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A 6202:2017

(1)

目  次

ページ

序文  

1

1  適用範囲  

1

2  引用規格  

1

3  用語及び定義  

1

4  区分 

2

5  品質 

2

6  試料 

2

6.1  採取  

2

6.2  調製  

3

7  化学分析方法  

3

7.1  酸化マグネシウム  

3

7.2  強熱減量  

3

7.3  全アルカリ  

3

7.4  塩化物イオン  

3

8  物理試験方法  

3

8.1  比表面積試験  

3

8.2  1.2 mm ふるい残分試験  

3

8.3  凝結試験  

4

8.4  膨張性試験  

4

8.5  圧縮強さ試験  

4

9  検査 

5

10  包装  

5

11  表示  

5

12  報告  

6

附属書 A(規定)膨張材のモルタルによる膨張性試験方法 

8

附属書 B(参考)膨張コンクリートの拘束膨張及び収縮試験方法  

16

附属書 C(参考)膨張コンクリートの拘束養生による圧縮強度試験方法  

25

附属書 D(参考)技術上重要な改正に関する新旧対照表  

27


A 6202:2017

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,膨張材協会及び一

般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,

日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。これによって,JIS A 

6202:2008 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


日本工業規格

JIS

 A

6202

:2017

コンクリート用膨張材

Expansive additive for concrete

序文 

この規格は,1980 年に制定され,その後 4 回の改正を経て今日に至っている。前回の改正は 2008 年に

行われたが,その後,より膨張性能の高い膨張材が開発され,製造・販売されていることから,今回,最

近の膨張材を追加し,従来のものとの差異を明確にするため,区分を設けて規定するように改正を行った。

なお,対応国際規格は現時点で制定されていない。また,技術上重要な改正に関する旧規格との対照を,

附属書 に示す。

適用範囲 

この規格は,コンクリート又はモルタルに混和材料として用いるコンクリート用膨張材(以下,膨張材

という。)について規定する。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS A 0203  コンクリート用語

JIS B 0205-2  一般用メートルねじ-第 2 部:全体系

JIS B 0209-3  一般用メートルねじ-公差-第 3 部:構造体用ねじの寸法許容差

JIS B 1181  六角ナット

JIS B 7503  ダイヤルゲージ

JIS G 3101  一般構造用圧延鋼材

JIS G 4401  炭素工具鋼鋼材

JIS R 5201  セメントの物理試験方法

JIS R 5202  セメントの化学分析方法

JIS R 5210  ポルトランドセメント

JIS Z 1505  クラフト紙袋-セメント用

JIS Z 8801-1  試験用ふるい-第 1 部:金属製網ふるい

JIS Z 8833  粒子特性を評価するための粉体材料の縮分

JIS Z 9015-0  計数値検査に対する抜取検査手順-第 0 部:JIS Z 9015 抜取検査システム序論

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS A 0203 によるほか,次による。


2

A 6202:2017

3.1 

膨張材 

セメント及び水とともに練り混ぜた場合,水和反応によってエトリンガイト,水酸化カルシウムなどを

生成し,コンクリート又はモルタルを膨張させる作用のある混和材料。JIS A 0203 を参照。

区分 

膨張材は,性能によって表 のとおり区分する。

表 1-膨張材の性能による区分 

区分

説明

膨張材 30 型

通常のコンクリートにおいて,収縮補償を目的
として使用する場合,標準的な使用量を単位量

30 kg/m

3

とする膨張材。

膨張材 20 型

通常のコンクリートにおいて,収縮補償を目的
として使用する場合,標準的な使用量を単位量

20 kg/m

3

とする膨張材。

品質 

膨張材の品質は,箇条 6~箇条 によって試験したとき,表 の規定に適合しなければならない。

表 2-膨張材の品質 

項目

規定値

適用試験項目

化学成分

酸化マグネシウム

%

5 0 以下

7.1 

強熱減量

%

3 0 以下

7.2 

全アルカリ

%

0. 5 以下

7.3 

塩化物イオン

%

0. 5 以下

7.4 

物理的性質

粉末度

比表面積 cm

2

/g

2 000 以上

8.1 

1.2 mm ふるい残分

a)

%

0 5 以下

8.2 

凝結

始発 min

60 以上

8.3 

終結

h

10 以下

膨張性

%

材齢  7 日 0.025 以上

8.4 

(長さ変化率)

  材齢 28 日

-0.015 以上

圧縮強さ N/mm

2

  材齢  3 日 12.5 以上

8.5 

  材齢  7 日 22.5 以上

  材齢 28 日 42.5 以上

a)

 1.2

mm ふるいは,JIS Z 8801-1 に規定する公称目開き 1.18 mm の網ふるいとする。

試料 

6.1 

採取 

試料は,検査単位について平均品質を表すように,膨張材を採取し縮分して約 2 kg を代表試料とする。

その採取方法及び縮分方法は,JIS Z 8833 の 8.3(二分割器)又は 8.4(円すい四分方法)並びに 8.3 及び

8.4 の組合せによる。それ以外の場合は,受渡当事者間の協議による。


3

A 6202:2017

6.2 

調製 

採取した試料は,気密で防湿性をもつ容器に密封して保存する。試験に際して,試料はあらかじめ試験

室内に入れ,室温と等しくなるようにする。

化学分析方法 

7.1 

酸化マグネシウム 

酸化マグネシウムの化学分析方法は,JIS R 5202 の箇条 11(酸化マグネシウムの定量方法)による。

7.2 

強熱減量 

強熱減量の化学分析方法は,JIS R 5202 の箇条 5(強熱減量の定量方法)による。

7.3 

全アルカリ 

全アルカリの化学分析方法は,JIS R 5202 の箇条 13(酸化ナトリウム及び酸化カリウムの定量方法)に

よって測定し,JIS R 5210 の 4.2(全アルカリ量の算出)によって求めた全アルカリの含有率を,全アルカ

リ量とする。

7.4 

塩化物イオン 

塩化物イオンの化学分析方法は,JIS R 5202 の塩素の定量方法の 18.3(チオシアン酸アンモニウム溶液

による逆滴定法)による。JIS R 5202 の 18.3.5(計算)によって求めた塩素の含有率を,塩化物イオンの

含有率とする。

物理試験方法 

8.1 

比表面積試験 

比表面積試験は,JIS R 5201 の 8.1(比表面積試験)による。

8.2 1.2 

mm ふるい残分試験 

8.2.1 

試験用器具 

試験用器具は,次による。

a)  ふるい  試験用ふるいは,JIS Z 8801-1 に規定する公称目開き 1.18 mm 網ふるいを用いる。

b)  はかり  はかりは,目量 2 g のはかり又はこれと同等以上の精度をもつはかり及び目量 0.1 g のはかり

又はこれと同等以上の精度をもつはかりを用いるのがよい。

8.2.2 

操作 

操作は,試料 1 000 g を目量 2 g のはかり又はこれと同等以上の精度をもつはかりを用いて量り,これを

ふるいに入れ,静かにふるいを動かしながら平らにした後,片手で 1 分間 150 回の速さでふるいをたたき,

25 回たたくごとに,ふるいを約 1/6 回転させる。

このようにして,1 分間のふるい通過量が 0.5 g 以下となったときふるうのを止めて,ふるいにとどまる

ものの質量を目量 0.1 g のはかり又はこれと同等以上の精度をもつはかりを用いて量る。

8.2.3 

計算 

1.2 mm ふるい残分は,次の式によって算出し,その数値は,四捨五入によって小数点以下 1 桁に丸める。

100

1

2

×

=

w

w

γ

ここに,

γ: 1.2

mm ふるい残分(%)

w

1

:  試料の質量(g)

w

2

:  ふるいにとどまるものの質量(g)


