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A 6207

:2011

(1)

目  次

ページ

序文 

1

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

1

3

  用語及び定義 

2

4

  種類

3

5

  品質

3

5.1

  粉体シリカフューム及び粒体シリカフュームの品質 

3

5.2

  シリカフュームスラリーの品質

3

6

  試料

4

6.1

  採取

4

6.2

  調製

4

7

  試験方法

4

7.1

  二酸化けい素 

4

7.2

  酸化マグネシウム

4

7.3

  三酸化硫黄 

4

7.4

  遊離酸化カルシウム

4

7.5

  遊離けい素 

4

7.6

  塩化物イオン 

4

7.7

  強熱減量 

4

7.8

  湿分

4

7.9

  比表面積 

4

7.10

  活性度指数 

4

7.11

  密度

4

7.12

  シリカフュームスラリーの固形分 

4

8

  検査

4

9

  包装

4

10

  表示

4

11

  報告 

5

附属書 A(規定)遊離酸化カルシウムの定量方法

7

附属書 B(規定)シリカフュームの湿分及び強熱減量の定量方法

10

附属書 C(規定)シリカフュームのモルタルによる活性度指数の試験方法

12

附属書 D(規定)全量フラスコを用いたシリカフュームの密度試験方法 

15

附属書 E(規定)シリカフュームスラリーの固形分の定量方法 

16

附属書 F(参考)技術上重要な改正に関する新旧対照表

17


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(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,日本シリカフュー

ム技術研究会(JST)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正

すべきとの申出があり,

日本工業標準調査会の審議を経て,

経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS A 6207:2006 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


日本工業規格

JIS

 A

6207

:2011

コンクリート用シリカフューム

Silica fume for use in concrete

序文 

この規格は,2000 年に制定され,その後 2 回の改正を経て今日に至っている。前回の改正は 2006 年に

行われたが,その後のシリカフュームの用途の実態に対応するために改正した。

なお,対応国際規格は現時点で制定されていない。

シリカフュームは,金属シリコン又はフェロシリコンをアーク式電気炉で製造するときに発生する排ガ

ス中のダストを集じんして得られる超微粒子であり,電力が高価な我が国では産出量が少なく,コンクリ

ート用混和材としての利用は少なかった。しかし,コンクリートの高強度化,耐久性の向上,施工性の改

善などに顕著な効果が認められ,コンクリート用混和材として多く使用されるようになり,品質規格が必

要となったため 2000 年に制定された。今回の改正では,前回の改正時(2006 年)に対し,シリカフュー

ムの産出国が更に多様化していることを考慮し,国内外に流通するシリカフュームの品質等の現状につい

て実態把握が必要となった。そこで,国内外で入手可能なシリカフュームの共通サンプルについてシリカ

フュームの品質試験を行い,品質規格の見直しを行った。また,活性度指数試験方法について,コンクリ

ート試験等によって,我が国での用途に即した品質試験方法への見直しを行った。

適用範囲 

この規格は,コンクリート及びモルタルに混和材料として用いるシリカフューム(以下,コンクリート

用シリカフュームという。

)について規定する。

なお,技術上重要な改正に関する新旧対照表を

附属書 に示す。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS A 1108

  コンクリートの圧縮強度試験方法

JIS A 1116

  フレッシュコンクリートの単位容積質量試験方法及び空気量の質量による試験方法(質量

方法)

JIS A 1128

  フレッシュコンクリートの空気量の圧力による試験方法−空気室圧力方法

JIS A 1132

  コンクリート強度試験用供試体の作り方

JIS A 1171

  ポリマーセメントモルタルの試験方法

JIS A 6204

  コンクリート用化学混和剤

JIS H 6201

  化学分析用白金るつぼ

JIS K 8101

  エタノール(99.5)

(試薬)


2

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JIS K 8105

  エチレングリコール(試薬)

JIS K 8359

  酢酸アンモニウム(試薬)

JIS K 8617

  炭酸カルシウム(試薬)

JIS K 8799

  フェノールフタレイン(試薬)

