント系薄付け仕上塗材

内装薄塗材 C

砂壁状

セメントリシン

内装消石灰・ドロマイトプラスター系薄付け仕上
塗材

内装薄塗材 L

平たん状,ゆず肌状,
さざ波状

けい藻土塗材

内装けい酸質系薄付け仕上塗材

内装薄塗材 Si

砂壁状,ゆず肌状

シリカリシン

内装合成樹脂エマルション系薄付け仕上塗材

内装薄塗材 E

砂壁状,ゆず肌状,
さざ波状

じゅらく

薄 付 け
仕 上 塗
材(

2

)

内装水溶性樹脂系薄付け仕上塗材(

1

内装薄塗材 W

①内装用 
②下塗材+主材 
    又は主材だけ 
③3 mm 程度以下

京壁状,繊維壁状

繊維壁,京壁,じゅらく

外装セメント系厚付け仕上塗材

外装厚塗材 C

セメントスタッコ

外装けい酸質系厚付け仕上塗材

外装厚塗材 Si

シリカスタッコ

外装合成樹脂エマルション系厚付け仕上塗材

外装厚塗材 E

①外装用 
②下塗材+主材 
③4∼10 mm 程度

スタッコ状

樹脂スタッコ,アクリルス
タッコ

内装セメント系厚付け仕上塗材

内装厚塗材 C

セメントスタッコ

内装消石灰・ドロマイトプラスター系厚付け仕上
塗材

内装厚塗材 L

けい藻土塗材

内装せっこう系厚付け仕上塗材

内装厚塗材 G

けい藻土塗材

内装けい酸質系厚付け仕上塗材

内装厚塗材 Si

シリカスタッコ

厚 付 け
仕 上 塗
材(

2

)

内装合成樹脂エマルション系厚付け仕上塗材

内装厚塗材 E

①内装用 
②下塗材+主材 
    又は主材だけ 
③4∼10 mm 程度

スタッコ状 
掻き落とし状 
平たん状

樹脂スタッコ,アクリルス
タッコ

吹付用軽量骨材仕上塗材

吹付用軽量塗材

砂壁状

パーライト吹付,ひる石吹

軽 量 骨
材 仕 上
塗材

こて塗用軽量骨材仕上塗材

こて塗用軽量塗材

①主として天井用 
②下塗材+主材 
③3∼5 mm 程度

平たん状

4

A

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2003

4

A

 6909


2003


4

A 6909

:2003

  1  仕上塗材の種類及び呼び名(続き)

参考

種類

呼び名

①用途  ②層構成  ③塗り厚

主たる仕上げの形状

通称  (例)

ポリマーセメント系複層仕上塗材

複層塗材 CE

セメント系吹付タイル

可とう形ポリマーセメント系複層仕上塗材

可とう形複層塗材 CE

セメント系吹付タイル(可
とう形,微弾性,柔軟形)

防水形ポリマーセメント系複層仕上塗材(

4

)

防水形複層塗材 CE

けい酸質系複層仕上塗材

複層塗材 Si

シリカタイル

合成樹脂エマルション系複層仕上塗材

複層塗材 E

アクリルタイル

防水形合成樹脂エマルション系複層仕上塗材
(

4

)

防水形複層塗材 E

ダンセイタイル(複層弾
性)

反応硬化形合成樹脂エマルション系複層仕上
塗材

複層塗材 RE

水系エポキシタイル

防水形反応硬化形合成樹脂エマルション系複
層仕上塗材(

4

)

防水形複層塗材 RE

合成樹脂溶液系複層仕上塗材

複層塗材 RS

エポキシタイル

複 層 仕
上 塗 材
(

3

)

防水形合成樹脂溶液系複層仕上塗材(

4

)

防水形複層塗材 RS

①内装及び外装用 
②下塗材+主材+上塗材 
③3∼5 mm 程度

ゆず肌状 
月面状 
平たん状

可とう形合成樹脂エマルション系改修用仕上
塗材

可とう形改修塗材 E

可とう形反応硬化形合成樹脂エマルション系
改修用仕上塗材

可とう形改修塗材 RE

可 と う
形 改 修
用 仕 上
塗材(

3

)

可とう形ポリマーセメント系改修用仕上塗材

可とう形改修塗材 CE

①外装用 
②主材+上塗材 
③0.5∼1 mm 程度

凹凸状 
ゆず肌状 
平坦状

(

1

)

内装水溶性樹脂系薄付け仕上塗材には,耐湿性,耐アルカリ性,かび抵抗性の特性を付加したものがある。

(

2

)

内装薄付け仕上塗材及び内装厚付け仕上塗材で吸放湿性の特性を付加したものについては,調湿形と表示する。

(

3

)

複層仕上塗材及び可とう形改修用仕上塗材で,耐候性を区分する場合は,耐候形 1 種,耐候形 2 種,耐候形 3 種とする。

(

4

)

防水形複層塗材で耐疲労性の特性を付加したものについては,耐疲労形と表示する。

備考1.  セメント系とは,結合材としてセメント又はこれにセメント混和用ポリマーディスパージョンを混合した仕上塗材をいう。

2.

けい酸質系とは,結合材としてけい酸質結合材又はこれに合成樹脂エマルションを混合した仕上塗材をいう。

3.

合成樹脂エマルション系とは,結合材として合成樹脂エマルションを使用した仕上塗材をいう。

4.

合成樹脂溶液系とは,結合材として合成樹脂の溶液を使用した仕上塗材をいう。

5.

水溶性樹脂系とは,結合材として水溶性樹脂又はこれに合成樹脂エマルションを混合した仕上塗材をいう。

6.

ポリマーセメント系とは,結合材としてセメント及びこれにセメント混和用ポリマーディスパージョン又は再乳化形粉末樹脂を混合した仕上塗材をいう。

7.

反応硬化形合成樹脂エマルション系とは,結合材としてエポキシ系などの使用時に反応硬化させる合成樹脂エマルションを使用した仕上塗材をいう。

8.

内装消石灰・ドロマイトプラスター系とは,結合材として消石灰及び/又はドロマイトプラスター又はこれにポリマーディスパージョン又は再乳化形粉末樹脂
を混合した仕上塗材をいう。

9.

せっこう系とは,結合材としてせっこうを使用した仕上塗材をいう。

5

A

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2003

5

A

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2003


5

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:2003

  2  薄付け仕上塗材の品質

試験対象仕上塗材の種類

外装薄塗材

可とう形外

装薄塗材

防水形外
装薄塗材

内装薄塗材

種類

試験項目

外装薄塗材

可とう形外装薄塗材

防水形外装薄塗材

内装薄塗材

Si

E

S

Si E

E  C

L

Si

E

W

低温安定性

塊がなく,組成物の分離及び凝集がないこと。

軟度変化  A 法(

5

)  %

−25∼25

−25∼25

初期乾燥によるひび割

れ抵抗性

ひび割れがないこと。

− 0.2 以上

0.5

以上 0.5 以上 0.7 以上 0.3 以上

標準状態

0.5

以上

0.3

以上 0.3 以上 0.5 以上

付着強さ

N/mm

2

浸水後

0.5

以上

温冷繰返し

試験体の表面に,ひび割れ,はがれ及び膨れがなく,か
つ,著しい変色及び光沢低下がないこと。

20.0

以下 20.0 以下

A

法  mm

10.0

以下 10.0 以下

透水性

B

法  ml

− 0.5 以下

耐洗浄性

はがれ及び摩耗による基板の露出
がないこと。

はがれ及び摩耗に
よる基板の露出が
ないこと。

耐衝撃性

ひび割れ,著しい変形及びはがれがないこと。

耐アルカリ性  A 法

ひび割れ,はがれ,膨れ及び軟化溶
出がなく,浸さない部分に比べて,
くもり及び変色が著しくないこと。

ひび割れ,はがれ,
膨れ及び軟化溶出
がなく,浸さない

部分に比べて,く
もり及び変色が著
しくないこと。

保水性          %

− 60 以上

耐摩耗性

はがれ及び摩耗に

よる基板の露出が
ないこと。

5

A

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2003

5

A

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2003


6

A 6909

:2003

  2  薄付け仕上塗材の品質(続き)

試験対象仕上塗材の種類

外装薄塗材

可とう形外

装薄塗材

防水形外
装薄塗材

内装薄塗材

種類

試験項目

外装薄塗材

可とう形外装薄塗材

防水形外装薄塗材

内装薄塗材

Si

E

S

Si E

E  C

L

Si

E

W

耐候性  A 法

ひび割れ及びはがれがなく,変色の程度がグレースケー
ル 3 号以上であること。

耐変退色性

ひび割れ及びはが
れがなく,変色の

程度がグレースケ
ール 3 号以上であ
ること。

可とう性

ひび割れがないこと。

20

℃時

伸び率 120 %以上

−10  ℃時

伸び率 20 %以上

浸水後

伸び率 100 %以上

伸び

加熱後

伸び率 100 %以上

伸び時の劣化

はく離,反り及び
ねじれがなく,主
材に破断及びひび

割れがないこと。

(

5

)  2

層塗り仕上用の薄塗材 C においては,下吹材及び上吹材のいずれにも適用する。薄塗材 Si においては,硬化剤を使用するものについて適用する。

5

A

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5

A

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7

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  3  内装水溶性樹脂系薄付け仕上塗材の耐湿性及び耐アルカリ性の品質