4

A 6202:2017

8.3 

凝結試験 

凝結試験は,JIS R 5201 の箇条 9(凝結試験)による。ただし,標準軟度のセメントペーストは,JIS R 

5210 に規定する普通ポルトランドセメントと膨張材とを,膨張材 30 型においては表 に示す割合で,膨

張材 20 型においては表 に示す割合で,あらかじめ十分に混合

1)

  したものを用いて作る。

なお,試料の計量は,目量 0.1 g のはかり又はこれと同等以上の精度をもつはかりを用いて行い,練混ぜ

は,JIS R 5201 の 9.4.1 a)(機械練りによる方法)による。

1)

  混合は,約 20 cm×40 cm のプラスチックの袋にセメント,膨張材及び適量の空気を入れて封を

し,両手で約 1 分間上下,左右に振るのがよい。

表 3-膨張材 30 型における普通ポルトランドセメントと膨張材との割合 

単位  g

材料

記号

材料の質量

セメント

475.0±1.0

膨張材 30 型

 25.0±0.1

注記  膨張材の割合は,次のとおりである。

050

.

0

=

E

C

E

表 4-膨張材 20 型における普通ポルトランドセメントと膨張材との割合 

単位  g

材料

記号

材料の質量

セメント

483.5±1.0

膨張材 20 型

 16.5±0.1

注記  膨張材の割合は,次のとおりである。

033

.

0

=

E

C

E

8.4 

膨張性試験 

膨張性試験は,附属書 による。

なお,参考として,コンクリートの一軸拘束状態における膨張性試験の方法を附属書 に示す。

8.5 

圧縮強さ試験 

圧縮強さ試験は,JIS R 5201 の箇条 11(強さ試験)による。ただし,セメントの種類,モルタルの配合,

試料の計量方法及び練混ぜ方法は,次による。

a)  セメントの種類  セメントは,JIS R 5210 に規定する普通ポルトランドセメントとする。

b)  モルタルの配合  モルタルの配合は,膨張材 30 型については表 5,膨張材 20 型については表 によ

る。

c) 

試料の計量方法  試料の計量は,目量 0.1 g のはかり又はこれと同等以上の精度をもつはかりを用いて

行う。


5

A 6202:2017

表 5-膨張材 30 型におけるモルタルの配合 

単位  g

材料

記号

材料の質量

セメント

 427.5±2.0

膨張材 30 型

 22.5±0.1

標準砂

 1

350.0±5.0

 225.0±1.0

注記 

50

.

0

=

E

C

W

050

.

0

=

E

C

E

3

=

E

C

S

表 6-膨張材 20 型におけるモルタルの配合 

単位  g

材料

記号

材料の質量

セメント

 435.0±2.0

膨張材 20 型

 15.0±0.1

標準砂

 1

350.0±5.0

 225.0±1.0

注記 

50

.

0

=

E

C

W

033

.

0

=

E

C

E

3

=

E

C

S

d)  練混ぜ方法  モルタルの練混ぜ方法は,JIS R 5201 の 11.5.2(練混ぜ方法)による。ただし,セメン

ト及び膨張材は,あらかじめ十分に混合

1)

  しておく。

なお,参考として,コンクリートの拘束状態における圧縮強度試験の方法を附属書 に示す。

検査 

膨張材の検査は,合理的な抜取検査方式によって試料を抜き取り,箇条 及び箇条 に規定する試験を

行い,箇条 に適合したものを合格とする。検査ロットの大きさは,JIS Z 9015-0 又は受渡当事者間の協

議による。

なお,受入検査のための試験を行う場合は,風化しないように注意して,速やかに行うものとする。

10 

包装 

膨張材を包装する場合は,JIS Z 1505 に規定するクラフト紙袋又はこれより気密性の高いものを使用す

る。

11 

表示 

膨張材には,包装する場合は包装袋又は送り状に,包装しない場合には送り状に,次の事項を表示する。


6

A 6202:2017

a)

規格名称

2)

b)  区分

c)

正味質量

d)  製造業者名又はその略号

e)

製造年月又はその略号

なお,製造年月は,受渡当事者間の協議によって省略することができる。

2)

  規格名称は,商品名でもよい。

12 

報告 

製造業者は,購入者から要求があった場合は,試験成績表を提出しなければならない。試験成績表の様

式は,表 によるのがよい。


7

A 6202:2017

表 7-試験成績表の様式 

注記  用紙の大きさは,日本工業規格の呼び A4(210 mm×297 mm)とするのが望ましい。

項  目

JIS A 6202 による規定値

試験値

化学成分

酸化マグネシウム

%

5.0 以下

強熱減量

%

3.0 以下

全アルカリ %

0.75 以下

塩化物イオン %

0.05 以下

物理的性質  粉末度

比表面積 cm

2

/g

 2

000 以上

1.2

mm ふるい残分

a)

%

0.5 以下

凝結

始発 min

60 以上

終結

h

10 以下

膨張性

%

(長さ変化率)

材齢 7 日

0.025 以上

材齢 28 日

-0.015 以上

圧縮強さ N/mm

2

材齢 3 日

12.5 以上

材齢 7 日

22.5 以上

材齢 28 日

 42.5 以上

コンクリート用膨張材試験成績表

製造業者名

商品名    ○△□○△□

区  分    ●▲■●▲■

    年    月度製造分

a)

  1.2 mm ふるいは,JIS Z 8801-1 に規定する公称目開き 1.18 mm の網ふるいとする。

連絡先  社名・担当部門

所    在    地

電  話  番  号


8

A 6202:2017

附属書 A

(規定)