JIS R 1301

  化学分析用磁器るつぼ

JIS R 1616

  ファインセラミックス用炭化けい素微粉末の化学分析方法

JIS R 1626

  ファインセラミックス粉体の気体吸着 BET 法による比表面積の測定方法

JIS R 3503

  化学分析用ガラス器具

JIS R 3505

  ガラス製体積計

JIS R 5201

  セメントの物理試験方法

JIS R 5202

  セメントの化学分析方法

JIS R 5210

  ポルトランドセメント

JIS Z 1505

  クラフト紙袋−セメント用

JIS Z 1651

  非危険物用フレキシブルコンテナ

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。

3.1

シリカフューム

金属シリコン又はフェロシリコンをアーク式電気炉で製造するときに発生する排ガスから捕集される,

非晶質の二酸化けい素を主成分とする球状の超微粒子。

3.2

粉体シリカフューム

捕集されたままの状態で,単位容積質量を大きくするための処理,水に懸濁させる処理などを行ってい

ない形態のシリカフューム。

3.3

粒体シリカフューム

粉体シリカフュームの輸送及び取扱いを容易にするために,単位容積質量を大きくするための処理を行

い,見かけの粒径を大きくした形態のシリカフューム。

3.4

シリカフュームスラリー

輸送及び取扱いを容易にするために,シリカフュームを水に懸濁させたもの。

3.5

固形分

シリカフュームスラリーを 105∼110  ℃で恒量になるまで乾燥して得られた固体の質量を,乾燥前の質

量で除した値を百分率で表したもの。

3.6

基準モルタル

シリカフュームの品質の試験において,結合材として,JIS R 5210 に規定する普通ポルトランドセメン

トを用いて作製した基準とするモルタル。


3

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3.7

試験モルタル

シリカフュームの品質の試験において,結合材として基準モルタルに使用した普通ポルトランドセメン

トと試験の対象とするシリカフュームとを,質量で 9 対 1 に混合し作製したモルタル。

3.8

活性度指数

基準モルタルの圧縮強度に対する試験モルタルの圧縮強度の比を百分率で表したもの。

3.9

フロー

JIS R 5201

のフロー試験に従ってフローコーンを上方に取り去り,振動又は衝撃を与えることなく広が

った後のモルタルの径をミリメートル(mm)単位で測定した値。

種類 

コンクリート用シリカフュームの種類は,製品形態によって,次の 3 種類とする。

粉体シリカフューム

粒体シリカフューム

シリカフュームスラリー

品質 

5.1 

粉体シリカフューム及び粒体シリカフュームの品質 

粉体シリカフューム及び粒体シリカフュームの品質は,箇条 の試料を箇条 によって試験を行い,

1

の規定に適合しなければならない。

表 1−コンクリート用シリカフュームの品質 

項目

品質

二酸化けい素 %

85.0

以上

酸化マグネシウム %

5.0

以下

三酸化硫黄 %

3.0

以下

遊離酸化カルシウム %

1.0

以下

遊離けい素 %

0.4

以下

塩化物イオン %

0.10

以下

強熱減量 %

4.0

以下

湿分

a)

 %

3.0

以下

比表面積(BET 法)

m

2

/g 15

以上

材齢 7 日 95 以上

活性度指数

%

材齢 28 日 105 以上

a)