種類

試験項目

内装薄塗材 W

耐湿性  A 法

塗面に移動,ひび割れ,膨れ及びしわがなく,かつ変色がないこと。

耐アルカリ性  B 法

ひび割れ,はがれ,膨れ及びしわがなく,かつ変色及びつやの変化がないこと。

  4  厚付け仕上塗材の品質

試験対象仕上塗材の種類

外装厚塗材

内装厚塗材

種類

試験項目

外装厚塗材

内装厚塗材

C

Si

E

C

L

G

Si

E

低温安定性

塊がなく組成物の分離・凝集がないこと。

軟度変化  B 法(

6

)

−15∼15 %

初期乾燥によるひび割れ抵抗性

ひび割れがないこと。

標準状態 0.5 以上

0.5

以上

付着強さ

N/mm

2

浸水後

0.3

以上

温冷繰返し

試験体の表面に,ひび割れ,はがれ及び膨れがなく,かつ,著しい変色及び光沢
低下がないこと。

耐衝撃性

ひび割れ,はがれ及び著しい変形がないこと。

20.0

以下

透水性  A 法              mm

10.0

以下

耐候性  A 法

ひび割れ及びはがれがなく,変色の程度がグレースケール 3 号以上であること。

(

6

)

厚塗材 Si においては,硬化剤を使用するものについて適用する。

5

A

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5

A

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8

A 6909

:2003

  5  軽量骨材仕上塗材の品質

種類

試験項目

吹付用軽量塗材

こて塗用軽量塗材

耐アルカリ性  C 法

ひび割れ,はがれ及び膨れがないこと。

防露性                       g/cm

3

0.25

以上

耐湿性  B 法

ひび割れ,はがれ及び膨れがないこと。

付着強さ                    N/mm

2

0.1

以上又は界面はく離がないこと。

骨材付着性

骨材のはがれ及び飛散がないこと。

吸音率(

7

)

          %

約 20

参考

熱伝導率    kcal/mh℃

約 0.08

(

7

)

コンクリート下地に厚さ 10 mm の軽量塗材を吹き付けた場合の 500 Hz の音に対する吸音率を示す。

5

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5

A

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9

A 6909

:2003

  6  複層仕上塗材の品質

試験対象仕上塗材の種類

複層塗材

可とう形
複層塗材

防水形複層塗材

種類

試験項目

複層塗材

可とう形複層塗材

防水形複層塗材

CE

Si

E

RE

RS

CE CE

E

RE

RS

低温安定性

塊がなく組成物の分離・凝集がないこと。

軟度変化  B 法(

8

)

−15∼15 %

初 期 乾 燥 に よ る ひ び

割れ抵抗性

ひび割れがないこと。

1.0

以上

− 1.0 以上

0.7

以上

− 0.7 以上

標準状態

0.5

以上 0.5 以上 0.5 以上

0.7

以上

− 0.7 以上

0.5

以上

− 0.5 以上

付着強さ

N/mm

2

浸水後

0.5

以上 0.5 以上 0.5 以上

温冷繰返し

試験体の表面に,ひび割れ,はがれ及び膨れがなく,かつ,著しい変色及び
光沢低下がないこと。

透水性  B 法      ml

0.5

以下

耐衝撃性

ひび割れ,はがれ及び著しい変形がないこと。

耐候性  A 法

ひび割れ及びはがれがなく,変色の程度がグレースケール 3 号以上であるこ
と。

可とう性

ひび割れがないこと。

20

℃時

伸び率 120 %以上

−10  ℃時

伸び率 20 %以上

浸水後

伸び率 100 %以上

伸び

加熱後

伸び率 100 %以上

伸び時の劣化

はく離,反り及びねじれ
がなく,主材に破断及び
ひび割れがないこと。

(

8

)

複層仕上塗材 Si においては,硬化剤を使用するものについて適用する。

5

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5

A

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10

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  7  複層仕上塗材及び可とう形改修用仕上塗材の耐候形の品質

区分

試験項目

耐候形  1 種

耐候形  2 種

耐候形  3 種

耐候性  B 法

照射時間 2 500 時間で,塗膜にひび割れ,はが
れ及び膨れがなく,光沢保持率は 80 %以上で,

変色の程度がグレースケール 3 号以上であり,
白亜化の等級が 1 以下であること。

照射時間 1 200 時間で,塗膜にひび割れ,はが
れ及び膨れがなく,光沢保持率は 80 %以上で,

変色の程度がグレースケール 3 号以上であり,
白亜化の等級が 1 以下であること。

照射時間 600 時間で,塗膜にひび割れ,はがれ
及び膨れがなく,光沢保持率は 80 %以上で,

変色の程度がグレースケール 3 号以上であり,
白亜化の等級が 1 以下であること。

  8  複層仕上塗材(防水形)の耐疲労形の品質

種類

試験項目

防水形複層塗材  (CE,E,RE,RS)

耐疲労性

いずれの試験体も上塗材から主材層を貫通する穴及び破断がないこと。

  9  薄付け仕上塗材(内装)及び厚付け仕上塗材(内装)の調湿形の品質

種類

試験項目

内装薄塗材  (C,L,Si,E,W)

内装厚塗材  (C,L,G,Si,E)

吸放湿性      g/m

2

吸放湿量 70 以上

5

A

 6909


2003

5

A

 6909


2003


11

A 6909

:2003

 10  可とう形改修用仕上塗材の品質

可とう形改修塗材

種類

試験項目

E RE CE

低温安定性

塊がなく組成物の分離・凝集がないこと。

軟度変化  B 法

−15∼15 %

初期乾燥によるひび割れ抵抗性

ひび割れがないこと。

− 1.0 以上

0.7

以上

標準状態

− 0.5 以上

− 0.7 以上

付着強さ

N/mm

2

浸水後

0.5

以上

− 0.5 以上

温冷繰返し

試験体の表面に,ひび割れ,はがれ及び膨れがなく,かつ,著しい変色及び光沢低下がないこと。

透水性  B 法              ml 0.5 以下

耐衝撃性

ひび割れ,はがれ及び著しい変形がないこと。

ひび割れ充てん性

基板の溝の部分に,塗膜のひび割れ及び穴がないこと。

耐候性 A 法

ひび割れ及びはがれがなく,変色の程度がグレースケール 3 号以上であること。

可とう性

ひび割れがないこと。

5

A

 6909


2003

5

A

 6909


2003


12

A 6909

:2003

6.

原料及び製造

6.1

原料  仕上塗材に用いる原料は,次による。

6.1.1

結合材  結合材は,次に示すいずれか又はこれらを混合したものとする。

a)

セメント  セメントは,ポルトランドセメント又は白色セメントとする。

b)

セメント混和用ポリマーディスパージョン  セメント混和用ポリマーディスパージョンは,アクリル

系,エチレン酢酸ビニル系,酢酸ビニル系,合成ゴム系など又はこれらの混合系とする。

c)

合成樹脂エマルション  合成樹脂エマルションは,アクリル系,酢酸ビニル系などの合成樹脂エマル

ションとする。

d)

再乳化形粉末樹脂  再乳化形粉末樹脂は,合成樹脂エマルションを噴霧乾燥したもので,水を加えた

とき再乳化する,アクリル系,酢酸ビニル系などの合成樹脂とする。

e)

けい酸質結合材  けい酸質結合材は,シリカゾル,アルカリシリケート水溶液などとする。

f)

反応硬化形合成樹脂エマルション  反応硬化形合成樹脂エマルションは,エポキシ系などの反応硬化

形の合成樹脂エマルションとする。

g)

合成樹脂溶液  合成樹脂溶液は,アクリル系,酢酸ビニル系などの合成樹脂及びエポキシ系,ウレタ

ン系などの反応硬化形合成樹脂を有機溶剤で溶解したもの又は分散したものとする。

h)

水溶性樹脂  水溶性樹脂は,水溶性セルロース誘導体,ポリビニルアルコールなどの粉体又は水溶液

とする。

i)

消石灰  消石灰は,一般的に工業用として使用されているものとする。

j)

ドロマイトプラスター  ドロマイトプラスターは,一般的に工業用として使用されているものとする。

k)

せっこうプラスター  せっこうプラスターは,一般的に工業用として使用されているものとする。

l)

その他の結合材  a)∼k)以外の結合材を用いる場合は,仕上塗材の品質に有害な影響を及ぼすもので

あってはならない。

6.1.2

骨材  骨材は,耐久性があり,結合材と混合して使用した場合,硬化不良など仕上塗材の品質に有

害な影響を及ぼすものであってはならない。

参考  骨材には,けい砂,寒水石,砂,陶磁器質砕粒,色砂,軽量細骨材などがある。

6.1.3

無機質粉体  無機質粉体は,水溶物及びきょう雑物が少なく,結合材と混合して使用した場合,硬

化不良など仕上塗材の品質に有害な影響を及ぼすものであってはならない。

参考  無機質粉体には,炭酸カルシウム,クレー,タルク,マイカ,けい藻土,けい石粉などがある。

6.1.4

着色剤  着色剤は,耐久性があり,著しい変退色など仕上塗材の品質に有害な影響を及ぼすもので

あってはならない。

6.1.5

混和剤  混和剤を用いる場合は,仕上塗材の品質に有害な影響を及ぼすものであってはならない。

参考  混和剤には,防水剤,増粘剤,安定剤,消泡剤,付着補強剤,調湿剤などがある。

6.1.6

繊維材料  繊維材料は,無機質又は有機質の材料で,結合材,骨材などと混合して使用した場合,

硬化不良など仕上塗材の品質に有害な影響を及ぼすものであってはならない。

参考  繊維材料には,繊維状,ねん(撚)糸状,偏平状,粒状などの形状をしたものがある。

6.2

製造  仕上塗材は,製造工場において原料の調製・調合を行い,金属製,合成樹脂製,紙製などの

容器に入れ,封かんして出荷する。

備考  下塗材,主材及び上塗材ごとに,それぞれ粉体と混和液,又は基剤と硬化剤を別々に包装する

場合,容器詰めする単位は,製造業者が指定する使用時の混合割合に合致する量とする。


13

A 6909

:2003

7.