膨張材のモルタルによる膨張性試験方法

A.1 

試験用器具 

A.1.1 

型枠 

型枠は,JIS R 5201 の 11.2.2(モルタル供試体成形用型)に規定するモルタル供試体成形用型とする。

A.1.2 

拘束器具 

拘束器具は,図 A.1 に示すように,拘束棒と 2 枚の拘束端板とを 4 個のナットで組み立てたもので,組

み立てた際,2 枚の拘束端板のモルタルに接する面は,ほぼ平行で傾いたりねじれがないものとする。ね

じれの有無は,使用の前に定盤及び直角定規を用いて確かめることとし,次による。

a)  拘束棒は,JIS G 4401 に規定する SK95 とし,直径 3.5 mm のみがき鋼線を全長にわたってねじ転造し

たもので,長さ 158±0.2 mm,端部は半径 2.5 mm の球面とし,これをゲージとする。ねじは,JIS B 0205-2

に規定するねじの呼び M4 とし,ねじの許容限界寸法及び公差は,JIS B 0209-3 の 8 g(又は 3 級)以

上とする。

拘束棒は,再使用してはならない。

なお,拘束棒の有効径に基づく断面積は,9.87 mm

2

である。

b)  拘束端板は,JIS G 3101 に規定する SS400 とし,一辺の長さが 39.5±0.2 mm の正方形で,厚さ 5±0.2

mm とする。

c)

ナットの材質は,JIS G 3101 に規定する SS400 とし,ナットの形状・寸法は,JIS B 1181 に規定する

六角ナット-スタイル 1 並目ねじとする。ねじは,JIS B 0205-2 に規定するねじの呼び M4 とし,ね

じの許容限界寸法及び公差は,JIS B 0209-3 の 7H(又は 3 級)以上とする。


9

A 6202:2017

単位  mm

図 A.1-拘束器具 

A.1.3 

測長器 

測長器は,ダイヤルゲージを附属した測長枠を主体とし,受け台で支持した供試体に測長枠をはめ込ん

で,ダイヤルゲージの目盛を読み取る構造のもので,次の a)c)  の条件に適合するものとする。測長器の

一例を,図 A.2 に示す。

a)

供試体の受け台は,供試体をその長軸が鉛直になるように支持でき,かつ,供試体を測長する場合,

供試体が動かないように保持できるものとする。

b)  測長枠は,供試体を測長する場合,測長枠の接点とダイヤルゲージのスピンドルの先端とを結ぶ軸線

が,供試体のゲージの軸線に正しく一致し,測長を繰り返して行う場合,常に一定の状態で測長する

ことができるものとする。

c)

附属のダイヤルゲージは,JIS B 7503 に規定する目盛が 0.001 mm のダイヤルゲージに適合するものと

する。


10

A 6202:2017

図 A.2-測長器例 

A.1.4 

標準器 

標準器は,測長枠の接点とダイヤルゲージのスピンドルの先端との距離を容易に検定できるもので,そ

の全長は 158 mm とし,材質は鋼製とし,熱膨張率の小さいものとする。標準器の一例を,図 A.3 に示す。


11

A 6202:2017

単位  mm

図 A.3-標準器例 

A.2 

基長の測定 

供試体の成形に先立ち,基長

1)

  を,次の方法で測定する。

1)

  ここでいう基長とは,標準器と拘束器具のゲージ間の長さとの差をいう。

A.2.1 

測長の場所 

測長は,温度 20±2 ℃に保った室内で行う。

A.2.2 

測長の準備 

測長の準備は,次による。

a)

測長器,標準器及び拘束器具は,測長前 3 時間以上,温度 20±2 ℃の場所に置く。

b)  測長に先立ち,拘束器具のゲージ先端部に付着している異物をきれいに拭き取っておく。

A.2.3 

測長方法 

測長方法は,次による。

a)

標準器の測長方法は,標準器を受け台に据え,ゲージの上端に測長枠の接点を接触させて測長枠をは

め込み,ゲージの下端にダイヤルゲージのスピンドルの先端を接触させる。次に,スピンドルを僅か

に引いて,その後スピンドルを離して目盛の読みが安定したとき

2)

  の値を求め,これを x

01

(mm)と

する。

b)  拘束器具について,a)  と同じ操作を繰り返し,ダイヤルゲージの目盛の読みを求め,これを x

02

(mm)

とする。

c)

スピンドルは静かに取り扱い,接触部がよくなじんだことを確認する。

2)

  目盛の読みが安定したときとは,数回の目盛の読みがほとんど一致するときをいう。

A.2.4 

基長の算出 

基長

x

0

(mm)は,次の式によって求める。

02

01

0

x

x

x

=

ここに,

x

0

:  基長(mm)

x

01

:  基長測定時における標準器の測定値(mm)

x

02

:  基長測定時における拘束器具の測定値(mm)

A.3 

供試体 

A.3.1 

供試体の寸法 

供試体の全長は,158 mm で,そのうちモルタル部分は 40 mm×40 mm×135 mm とする。


12

A 6202:2017

A.3.2 

供試体の個数 

供試体の個数は,同一条件の試験に対して 3 個とする。

A.3.3 

型枠の組立 

型枠の組立は,次による。

a)

型枠は,水漏れがないようにグリースを塗布して締め付ける。

b)  拘束端板の内面及び拘束棒のモルタルに接する部分は,有機溶剤を用いて油分をよく拭き取る。ただ

し,モルタルに接しない拘束端板及び拘束棒の部分には,グリースを塗布する。

c)

拘束端板及び型枠の接する面には,グリースを塗布して,水漏れのないように型枠中に設置する。

d)  型詰め機の振動による拘束器具の浮上がり及びゲージの先端へのモルタル付着を防止するために,型

枠と拘束器具との隙間にパッキンを挟み込む。

なお,パッキンの材質は,スポンジ,発泡スチロール,ゴムなどとし,型枠及び拘束器具をきずつ

けるものであってはならない。

A.3.4 

温度及び湿度 

供試体の成形から浸水までの室温は 20±2 ℃とし,相対湿度は 50 %以上とする。水槽の水温は 20±1 ℃

とする。型枠に詰めた供試体を貯蔵する湿気箱内の温度は 20±1 ℃とし,相対湿度は 90 %以上とする。

A.3.5 

供試体の作り方 

A.3.5.1  材料 

材料は,次による。

a)  セメント  セメントは,JIS R 5210 に規定する普通ポルトランドセメントを用いる。

b)  細骨材  細骨材は,JIS R 5201 の 11.3(標準砂)に規定する標準砂を用いる。

c) 

水  水は,精製水又は上水道水を用いる。

A.3.5.2  試料 

試料は,箇条 によって得られた試料を縮分し調製したものを用いる。

A.3.5.3  モルタルの配合 

モルタルの配合は,膨張材 30 型については表 A.1 に,膨張材 20 型については表 A.2 による。

a) 

試料の計量方法  試料の計量は,目量 0.1 g のはかり又はこれと同等以上の精度をもつはかりを用いて

行う。

表 A.1-膨張材 30 型におけるモルタルの配合 

単位  g

材料

記号

材料の質量

セメント

 405.0±2.0

膨張材 30 型

 45.0±0.2

標準砂

 1

350.0±5.0

 225.0±1.0

注記 

50

.

