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A 6208

:2015

(1)

目  次

ページ

1

  適用範囲  

1

2

  引用規格  

1

3

  用語及び定義  

1

4

  種類及び区分  

2

5

  繊度及び繊維長の許容差  

3

6

  品質 

3

7

  試験 

3

7.1

  試料  

3

7.2

  繊度  

4

7.3

  繊維長  

4

7.4

  引張強度  

4

7.5

  付着性  

4

7.6

  耐アルカリ性  

4

7.7

  耐熱性  

4

8

  検査 

5

8.1

  一般事項  

5

8.2

  形式評価試験  

5

8.3

  性能評価試験  

5

9

  製品の呼び方  

5

10

  表示  

5

附属書 A(規定)呼び繊度による種類 類の付着性試験方法  

6

附属書 B(規定)呼び繊度による種類 II 類の付着性試験方法  

9


A 6208

:2015

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,日本ポリエチレン製品工業連合会(JPPIF)

日本プラスチック工業連盟(JPIF)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して

日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した

日本工業規格である。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


日本工業規格

JIS

 A

6208

:2015

コンクリート用ポリプロピレン短繊維

Polypropylene short fibers for concrete

適用範囲 

この規格は,主にコンクリート片の剝落防止,コンクリートのひび割れ抑制,補修,補強,及び火災時

の爆裂防止の目的で,モルタル,コンクリートなどセメント系複合材料に用いるポリプロピレンを主体と

した短繊維(以下,ポリプロピレン短繊維という。

)について規定する。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS A 0203

  コンクリート用語

JIS A 1193

  コンクリート用連続繊維補強材の耐アルカリ試験方法

JIS L 1013

  化学繊維フィラメント糸試験方法

JIS L 1015

  化学繊維ステープル試験方法

JIS R 5201

  セメントの物理試験方法

JIS R 5210

  ポルトランドセメント

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS A 0203 によるほか,次による。

3.1 

ポリプロピレン 

結晶性のプロピレン単独重合体及びプロピレン単位成分が 50 mol%以上である結晶性のプロピレンと 1-

オレフィン単量体との共重合体。

3.2 

繊度 

繊維の太さで単位長さ当たりの質量。単位は dtex(デシテックス)とし,1 dtex は,繊維 10 000 m 当た

りの質量が 1 g であることを示す。

3.3 

繊維長 

繊維の長さ(JIS L 0208 参照)

3.4 

正量繊度 

正量によって算出した繊度(JIS L 0208 参照)


2

A 6208

:2015

3.5 

平均繊維長 

繊維長の平均値(JIS L 0208 参照)

3.6 

呼び繊度 

ポリプロピレン短繊維の製造における設計上の繊度。

3.7 

呼び繊維長 

ポリプロピレン短繊維の製造における設計上の繊維長。

3.8 

フィラメント 

連続した極めて長い繊維(JIS L 0204-3 参照)

3.9 

モノフィラメント 

単独に使用できる 1 本のフィラメント(JIS L 0204-3 参照)

3.10 

マルチフィラメント 

2

本以上から成るフィラメント(JIS L 0204-3 参照)

3.11 

スプリットヤーン 

フィルムを所定の幅に切断し,延伸してから更に細く縦方向に割り裂いて糸にしたもの。

3.12 

付着性 

ポリプロピレン短繊維と母材との付着性能。

3.13 

曲げタフネス 

角柱供試体に曲げ荷重を作用させたときの,荷重−たわみ曲線の下側の面積。

3.14 

付着強さ 

モルタルに埋め込まれたポリプロピレン短繊維の最大引抜き荷重を呼び繊度で除した値。

種類及び区分 

ポリプロピレン短繊維の種類は,繊維構造,呼び繊度及び呼び繊維長によって区分し,

表 1∼表 によ

る。

表 1−繊維構造による区分 

繊維構造による種類

記号

モノフィラメント

α 

マルチフィラメント

β 

スプリットヤーン

γ 


3

A 6208

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表 2−呼び繊度による区分 

呼び繊度による種類

呼び繊度

dtex

I

類 500 未満

 II

類 500 以上

表 3−呼び繊維長による区分 

呼び繊維長による種類

記号

呼び繊維長

mm

A

種 A 15 未満

B

種 B 15 以上

繊度及び繊維長の許容差 

ポリプロピレン短繊維の呼び繊度に対する正量繊度の許容差は,

7.2

によって試験したとき,

表 による。

呼び繊維長に対する平均繊維長の許容差は,7.3 によって試験したとき,

表 による。

表 4−繊度の許容差 

繊維構造による種類の記号

繊度の許容差

%

αβ

±10

γ 

±15

表 5−繊維長の許容差 

呼び繊維長による種類の記号

繊維長の許容差

%

A

±15

B

±10

品質 

ポリプロピレン短繊維の品質は,

箇条 によって試験したとき,

表 の規定に適合しなければならない。

表 6−ポリプロピレン短繊維の品質 

呼び繊度による種類

引張強度

t

s

N/mm

2

付着性

a)