試験  試験の種類は,表 11 のとおりとし,試験室及び養生室の状態,試験用基板,試料の調製,試験

体の数,試験体並びに試験の手順は次による。

 11  試験の種類

試験の種類

適用試験箇条

試験の種類

適用試験箇条

低温安定性試験

7.5 

保水性試験

7.20

軟度変化試験 A 法

7.6 

耐摩耗性試験

7.21

軟度変化試験 B 法

7.7 

耐変退色性試験

7.22

初期乾燥によるひび割れ抵抗性試験

7.8 

防露性試験

7.23

付着強さ試験

7.9 

耐湿性試験 A 法

7.24

温冷繰返し試験

7.10 

耐湿性試験 B 法

7.25

透水試験 A 法

7.11 

かび抵抗性試験

7.26

透水試験 B 法

7.12 

可とう性試験

7.27

耐洗浄性試験

7.13 

骨材付着性試験

7.28

耐衝撃性試験

7.14 

伸び試験

7.29

耐アルカリ性試験 A 法

7.15 

伸び時の劣化試験

7.30

耐アルカリ性試験 B 法

7.16 

耐疲労性試験

7.31

耐アルカリ性試験 C 法

7.17 

吸放湿性試験

7.32

耐候性試験 A 法

7.18 

ひび割れ充てん性試験

7.33

耐候性試験 B 法

7.19 

7.1

試験室及び養生室の状態  試験室及び養生室の状態は,特に定めがない限り,温度 23±2  ℃,湿度

(50

±5) %とする。ただし,塗装する場所は,温度 20±15  ℃,湿度 (65±20) %とすることができる。

7.2

試験用基板  試験用基板(以下,基板という。)は,次による。

a)

初期乾燥によるひび割れ抵抗性試験及び耐衝撃性試験用基板  基板は,JIS A 5430 に規定する厚さ 4

mm

のフレキシブル板を 300×150 mm に切断したものとする。ただし,可とう形改修用仕上塗材の基

板は,製造業者が定める使用方法によって合成樹脂エマルション系複層仕上塗材の下塗材を 1 回塗り

付け,所定の時間静置したものとする。

また,内装水溶性樹脂系薄付け仕上塗材の基板は,JIS A 6901 に規定する厚さ 9.5 mm のせっこうラ

スボードを 300×150 mm に切断した後,JIS A 6904 に規定するボード用せっこうプラスターに標準砂

を 1:2.5 の質量比で混合し,更に水を 0.85 の質量比で加えて練り上げたものを,ステンレス鋼製のこ

てを用いてせっこうラスボードの上に均一に厚さ約 6 mm に塗り付け,表面をはけ引き仕上げした後,

養生室に 7 日間以上静置したものとする。

b)

付着強さ試験及び温冷繰返し試験用基板  基板は,JIS R 5201 の 10.4(供試体の作り方)に規定する

方法によって調製したモルタルを,内のり寸法 70×70×20 mm の金属製型枠を用いて成形し,温度

20

±2  ℃,湿度 80 %以上の状態で 24 時間静置した後,脱型し,その後 6 日間 20±2  ℃の水中で養生

し,更に 7 日間以上養生室で静置した後,JIS R 6252 に規定する P180 研磨紙を用いて成形時の下面を

十分に研磨したものとする。

ただし,内装水溶性樹脂系薄付け仕上塗材の基板は,JIS A 6901 に規定する厚さ 9.5 mm のせっこう

ラスボードを 70×70 mm に切断した後,JIS A 6904 に規定するボード用せっこうプラスターに標準砂

を 1:2.5 の質量比で混合し,更に水を 0.85 の質量比で加えて練り上げたものを,ステンレス鋼製のこ

てを用いてせっこうラスボードの上に均一に厚さ約 11 mm に塗り付け,表面を平らに仕上げた後,養

生室に 7 日間以上静置したものとする。

また,可とう形改修用仕上塗材の基板は,JIS A 5430 に規定する厚さ 6 mm のフレキシブル板を 70


14

A 6909

:2003

×150 mm に切断し,製造業者が定める使用方法によって合成樹脂エマルション系複層仕上塗材の下

塗材を 1 回塗り付け,所定の時間静置した後,耐候形 3 種に適合する水系の上塗材を 2 回塗り付け,

養生室に 14 日間静置し,さらに 7.19.2 a)  によって 300 時間照射した板とする。

c)

透水試験 法用基板  基板は,JIS A 5430 に規定する厚さ 4 mm のフレキシブル板を 390×190 mm に

切断したものとする。

d)

透水試験 法用基板  基板は,JIS A 5430 に規定する厚さ 4 mm のフレキシブル板を 400×200 mm に

切断したものとする。

e)

耐洗浄性試験用基板  基板は,JIS A 5430 に規定する厚さ 6 mm のフレキシブル板を 430×170 mm に

切断したものとする。

f)

耐アルカリ性試験 法,耐アルカリ性試験 法,耐候性試験 法及び耐候性試験 法用基板  基板

は,

JIS A 5430

に規定する厚さ 4 mm のフレキシブル板を 150×50 mm に切断したものとする。

ただし,

可とう形改修用仕上塗材の耐候性試験 B 法の基板は,製造業者が定める使用方法によって合成樹脂エ

マルション系複層仕上塗材の下塗材を 1 回塗り付け,所定の時間静置したものとする。

g)

耐アルカリ性試験 法用基板  基板は,ポルトランドセメント 360  g と標準砂 900  g とを混合し,そ

れに水を 275

g 加えて練り上げたモルタルを,内のり寸法 150×150 mm,高さ 20 mm の金属製又は合

成樹脂製の型枠に流し込み,よく突き固めた後,表面を金ごてで仕上げ,その後,表面が乾燥しない

ように湿った布などで覆い,養生室に 24 時間静置した後,20±2  ℃の水中に 7 日間浸せきし,更に,

養生室に 24 時間静置したものとする。

h)

耐摩耗性試験用基板  基板は,日本農林規格に規定する普通合板 2 類の厚さ 5.5 mm の板を 430×170

mm

に切断したものとする。

i)

耐変退色性試験用基板  基板は,JIS A 5430 に規定する厚さ 4 mm のフレキシブル板を 150×50 mm に

切断したものとする。ただし,内装水溶性樹脂系薄付け仕上塗材の基板は,日本農林規格に規定する

普通合板 2 類の厚さ 5.5 mm の板を 150×50 mm に切断したものとする。

j)

耐湿性試験 法用基板  基板は,JIS A 6901 に規定するせっこうボード (GB−R)  に使用するボード

用原紙を 300×150 mm に切断したものとする。

k)

かび抵抗性試験用基板  基板は,JIS P 3801 に規定するろ紙を直径 110 mm の大きさに切断したもの

とする。

l)

可とう性試験用基板  基板は,JIS G 3302 に規定する厚さ 0.3 mm の亜鉛鉄板を 150×50 mm に切断し

たものとする。

m)

骨材付着性試験用基板  基板は,JIS A 6901 に規定する厚さ 9.5 mm のせっこうボードを 600×600 mm

に切断したものとする。

n)

耐疲労性試験用基板  基板は,JIS A 5430 に規定する厚さ 8 mm のフレキシブル板を 150×75 mm に切

断したものの裏面に中央部幅方向に深さ 6 mm の V 形の切り込みを入れたものとする。

o)

吸放湿性試験用基板  基板は,JIS A 6901 に規定する厚さ 9.5 mm のせっこうボードを 300×300 mm

に切断したものとする。

p)

ひび割れ充てん性試験用基板  基板は,厚さ 3 mm 以上で,300×200 mm の透明アクリル板の表面に,

短辺と平行に 75 mm 間隔で,幅 0.3 mm,深さ 0.4 mm の溝を 3 本設けたものとする。

7.3

試料の調製

7.3.1

主材  主材の試料の調製は,次による。

a)

主材の試料を調製の前手順として,製造業者の定める使用方法によって必要となる量の主材(基剤,


15

A 6909

:2003

硬化剤,粉体,混和液,骨材など)

,水又はうすめ液を用意し,それぞれ別の容器に入れ,試験室に

24

時間静置する。

b)  a)

の処理を行った主材を金属容器に入れ,製造業者の定める使用方法によって混合した後,標準量の

水又はうすめ液の約 3 分の 2 を加えて,ハンドミキサーなどで 30 秒間練り混ぜる。

c)