0

=

E

C

W

100

.

0

=

E

C

E

3

=

E

C

S


13

A 6202:2017

表 A.2-膨張材 20 型におけるモルタルの配合 

単位  g

材料

記号

材料の質量

セメント

 420.0±2.0

膨張材 20 型

 30.0±0.2

標準砂

 1

350.0±5.0

 225.0±1.0

注記 

50

.

0

=

E

C

W

067

.

0

=

E

C

E

3

=

E

C

S

A.3.5.4  練混ぜ 

モルタルの練混ぜは,JIS R 5201 の 11.5.2(練混ぜ方法)による。ただし,セメント及び膨張材は,あ

らかじめ十分に混合

3)

  しておく。

3)

  混合は,約 20 cm×40 cm のプラスチックの袋にセメント,膨張材及び適量の空気を入れて封を

し,両手で約 1 分間,上下,左右に振るのがよい。

A.3.5.5  成形 

モルタルの成形は,JIS R 5201 の 11.5.3(成形)による。

A.3.5.6  脱型 

脱型は,モルタルの型詰めを終わってから約 24 時間経た後,丁寧に行う。

A.4 

測長材齢及び供試体の保存 

測長材齢及び供試体の保存は,次による。

a)

供試体は,脱型後,直ちに第 1 回目の測長を行う。

b)  第 1 回目の測長後,供試体を水槽に入れて養生し,材齢 7 日に水槽から取り出し,供試体表面の水を

乾いた布などで拭き取って,測長を行う。膨張の特性を見るためには,材齢 2 日にも測長を行うもの

とする。

c)

材齢 7 日の測長後,供試体を直ちに恒湿の保存箱に入れて養生し,材齢 28 日に測長を行う。膨張性の

経時変化を求めるには,材齢 14 日及び 21 日にも測長を行うものとする。

d)  保存箱は,密閉できる構造で,温度 20±2 ℃,湿度(58±1)%に保てるものとする。

e)

保存箱の湿度を(58±1)%に保つには,臭化ナトリウムの飽和溶液を使用する。保存箱の一例を,図

A.4 に示す。この内容積(約 5.24 L)の場合,水 200 g に対し臭化ナトリウム 480 g の溶液を,260 cm

2

以上の蒸発面積が得られるような容器に入れるとよい。


14

A 6202:2017

単位  mm

図 A.4-保存箱例 

f)

供試体は,保存期間中,ゲージ先端部を損傷しないように注意し,また,各供試体の保存条件が等し

くなるように,周囲に 15 mm 以上の間隔を保つ。

g)

保存中の各供試体を支持する箇所は,拘束端板の両外端から約 30 mm の 2 か所とする。

A.5 

供試体の測長 

A.5.1 

測長の場所 

測長は,温度 20±2 ℃に保った室内で行う。

A.5.2 

測長の準備 

測長の準備は,次による。

a)

測長器及び標準器は,測長前 3 時間以上,温度 20±2 ℃の場所に置く。

b)  測長に先立ち,供試体のゲージ先端部に付着している異物をきれいに拭き取り,供試体表面の水を乾

いた布などで拭き取る。

A.5.3 

測長方法 

測長方法は,次による。

a)

標準器の測長は,A.2.3 a)  によって行い,これを x

i1

(mm)とする。

b)  供試体の測長は,A.2.3 b)  によって行い,これを x

i2

(mm)とする。

A.6 

長さ変化率の計算 

長さ変化率は,次の式によって算出し,その数値は,四捨五入によって小数点以下 3 桁に丸める。

100

)

(

2

1

0

r

×

=

L

x

x

x

L

i

i

ここに,  L

r

:  長さ変化率(%)

L: 135(mm)

x

0

:  基長(mm)

x

i1

:  測長材齢 における標準器の測定値(mm)

x

i2

:  測長材齢 における供試体の測定値(mm)


15

A 6202:2017

A.7 

報告 

報告には,次の事項を記載する。

a)

規格名称

4)

,区分及び品質(化学成分・物理的性質)

b)  測長材齢 7 日及び 28 日での長さ変化率

4)

  規格名称は,商品名でもよい。


16

A 6202:2017

附属書 B

(参考)

膨張コンクリートの拘束膨張及び収縮試験方法

B.1 

試験方法の種類 

膨張コンクリート

5)

  の拘束膨張及び収縮試験方法は,表 B.1 の 2 種類とする。

5)

  膨張コンクリートとは,コンクリート用膨張材を使用したコンクリートをいう。

表 B.1-種類 

種類

説明

A 法

膨張だけを対象とした試験方法

B 法

膨張及び収縮を対象とした試験方法

B.2 A  

B.2.1 

試験用器具 

B.2.1.1 

型枠 

型枠は,次による。

a)

型枠は,金属製の底板及び側板からなり,適切な留め金具で組み立てたものとする。

b)  型枠は,コンクリートを打ち込むとき,変形及び漏水のないものでなければならない。

c)

型枠の寸法誤差は,供試体寸法の 1/100 以下でなければならない。側板の平面度

6)

  は 0.05 mm 以内と

し,組み立てられた際の二つの側板の面は平行で,傾いたり,ねじれたりしていてはならない。

6)

  ここでいう平面度は,平面部分の最も高いところと最も低いところとを通る二つの平行な面

を考え,この平面間の距離をもって表す。

d)  型枠は,幅 100 mm,高さ 100 mm とし,長さ 400 mm 以上とする。

B.2.1.2 

拘束器具 

拘束器具は,次による。

a)

拘束器具は,図 B.1 に示すように,拘束棒と 2 枚の拘束端板とを一体に溶接したもので,その両端部

に 2 個のゲージプラグを埋め込んだものとする。2 枚の拘束端板のコンクリートに接する面は平行で,

傾いたり,ねじれたりしていないものとし,ねじれの有無は,使用前に定盤を用いて確かめる。

b)  拘束棒は,JIS G 3109 の丸鋼棒 C 種 1 号(記号:SBPR 1080/1230)の呼び名 11 mm(公称断面積 95.03

mm

2

)に適合するものとし,端板内面間距離は 360±0.2 mm とする。

c)

拘束端板は,JIS G 3101 に規定する SS400 とし,一辺の長さが 99.5±0.2 mm の正方形で,厚さ 19 mm

とする。

d)  ゲージプラグは,JIS G 4303 に規定する SUS304 とし,長さ 11 mm,直径 4.5 mm,深さ 2.25 mm の半

円球のくぼみをもつもので,拘束端板に埋め込むものとする。


17

A 6202:2017

単位  mm

図 B.1-拘束器具 

B.2.1.3 

測長器 

測長器は,ダイヤルゲージを附属した測長枠を主体とし,受け台で支持した供試体に測長枠をはめ込ん

で,ダイヤルゲージの目盛を読み取る構造のもので,次の a)c)  の条件を備えていなければならない。測

長器の一例を,図 B.2 に示す。

a)