粉体シリカフューム及び粒体シリカフュームに適用する。

5.2 

シリカフュームスラリーの品質 

シリカフュームスラリー中の固体の品質は,箇条 の試料を箇条 によって試験を行ったとき,

表 

規定に適合しなければならない。また,シリカフュームスラリーの固形分は,7.12 の試験を行ったとき,

製造業者又は供給業者の表示値に対し,その 0.96∼1.04 倍の範囲を逸脱してはならない。


4

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試料 

6.1 

採取 

粉体シリカフューム及び粒体シリカフュームの試料は,平均的な品質を表すように採取し,縮分する。

シリカフュームスラリーの試料は,内容物を十分に均一な状態にしてから採取する。その採取量,採取方

法及び縮分方法は,受渡当事者間の協定による。

6.2 

調製 

粉体シリカフューム及び粒体シリカフュームの試料の調製は,JIS R 5201 の 4.(試料)の(2)による。シ

リカフュームスラリーの試料の調製は,シリカフュームスラリーに使用されたシリカフュームが入手可能

な場合にはそのシリカフュームを使用する。これによれない場合にはシリカフュームスラリーを乾燥する

こととし,その方法・手順は,E.3 による。ただし,7.12 のシリカフュームスラリーの固形分の試験には

シリカフュームスラリーを用いる。

試験方法 

コンクリート用シリカフュームは,箇条 の試料を次によって試験する。

7.1 

二酸化けい素  二酸化けい素の試験は,JIS R 5202 の附属書 A(完全分析によるセメントの主成分

の化学分析方法)による。 

7.2 

酸化マグネシウム  酸化マグネシウムの試験は,JIS R 5202 の附属書 による。 

7.3 

三酸化硫黄  三酸化硫黄の試験は,JIS R 5202 の箇条 12(三酸化硫黄の定量方法)による。 

7.4 

遊離酸化カルシウム  遊離酸化カルシウムの試験は,附属書 による。 

7.5 

遊離けい素  遊離けい素の試験は,JIS R 1616 の箇条 9(遊離けい素の定量方法)による。 

7.6 

塩化物イオン  塩化物イオンの試験は,JIS R 5202 の箇条 18(塩素の定量方法)による。 

7.7 

強熱減量  強熱減量の試験は,附属書 による。 

7.8 

湿分  湿分の試験は,附属書 による。 

7.9 

比表面積  比表面積の試験は,JIS R 1626 による。吸着質としては窒素を用いる。 

7.10 

活性度指数  活性度指数の試験は,附属書 による。 

7.11 

密度  密度の試験は,附属書 による。 

7.12 

シリカフュームスラリーの固形分  シリカフュームスラリーの固形分の試験は,附属書 による。 

検査 

シリカフュームの検査は,合理的な抜取検査方式によって試料を抜き取り,箇条 に規定する試験を行

い,箇条 に適合したものを合格とする。

包装 

粉体シリカフューム及び粒体シリカフュームを包装する場合には,JIS Z 1505 に規定するクラフト紙袋

又は JIS Z 1651 に規定するフレキシブルコンテナに準ずるもので,それよりも気密性の高いものとする。

シリカフュームスラリーの荷姿は,受渡当事者間の協定による。

10 

表示 

この規格の全ての要求事項に適合したコンクリート用シリカフュームには,次の事項を表示する。コン

クリート用シリカフュームの包装形態が,紙袋,フレキシブルコンテナ又は容器の場合は,これらの包装


5

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に直接表示するか,又は送り状に表示する。また,包装をしない場合には,送り状に表示する。ただし,

出荷日の表示は,受渡当事者間の協定による。

a)

商品名(種類)

b)

正味質量

c)

製造業者名

d)

製造工場名

e)

製造年月

f)

供給業者名

g)

出荷年月日

11 

報告 

製造業者又は供給業者は,購入者から要求があった場合は,試験成績表を提出しなければならない。試

験成績表の標準様式は,

表 による。


6

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表 2−試験成績表の標準様式 

シリカフューム試験成績表  (JIS A 6207)

商品名                    種類

            年    月度            製造業者名又は供給業者名

項      目

JIS A 6207 

による品質

試験値

二酸化けい素 %

85.0

以上

酸化マグネシウム

%

5 0

以下

三酸化硫黄

%

3 0

以下

遊離酸化カルシウム

%

1 0

以下

遊離けい素

%

0 4

以下

塩化物イオン

%

0. 0

以下

強熱減量

%

4 0

以下

湿分

a)

%

3 0

以下

比表面積(BET 法)

m

2

/g

15

以上

密度

b)

 g/cm

3

材齢  7 日

%

95

以上

活性度指数

材齢 28 日

%

1 5

以上

基準モルタルの空気量

c)

%

活性度指数試験

試験モルタルの空気量

c)

%

項目

表示値

JIS A 6207 

による品質

試験値

シリカフュームスラリーの固形分

d)

%

表示値×0.96

表示値×1.04

a)

粉体シリカフューム及び粒体シリカフュームに適用する。

b)

測定値を報告する。

c)

測定値を報告する。

なお,モルタルの空気量は JIS A 6207 の C.5.1 に規定される 2.0 %以下である。

d)

シリカフュームスラリーに適用する。

連絡先  社名・担当部門

        所    在    地

        電  話  番  号

注記  用紙の大きさは,日本工業規格の A 列 4 番(210 mm×297 mm)とする。


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附属書 A

(規定)