次に残った水又はうすめ液を加えて,30 秒間均質になるように練り混ぜる。

7.3.2

下塗材及び上塗材  下塗材及び上塗材の試料は,試験室に 24 時間静置した後,十分練り混ぜる。

なお,基剤と硬化剤とに分かれているものは,それぞれ試験室に 24 時間静置した後,混合し十分練り混

ぜる。

7.4

試験体の数  温冷繰返し試験及び耐変退色性試験の試験体の数は,基準の試験体  (

9

)

を含め 4 個,

耐候性試験の試験体の数は,基準の試験体を含め 3 個,ひび割れ充てん性試験の試験体の数は,1 個とし,

それ以外の試験における試験体の数は,3 個とする。

注(

9

)

試験後の試験体と比較するもので,作製後から比較するまでの期間,変化,変質しないように

適切な場所に保管する。

7.5

低温安定性試験

7.5.1

試験体  試験体は,水系  (

10

)

で液状の下塗材,主材及び上塗材のそれぞれを均一になるように練

り混ぜ,高さ 130 mm,直径 112 mm,厚さ 0.23∼0.27 mm の金属製容器に一杯になるように入れて密閉し

たものとする。

注(

10

)

水で希釈するものをいう。

7.5.2

試験の手順  試験の手順は,試験体を−5±2  ℃に保った恒温器に 18 時間入れた後,容器を取り出

して養生室に 6 時間静置する。この操作を 3 回繰り返した後,容器の上面を開き,試験体を静かにかき混

ぜながら塊の有無,組成物の分離及び凝集の有無を目視によって調べる。

7.6

軟度変化試験 

7.6.1

試験体  試験体は,7.3.1 によって調製した試料とする。

7.6.2

試験の手順  試験の手順は,次による。

a)  7.3.1

で調製した後,直ちに試験体をほぼ 2 等分し,一方の試験体によって初期流下質量測定を行い,

他方の試験体は練混ぜに用いた金属製容器に入れたままの状態で養生室に 90 分間静置した後,流下質

量測定を行う。

b)

初期流下質量測定は,

図 に示す流量計の流出口を指で軽く押さえ,試験体を流量計にほぼ一杯にな

るように入れる。次に指をはずして 10 秒間試験体を流下させ,その間に流下した試験体の質量 W

0

(

g)

を求める。


16

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単位  mm

  1  流量計

c)

次に,90 分間養生室に静置した試験体を取り出し,ハンドミキサーで約 30 秒間練り直した後,b)  に

示す方法によって,その流下した試験体の質量 W

90

(

g)  を求める。

d)

軟度変化率 W (%)  は,次の式によって算出し,JIS Z 8401 によって整数に丸めて示す。

100

0

90

0

×

=

W

W

W

W

ここに,

W

:  軟度変化率 (%)

W

0

W

90

初期の流下した試験体の質量  (

g)

90

分間静置後の流下した試験体の質量  (

g)

e)

以上の操作を 3 回繰り返し,その平均値を JIS Z 8401 によって整数に丸めて示す。

7.7

軟度変化試験 

7.7.1

試験体  試験体は,7.3.1 によって調製した試料とする。

7.7.2

試験の手順  試験の手順は,次による。

a)  7.3.1

で調製した後,直ちに試験体をほぼ 2 等分し,一方の試験体は b)  の初期フロー値測定を行い,

他の試験体は練混ぜに用いた金属製容器に入れたままの状態で養生室に 90 分間静置した後,フロー値

測定を行う。

b)

初期フロー値測定は,JIS R 5201 の 11.2(フロー値の測り方)に規定する方法で行う。測定は,同一

試験体について 2 回行い,その平均値を mm 単位で示し,初期フロー値 F

0

 (mm)

とする。

c) 90

分間養生室に静置した試験体を取り出し,ハンドミキサーで約 30 秒間練り直し,b)  に示す方法に

よって,そのフロー値 F

90

(mm)

を求める。

d)

軟度変化率 F (%)  は,次の式によって算出し,JIS Z 8401 によって整数に丸めて示す。

100

0

90

0

×

=

F

F

F

F

ここに,

F

:  軟度変化率 (%)

F

0

F

90

初期フロー値 (mm) 
90

分間静置後の試験体のフロー値 (mm)

e)

以上の操作を 3 回繰り返し,その平均値を JIS Z 8401 によって整数に丸めて示す。

7.8

初期乾燥によるひび割れ抵抗性試験


17

A 6909

:2003

7.8.1

試験体  試験体は,7.2 a)  に示す基板の表面に,7.3.1 によって調製した主材を製造業者の定める使

用方法によって塗り付けたものとする。下塗材が必要なものは,あらかじめ 7.3.2 によって調製した下塗

材を製造業者の定める使用方法によって塗り付けておく。

7.8.2

試験の手順  試験の手順は,7.8.1 で試料を塗り付けた試験体を,直ちに風速 3 m/s±10 %に調整し

た風洞内  (

11

)

に入れ,試験体を気流に平行になるように置き,6 時間後に試験体を取り出し,3 個の試験

体について表面のひび割れの発生の有無を目視によって調べる。

注(

11

)

風洞内の空気は,温度 23±2  ℃,湿度 (50±5) %とする。

7.9

付着強さ試験

7.9.1

試験体  試験体は,次による。

a)

薄付け仕上塗材及び厚付け仕上塗材の試験体  試験体は,7.2 b)  に示す基板の表面に,7.3 によって調

製した試料を製造業者の定める使用方法によって塗り付け,養生室に 14 日間静置したものとする。た

だし,セメント系及びポリマーセメント系の仕上塗材については,温度 20±2  ℃,湿度 80 %以上の

状態で静置したものとする。

なお,浸水後の付着強さの試験に用いる試験体の 4 側面は,静置期間の終了 3 日前にエポキシ樹脂

などで塗り包むものとする。

b)

軽量骨材仕上塗材の試験体  試験体は,7.2 b)  に示す基板の表面に,図 に示す内のり寸法 40×40×

5 mm

の金属製又は合成樹脂製の型枠を置き,これに 7.3 によって調製した試料を充てんし,金ごて又

は金べらを用いて上面を平たんに仕上げて成形し,型枠から取り外して試験室に 7 日間静置した後,

デシケータ  (

12

)

に入れ,24 時間乾燥したものとする。ただし,セメント系びポリマーセメント系の

仕上塗材については,成形後,温度 20±2  ℃,湿度 80 %以上の状態で 3 日間静置した後,更に,養

生室で 7 日間静置した後,デシケータ中で 24 時間乾燥したものとする。

注(

12

)

デシケータの乾燥剤は,JIS K 8123 に規定する塩化カルシウム(試薬)又は JIS K 1464 に規定

する品質に適合するシリカゲルを用いる。

単位  mm

  2  型枠(軽量骨材仕上塗材)

c)

複層仕上塗材の試験体  試験体は,7.2 b)  に示す基板の表面に,製造業者が定める使用方法によって


18

A 6909

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下塗材を塗り付けた後,

図 に示す内のり寸法 40×40×1 mm の金属製又は合成樹脂製の型枠を下塗

材の塗付け面に置き,次に 7.3.1 によって調製した試料を充てんし,金ごて又は金べらを用いて上面を

平らに仕上げて直ちに型枠を取り除き,更に製造業者の定める使用方法によって,下塗材及び主材の

表層に上塗材を塗り付け,その後養生室に 14 日間静置したものとする。

なお,浸水後の付着強さ試験に用いる試験体の 4 側面は,静置期間の終了 3 日前にエポキシ樹脂な

どで塗り包むものとする。

単位  mm

  3  型枠(複層仕上塗材)

d)

可とう形改修用仕上塗材の試験体  試験体は,7.2 b)  に示す基板の中央表面に,図 に示す型枠を置

き,次に 7.3.1 によって調整した試料を充てんし,金ごて又は金べらを用いて上面を平らに仕上げて直

ちに型枠を取り除き,更に製造業者の定める使用方法によって基板及び主材の表層に上塗材を塗り付

け,その後養生室に 14 日間静置したものとする。

なお,浸水後の付着強さ試験に用いる試験体の裏面及び 4 側面は,静置期間の終了 3 日前にエポキ

シ樹脂などで塗り包むものとする。

7.9.2

試験の手順  試験の手順は,次による。

a)

標準状態の試験の手順  試験の手順は,試験体を養生室内に水平に静置し,試料塗付け面に接着剤を

塗り,

図 4.1 に示す上部引張り用鋼製ジグを図 4.2 又は図 4.3 に示すように静かに載せ,軽くすりつけ

るように接着し,その上に質量 1 kg のおもりを載せ,周辺にはみ出した接着剤をふき取り,24 時間静

置した後おもりを取り除き,

図 に示すように試験体面に対して鉛直方向に引張力  (

13

)

を加えて,3

個の試験体についてそれぞれの最大引張荷重 T (N)  を求める。付着強さ A (N/mm

2

)

は,次の式によっ

て算出し,その平均値を JIS Z 8401 によって小数点以下 1 けたの値に丸めて示す。

なお,薄付け仕上塗材及び厚付け仕上塗材については,24 時間後におもりを取り除き,

図 4.2 に示

すように試験体に接着した上部引張り用鋼製ジグの周り 4 辺に,基板に達するまで 40×40 mm の方形

の切込みを入れた後,

図 に示す下部引張り用鋼製ジグ及び図 に示す鋼製当て板を用いて,最大引

張荷重を求めるものとする。


19

A 6909

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1 600

T

A

=

  