供試体の受け台は,供試体をその長軸が鉛直になるように支持でき,かつ,供試体を測長するときに

供試体が動かないように保持できるものとする。

b)  測長枠は,供試体を測長する場合,測長枠の接点とダイヤルゲージのスピンドルの先端とを結ぶ軸線

が,供試体の両端のゲージプラグを結ぶ軸線に正しく一致し,測長を繰り返し行う場合,常に一定の

状態で測長ができるものとする。

c)

附属のダイヤルゲージは,JIS B 7503 に規定する目盛が 0.001 mm のダイヤルゲージに適合するものと

する。


18

A 6202:2017

図 B.2-測長器例 

B.2.1.4 

標準器 

標準器は,測長枠の接点とダイヤルゲージのスピンドルの先端との距離を容易に検定できるもので,そ

の全長は 398 mm,くぼみ間の距離は 393.5 mm とし,材質は鋼製とし,熱膨張率の小さいものとする。標

準器の一例を,図 B.3 に示す。

単位  mm

図 B.3-標準器例 

B.2.1.5 

突き棒 

突き棒は,先端を半球状とした直径 16 mm,長さ 500~600 mm の丸鋼とする。

B.2.2 

基長の測定 


19

A 6202:2017

供試体の成形に先立ち,基長

7)

  を,次の方法で測長する。

7)

  ここでいう基長とは,標準器と拘束器具のゲージプラグ間の長さとの差をいう。

a)  測長の場所  測長は,温度 20±2 ℃に保った室内で行う。

b)  測長の準備  測長の準備は,次による。

1)  測長器,標準器及び拘束器具は,測長前 3 時間以上,温度 20±2 ℃の場所に置く。

2)  測長に先立ち,拘束金具のゲージプラグに付着している異物をきれいに拭き取っておく。

c) 

測長方法  測長方法は,次による。

1)  標準器の測長方法は,標準器を受け台に据え,上端のゲージプラグに測長枠の接点を接触させて測

長枠をはめ込み,下端のゲージプラグにダイヤルゲージのスピンドルの先端を接触させる。スピン

ドルは静かに取り扱い,接触部がよくなじんだことを確認しなければならない。次に,スピンドル

を僅かに引いて目盛の読みが安定したとき

8)

  の値を求め,これを x

01

(mm)とする。

2)  拘束器具について,1)  と同じ操作を繰り返し,ダイヤルゲージの目盛の読みを求め,これを x

02

(mm)

とする。

8)

  目盛の読みが安定したときとは,数回の目盛の読みがほとんど一致するときをいう。

d)  基長の算出  基長 x

0

(mm)は,次の式によって求める。

02

01

0

x

x

x

=

ここに,

x

0

:  基長(mm)

x

01

:  基長測定時における標準器の測定値(mm)

x

02

:  基長測定時における拘束器具の測定値(mm)

B.2.3 

供試体 

B.2.3.1 

供試体の寸法 

供試体の全長は,398 mm で,そのうちコンクリート部分は 100 mm×100 mm×360 mm とする。

B.2.3.2 

供試体の個数 

供試体の個数は,同一条件の試験に対して 3 個とする。

B.2.3.3 

型枠の組立 

型枠の組立は,次による。

a)

型枠は,水漏れのないようにグリースを塗布して,締め付ける。

b)  拘束端板の内面及び拘束棒は,有機溶剤を用いて油分をよく拭き取る。ただし,拘束端板の外面には

グリースを塗布する。

c)

拘束端板及び型枠の接する面には,グリースを塗布して,水漏れのないように型枠中に設置する。

B.2.3.4 

温度 

供試体の成形から浸水までの室温は,20±2 ℃を標準とし,水槽の水温は 20±1 ℃とする。この室温の

範囲以外の場合には,成形及び脱型までの温度を記録しておく。

B.2.3.5 

供試体の作り方 

a)  コンクリートの成形  コンクリートの成形は,次による。

1)  型枠は,コンクリートを成形するとき及び成形から硬化するまで,水平な場所に置くものとする。

2)  コンクリートは,ほぼ等しく 2 層に分けて詰める。各層は,型枠の軸にほぼ対称となるようにコン

クリートを入れ,その上面を突き棒でならし,約 10 cm

2

について 1 回の割合で突くものとする。材

料の分離を生じる見込みがあるときは,分離を生じない程度に突き数を減らす。

各層ごとに突き終わった後,金ごて又は類似の器具で型枠の側面に沿ってスペーシングをし,型


20

A 6202:2017

枠の側面を軽くたたいて,突き棒によってできた穴がなくなるようにする。

3)  成形が終わった後,上面の余分のコンクリートをかき取り,こて仕上げ

9)

  を行う。

9)

  コンクリートが硬練りの場合には,成形した直後に金ごてで仕上げた後,適当な時期に,

更に木ごてで仕上げるのがよい。

4)  粗骨材の最大寸法が 25 mm を超える場合には,コンクリートを 25 mm のふるいでふるって,25 mm

以上の粒を除去して用いる。

b)  脱型  脱型は,次による。

1)  コンクリートの成形が終わった後,その硬化を待って,型枠を取り外す。型枠の脱型時期は,24 時

間を標準とする。この間,供試体状面は,板ガラス,鋼板又は湿布で覆うなどによって,水分の蒸

発を防ぐ。

2)  供試体は,測長の際,常に受け台の同一位置に置けるようにするために,各供試体の拘束端板の近

くのコンクリート表面に,目印を付けておく。

B.2.4 

供試体の測長及び養生 

B.2.4.1 

測長の場所 

測長は,温度 20±2 ℃に保った室内で行う。

B.2.4.2 

測長の準備 

測長の準備は,次による。

a)

測長器及び標準器は,測長前 3 時間以上,温度 20±2 ℃の場所に置く。

b)  測長に先立ち,供試体のゲージプラグに付着している異物をきれいに拭き取り,供試体表面の水を乾

いた布等で拭き取る。

B.2.4.3 

測長材齢及び供試体の養生 

測長材齢及び供試体の養生は,次による。

a)

供試体は,脱型後直ちに,第 1 回目の測長を行う。

b)  第 1 回目の測長後,供試体を水槽に入れて養生し,所定の材齢で水槽から取り出し,供試体表面の水

を乾いた布などで拭き取って,測長を行う。測長を行う所定の材齢は,標準として 2 日,7 日及び 14

日とする。

B.2.4.4 

測長方法 

測長方法は,次による。

a)