遊離酸化カルシウムの定量方法

A.1 

一般 

この附属書は,シリカフューム中の遊離酸化カルシウムの定量方法について規定する。

なお,この定量方法で,遊離酸化カルシウムとともに水酸化カルシウムも定量できる。

A.2 

試験用器具 

A.2.1

ガラス器具  ガラス器具は,JIS R 3503 及び JIS R 3505 に規定するものとする。

A.2.2

白金るつぼ  白金るつぼは,JIS H 6201 に規定するものとする。

A.2.3

電気炉  電気炉は,900∼1 000  ℃で調整できるものとする。

A.3 

試薬 

A.3.1 

試薬の純度 

試薬は,次に規定するものとする。ただし,この分析では水が共存してはならないので,試薬はデシケ

ータ中に保存し,取扱いは吸湿しないように十分注意しなければならない。

a)

エタノール(99.5)

JIS K 8101

  特級

b)

エチレングリコール

JIS K 8105

  特級

c)

酢酸アンモニウム

JIS K 8359

  特級

d)

炭酸カルシウム

JIS K 8617

  特級

e)

フェノールフタレイン

JIS K 8799

  特級

A.3.2 

試薬の調製 

A.3.2.1

フェノールフタレイン指示薬  フェノールフタレイン 1 g をエタノール 100 mL に溶かす。

A.3.2.2

酢酸アンモニウム標準液  酢酸アンモニウム標準液は,次による。

a)

標準液の作り方  酢酸アンモニウム 16 g をはかり瓶を用いて手早くはかりとり,これをエタノール

1 000 mL

に溶かす。

なお,酢酸アンモニウムは,あらかじめ時計皿にとり,薄層としてときどきかき混ぜながら硫酸デ

シケータ中で 2 週間以上乾燥し,水分を除いた後使用する。この標準液の保存及び取扱いには,でき

るだけ空気中の水分又は炭酸ガスにさらされないように厳重に注意しなければならない。

b)

標準液の標定  標準液の標定は,次による。

1)

少量の炭酸カルシウムを JIS H 6201 に規定する白金るつぼに入れ,900∼1 000  ℃に調節した電気炉

中で恒量となるまで加熱して酸化カルシウムとする。

2)  1)

で作製した酸化カルシウムを硫酸デシケータ中で冷却した後,めのう乳鉢で手早く押し潰し,そ

の 0.02∼0.03 g を 0.1 mg まで正しくはかりとる。この際,酸化カルシウムは,非常に吸湿性が強い

ため,はかり瓶を用いて手早くはかりとらなければならない。

3)  2)

ではかりとった試料をよく乾いた容器(100 mL)に入れ,80±5  ℃に加熱したエチレングリコー

ル 40 mL とフェノールフタレイン指示薬を数滴加える。また,溶媒に酸化カルシウムを分散させる

ためマグネチックスターラなどでかくはんする。


8

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4)  3)

の操作後,溶媒の温度を 80±5  ℃に維持して,5 分間溶出させる。溶出中の溶媒の温度を 80±5  ℃

に保つため,オイルバスなどで加熱する。このとき,溶媒の蒸発を防ぐために,時計皿などで蓋を

してもよい。

5)

酢酸アンモニウム標準液で,4)で溶出した溶液が無色となるまで滴定する。その後,再び溶液を加

熱し,色が現れたら再度滴定し,色が現れなくなったときを終点とする。

なお,酸化カルシウムの粒度などによって溶出速度が異なるため,溶出操作を続け,色が現れな

くなったときを終点とする。また,ビュレットは刻度 1/50 mL 程度で,1 mL が約 50 滴になるよう

なものが適切である。

6)

測定値から,式(A.1)によって酢酸アンモニウム標準液の酸化カルシウム相当量を算出し,四捨五入

によって小数点以下 5 桁に丸める。

s

s

v

m

E

(A.1)

ここに,

E

酢酸アンモニウム標準液の酸化カルシウム相当量(

g/mL

m

s

酢酸アンモニウム標準液の標定に使用した酸化カルシウムの
質量(

g

v

s

酢酸アンモニウム標準液の標定に使用した酢酸アンモニウム
標準液使用量(

mL

A.4 

操作 

操作は,次による。

a)  6.2

で調製した試料から約

1 g

0.1 mg

まで正しくはかりとったものを試験試料とし,よく乾いた容

器(

100 mL

)に入れる。試験試料は,指頭に感じない程度の細かさにめのう乳鉢で手早くすり潰す。

このとき,必要以上に空気にさらされるのを避けなければならない。

b)  a)