ここに,  A:  付着強さ (N/mm

2

)

T

:  最大引張荷重 (N)

注(

13

)

破断するまでの荷重速度は,1 500∼2 000 N/min とする。

備考  試験に用いる引張試験機のつかみ具は,自動調心形が望ましい。

参考  接着剤は,試験体に浸透しにくい高粘度のもの,例えば,無溶剤形の 2 液形エポキシ樹脂接着

剤がよい。

単位  mm

 4.1  上部引張用鋼製ジグ

単位  mm

 4.2  薄付け仕上塗材及び厚付け仕上塗材の上部引張り用ジグの取付け

単位  mm

 4.3  複層仕上塗材,軽量骨材仕上塗材及び可とう形改修用仕上塗材の上部引張り用ジグの取付け


20

A 6909

:2003

単位  mm

  5  下部引張り用ジグ

単位  mm

  6  当て板


21

A 6909

:2003

  7  試験体の引張試験機への取付け方

b)

浸水後の試験の手順  試験の手順は,図 に示すように,水槽内の砂  (

14

)

の上に試験体を水平に置き,

試験体の基板の上面が水面から約 5 mm の位置に現れるように注水し,

その状態で 10 日間経過した後,

試験体を取り出し,試験体の側面を下にして,50±3  ℃の恒温器中で 24 時間乾燥し,次に養生室に

24

時間静置した後,7.9.2 に示す方法によって 3 個の試験体の付着強さを求めるものとする。

ただし,可とう形改修用仕上塗材の場合は,水槽内に試験体を水平に置き,完全に水没するように

注水する。

注(

14

)

標準砂又はけい砂とする。

単位  mm

  8  浸水方法

7.10

温冷繰返し試験

7.10.1

試験体  試験体は,7.9.1 の浸水後の付着強さ試験に用いる試験体と同じ方法で作製する。

7.10.2

試験の手順  試験の手順は,3 個の試験体を 23±2  ℃の水中に 18 時間浸せきした後,直ちに−20

±2  ℃の恒温器中で 3 時間冷却し,次いで 50±3  ℃の別の恒温器中で 3 時間加温し,この 24 時間を 1 サ

イクルとする操作を 10 回繰り返した後,試験室に 2 時間静置し,塗膜のひび割れ,はがれ及び膨れの有無

を目視によって調べるとともに,変色及び光沢低下の程度を基準の試験体と比較するものとする。

7.11

透水試験 

7.11.1

試験体  試験体は,7.2 c)  に示す基板の表面に,図 に示すように,テープなどを用いて周辺部を

覆い,塗布面が 330×130 mm の大きさになるようにし,次に,7.3 によって調製した試料を製造業者の定

める使用方法によって塗り付け,直ちにテープを取り除き,養生室に 14 日間静置したものとする。


22

A 6909

:2003

単位  mm

  9  透水試験 A 法の試験体

7.11.2

試験の手順  試験の手順は,図 10 に示すとおり試験体を JIS A 5406 に規定する空洞ブロック A 種

390

×190×100 mm の面に載せ,

図 10 の透水試験装置に取り付けた後,シリンダー内に 23±2  ℃の清水を

200 mm

の目盛まで入れ,そのときの水頭高さと 60 分間経過した後の水頭の高さとの差を求めるものとす

る。透水量は,3 個の試験体の平均値を JIS Z 8401 によって小数点以下 1 けたに丸めて示す。

単位  mm

 10  透水試験 A 法

7.12

透水試験 

7.12.1

試験体  試験体は,7.2 d)  に示す基板の表面に,7.3 によって調製した試料を製造業者の定める使

用方法によって塗り付けた後,養生室に 14 日間静置したものとする。

7.12.2

試験の手順  試験の手順は,試験体を水平に保持し,図 11 に示すように透水試験器具  (

15

)

をシリ

コーンシーリング材などによって止め付け  (

16

)

,48 時間以上放置した後,23±2  ℃の水を試験体の表面か

ら高さ約 250 mm まで入れ,そのときの水頭の高さと 24 時間後の水頭の高さとの差を求めるものとする。

透水量は,3 個の平均値を JIS Z 8401 によって小数点以下 1 けたに丸めて示す。

注(

15

)

水頭 250 mm を保持できるもので,口径約 75 mm の漏斗と 1 目盛 0.05 ml のメスピペット(容量

5 ml

)とをゴム管又は塩化ビニル管で連結した器具。

(

16

)

シリコーンシーリング材で止め付ける部分には,シリコーン樹脂系,エポキシ樹脂系などのプ

ライマーを塗布する。


23

A 6909

:2003

参考  透水試験器具を,水が漏れないようにシリコーンシーリング材で試験体に止め付けにくいとき

には,試験体の作製に当たり,試料を塗り付けた後,漏斗を軽く当てて接着する位置を決め,

その周辺をへらなどで平らにならすか削り取っておくとよい。

単位  mm

 11  透水試験 B 法

7.13

耐洗浄性試験

7.13.1

試験体  試験体は,7.2 e)  に示す基板に,7.3 によって調製した試料を製造業者の定める使用方法

によって塗り付け,養生室に 14 日間静置したものとする。

7.13.2

試験の手順  試験の手順は,試験体を洗浄試験機  (

17

)

の試験台に塗付け面を上向きにして,水平

に固定し,あらかじめ処理したブラシ  (

18

)

を塗付け面に載せ,外装薄付け仕上塗材のときは 500 回,内装

薄付け仕上塗材のときは 300 回ブラシを往復させ,その後試験体を試験機から取り外して水で洗い,ブラ

シでこすった跡の中央に当たる長さ 100 mm の部分に,表面のはがれ及び摩耗による基板の露出の有無を

目視によって調べるものとする。以上の操作を 3 個の試験体について,それぞれ行う。

なお,ブラシが往復する面は,常に石けん水  (

19

)

でぬらしておくものとする。

注(

17

)

図 12 に示すように,試験体の上をブラシが往復運動するように作ったものであり,ブラシは,

約 300 mm の区間を 1 分間に約 37 往復の割合で,その中央の約 100 mm の間は,ほぼ等速に運

動するものとする。洗浄試験機としては,ガードナーストレート形ウォッシャビリティマシン

などが適当である。

(

18

)

厚さ約 25 mm の硬木又は厚さ約 13 mm のアルミニウムを用いて作った 90×38 mm の広さの台

に直径 3 mm の穴を 60 個一様にあけ,それぞれの穴に黒豚の剛毛を植え,長さが約 19 mm にな

るように毛先を直角に切りそろえたもので,乾燥したブラシの質量は 450±1

g とする。洗浄試

験機に取り付けるブラシの処理は,ブラシの毛先 12 mm のところまで 23±2  ℃の水に 30 分間

浸しておき,試験機に取り付けるときに強く振って水を切り,石けん水に浸して,液を十分に

浸み込ませておくものとする。

(

19

)  JIS K 3302

に規定する無添剤(1 種)の 0.5 %溶液とする。


24

A 6909

:2003

単位  mm

 12  洗浄試験機(例)

7.14

耐衝撃性試験

7.14.1

試験体  試験体は,7.2 a)  に示す基板の表面に,7.3 によって調製した試料を製造業者の定める使

用方法によって塗り付け,養生室に 14 日間静置したものとする。

7.14.2

試験の手順  試験の手順は,JIS A 1408 に規定する砂上全面支持方法によって,水平に保持した試

験体の表面に,球形おもり  (W

2

−500)  を高さ 30 cm から落下させ,表面のひび割れ,著しい変形及び基板

とのはがれの有無を目視によって調べる。

なお,この試験は,3 個の試験体について,それぞれ 5 cm 以上離れた 3 か所で行う。

7.15

耐アルカリ性試験 

7.15.1

試験体  試験体は,7.2 f)  に示す基板の表面に,7.3 によって調製した試料を製造業者の定める使

用方法によって塗り付け,養生室に 7 日間静置した後,裏面及び 4 側面をエポキシ樹脂などで塗り包み,

その後,更に養生室に 3 日間静置したものとする。

7.15.2

試験の手順  試験の手順は,3 個の試験体についてそれぞれ容量 300 ml のビーカーに,23±2  ℃の

JIS K 8575

に規定する水酸化カルシウムの飽和水溶液を約 90 mm の高さまで入れ,この水溶液の中に試験

体をほぼ垂直にして浸せきし,24 時間経過した後,試験体を取り出し,直ちに水を静かにかけて表面を洗

った後,付着している水を軽くふき取り,試験室に 3 時間静置した後,表面のひび割れ,はがれ,膨れ及

び軟化溶出の有無を目視によって調べるとともに,くもり及び変色の程度を試験溶液に浸さない部分と比

較するものとする。

7.16

耐アルカリ性試験 

7.16.1

試験体  試験体は,7.2 g)  に示す基板の表面に,7.3 によって調製した試料を製造業者の定める使

用方法によって塗り付けたものとする。

7.16.2

試験の手順  試験の手順は,3 個の試験体を養生室に 3 日間静置した後,表面のひび割れ,はがれ,

膨れ,しわ,変色及びつやの変化の有無を目視によって調べるものとする。

7.17

耐アルカリ性試験 

7.17.1

試験体  試験体は,7.2 f)  に示す基板の表面に,7.3 によって調製した試料を製造業者の定める使

用方法によって塗り付け,試験室で 7 日間乾燥し,裏面及び 4 側面をエポキシ樹脂などで塗り包み,その

後,更に養生室に 3 日間静置したものとする。


25

A 6909

:2003

7.17.2

試験の手順  試験の手順は,3 個の試験体についてそれぞれ容量 500 ml のメスシリンダーに,温度

23

±2  ℃の JIS K 8575 に規定する水酸化カルシウムの飽和水溶液を約 160 mm の高さまで入れ,この水溶

液の中に試験体をほぼ垂直になるようにして完全に浸せきし,18 時間経過した後,試験体を取り出し,直

ちに水を静かにかけて表面を洗った後,付着している水を軽くふき取り,試験室に 3 時間静置した後,表

面のひび割れ,はがれ及び膨れの有無について調べるものとする。

7.18

耐候性試験 

7.18.1

試験体  試験体は,7.2 f)  に示す基板の表面に,7.3 によって調製した試料を製造業者の定める使

用方法によって塗り付け,養生室に 7 日間静置したものとする。

7.18.2

試験の手順  試験の手順は,次による。

a)