耐アルカリ性

耐熱性

曲げタフネス

b

sI

N

・mm

付着強さ

b

sII

cN/dtex

I

類 250 以上 1

200

以上

荷重保持率 90 %

以上

荷重保持率 90 %

以上

 II

類 400 以上

− 2.00 以上

a)

火災時の爆裂防止用など,付着性を必要としない用途については,これを品質項目から除外してもよい。

試験 

7.1 

試料 

曲げタフネスは,ポリプロピレン短繊維を用いて行う。それ以外の品質項目についての試験は,繊度と


4

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繊維構造などは同じで,試験に必要な長さをもつポリプロピレン短繊維を用いて行う。

7.2 

繊度 

繊度の測定は,繊維構造がモノフィラメント(α)及びスプリットヤーン(γ)であるものは,JIS L 1013

による。繊維構造がマルチフィラメント(β)であるものは,JIS L 1015 による。

7.3 

繊維長 

繊維長の測定は,JIS L 1015 による。

7.4 

引張強度 

繊維構造がモノフィラメント(α)及びスプリットヤーン(γ)であるものは JIS L 1013 によって,繊維

構造がマルチフィラメント(β)であるものは JIS L 1015 によって求めた引張強さから,式(1)によって算

出し,四捨五入によって有効数字 3 桁に丸める。

b

s

6

.

90

T

t

×

=

  (1)

ここに,

t

s

引張強度(

N/mm

2

T

b

引張強さ(

cN/dtex

7.5 

付着性 

7.5.1 

呼び繊度による種類  

呼び繊度による種類

I

類の付着性は,

附属書 によって求めた荷重−たわみ曲線の下側の面積で表す曲

げタフネス

b

sI

の平均値を四捨五入によって有効数字

3

桁に丸める。

7.5.2 

呼び繊度による種類 II  

呼び繊度による種類

II

類の付着性は,

附属書 によって求めた最大引抜け荷重から,式

(2)

によって付着

強さ

b

sII

を算出し,平均値を四捨五入によって有効数字

3

桁に丸める。

F

P

b

×

=

4

max

s

  (2)

ここに,

b

sII

付着強さ(

cN/dtex

P

max

最大引抜け荷重(

cN

F

呼び繊度(

dtex

7.6 

耐アルカリ性 

耐アルカリ性は,アルカリ溶液浸せき(漬)前の試料の引張強度に対するアルカリ溶液浸せき(漬)後

の引張強度の比率(荷重保持率)で表す。試験は,JIS A 1193 による。

7.7 

耐熱性 

耐熱性は,常温における試料の引張強度に対する,高温履歴を受けた試料の引張強度の比率(荷重保持

率)で表す。試験は,次のとおり行う。

a)

試料を一辺

30 cm

SUS304

製の正方形枠に,質量

5 kg

の分銅を用いて一定張力で巻き付けたものを

二つ作り,一つは常温に,もう一つは

120

±

5

℃の環境に

48

時間置く。

なお,試料の呼び繊度が

3 000 dtex

未満の場合は,

3 000 dtex

以上となる本数を

1

束として巻き付け

る。

b)

巻き付けた試料を,7.4 に規定する試験で必要とする所定の長さに切断する。

なお,

120

±

5

℃の環境に置いたものは,試料が常温になってから切断する。

c)

切断した試料

10

本について,7.4 に規定する試験を行う。測定した最大引張荷重の平均値を四捨五入

によって有効数字

3

桁に丸める。

d)

荷重保持率は,次の式

(3)

によって算出し,四捨五入して整数に丸める。


5

A 6208

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100

0

h

1

h

h

×

=

P

P

R

  (3)