標準器の測長は,B.2.2.c) 1)  によって行い,これを x

i1

(mm)とする。

b)  供試体の測長は,B.2.2.c) 2)  によって行い,これを x

i2

(mm)とする。

B.3 B  

B.3.1 

試験用器具 

B.3.1.1 

型枠 

型枠は,B.2.1.1 による。ただし,長さは,525 mm 以上で,かつ,B.3.1.2 に示す拘束器具を設置できる

ものとする。

長さ 525 mm 未満の型枠を用いる場合は,型枠の端板を取り,B.3.1.2 に示す拘束器具の拘束端板を用い

て組み立てることができるものとする。

B.3.1.2 

拘束器具 

拘束器具は,次による。


21

A 6202:2017

a)

拘束器具は,図 B.4 に示すように,拘束棒及び 2 枚の拘束端板を 4 個のナット及び 2 個のゲージプラ

グで組み立てたもので,組み立てた際,2 枚の拘束板のコンクリートに接する面はほぼ平行で,傾い

たり,ねじれたりしていないものとする。ねじれの有無は,使用前に定盤と直角定規とを用いて確か

めるものとする。

b)  拘束棒は,JIS G 3109 に規定する丸鋼棒 C 種 1 号(記号:SBPR 1080/1230)の呼び名 11 mm(公称断

面積 95.03 mm

2

)に適合するものとし,長さ 481 mm で全長にわたってねじ転造したものとする。ねじ

は,JIS B 0205-2 に規定するねじの呼び M12×1.5 とする。ねじの許容限界寸法及び公差は,JIS B 0209-1

の 8 g 以上とする。

拘束棒は,再利用してはならない。

なお,拘束棒の有効径に基づく断面積は,95.43 mm

2

である。

c)

拘束端板は,B.2.1.2 c)  による。

d)  ナットの材質は,JIS G 4051 に規定する S35C とし,ナットの形状・寸法は JIS B 1181 に規定する六

角ナット 1 種並とする。ねじは,JIS B 0205-2 に規定するねじの呼び M12×1.5 とする。ねじの許容限

界寸法及び公差は,JIS B 0209-1 の 7H 以上とする。

e)

ゲージプラグは,JIS G 4303 に規定する SUS304 とし,長さ 27 mm で先端に直径 4.5 mm の球面を付

けたもので,拘束棒にねじ込むものとする。

単位  mm

図 B.4-拘束器具 


22

A 6202:2017

B.3.1.3 

測長器 

測長器は,B.2.1.3 による。測長器の一例を,図 B.5 に示す。

図 B.5-測長器例 

B.3.1.4 

標準器 

標準器は,測長枠の接点とダイヤルゲージのスピンドルの先端との距離を容易に検定できるもので,そ

の全長は,515 mm とし,材質は鋼製とし,熱膨張率の小さいものとする。標準器の一例を,図 B.6 に示す。

単位  mm

図 B.6-標準器例 


23

A 6202:2017

B.3.1.5 

突き棒 

突き棒は,B.2.1.5 による。

B.3.2 

基長の測定 

基長の測定は,B.2.2 による。

B.3.3 

供試体 

B.3.3.1 

供試体の寸法 

供試体の全長は,515 mm で,そのうちコンクリート部分は,100 mm×100 mm×385 mm とする。

B.3.3.2 

供試体の個数 

供試体の個数は,B.2.3.2 による。

B.3.3.3 

型枠の組立 

型枠の組立は,B.2.3.3 による。

B.3.3.4 

温度 

供試体の成形から脱型までの室温は,20±2 ℃を標準とする。この室温の範囲以外の場合には,成形及

び脱型までの温度を記録しておく。

B.3.3.5 

供試体の作り方 

供試体の作り方は,B.2.3.5 による。

B.3.4 

測長材齢及び供試体の養生及び保存 

測長材齢及び供試体の養生及び保存は,次による。

a)

供試体は,脱型後直ちに,第 1 回目の測長を行う。

b)  第 1 回目の測長後,供試体を 20±1 ℃の水槽に入れて養生し,所定の材齢で水槽から取り出し,供試

体表面の水を乾いた布などで拭き取って,測長を行う。測長を行う所定の材齢は,標準として 2 日及

び 7 日とする。

c)

材齢 7 日の測長後,供試体を周辺の温度 20±2 ℃,湿度(60±5)%に保つ。この温度及び湿度以外の

場合には,測長までの温度及び湿度を記録しておく。温度及び湿度を保持するには,恒温恒湿の設備

をもった室若しくは槽を使用するか,又は臭化ナトリウムの飽和溶液を使用した恒湿保存箱に供試体

を入れ,保存箱を恒温の室又は槽の中に置くとよい。

d)  保存期間中,供試体はゲージプラグを損傷しないように注意し,また,供試体周辺の環境条件が均等

で,供試体個々の保存条件も等しくなるように,各供試体の周囲は,25 mm 以上の間隔に保つ。

e)

保存中の供試体を支持する箇所は,拘束端板の両外端から約 70 mm の 2 か所とし,供試体の自重によ

って供試体に生じる正負の最大曲げモーメントがほぼ等しくなるようにする。

f)

標準として,供試体の保存期間が 1 週,4 週,8 週,3 か月,6 か月,9 か月及び 12 か月になったとき,

それぞれの測長を行う。

B.3.5 

供試体の測長 

B.3.5.1 

測長の場所 

測長は,温度 20±2 ℃に保った室内で行う。

B.3.5.2 

測長の準備 

測長の準備は,B.2.4.2 による。

B.3.5.3 

測長方法 

測長方法は,次による。

a)

標準器の測長は,B.2.2 c) 1)  によって行い,これを x

i1

(mm)とする。


24

A 6202:2017

b)  供試体の測長は,B.2.2 c) 2)  によって行い,これを x

i2

(mm)とする。

B.4 

長さ変化率の計算 

長さ変化率は,次の式によって算出し,その数値は,四捨五入によって小数点以下 3 桁に丸める。

100

)

(

2

1

0

r

×

=

L

x

x

x

L

i

i

ここに,  L

r

:  長さ変化率(%)

L:  A 法の場合は 360(mm),B 法の場合は 385(mm)

x

0

:  基長(mm)

x

i1

:  測長材齢 における標準器の測定値(mm)

x

i2

:  測長材齢 における供試体の測定値(mm)

B.5 

報告 

報告には,次の事項のうち必要なものを記載する。

a)  試験方法の種類

b)  規格名称

10)

,区分及び品質(化学成分・物理的性質)

c)

膨張材以外の使用材料の種類及び品質

d)  コンクリートの配合

e)

成形から脱型までの養生中の温度

f)

B 法の場合,供試体の保存条件

g)

各測長材齢での長さ変化率

10)

  規格名称は,商品名でもよい。


25

A 6202:2017

附属書 C 
(参考)