耐候性試験機の試験条件は,JIS K 5600-7-7 に規定するキセノンランプ法の方法Ⅰ,サイクル A によ

る。ただし,乾燥期間中の相対湿度は (50±5) %とする。

b) 2

個の試験体を 300 時間照射した後,JIS L 0804 に規定するグレースケールを用い,JIS Z 8723 によっ

て変色の程度を基準の試験体と比較するとともに,表面のひび割れ,はがれ及び膨れの有無を目視に

よって調べるものとする。

7.19

耐候性試験 

7.19.1

試験体    試験体は,図 13 に示すとおり 7.2 f)  に示す基板の表面に,7.3 によって調製した試料を

製造業者の定める使用方法によって塗り付け,養生室に 7 日間静置したものとする。ただし,基板の表面

の半分には,主材を塗り付けないものとする。

単位  mm

 13  試験体の形状

7.19.2

試験の手順  試験の手順は,次による。

a)

耐候性試験機の試験条件は,JIS K 5600-7-7 に規定するキセノンランプ法の方法Ⅰ,サイクル A によ


26

A 6909

:2003

る。ただし,乾燥期間中の相対湿度は (50±5) %とする。

b) 2

個の試験体を,

表 に規定する時間照射した後,主材を塗り付けた部分については,JIS L 0804 

規定するグレースケールを用い,JIS Z 8723 によって変色の程度を基準の試験体と比較するとともに,

表面のひび割れ,はがれ,膨れの有無を目視によって調べる。主材を塗り付けない部分については,

白亜化の等級,光沢保持率を測定する。白亜化の等級の測定は,JIS K 5600-8-6 による。

光沢保持率 G (%)  は,JIS K 5600-4-7 によって照射前の鏡面光沢度(60 度)G

0

及び照射後の鏡面光

沢度(60 度)G

1

を測定し,次の式によって求め,JIS Z 8401 によって整数に丸めて示す。

1

0

100

G

G

G

=

×

ここに,

G

光沢保持率

 (%)

G

0

G

1

照射前の鏡面光沢度(

60

度)

照射後の鏡面光沢度(

60

度)

7.20

保水性試験

7.20.1

試験体  試験体は,7.3 によって調製したものとする。この際試料の質量

W

0

 (

g

)

,加水量

W

1

 (

g

)

測定する。

7.20.2

試験の手順  試験の手順は,次による。

a

)

図 14 に示すようにこの装置は,アスピレータ,水銀マノメータ及び圧力調節器で調整される真空源が,

耐圧フラスコを通して三方コックによって漏斗(黄銅製)に連結し,漏斗の上には受皿(アルミニウ

ム製)が載せてある構造とし,ゴムガスケットは漏斗の上面に密着しており,試験中漏斗と受皿との

間の気密を保つために,ゴムガスケットをぬらしておく。金網は,JIS Z 8801-1 に規定する呼び寸法

300

μ

m

を直径

150 mm

の円形に切断したものとする。


27

A 6909

:2003

単位  mm

 14  保水性試験装置

b

)

装置のコックを締めてアスピレータを作動させ,水銀マノメータの目盛の差が

40 mm

を保つように調

整する。

c

)

次に,受皿を漏斗から外して,受皿の下面に付着している水滴を軽く絞った湿布でぬぐった後,受皿

の底に金網を敷いた状態の質量を

0.5

g の精度で測定し,風袋の質量

W

2

(

g

)

とする。これに試験体を


28

A 6909

:2003

満たし,こて又はへらで受皿の縁と同じ高さになるように平らにならす。その時の質量

W

3

(

g

)

を求め

てから漏斗に載せる。

d

)

コックを開いて減圧し,

5

分間吸引した後コックを閉じて常圧に戻し,受皿を漏斗から外し,下面の

水滴をぬぐった後,再びその質量

W

4

(

g

)

を測定する

  (

20

)

。吸引前後の質量の差及び吸引前の試験体中

の水の質量

W (

g

)

を計算で求め,

次の式によって保水率

R (%)

を算出する。

この操作を

3

回繰り返し,

その平均を JIS Z 8401 によって整数に丸め,求める。

(

)

4

3

100

W

W

W

R

W

=

×

(

)

1

3

2

0

1

W

W

W

W

W

W

×

=

+

ここに,  R:  保水率 (%) 

W

W

0

W

1

W

2

W

3

W

4

吸引前の試験体中の水の質量  (

g)

試料の質量  (

g)

加水量  (

g)

風袋の質量  (

g)

試験体を満たした際の質量  (

g)

吸引した後の質量  (

g)

注(

20

)

吸引されて受皿から落下した液には水溶性樹脂なども含まれるが,この場合,落下した液はす

べて水として計算する。

7.21

耐摩耗性試験

7.21.1

試験体  試験体は,7.2 h)  に示す基板の表面に,7.3 によって調製した試料を製造業者の定める使

用方法によって塗り付け,養生室に 7 日間静置したものとする。

7.21.2

試験の手順  試験の手順は,7.13 の洗浄試験機  (

17

)

の試験台に塗付け面を上向けにして水平に固

定し,次にブラシ  (

18

)

を塗付け面に載せ,1 000 回ブラシを往復した後,ブラシでこすった箇所の中央に

当たる長さ 100 mm の部分について,はがれ及び摩耗による基板の露出の有無を目視によって調べるもの

とする。この操作を 3 個の試験体について行う。

7.22

耐変退色性試験

7.22.1

試験体  試験体は,7.2 i)  に示す基板の表面に,7.3 によって調製した試料を製造業者の定める使

用方法によって塗り付け,養生室に 7 日間静置したものとする。

7.22.2

試験の手順  試験の手順は,JIS K 7102 に規定する紫外線カーボンフェードメータを用い,ブルー

スケールを使用しない場合の試験方法によって 3 個の試験体について 48 時間露光した後,暗室に 24 時間

静置して JIS L 0804 に規定するグレースケールと比較するとともに,ひび割れ及びはがれの有無を目視に

よって調べるものとする。

7.23

防露性試験

7.23.1

試験体  試験体は,図 15 に示す内のり寸法 150×150×5 mm の金属製の型枠に,7.3 によって調製

した試料を充てんし,表面を金ごて又は金べらを用いて平たんに仕上げ,これを試験室に 7 日間静置した

後,デシケータ  (

12

)

に入れて 24 時間乾燥したものとする。ただし,セメント系及びポリマーセメント系

の仕上塗材については,成形後,温度 20±2  ℃,湿度 80 %以上の状態で,3 日間静置した後,更に養生室

で 7 日間静置し,デシケータ中で 24 時間乾燥したものとする。


29

A 6909

:2003

単位  mm

 15  防露性試験用金属製型枠

7.23.2

試験の手順  試験の手順は,あらかじめ試験体の質量 V

1

(

g)  を測定した後,これを図 16 に示す 50

±3  ℃に調整した防露性試験装置の所定位置に,軽量骨材仕上塗材を塗り付けた面(成形時表面)を下側

にして載せ,装置内温度を 50±3  ℃に保って 6 時間経過した後,試験体を取り外し,直ちにそのときの質

量 V

2

(

g)  を測定するものとする。防露性は単位体積当たりの吸湿量 V  (g/cm

3

)

で表すものとし,次の式に

よって算出し,JIS Z 8401 によって小数点以下 2 けたの値に丸め,3 個の平均値を求める。

5

.