で容器に入れた試験試料に,

80

±

5

℃に加熱したエチレングリコール

40 mL

とフェノールフタレイ

ン指示薬数滴を加える。また,予熱した溶媒に試験試料を入れてもよいが,容器の壁面に付着させな

いように注意する。

c)

マグネチックスターラなどでかくはんしながら遊離酸化カルシウムを

5

分間溶出させる。溶出中は溶

媒の温度を

80

±

5

℃に保つため,オイルバスなどで加熱する。このとき,溶媒の蒸発を防ぐために,

時計皿などで蓋をしてもよい。

d)

溶出後,酢酸アンモニウム標準液で滴定し,赤色が消失したときを終点とする。滴定の終点が不明瞭

な場合は,エタノールで希釈することによって,終点の確認が容易になる。

A.5 

計算 

遊離酸化カルシウムの含有量は,式

(A.2)

によって算出し,四捨五入によって小数点以下

1

桁に丸める。

100

t

t

×

m

×E

v

f.CaO

(A.2)

ここに,

f

.

CaO

遊離酸化カルシウムの含有量(%)

E

酢酸アンモニウム標準液の酸化カルシウム相当量(g/mL)

m

t

試験試料の質量(g)

v

t

試験試料の滴定に使用した酢酸アンモニウム標準液使用量
(mL)

試験は同時に採取した試料について 2 回行い,その平均値をとる。


9

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A.6 

精度 

平均値からの差は,0.1 %以下でなければならない。


10

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附属書 B

(規定)

シリカフュームの湿分及び強熱減量の定量方法

B.1 

一般 

この附属書は,シリカフュームの湿分及び強熱減量の定量方法について規定する。

B.2 

試験用器具 

器具は,次のとおりとする。

B.2.1

平形はかり瓶

  平形はかり瓶は,

JIS R 3503

に規定する呼び寸法 50 mm×30 mm のものとする。

B.2.2

磁器るつぼ

  磁器るつぼは,

JIS R 1301

に規定する容量 15 mL のものとする。

B.2.3

乾燥器

  乾燥器は,排気孔のついた電気恒温器で温度 105∼110  ℃に保持できるものとする。

B.2.4

電気炉

  電気炉は,温度 950±25  ℃に保持できるものとする。

B.2.5

デシケータ

  デシケータは,

JIS R 3503

に規定するものとする。

B.3 

定量方法 

湿分の定量方法は,次による。

a)

試料約 2 g を平形はかり瓶に 0.1 mg まで正しくはかりとって薄く広げ,この質量を(

m

1

)とする。平

形はかり瓶の蓋を取って,105∼110  ℃に調整した乾燥器で 3 時間乾燥し,蓋をしてデシケータ中で放

冷した後,質量をはかる。

b)

更に,恒量になるまで 1 時間ずつ乾燥を繰り返す。ただし,恒量とは乾燥前後の質量差が 0.5 mg 以下

になったときを示す。

c)

乾燥後の試料の質量(

m

2

)をはかる。

強熱減量の定量方法は,次による。

d)

c)

において 105∼110  ℃で恒量となった乾燥済み試料の全量(約 2 g)を磁器るつぼに移して,0.1 mg

まで正しくはかりとり,この質量を(

m

3

)とする。磁器るつぼに少し隙間を開けて蓋をして,950±

25

℃に調整した電気炉で 15 分間加熱し,デシケータ中で放冷した後,質量をはかる。

e)

更に,恒量となるまで約 15 分間ずつ強熱を繰り返す。ただし,恒量とは強熱前後の質量差が 0.5 mg

以下になったときを示す。

f)

強熱後の試料の質量(

m

4

)をはかる。

B.4 

計算 

シリカフュームの湿分は,式(B.1)によって算出し,四捨五入によって小数点以下 1 桁に丸める。

100

湿分=

1

2

1

×

m

m

m

(B.1)

ここに,

湿分:

湿分(%)

m

1

試料の質量(g)

m

2

乾燥後の試料の質量(g)

試験は同時に採取した試験試料について 2 回行い,その平均値をとる。

シリカフュームの強熱減量は,式(B.2)によって算出し,その数値は,四捨五入によって小数点以下 1 桁


11

A 6207

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に丸める。

100

.