ここに,

R

h

荷重保持率(

%

P

h0

常温に置いた試料の最大引張荷重の平均値(

N

P

h1

120

±

5

℃の環境に置いた試料の最大引張荷重の平均値(

N

検査 

8.1 

一般事項 

合理的な抜取検査方式によって試料を抜き取り,箇条 に規定する試験を行い,箇条 及び箇条 に適

合したものを合格とする。

8.2 

形式評価試験 

耐アルカリ性及び耐熱性は,製品の新規設計又は使用材料に変更があった場合に,付着性は,

1

年に

1

回の試験を行う。

8.3 

性能評価試験 

繊度,繊維長及び引張強度は,製造ロットごとに試験を行う。

製品の呼び方 

ポリプロピレン短繊維の呼び方は,製品名称又は規格番号,繊維構造による種類の記号,呼び繊度及び

呼び繊維長の順とする。

JIS A 6208

α

II

類(

3 500

)−

B

種(

30

呼び繊維長による区分(呼び繊維長)

呼び繊度による区分(呼び繊度)

繊維構造による種類の記号

規格番号

10 

表示 

この規格の全ての要求事項に適合した製品の包装には,容易に消えない方法で,次の事項を表示しなけ

ればならない。

なお,付着性を品質項目から除外した場合は,その旨を記載する。

a)

製品名称又は規格番号

b)

繊維構造による種類又は記号

c)

呼び繊度

d)

呼び繊維長

e)

製造番号

f)

製造業者名


6

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:2015

附属書 A

(規定)

呼び繊度による種類 I 類の付着性試験方法

A.1 

試験装置 

A.1.1 

練混ぜ機  練混ぜ機は,JIS R 5201 の 9.2.3(機械練り用練混ぜ機)に規定するものを用いる。

A.1.2 

曲げ試験機  曲げ試験機は,JIS R 5201 の 11.2.5(曲げ強さ試験機)に規定する性能をもち,変位

制御形の試験機を用いる。

A.1.3 

変位測定器  供試体の荷重−たわみ関係の測定には,

1/100 mm

以下の精度でたわみを測定できる

変位計を用いる。また,供試体の中央部及び支持点部の変位が測定できるように,変位計を固定できるジ

グを用いる。

A.2 

供試体の作り方 

A.2.1 

供試体作製型枠 

モルタル供試体成形用型枠は,JIS R 5201 の 11.2.2(モルタル供試体成形用型)に規定するものを用い

る。

A.2.2 

モルタルの配合 

供試体の母材として用いるモルタルは,セメントとして JIS R 5210 に規定する普通ポルトランドセメン

トを,任意の製造業者

3

社のものを同質量比で混合して使用する。砂は,JIS R 5201 の 11.3(標準砂)に

規定するセメント強さ試験で使用する標準砂を用いる。供試セメント,標準砂及び水は,室温と等しくな

るようにあらかじめ試験室内に準備しておく。試験室の温度は

20

±

2

℃とし,相対湿度は

50 %

以上とす

る。

モルタルの配合は,質量比でセメント

1

,標準砂

2

,水セメント比

0.50

,及び試料の添加率はモルタル質

量に対し,外割りで

0.3 %

とする。

1

回に練り混ぜるセメント,標準砂,水,及び試料の規定採取量は,次

による。

なお,これは,供試体

3

体分のモルタル量に相当する。

セメント

 675

±

3 g

標準砂

 1

350

±

5 g

 338

±

1 g

試料

 7.08

±

0.02 g

注記

水は,規定採取量が採取できる容積計量器で計量してもよい。

A.2.3 

モルタルの練混ぜ方法 

モルタルの練混ぜは,A.1.1 の練混ぜ機を使用し,機械練りによって行う。練り鉢に規定量の水を入れ,

次にセメントを入れる。直ちに練混ぜ機を低速(自転速度:毎分

140

±

5

回転,公転速度:毎分

62

±

5

回転)

