>サイトトップへ >このカテゴリの一覧へ

A 6111

:2004

(1)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本建材

産業協会 (FECMI)/財団法人日本規格協会 (JSA) から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべ

きとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。こ

れによって,JIS A 6111:1996 は改正され,この規格に置き換えられる。


A 6111

:2004

(2)

目  次

ページ

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  種類

1

4.

  品質

1

5.

  外観

2

6.

  寸法及び質量

2

7.

  試験

2

7.1

  試験の一般条件

2

7.2

  透湿性

4

7.3

  結露防止性

5

7.4

  強度

6

7.5

  発火性

7

7.6

  防水性

7

7.7

  耐久性

7

7.8

  熱収縮性

7

7.9

  防風性

8

7.10

  外観

8

8.

  検査

8

9.

  製品の呼び方

8

10.

  表示

8

10.1

  包装の表示

8

10.2

  カタログ

8

11.

  取扱注意事項

8

 


日本工業規格

JIS

 A

6111

:2004

透湿防水シート

House wrapping sheets

1.

適用範囲  この規格は,住宅の通気層構法などの内部結露防止構造を備えた外壁において透湿,防水,

防風などのために使用する透湿防水シートについて規定する。

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS A 1324

  建築材料の透湿性測定方法

JIS A 1415

  高分子系建築材料の実験室光源による暴露試験方法

JIS A 9521

  住宅用人造鉱物繊維断熱材

JIS K 7212

  プラスチック−熱可塑性プラスチックの熱安定性試験方法−オーブン法

JIS L 1092

  繊維製品の防水性試験方法

JIS L 1096

  一般織物試験方法

JIS L 1099

  繊維製品の透湿度試験方法

JIS P 8117

  紙及び板紙−透気度試験方法−ガーレー試験機法

JIS S 6035

  ステープラ

JIS S 6036

  ステープラ用つづり針

JIS Z 8401

  数値の丸め方

JIS Z 8703

  試験場所の標準状態

JIS Z 9015-1

  計数値検査に対する抜取検査手順−第 1 部:ロットごとの検査に対する AQL 指標型抜

取検査方式

3.

種類  種類は,次の 2 種類とする。

a)

透湿防水シート A

b)

透湿防水シート B

4.

品質  透湿防水シートの品質は,表 による。


2

A 6111

:2004

  1  品質

性能項目

評価項目

透湿防水シート A

透湿防水シート B

適用試験箇条

透湿性(透湿抵抗)

m

2

・s・Pa /

µg

0.19

以下 0.13 以下

7.2 

結露防止性

表 の(1)の条件で結露

しない。

表 の(2)の条件で結露

しない。

7.3 

引張強さ(N)

縦,横とも 100 以上

7.4 a) 

強度

つづり針保持強さ(N)

縦,横とも    27  以上

7.4 b) 

発火性

発火しない。

7.5 

防水性

水圧 (kPa)

10

以上

7.6 

耐久性

水圧 (kPa)

8

以上

7.7 

引張強度残存率(%)

縦,横とも初期値の残存率 50  以上

引張伸度残存率

表示する。

熱収縮性

収縮率(%) 1.5

以下

7.8 

防風性(通過時間)  s 10

以上

7.9 

5.

外観  外観は,7.10 によって試験を行い,裂け及び穴があってはならない。

6.

寸法及び質量  寸法及び質量は,受渡当事者間の協定による。

7.

試験

7.1

試験の一般条件  試験の一般条件は,  次による。

a)

試験室の標準状態  試験室の標準状態は,特に規定がない限り JIS Z 8703 に規定する温度 20±2  ℃,

相対湿度 (65±2)  %とする。

b)

試料の標準状態  試料は標準状態の試験室に放置し,水分が平衡になった状態とする。

c)

試験片の作製  試験片の作製は,次による。

1)

試験片は,試料から

表 によって作製する。

  2  試験片の寸法及び個数

単位 mm

試験項目

試験片の寸法

(縦方向×横方向)

個数

試験片の記号

透湿性

φ90∼100 5 A

結露防止性 900×900 1

B

引張強さ

縦方向 300× 50

3

C

横方向

50

×300 3

C

縦方向 150× 30

5

D

強度

つづり針 
保持強さ

横方向

30

×150 5

D

発火性 165×165 3

E

防水性

水圧 150×150 4

F

水圧 150×150 4

F

引張強度

縦 300× 50

3

G

耐久性

引張伸度

50

×300 3

G

熱収縮性 300× 50

3

H

防風性

50

×130

5

   I


3

A 6111

:2004

2)

試験片の形状及び採り方の例を,

図 に示す。

単位  mm

A-1

A-2

A-3

A-4

A-5

B

C

予備

C-

1

C-

2

C-

3

C

予備

C

′-1

C

′-2

C

′-3

C

′(予備)

C

′(予備)

D

(予備)

D-

1

D-

2

D-

3

D-

4

D-

5

D

予備

D

′-2

D

′-1

D

′-3

D

′-4

D

′-5

D

′(予備)

D

′(予備)

E-1

E-2

E-3

F-1

F-2

F-3

F-4

F

′-2

F

′-2

F

′-3

F

′-4

G

予備

G-

1

G-

2

G-

3

G

予備

G

′-1

G

′-2

G

′-3

G

′(予備)

G

′(予備)

H

予備

H-

1

H-

2

H-

3

H

予備

I(

予備

I-

1

I-

2

I-

3

I-

4

I-

5

I(

予備

縦方向

3 600

横方向(1 000)

  1  試験片の形状及び採り方(例)


4

A 6111

:2004

d)