3

4

3

×

m

m

m

loss

ig

(B.2)

ここに,

ig

.

loss

強熱減量(%)

m

3

B.3 c)

において 105∼110  ℃で恒量となった乾燥済み試料の

質量(g)

m

4

強熱後の試料の質量(g)

湿分及び強熱減量の試験は,同時に採取した試験試料について 2 回行い,その平均値をとる。

B.5 

精度 

平均値からの差は,0.1 %以下でなければならない。


12

A 6207

:2011

附属書 C 
(規定)

シリカフュームのモルタルによる活性度指数の試験方法

C.1 

一般 

この附属書は,シリカフュームのモルタルによる活性度指数の試験方法について規定する。

C.2 

試験用器具 

器具は,次のとおりとする。

C.2.1 

機械練り用練混ぜ機 

機械練り用練混ぜ機は,

JIS R 5201

に規定するものとする。

C.2.2 

フローコーン及びフロー用平板 

フローコーンは,

JIS R 5201

に規定するものとする。フロー用平板は十分な水密性及び剛性をもつ鋼製

のものとし,表面が平滑なものとする。また,磨き板ガラスを用いてもよい。

C.2.3 

型枠 

型枠は,

JIS A 1132

に規定するものに準拠し,直径 50 mm,高さ 100 mm の円柱とする。

C.2.4 

突き棒 

突き棒は,

JIS A 1171

6.2

(スランプ試験)に規定する直径 9 mm,長さ約 30 cm の鋼製で,先端が半

球状のものとする。

C.3 

試験に用いる材料 

材料は,次のとおりとする。

C.3.1 

セメント 

セメントは,任意に選んだ三つの異なる製造業者の,

JIS R 5210

に規定する普通ポルトランドセメント

を,等量ずつ混合して用いる。

C.3.2 

標準砂 

標準砂は,

JIS R 5201

10.2

(標準砂)に規定する標準砂を用いる。

C.3.3 

化学混和剤 

JIS A 6204

の高性能 AE 減水剤又は高性能減水剤に適合するものとする。また,必要に応じて空気量調

整剤を用いる。

C.3.4 

 

水は,精製水又は上水道水とする。

C.3.5 

試験試料 

試験試料は,

6.2

で調製したものとする。

C.4 

温度及び湿度 

供試体を成形する試験室の温度及び湿度,型枠に詰めた供試体を貯蔵する湿気箱内の温度及び湿度並び

に水槽の水温は,

JIS R 5201

10.3

(温度と湿度)による。


13

A 6207

:2011

C.5 

試験方法 

C.5.1 

モルタルの配合 

モルタルの配合は,質量比でセメント 1,砂 1.4,水と化学混和剤の合量 0.3 とする。フローと空気量の

測定及び強度試験の 1 回に練り混ぜる材料の量は,

表 C.1

とする。

なお,化学混和剤の量は,練混ぜ後のフローが 260±10 mm に,空気量が 2.0 %以下になるように定める。

表 C.1

モルタルの配合 

単位  g

モルタルの種類

セメント

試験試料

標準砂

水と化学混和剤の合量

基準モルタル 964±2 0

試験モルタル 868±1.8 96±0.2

1 350

±5 289±1

注記  配合は,1 回の練混ぜ量を示したもので,フロー,空気量及び供試体 3 本作製分に相当する。

C.5.2 

練混ぜ 

モルタルの練混ぜは,

JIS R 5201

8.1 (2)