膨張コンクリートの拘束養生による圧縮強度試験方法

C.1 

一般 

この附属書は,膨張材の膨張性能を積極的に利用する膨張コンクリートを鋼製の型枠によって拘束状態

で養生した後の圧縮強度を試験する方法を規定する。鋼製の型枠として,JIS A 5308 の附属書 に規定さ

れている軽量型枠のぶりき製は除外する。

C.2 

供試体 

供試体の作り方は,JIS A 1132 の箇条 4(圧縮強度試験用供試体)による。

なお,型枠に留め金具がある場合は,コンクリートの打込みに先立ち,留め金具に緩みがないことを確

認する。

C.3 

養生及び脱型 

養生及び脱型は,次による。

a)

供試体の製造中及び養生中の温度は,標準として 20±2 ℃とする。

なお,この温度範囲以外の場合には,製造中及び養生中の温度を記録しておく。

b)  供試体は,型枠を付けたまま湿潤状態で養生する。湿潤状態で養生するには,供試体を水槽の中に置

くか,又は空気中に置いて上面を湿布で覆うなどして供試体の表面が乾燥しないように適時水分を補

給するかによる。いずれの方法によるかは,そのコンクリートが用いられる構造物の養生条件を考慮

して定め,報告に記載する。

c)

型枠は,試験の直前に取り外す。脱型時に型枠が破損していたり,継目部が開いたりしている場合は,

その供試体を試験に用いてはならない。

C.4 

圧縮強度試験 

圧縮強度試験は,JIS A 1108 による。

C.5 

報告 

報告には,次の事項のうち必要なものを記載する。

a)

供試体の番号

b)  規格名称

11)

,区分及び品質(化学成分・物理的性質)

c)

膨張材以外の使用材料の種類及び品質

d)  コンクリートの配合

e)

材齢

f)

供試体の直径(mm)

g)

最大荷重(N)

h)  圧縮強度(N/mm

2

i)

養生方法及び養生温度


26

A 6202:2017

j)

供試体の破壊状況

11)

  規格名称は,商品名でもよい。

参考文献 JIS 

1108  コンクリートの圧縮強度試験方法 

JIS A 1132  コンクリートの強度試験用供試体の作り方

JIS A 5308  レディーミクストコンクリート

JIS B 0205-1  一般用メートルねじ-第 1 部:基準山形

JIS B 0205-2  一般用メートルねじ-第 2 部:全体系

JIS B 0205-3  一般用メートルねじ-第 3 部:ねじ部品用に選択したサイズ

JIS B 0205-4  一般用メートルねじ-第 4 部:基準寸法

JIS B 0209-1  一般用メートルねじ-公差-第 1 部:原則及び基礎データ

JIS B 0209-2  一般用メートルねじ-公差-第 2 部:一般用おねじ及びめねじの許容限界寸法-

中(はめあい区分)

JIS B 0209-3  一般用メートルねじ-公差-第 3 部:構造体用ねじの寸法許容差

JIS B 0209-4  一般用メートルねじ-公差-第 4 部:めっき後に公差位置 H 又は G にねじ立て

をしためねじと組み合わせる溶融亜鉛めっき付きおねじの許容限界寸法

JIS B 0209-5  一般用メートルねじ-公差-第 5 部:めっき前に公差位置 h の最大寸法をもつ溶

融亜鉛めっき付きおねじと組み合わせるめねじの許容限界寸法

JIS G 3109  PC 鋼棒

JIS G 4051  機械構造用炭素鋼鋼材

JIS G 4303  ステンレス鋼棒


27

A 6202:2017

附属書 D 
(参考)

技術上重要な改正に関する新旧対照表

現行規格(JIS A 6202:2017)

旧規格(JIS A 6202:2008)

改正理由

箇条番号 
及び題名

内容

箇条番号 
及び題名

内容

4

  区分

通常のコンクリートにおいて,収縮補
償を目的として使用する場合,標準的
な使用量を単位量 30 kg/m

3

とする膨張

材を“膨張材 30 型”,単位量 20 kg/m

3

とする膨張材を“膨張材 20 型”とし,
膨張材の性能による区分を規定。

区分についての規定はない。

前回の改正(2008 年)以降,通常のコンクリート
において,収縮補償を目的として使用する場合,標
準的な使用量を単位量 20 kg/m

3

とする低添加型の

膨張材が製造・販売され,主流となっている。また,
コンクリート標準示方書(土木学会)及び JASS5
(日本建築学会)においても,標準的な使用量を単
位量が 30 kg/m

3

の膨張材及び 20 kg/m

3

の膨張材が

併記されている。 
これら標準的な使用量が異なる膨張材を使用者に
分かりやすくするため,性能による区分を規定し
た。

8.3

  凝結試験

標準軟度のセメントペーストは,JIS R 

5210 に規定する普通ポルトランドセメ
ントと膨張材とを,膨張材 30 型におい
ては表 に示す割合で,膨張材 20 型に
おいては表 に示す割合で,あらかじ
め十分に混合したものを用いて作るこ
とを規定。

7.3

  凝結試験

標準軟度のセメントペーストは,JIS R 

5210 に規定する普通ポルトランドセメ
ント 380 g と膨張材 20 g をあらかじめ
十分に混合したものを用いて作ること
を規定。

新たに膨張材の性能による区分を規定したため,そ
れぞれの区分における膨張材の標準的な使用量に
合わせた,普通ポルトランドセメントと膨張材との
混合割合を規定した。

8.5

  圧縮強さ

試験

モルタルの配合は,膨張材 30 型につい
ては表 5,膨張材 20 型については表 6
によることを規定。

7.5

  圧縮強さ

試験

モルタルの配合は,表 によるとして,
現行規格の膨張材 30 型におけるモルタ
ルの配合だけを規定。

新たに膨張材の性能による区分を規定したため,そ
れぞれの区分における膨張材の標準的な使用量に
合わせた,モルタルの配合を規定した。

11

  表示

b)

  として“区分”を表示することを規

定。そして“規格名称”,“正味質量”,
“製造業者名又はその略号”及び“製
造年月又はその略号”を表示事項とし
て規定。

10.