112

1

2

V

V

V

=

ここに,

V

単位体積当たりの吸湿量 
(

g/cm

3

)

V

1

V

2

試験前の試験体の質量  (

g)

試験後の試験体の質量  (

g)

単位  mm

 16  防露性試験装置

7.24

耐湿性試験 

7.24.1

試験体  試験体は,7.2 j)  に示す基板の表面に,7.3 によって調製した試料を製造業者の定める使

用方法によって塗り付け,養生室に 7 日間静置し,中央部分から 150×50 mm の大きさに切り取ったもの

とする。


30

A 6909

:2003

7.24.2

試験の手順  試験の手順は,清水を満たしたビーカーの中に試験体を垂直にして半分を 60 分間浸

した後,これを引き上げて浸水させた部分の塗面を軽く指先でこすって塗面の移動状態を調べ,その後,

垂直に保持した状態で,60±5  ℃の恒温器の中で 24 時間乾燥させた後,浸水させた部分とそうでない部分

を 1.5 m 離れた距離から比較し,表面のひび割れ,はがれ,膨れ,しわ,変色及びつやの変化の有無を 3

個の試験体について目視によって調べるものとする。

7.25

耐湿性試験 

7.25.1

試験体  7.23 の防露性試験を終了した試験体を 50±3  ℃の恒温器に入れ,18 時間乾燥したものと

する。

7.25.2

試験の手順  試験の手順は,試験体を図 16 に示す 50±3  ℃に調整した防露性試験装置の所定の位

置に,軽量骨材仕上塗材を塗り付けた面(成形時表面)を下側にして載せ,装置内温度を 50±3  ℃に保っ

て 6 時間経過した後,引き続き 50±3  ℃の恒温器に入れ 18 時間乾燥する操作を 1 サイクルとし,3 サイク

ル行った後,試験室に 2 時間静置し,表面のひび割れ,膨れ及びはがれの有無を 3 個の試験体について目

視によって調べるものとする。

7.26

かび抵抗性試験

7.26.1

試験体  試験体は,7.2 k)  に示す基板の表面に,7.3 によって調製した試料を製造業者の定める使

用方法によって塗り付け,直ちに約 30×30 mm の大きさに切断したものとする。

7.26.2

試験の手順  試験の手順は,JIS Z 2911 に規定する試験方法によって行うものとする。ただし,試

験の条件は次による。

a

)

試験に用いる培地の種類,培地の組成及び試験用かびの種類は,

表 12 に示すとおりとする。

b

)

試験体の塗付け面を上にして平板培地の培養面の中央に置く。次に,混合胞子懸濁液を培養面と試験

体とに均等に 1 ml 散布し,ふたをして 28±2  ℃,湿度 95 %以上に保った場所に静置して 14 日間培養

する。

c

)

培養期間終了時,試験体塗付け面上のかびの発生状態を調べる。結果の表示方法は,JIS Z 2911 の 5.3.2

(試験結果の表示方法)に規定する方法による。

 12  培地の種類及び組成並びにかびの種類

培地の種類

培地の組成

試験用かびの種類

平板培地

水                          1 000 ml

硝酸アンモニウム              3.0

g

りん酸二水素カリウム          1.0

g

硫酸マグネシウム七水和物      0.5

g

塩化カリウム                 0.25

g

硫酸鉄(Ⅱ)七水和物        0.002

g

寒天                          25

g

第一郡 (a) アスペルギルスニゲ

ル FERM S-1 及び第二郡 (a) ペ
ニシリウムシトリナム FERM S-5
の混合胞子懸濁液

7.27

可とう性試験

7.27.1

試験体  試験体は,7.2 l)  に示す基板の表面を JIS R 6252 に規定する P240 研磨紙を用いて研磨し

た後,石油ベンジンで表面を清浄にし,30 分間乾燥した後,7.3 によって調製した試料を製造業者の定め

る使用方法によって塗り付け,試験室に 14 日間静置したものとする。

7.27.2

試験の手順  試験の手順は,図 17 に示すとおり,試験体の裏面のほぼ中央に直径 10 mm の鋼棒を

当て,塗付け面を外側にして 90°折り曲げた後,表面のひび割れの有無を 3 個の試験体について目視によ

って調べるものとする。


31

A 6909

:2003

単位  mm

 17  可とう性試験方法

7.28

骨材付着性試験

7.28.1

試験体  試験体は,7.2 m)  に示す基板の表面に,7.3 によって調製した試料を製造業者の定める使

用方法によって約 5 mm の厚さに吹き付け,これを養生室で 7 日間養生したものとする。

7.28.2

試験の手順  試験の手順は,図 18 に示すように,吹付用軽量骨材仕上塗材の塗布面が下になるよ

うに試験体を水平に保持し,その中央部下方 500 mm の位置に,口径 3 mm のノズルから 600 kPa の圧力を

有する空気を 10 秒間垂直に噴射させ,

試験体表面の骨材のはがれ及び飛散の有無を 3 個の試験体について

目視によって調べるものとする。

単位  mm

 18  骨材付着性試験方法

7.29

伸び試験

7.29.1

試験体  試験体の作製手順は,次による。

a

)

図 19 に示すように,金属製又は合成樹脂製の底板の上に離型紙を敷き,その上に厚さ約 1 mm(

21

)

の厚


32

A 6909

:2003

紙を内のり寸法 250×250 mm に切り抜いた型枠を置き,その上に,更に厚さ約 1 mm の金属製又は合

成樹脂製の内のり寸法 260×260 mm の型枠を置く。

注(

21

)

乾燥後の試験体の厚さが 1 mm になるように,厚紙の厚さによって調整する。

b

)

これに 7.3 によって調製した主材を気泡が入らないように充てんし,ガラス棒,金べらなどによって

上面を平らに仕上げた後,金属製又は合成樹脂製の型枠を取り除き,養生室に 24 時間静置する。

c

)

その後 30  ℃で 24 時間乾燥し,更に 3 時間養生室に静置した後,製造業者の定める使用方法によって

上塗材を塗り付け,養生室に 7 日間静置し,厚紙に固定したまま離型紙の上で表と裏を逆にして,更

に養生室に 7 日間静置する。

7.29.2

試験片  試験片は,試験体から JIS K 6251 の 4.1(試験片の形状及び寸法)に規定するダンベル状

2

号形に打ち抜き,離型紙を取り除いたものとする。試験片の厚さの測定は,JIS K 6251 の 4.5(試験片の

厚さ及び幅の測定)による。

なお,上塗材を用いない仕上塗材は,主材だけで仕上げたもので試験片を作製する。

参考  離型紙には,四ふっ化エチレン樹脂フィルム離型紙などを用いるとよい。

単位  mm

 19  伸び試験用試験体の作製方法

7.29.3

試験の手順  試験の手順は,標線間距離 20 mm とした試験片を引張試験機  (

22

)

のチャック間 60

mm

になるように取付け,約 200 mm/min の引張速度で試験片が破断するまで引張荷重を加える。

なお,試験の条件は次による。

注(

22

)

引張試験機は,試験時の最大荷重がその試験機の能力の 15∼85 %の範囲になるものとし,荷重

及び伸びの自動記録装置及び一定温度が−10±2  ℃に調整できる恒温器を備えたもので,引張

速度は約 200 mm/min に調整でき,試験片の標線間距離の 8 倍以上引っ張れるものとする。

a

)  20 

℃時の伸び試験  20  ℃時の伸び試験は,養生室に 4 時間静置した試験片を同室内において,破断

時の標線間距離 L (mm)  を測定する。20  ℃時の伸び率 E (%)  は,次の式によって算出し,3 個の平均

値を JIS Z 8401 によって整数に丸める。


33

A 6909

:2003

20

100

20

L

E

=

×

ここに,

  E

 20

℃時の伸び率

 (%)

L

破断時の標線間距離

 (mm)

b

)

10  ℃時の伸び試験

10

℃時の伸び試験は,チャック間距離が

60 mm

になるようにセットした

試験片を−

10

±

2

℃の恒温器に入れ,

4

時間静置した後,同恒温器内において行うものとし,自動記

録方法によって,破断時の伸び量

L (mm)

を読み取る。−

10

℃時の伸び率

E (%)

は,次の式によって

算出し,

3

個の平均値を JIS Z 8401 によって整数に丸める。

100

60

L

E

=

×

ここに,

  E

10

℃時の伸び率

 (%)

L

破断時の伸び量

 (mm)

c

)

浸水後の伸び試験  浸水後の伸び試験は,試験片を

23

±

2

℃の水中に

7

日間浸せきした後,乾燥した

布でふき,塗面を下にして養生室に

24

時間静置した後,同室内において行い,破断時の標線間距離

L

(mm)

を測定し,a

)

の式によって浸水後の伸び率

 (%)

を算出する。

d

)

加熱後の伸び試験  加熱後の伸び試験は,試験片を

80

±

2

℃の恒温器

  (

23

)

7

日間静置し,さらに

養生室で

4

時間以上静置した後,同室内において行い,破断時の標線間距離

L (mm)

を測定し,a

)

式によって加熱後の伸び率

 (%)

を算出する。この場合の加熱方法は,JIS K 6257 の 4.[空気加熱老化

試験(ノーマルオーブン法)

]に示す方法による。ただし,試験片に変形がみえる場合は,離型紙の上

に試験片を水平に置いて加熱する。

(

23

)

加熱恒温器は,JIS K 6257 の 4.2(試験装置)に規定するギヤー式老化試験機又はこれに準じた

装置とする。

7.30

伸び時の劣化試験

7.30.1

試験体及び試験片  試験体及び試験片は,7.29.1 及び 7.29.2 の方法によって作製したものとする。

ただし,試験片の形状は JIS K 6251 に規定するダンベル状

1

号形とする。

7.30.2

試験の手順  試験方法は,試験片保持具

  (

24

)

を用いて標線間距離

40 mm

とした試験片を標線間距

60 mm

になるように伸長して保持し,

24

時間養生室に静置し,次に,加熱恒温器中に垂直にして,

80

±

2

℃で

7

日間静置した後,試験片を取り出し,養生室に

4

時間以上静置した後,試験片にはく離及び反

り・ねじれの有無を

3

個の試験体について目視によって調べるとともに,主材の破断及びひび割れの有無

を調べるものとする。

(

24

)