(機械練り用練混ぜ機)の機械練りによる方法の装置・器具

を用いて,次のように行う。ただし,試験モルタルの場合には,

表 C.1

に示す量のセメントと試験試料と

をあらかじめ十分混合したものを入れる。

なお,セメント,試験試料,標準砂及び水は,室温と等しくなるようにあらかじめ試験室内に準備して

おく。

練り鉢に規定量のセメント(試験試料)と砂を入れ,低速で 30 秒間練り混ぜる。練混ぜ機を停止し,水

と化学混和剤を混ぜたものを加えて低速で 2 分間練り混ぜた後,20 秒間休止する。その間に,さじで練り

鉢及びパドルに付着したモルタルをかき落とすとともに,練り鉢の底のモルタルをかき上げるようにして

2

∼3 回かき混ぜる。

その後再び低速で,2 分 40 秒間練り混ぜる。練混ぜが終わったら練り鉢を練混ぜ機から取り外し,さじ

で 10 回かき混ぜる。

C.5.3 

フローの測定 

試料とするモルタルを,

JIS R 5201

11.2

(フロー値の測り方)により速やかにフローコーンに詰め,

フローコーンを上方に取り去ってから,広がりが静止するのを待ってフローを測定する。フローはモルタ

ルが広がった後の径を最大と認める方向と,これに直角な方向とで測定し,その平均値を整数で表す。フ

ローの測定及び次項の空気量の測定はそれぞれ同バッチで 1 回行う。

C.5.4 

空気量の測定 

空気量の測定は,

JIS A 1128

又は

JIS A 1116

に準じる。ただし,空気量測定器の容器の容積は,500 mL

以上とする。

C.5.5 

圧縮強度試験 

供試体は,直径 50 mm,高さ 100 mm の円柱供試体とする。成形はほぼ等しい 2 層に分けて型枠に詰め,

突き棒で 5 回突くものとする。突き棒によってできた穴が残る場合には,突き終わった後,型枠側面を木

づちで軽くたたいて,突き穴がなくなるようにする。供試体の上下面の仕上げ方法は,機械研磨とする。

装置,測定及び計算は,

JIS A 1108

による。

試験時の材齢は,7 日及び 28 日とする。

試験に先立ち,供試体及び装置の加圧面を清掃する。


14

A 6207

:2011

C.6 

計算 

各材齢の活性度指数は,式(C.1)によって算出し,その数値は,四捨五入によって整数に丸める。

100

2

1

s

×

C

C

A

(C.1)

ここに,

A

s

活性度指数(%)

C

1

各材齢における試験モルタルの圧縮強度(N/mm

2

C

2

各材齢における基準モルタルの圧縮強度(N/mm

2


15

A 6207

:2011

附属書 D 
(規定)

全量フラスコを用いたシリカフュームの密度試験方法

D.1 

一般 

この附属書は,コンクリートの配合設計に用いるシリカフュームの密度を求める試験方法について規定

する。

D.2 

試験用器具 

全量フラスコは,

JIS R 3505

に規定するクラス A のものとする。

D.3 

試験方法 

a)

容量 500 mL の全量フラスコの質量(

W

f

)を 10 mg の精度ではかる。

6.2

で調製した試料から約 30 g

はかりとった試験試料を全量フラスコに添加し,全量フラスコ及び試験試料の質量(

W

a

)を 10 mg の

精度ではかる。

b)

全量フラスコにイオン交換水を半分まで加え,試験試料がイオン交換水になじむように全量フラスコ

を振り,標線までイオン交換水を満たす。空気泡は,全量フラスコを 15 分間隔で振ったり,又は真空

ポンプを用いて除去する。全ての空気泡が除去された後に,全量フラスコ及び試験試料が一定温度に

達するまで,20±1  ℃の定温水槽の中に漬ける。

c)

 20

±1  ℃の水を標線まで満たした後,全量フラスコの外部を乾くまで拭いて,全量フラスコ,試験試

料及び標線までのイオン交換水の質量(

W

s

)の全量を 10 mg の精度ではかる。

d)

全量フラスコから試験試料を取り出してきれいに洗浄し,20±1  ℃の水を標線まで満たし,その質量

W

t

)を 10 mg の精度ではかる。

D.4 

計算 

シリカフュームの全量フラスコを用いた密度(

D

sf

)は,式(D.1)によって算出し,四捨五入によって有効

数字 3 桁まで丸める。

w

a

s

f

a

sf

500

D

W

W

W

W

D

(D.1)

ここに,

D

sf

シリカフュームの全量フラスコを用いた密度(g/cm

3

W

s

全量フラスコ,試験試料及び標線までのイオン交換水の質量
(g)

W

f

全量フラスコの質量(g)

W

a

全量フラスコ及び試験試料の質量(g)

D

w

(W

t

W

f

)/500

,イオン交換水の密度(g/cm

3

W

t

全量フラスコ及び標線までのイオン交換水の質量(g)

試験は,同時に採取した試験試料について 2 回行い,その平均値をとる。

D.5 

精度 

平均値からの差は,0.01 g/cm

3

以下でなければならない。


16

A 6207

:2011

附属書 E

(規定)