で始動させる。パドルを始動させて

30

秒後に規定量の標準砂を

30

秒間で入れる。高速(自転速度:毎分

285

±

10

回転,公転速度:毎分

125

±

10

回転)にし,引き続き

30

秒間練混ぜを続ける。

90

秒間練混ぜを休

止し,休止の最初の

15

秒間にかき落としを行い,短繊維を入れる。休止が終わったら再び高速で始動させ

60

秒間練り混ぜる。練混ぜ時間は休止時間も含めて

4

分間とする。

練混ぜが終わったら練り鉢を練混ぜ機から取り外し,さじで

10

回かき混ぜる。さじは,JIS R 5201 


7

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9.2.4

(手練り用練混ぜ器具)に規定されているものを用いる。

A.2.4 

成形 

練混ぜ終了後すぐに,

3

体の供試体を作製する。モルタル供試体成形用型は,テーブルバイブレータに

固定しておく。型枠は,水漏れのないようにグリスなどを塗布して締め付ける。モルタルは,振動開始か

30

秒間で成形用型に

1

層で詰める。さらに,引き続き

90

秒間振動をかける。テーブルバイブレータの

振動時間は,合計で

120

秒間とする。

振動終了後,テーブルバイブレータに載せた成形用型を静かに外す。成形用型の上のモルタルの盛り上

がりを削りとり,上面を平滑にする。

削りとりは,金属製のストレートエッジ[JIS R 5201 

図 9(金属製ストレートエッジの例)]を鉛直に

保ち,それぞれの方向に一度ずつのこ引きを行う。最後にストレートエッジをなでる方向に傾け,モルタ

ル表面の試料が引きずられないように,のこ引きをしながら何度かなでることによって,上面を平滑にす

る。

削りとりが終わったら,厚さ

6 mm

190 mm

×

160 mm

のガラス板を成形用型の上に置く。類似の寸法

の鋼又は不透水性の板を使用してもよい。

脱型時に供試体が分かるように成形用型に目印を付け,湿気箱に入れる。湿気箱内の温度は

20

±

1

℃と

し,相対湿度は

90 %

以上とする。成形後

20

時間から

24

時間の間に,供試体に印を付けて丁寧に脱型を行

い,水槽に入れて完全に水中に浸す。水槽の水温は

20

±

1

℃とする。

A.3 

試験方法 

試験方法は,次による。

a)

供試体は,成形後

28

日(湿気箱中

24

時間,水中

27

日間)を経た後,曲げタフネス試験を行う。供試

体の材齢は,セメントと水との練混ぜ開始時から計算することとし,試験は材齢

28

日±

8

時間以内に

行う。

b)

試験は,

3

体の供試体について,水中から取り出した直後に行う。支持点間の距離を

100 mm

とし,

供試体を成形したときの側面を上にして置き,その中央に,毎分

0.3 mm

の割合で載荷し,たわみ

5 mm

までの荷重とたわみを測定する。たわみの測定位置は,供試体の両側面中央部及び支持点部とする。

供試体中央部のたわみ測定について,直接,供試体のたわみが測定できない場合は,載荷ジグの変位

を測定し,これを供試体中央部のたわみとしてもよい。また,供試体中央部のたわみは,支持点部に

変位が生じていればそれを差し引いたものとする。

A.4 

試験結果 

曲げタフネスは,

図 A.1 に示す供試体中央部のたわみが

3 mm

までの荷重−たわみ曲線の下側の面積

N

mm

)で表す。


8

A 6208

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図 A.1−荷重−たわみ曲線 

b

sI

:曲げタフネス


9

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附属書 B

(規定)

呼び繊度による種類 II 類の付着性試験方法

B.1 

試験装置 

B.1.1 

練混ぜ機  練混ぜ機は,JIS R 5201 の 9.2.3 に規定するものを用いる。

B.1.2 

引張試験機  引張試験機は,変位制御形の試験機を用いる。また,荷重及び変位量が記録できるも

のとする。

B.1.3 

試験装置  試験装置は,引張り荷重を鉛直に,かつ,偏心することなく作用させることができる図

B.1

に示す構造のものを用いる。

単位  mm

図 B.1−試験装置 

B.2 

供試体の作り方 

B.2.1 

供試体 

供試体は,中央部の最小断面部に

4

本の試料を配置した仕切り板をもち,両端は,B.1.3 の試験装置で引

っ張ることができる形状のものとする。試料は,長さが

30 mm

以上のものを使用する。

B.2.2 

供試体作製型枠及び仕切り板 

供試体作製型枠及び仕切り板については,次による。

a)

型枠は,所定の供試体の精度が得られるものとし,供試体を作製するときに変形及び漏水のないもの

でなければならない。継目部には,グリスなどを薄く塗り付けてから組み立てる。

b)

仕切り板は,厚さ

0.5 mm

程度のプラスチック板を用い,

図 B.2 a)  に示すように試料の断面に応じて

配置用の穴を四つあける。

B.2.3 

試料の配置方法 


10

A 6208

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試料の配置方法は,次による。

a)