試験片の標線間の伸び率を

50 %

に保持できる装置をもち,かつ,試験によって腐食しない材質

の器具とする。

7.31

耐疲労性試験

7.31.1

試験体  試験体は,7.2 n

)

に示す基板の表面に,製造業者の定める使用方法によって下塗材を塗り

付け,乾燥後

図 20 に示す内のり寸法長さ

80 mm

,幅

55 mm

の型枠

  (

25

)

を置き,次いで,型枠の中に 7.3

によって調製した主材を気泡が入らないように充てんし,ガラス棒,金べらなどによって上面を平らに仕

上げた後,養生室に

24

時間静置する。その上に製造業者の定める使用方法によって上塗材を塗り付け,養

生室に

7

日間静置した後,

図 20 に示す

6

か所において,乾燥した仕上塗材層厚さの測定値の平均値が,

1.0

±

0.1 mm

であるものを試験体とする。仕上塗材層厚さの測定は,次による。

(

25

)

型枠の厚さは,乾燥した仕上塗材層厚さが

1 mm

になるようにする。


34

A 6909

:2003

a

)

基板に下塗りを塗る前にダイヤルゲージなどで基板の厚さを測定する。

b

)

養生終了後の試験体について同じ箇所の厚さを同様に測定する。

c

)

養生終了後の厚さと,基板の厚さの差を仕上塗材層厚さとする。

単位  mm

 20  耐疲労性試験体の作製方法

7.31.2

試験の手順  試験の手順は次による。


35

A 6909

:2003

a

)

図 20 に示すように,幅が

45 mm

になるよう長手方向に沿って仕上塗材層に鋭利な刃物で基板に達す

るまで切込みを入れる。

b

)

図 21 に示すように平板上に,仕上塗材層を上にして長手方向の両端を板幅

4 mm

のスペーサーで支持

しておき,仕上塗材層をきずつけないよう中央部を指で軽く加圧して,基板にき裂を発生させる。

c

)

試験は,次の 1

)

又は 2

)

によって行う。

1

)

き裂を発生させた試験体を,JIS A 1436 の 4.1(疲労試験装置)に水平に取り付け,温度を−

10

±

2

に保った状態で

1

時間置く。その温度で基板のき裂幅

0.5

2.5 mm

のムーブメントを

5

/min

の速

度で

2 000

回繰り返した後,き裂幅を

2.5 mm

にした状態で,上塗材から主材層を貫通する穴及び破

断の発生の有無を

3

個の試験体について目視によって調べる。

備考

疲労試験装置は,試験体を水平に保ちながら,b

)

でき裂を発生させた部分に所定の大きさのム

ーブメントを付与し,かつその回数を制御できる装置で,温度を−

10

±

2

℃に調節できる恒温

器に収納されているものとする。

2

)

き裂を発生させた試験体を,

7.29.3

の引張試験機の上下のチャック間距離が

110 mm

になるように取

り付け,温度を−

10

±

2

℃に保った状態で

1

時間置く。その温度で基板のき裂幅

0.5

2.5 mm

のム

ーブメントを

5

/min

の速度で

2 000

回繰り返した後,き裂幅を

2.5 mm

にした状態で,上塗材から

主材層を貫通する穴及び破断の発生の有無を

3

個の試験体について目視によって調べる。

備考

引張試験機は,試験体を垂直に保ちながら,b

)

でき裂を発生させた部分に所定の大きさのムー

ブメントを付与し,かつその回数を制御できる装置で,温度を−

10

±

2

℃に調節できる恒温器

に収納されているものとする。

単位  mm

 21  耐疲労性の試験方法

7.32

吸放湿性試験

7.32.1

試験体  試験体は,7.2 o

)

に示す基板の表面に,7.3 によって調製した試料を製造業者の定める使

用方法によって塗り付け,養生室に

12

日間静置した後,裏面及び

4

側面をエポキシ樹脂接着剤で塗り包む

ものとする。その後,温度

23

±

2

℃,湿度

 (45

±

5) %

の恒温恒湿器に

48

時間静置したものとする。

7.32.2

試験の手順  試験の手順は,次による。

a

)

あらかじめ

3

個の試験体の質量

W

D0

(

g

)

を測定する。

b

)

質量

W

D0

(

g

)

測定後,温度

23

±

2

℃,湿度

 (90

±

5) %

の恒温恒湿器に

24

時間静置した後,試験体を取

り出し,直ちにそのときの質量

W

W1

(

g

)

を測定する。

c

)

質量

W

W1

(

g

)

測定後,温度

23

±

2

℃,湿度

 (45

±

5) %

の恒温恒湿器に入れ,

24

時間静置した後質量

W

D1

(

g

)

を測定する。

d

)

質量

W

D1

(

g

)

測定後,温度

23

±

2

℃,湿度

 (90

±

5) %

の恒温恒湿器に

24

時間静置した後,試験体を取

り出し,直ちにそのときの質量

W

W2

(

g

)

を測定する。

e

)

質量

W

W2

(

g

)

測定後,温度

23

±

2

℃,湿度

 (45

±

5) %

の恒温恒湿器に入れ,

24

時間静置した後質量


36

A 6909

:2003

W

D2

(

g

)

を測定する。

f

)

次の式によって吸放湿量

A (

g

/

)

を算出し,

3

個の平均値を JIS Z 8401 によって整数に丸める。

1

2

3

4

4 0.3 0.3

W

W

W

W

A

+

+

+

=

×

×

ここに,

A

吸放湿量

  (

g

/

)

W

1

W

2

W

3

W

4

吸湿量

  (

g

)

W

W1

W

D0

放湿量

  (

g

)

W

W1

W

D1

吸湿量

  (

g

)

W

W2

W

D1

放湿量

  (

g

)

W

W2

W

D2

7.33

ひび割れ充てん性試験

7.33.1

試験体  試験体は,7.2 p

)

に示す基板を,溝が設けられた面を上にして水平に置き,その表面に

7.3

によって調製した主材を多孔質ローラーで製造業者の定める方法によって塗り付けたものとする。

7.33.2

試験の手順  試験の手順は,試験体を試験室に

24

時間静置した後,基板に設けられた

3

か所の溝

の部分で,塗膜のひび割れ及び穴の有無を目視によって調べる。

8.

検査  検査は,合理的な抜取検査方法によって行い,5.の規定に適合しなければならない。

備考1.

薄付け仕上塗材の透水性,耐洗浄性,耐衝撃性,耐アルカリ性,耐摩耗性,耐候性,耐変退

色性,可とう性,伸び,伸び時の劣化,耐湿性及び吸放湿性の検査は,これらの性能に影響

を及ぼす生産条件を変更したときに行う。

2.

厚付け仕上塗材の透水性,耐衝撃性,耐候性,及び吸放湿性の検査は,これらの性能に影響

を及ぼす生産条件を変更したときに行う。

3.

軽量骨材仕上塗材の耐アルカリ性,防露性,及び耐湿性の検査は,これらの性能に影響を及

ぼす生産条件を変更したときに行う。

4.

複層仕上塗材の透水性,耐衝撃性,耐候性,可とう性,伸び,伸び時の劣化及び耐疲労性の

検査は,これらの性能に影響を及ぼす生産条件を変更したときに行う。

5.

可とう形改修用仕上塗材の透水性,耐衝撃性,耐候性,ひび割れ充てん性,可とう性の検査

は,これらの性能に影響を及ぼす生産条件を変更したときに行う。

9.

表示  仕上塗材の包装又は容器には,次の事項を表示するものとする。ただし,包装容器にすべての

項目を表示できない場合は f

)

及び g

)

の事項については,

添付する印刷物など他の方法で表示してもよい。

a

)

種類又はその呼び名

b

)

製造業者又はその略号

c

)

製造年月日又はその略号

d

)

正味質量

e

)

有効期間

f

)

使用方法

1

)

調合

2

)

水を必要とする仕上塗材については標準加水量,薄め液を必要とする仕上塗材については薄め液の

標準量

3

)

標準所要量

4

)

可使時間


37

A 6909

:2003

5

)

施工方法

g

)

注意事項

1

)

粉体及び混和液,又は基剤及び硬化剤がセットされているものは,同一銘柄のものを使用すること。

2

)

複層仕上塗材で下塗材,主材及び上塗材が,セットされているものは,同一銘柄のものを使用する

こと。

3

)

保管条件

h

)

内装水溶性樹脂系薄付け仕上塗材で耐湿性及び耐アルカリ性の品質に合格したものは,その表示。

i

)

内装水溶性樹脂系薄付け仕上塗材でかび抵抗性試験をしたものは,その結果の表示。

j

)

複層仕上塗材及び可とう形改修用仕上塗材で耐候形の品質に合格したものは,その区分の表示。

k

)

防水形複層仕上塗材で耐疲労形の品質に合格したものは,その表示。

l

)

内装薄付け仕上塗材及び内装厚付け仕上塗材で調湿形の品質に合格したものは,その表示。

m

)

内装用の仕上塗材で,ユリア樹脂,メラミン樹脂,フェノール樹脂,レゾルシノール樹脂及びホルム

アルデヒド系防腐剤のいずれをも使用していないものは,ホルムアルデヒド放散による区分の記号(

F

☆☆☆☆)を表示する。