シリカフュームスラリーの固形分の定量方法

E.1 

一般 

この附属書は,シリカフュームスラリーの固形分の定量方法について規定する。

E.2 

試験用器具 

E.2.1 

ガラス器具 

平形はかり瓶は,JIS R 3503 に規定する呼び寸法 50 mm×30 mm のものとする。

デシケータは,JIS R 3503 に規定するものとする。

E.2.2 

乾燥器 

乾燥器は,排気孔のついた電気恒温器で温度 105∼110  ℃に保持できるものとする。

E.3 

定量方法 

定量方法は,次による。

a)

箇条 の試料を十分にかくはんした後,約 5 g を平形はかり瓶に 0.1 mg まで正しくはかりとったもの

を試験試料とし,その質量を(m

1

)とする。平形はかり瓶の蓋を取って,105∼110  ℃に調整した空気

浴中で 3 時間乾燥し,蓋をしてデシケータ中で放冷した後,質量をはかる。

b)

更に,恒量になるまで 1 時間ずつ乾燥を繰り返す。ただし,恒量とは乾燥前後の質量差が 0.5 mg 以下

になったときを示す。

c)

恒量になったときの質量(m

2

)をはかる。

E.4 

計算 

シリカフュームスラリーの固形分は,式(E.1)によって算出し,四捨五入によって小数点以下 1 桁に丸め

る。

100

1

2

×

m

m

A

=

 (E.1)

ここに,

A

シリカフュームスラリーの固形分(%)

m

1

試験試料の質量(g)

m

2

恒量となったときの質量(g)

試験は,同時に採取した試験試料について 2 回行い,その平均値をとる。

E.5 

精度 

平均値からの差は,0.1 %以下でなければならない。


附属書 F

(参考)

技術上重要な改正に関する新旧対照表

現行規格(JIS A 6207:2011)

旧規格(JIS A 6207:2006)

箇条番号 
及び題名

内容

箇条番号 
及び題名

内容

改正理由

5.1

  粉体シリ

カ フ ュ ー ム 及
び 粒 体 シ リ カ

フ ュ ー ム の 品

表 1  コンクリート用シリカフュームの
品質 
強熱減量    4.0 %以下

5.1

  粉体シリ

カ フ ュ ー ム 及
び 粒 体 シ リ カ

フ ュ ー ム の 品

表 1  シリカフュームの品質 
強熱減量    5.0 %以下

旧規格の強熱減量の品質規格値は湿分を含んだ
ものであった。しかし,EN 規格と異なること及
び現行国内で流通しているシリカフュームの品

質は湿分を含まない強熱減量でおおむね 4.0 %
以下であることから,EN 規格と整合させるため
に改正した。

附属書 B 
(規定)

シ リ カ フ ュ ー
ム の 湿 分 及 び
強 熱 減 量 の 定

量方法

定量方法 
強熱減量の定量方法を新たに規定

7.7

  強熱減量

強熱減量の試験は JIS R 5202 の 8.(強熱
減量の定量方法)による。

強熱減量の規格値を湿分を含まないものに改正
したことによって,強熱減量の定量方法を新た

に規定した。

附属書 C

(規定) 
シ リ カ フ ュ ー
ム の モ ル タ ル

に よ る 活 性 度
指 数 の 試 験 方

所定のフローになるように高性能減水

剤を使用した W/C=30 %のモルタルに
よって,普通ポルトランドセメントの

10 %

をシリカフュームで置き換えたモ

ルタルとシリカフュームを添加しない
モルタルとの強度比から,シリカフュー
ムの活性度指数を求める試験方法。

附属書 4

(規定) 
シ リ カ フ ュ ー
ム の モ ル タ ル

に よ る 活 性 度
指 数 の 試 験 方

W/C

=50 %のモルタルによって,普通ポ

ルトランドセメントにシリカフューム
を 10 %添加したモルタルとシリカフュ
ームを添加しないモルタルとの強度比

から,シリカフュームの活性度指数を求
める試験方法。

現行の国内でのシリカフュームの用途は,W/C

=20 %程度の高強度コンクリートが中心であ
る。旧規格では,高強度コンクリートへ適用可
能であるにもかかわらず,JIS 不適合となるシ

リカフュームがあることが確認された。このた
め,現行の用途に即した適切な評価方法とする
ため改正した(また,高強度吹付けコンクリー

トの評価にも適用可能である。

17

A

 6207


201

1