  表示

“名称”,“正味質量”,“製造業者名又
はその略号”及び“出荷年月”を表示
事項として規定。

新たに膨張材の性能による区分を規定したため,
“区分”についても表示するように規定した。

27

A

 6

202


20
17


28

A 6202:2017

現行規格(JIS A 6202:2017)

旧規格(JIS A 6202:2008)

改正理由

箇条番号 
及び題名

内容

箇条番号 
及び題名

内容

A.1.4

  標準器

標準器は,測長枠の接点とダイヤルゲ
ージのスピンドルの先端との距離を容
易に検定できるもので,その全長は 158 
mm とし,材質は鋼製とし,熱膨張率
の小さいものとすることを規定し,旧
規格に熱膨張率に関する規定を追加し
た。

附属書 

2.4

  標準器

標準器は,測長枠の接点とダイヤルゲ
ージのスピンドルの先端との距離を容
易に検定できるもので,その全長は 158 
mm とし,材質は鋼製とすることを規
定。

規定の測定温度の範囲内においても,鋼の材質によ
っては測定誤差が大きくなる報告がされているた
め,測定温度の範囲内においても測定誤差が極力小
さくなるよう,鋼の熱膨張率についての規定を追加
した。

A.3.5.3

  モ ル

タルの配合

モルタルの配合は,膨張材 30 型につい
ては表 A.1,膨張材 20 型については表

A.2 によることを規定。

附属書 

4.5.3

  モ ル タ

ルの配合

モルタルの配合は,附属書 表 によ
るとして,現行規格の膨張材 30 型にお
けるモルタルの配合だけを規定。

新たに膨張材の性能による区分を規定したため,そ
れぞれの区分における膨張材の標準的な使用量に
合わせた,モルタルの配合を規定した。

A.7

  報告

a)  規格名称

4)

,区分及び品質”と規

定し,“規格名称”及び“品質”に加え
て“区分”を表示することを規定。

附属書 

8.

  報告

a)  膨張材の名称及び品質”を表示す
ることを規定。

新たに膨張材の性能による区分を規定したため,
“区分”についても表示するように規定した。

B.2.1.3

  測 長

附属のダイヤルゲージは,JIS B 7503
に規定する目盛が 0.001 mm のダイヤ
ルゲージに適合するものとすることを
規定。

附属書 

3.1.3

  測長器

附属のダイヤルゲージは,JIS B 7503
に規定する 0.01 mm 目盛ダイヤルゲー
ジに適合するものとすること,測長範
囲は,20 mm 以上とすることを規定。

附属書 の B 法(膨張及び収縮を対象とした試験
方法)におけるダイヤルゲージと統一するため,旧
規格の 0.01 mm 目盛ダイヤルゲージを,目盛が

0.001 mm のダイヤルゲージに変更した。また,測
長範囲については削除した。

B.2.1.4

  標 準

標準器は,測長枠の接点とダイヤルゲ
ージのスピンドルの先端との距離を容
易に検定できるもので,その全長は 398

mm,くぼみ間の距離は 393.5 mm とし,
材質は鋼製とし,熱膨張率の小さいも
のとすることを規定し,旧規格に熱膨
張率に関する規定を追加した。

附属書 

3.1.4

  標準器

標準器は,測長枠の接点とダイヤルゲ
ージのスピンドルの先端との距離を容
易に検定できるもので,その全長は 398

mm,くぼみ間の距離は 393.5 mm とし,
材質は鋼製とすることを規定。

規定の測定温度の範囲内においても,鋼の材質によ
っては測定誤差が大きくなる報告がされているた
め,測定温度の範囲内においても測定誤差が極力小
さくなるよう,鋼の熱膨張率についての規定を追加
した。

B.3.1.4

  標 準

標準器は,測長枠の接点とダイヤルゲ
ージのスピンドルの先端との距離を容
易に検定できるもので,その全長は,

515 mm とし,材質は鋼製とし,熱膨張
率の小さいものとすることを規定し,
旧規格に熱膨張率に関する規定を追加
した。

附属書 

4.1.4

  標準器

標準器は,測長枠の接点とダイヤルゲ
ージのスピンドル先端との距離を容易
に検定できるもので,その全長は,515

mm とし,材質は鋼製とすることを規
定。

規定の測定温度の範囲内においても,鋼の材質によ
っては測定誤差が大きくなる報告がされているた
め,測定温度の範囲内においても測定誤差が極力小
さくなるよう,鋼の熱膨張率についての規定を追加
した。

28

A

 6

202


20
17


29

A 6202:2017

現行規格(JIS A 6202:2017)

旧規格(JIS A 6202:2008)

改正理由

箇条番号 
及び題名

内容

箇条番号 
及び題名

内容

B.3.4

  測 長 材

齢 及 び 供 試
体 の 養 生 及
び保存

b)

  において,

“第 1 回目の測長後,供

試体を 20±1 ℃の水槽に入れて養生
し,所定の材齢で測長を行う”ことを
規定。

f)

  において,

“標準として,供試体の保

存期間が 1 週,4 週,8 週,3 か月,6
か月,9 か月及び 12 か月になったとき,
それぞれの測長を行う”ことを規定。

附属書 

4.4

  測長材齢

及 び 供 試 体
の保存

2)

  において,

“第 1 回目の測長後,供

試体を 20±1 ℃の水槽に入れて養生
し,材齢 2 日及び材齢 7 日で測長を行
う”ことを規定。

6)

  において,

“供試体の保存期間が 1

週,4 週,8 週及び 3 か月,6 か月,9
か月,12 か月になったとき,それぞれ
の測長を行う”ことを規定。

膨張コンクリートの性能試験において,使用者の使
用目的に合わせた材齢で測定する際もこの規格の
附属書 によって測定できるよう,利便性向上の
ため,測定材齢は“所定の材齢”とし,供試体の保
存期間は 1 週,4 週,8 週,3 か月,6 か月,9 か月
及び 12 か月を“標準”と改正した。

B.5

  報告

b)  規格名称

10)

,区分及び品質”と規

定し,“規格名称”及び“品質”に加え
て“区分”を表示することを規定。

附属書 

6.

  報告

b)  膨張材の名称及び品質”を表示す
ることを規定。

新たに膨張材の性能による区分を規定したため,
“区分”についても表示するように規定した。

C.1

  一般

この附属書は,膨張材の膨張性能を積
極的に利用する膨張コンクリートを鋼
製の型枠によって拘束状態で養生した
後の圧縮強度を試験する方法を規定す
る。鋼製の型枠として,JIS A 5308 
附属書 に規定されている軽量型枠の
ぶりき製は除外する。

附属書 

1.

  適用範囲

この附属書 3(参考)は,拘束状態(

1

)

で養生した膨張コンクリート(

2

)の圧縮

強度試験方法について規定する。 
注(

1

)  この拘束状態は,三軸拘束に近

いものである。

(

2

)  膨張コンクリートとは,

コンクリ

ート用膨張材を使用したコンク
リートをいう。

旧規格の附属書 の 1. 適用範囲は,全ての膨張コ
ンクリートに適用しなければならない圧縮強度の
試験方法と解釈される懸念があるため,制定時に意
図したとおりに適用されるように詳細に記載した。
併せて,鋼製の型枠について,除外を明確にした。

C.5

  報告

b)  規格名称

11)

,区分及び品質”と規

定し,“規格名称”及び“品質”に加え
て“区分”を表示することを規定。

5.

  報告

b)  膨張材の名称(

6

)及び品質”を表示

することを規定。

新たに膨張材の性能による区分を規定したため,
“区分”についても表示するように規定した。

29

A

 6

202


20
17