試料の供試体への埋込み長さ(

L

1

)は

15 mm

とし,一方の定着長さ(

L

2

)は埋込み長さ以上とする。

b)

仕切り板に,

図 B.2 b)  に示すように試料を配置して,図 B.2 c)  のように仕切り板が型枠底面に対し鉛

直になるように設置する。

注記

あらかじめ,型枠に仕切り板を設置する溝を施しておくとよい。

単位  mm

 a) 

b) c) 

L

1

:埋込み長さ      t:仕切り板の厚さ      L

2

:定着長さ      L

s

:繊維長さ

図 B.2−供試体 

B.2.4 

モルタルの配合 

供試体の母材として用いるモルタルは,

セメントは JIS R 5210 に規定する普通ポルトランドセメントを,

任意の製造業者

3

社のものを同質量比で混合して使用する。砂は JIS R 5201 の 11.3 に規定するセメント強

さ試験で使用する標準砂を用いる。

モルタルの配合は,質量比でセメント

1

,標準砂

2

,及び水セメント比

0.50

とする。

1

回に練り混ぜるセ

メント,標準砂,及び水の規定採取量は,次による。

なお,これは,供試体

3

体分のモルタル量に相当する。

セメント

 675

±

3 g

標準砂

 1

350

±

5 g

 338

±

1 g

注記

水は,規定採取量が採取できる容積計量器で計量してもよい。

B.2.5 

モルタルの練混ぜ方法 

モルタルの練混ぜは,JIS R 5201 の 9.2.3 で規定した練混ぜ機を使用し,機械練りによって行う。練り鉢

に規定量の水を入れ,次にセメントを入れる。直ちに練混ぜ機を低速(自転速度:毎分

140

±

5

回転,公転

速度:毎分

62

±

5

回転)で始動させる。パドルを始動させて,

30

秒後に規定量の標準砂を

30

秒間で入れ

る。高速(自転速度:毎分

285

±

10

回転,公転速度:毎分

125

±

10

回転)にし,引き続き

30

秒間練混ぜを

続ける。

90

秒間練混ぜを休止し,休止の最初の

15

秒間にかき落としを行う。休止が終わったら再び高速

で始動させ

60

秒間練り混ぜる。

練混ぜが終わったら練り鉢を練混ぜ機から取り外し,さじで

10

回かき混ぜる。さじは,JIS R 5201 


11

A 6208

:2015

9.2.4

に規定されているものを用いる。

B.2.6 

成形 

成形は,次による。

a)

練り混ぜたモルタルは,

中央部の仕切り板で二分された型枠の,

定着長さを確保した側から打ち込む。

高さ方向

2

層に分けて打ち込み,各層を適切な器具(φ

9 mm

程度の突き棒など)を用いて締め固め

る。このとき,配置した試料が定位置からずれないよう注意する。

b)

a)

が終了した後,配置した試料の埋込み長さを確認する。埋込み長さが

15 mm

からずれていれば修

正する。

c)

埋込み長さを確保した側を,同様に打ち込む。供試体は,

3

体とする。

d)

供試体は,成形後

28

日(湿気箱中

24

時間,水中

27

日間)まで養生を行い,付着性試験に供する。供

試体の材齢は,セメントと水の練混ぜ開始時から計算することとし,試験は材齢

28

日±

8

時間以内に

行う。試料とモルタルとの付着が損なわれるおそれがあるため,脱型時又は養生中に,供試体へ外力

などが作用しないよう十分注意する。

B.3 

試験方法 

付着性試験方法は,次による。

a)

引張試験機に試験装置を取り付けた後,

図 B.1 のように供試体を設置する。

b)

載荷速度は,試験機クロスヘッドの速度について毎分

0.5 mm

とする。

c)

荷重及び仕切り板を挟む供試体間の隙間の変化を短繊維の変位量として測定する。荷重及び変位量は,

試験機に記録される荷重及び試験機クロスヘッドの変位量を用いる。

d)

荷重及び変位量の測定は,変位量が

5 mm

に到達するまで行う。

B.4 

試験結果 

荷重と変位量との関係から最大引抜け荷重を求める(

図 B.3 参照)。

P

max

:最大引抜け荷重

図 B.3−荷重と変位量との関係 


12

A 6208

:2015

参考文献 JIS 

0208

  繊維用語−試験部門 

JIS L 0204-3

  繊維用語(原料部門)−第

3

部:天然繊維及び化学繊維を除く原料部門