数値の丸め方  測定値及び計算値を丸める場合の数値の丸め方は,通常,JIS Z 8401 による。

7.2

透湿性  透湿性試験は,JIS L 1099 の A-1 法に規定するカップ又は図 に示すカップを用い,測定

は,JIS A 1324 に規定するカップ法によって行う。測定条件は,

図 に示すように雰囲気を 20  ℃,60  %,

カップ内の空気層は 10 mm とし,試験体の表面に風速 1 m/s の気流を当てる。

透湿性は透湿抵抗で表し,最大と最小の測定値を除いて 3 個の平均値とする。

参考  透湿度は,透湿抵抗の測定値から次の式によって求めることができる。透湿度は,従来から用

いられている単位であるので,比較のために JIS Z 0208 の条件 (40 ℃,90  %)  で測定した値

に換算するものである。

574 (1/

)

Pe

Rv

=

×

ここに, Pe:透湿度 (g/m

2

・24 h)

Rv

:透湿抵抗 (m

2

・s・Pa/

µg)

単位 mm

試験装置

カップ詳細

  2  透湿性試験


5

A 6111

:2004

7.3

結露防止性  結露防止性試験は,図 に示すような壁モデルに透湿防水シートを施工し,標準状態

で養生した後,

図 に示す試験装置の室内側(高温室)及び外気側(低温室)の 2 室の界壁に試験体壁を

取り付け,

表 の試験条件に設定して行う。ただし,室内側(高温室)の相対湿度は,はじめ 30∼40  %

程度の低湿にして,温度だけの設定を行い,試験体壁の温度が定常状態になってから加湿し,60  %に設定

する。

結露の観察は,湿度が 60  %に達してから 24 時間後に,試験体壁からせっこうボード,グラスウールを

順次はずし,透湿防水シート面を露出させて,目視によって結露の有無を見る。

なお,結露の観察の際には,室内側(高温室)の湿度を初期と同様に低湿にして行う。

単位 mm

正面

側面

断面詳細

  3  結露防止性試験用試験体壁


6

A 6111

:2004

  4  結露防止性試験の試験体壁取付方法

  3  試験条件

試験条件

区分

室内側(高温室)

外気側(低温室)

備考

(1) 20

℃,60  %

    0

℃(湿度は,規定しない)

透湿防水シート A

(2) 20

℃,60  %

−5  ℃(湿度は,規定しない)

透湿防水シート B

7.4

強度  強度は,次による。

a

)

引張強さ  引張強さ試験は,JIS L 1096 によって行う。ただし,載荷は定速緊張形 (20±1 cm/min)  で

行う。

b

)

つづり針保持強さ  つづり針保持強さ試験は,厚さ 5 mm 以上の合板に JIS S 6035 に規定するステー

プラで

図 のように,JIS S 6036 に規定する 3 号又は 3 号 U のつづり針で試験片を取り付け,引張試

験機で合板と試験片上部とを引っ張り測定する。このとき,つかみ間隔は 100 mm,引張速度は 100

mm/min

とする。つづり針保持強さの算出は,チャートから読み取り,極大値の大きいものから順次 3

個,小さいものから順次 3 個をとり,計 6 個の平均値とする。測定は,縦方向と横方向それぞれにつ

いて 5 回行い,その平均値  (n=5)  をそれぞれの方向のつづり針保持強さとする。

単位  mm

  5  つづり針保持強さ試験の試験片の取付方法


7

A 6111

:2004

7.5

発火性  発火性試験は,JIS A 9521 に規定する試験方法で行う。ただし,試験片は,試験片と同じ大

きさの密度 16 kg/m

2

,厚さ 50 mm のグラスウールの上に置く。

7.6

防水性  防水性試験は,JIS L 1092 に規定する A 法又は B 法の静水圧法によって行う。ただし,水

圧の加圧面は透湿シートの表面(施工時の外気側)とする。

7.7

耐久性  耐久性試験は,次による。

a

)

日射による促進暴露試験は,JIS A 1415 の実験室光源による暴露試験方法によって行う。光源の種類

はキセノンアーク光源又はオープンフレームカーボンアークランプ(サンシャインカーボンアークラ

ンプ)とし,

表 に示す試験条件とする。

なお,紫外線の照射面は,透湿防水シートの表面(施工時の外気側面)とする。

b

)

促進暴露終了後,加熱処理を JIS K 7212 に準じて行う。ただし,加熱処理条件は 90  ℃±2  ℃,7 週

間又は 80  ℃±2  ℃,14 週間とする。

c

)

加熱処理した試験片を取り出して,標準状態の試験室で放冷し,試験片が標準状態になってから,次

の項目の試験を行う。

1

)

防水性  防水性試験は,7.6 に従って行う。

2

)

引張強度残存率  引張強さ試験は,7.4 a)  に従って行い,次の式によって引張強度残存率を求める。

2

W

1

100

F

F

F

=

×

ここに, F

W

:加熱処理後の引張強度残存率  (%)

F

1

:未処理の試験片の引張強さ (N/m)

F

2

:加熱処理後の試験片の引張強さ (N/m)

3

)

引張伸度残存率  2)  の引張強さ試験から,次の式によって引張伸度残存率を求める。

2

W

1

100

L

L

L

=

×

ここに, L

W

:加熱処理後の引張伸度残存率  (%)

Δ

L

1

:未処理試験片の伸び  (%)

Δ

L

2

:加熱処理後の試験片の伸び  (%)

  4  試験条件

項目

キセノンアーク光源

オープンフレーム

カーボンアークランプ

JIS A 1415

の試験方法 WX-A

WS-A

フィルター

紫外線遮へい用ガラスフィル

ターを組み合わせる

I

形フィルター

ブラックパネル温度 63±3  ℃

紫外線照射量 44

MJ/m

2

(波長範囲 300∼400 nm)

試験片面への水噴霧 102 分照射後,18 分照射及び水噴霧

7.8

熱収縮性  試験片の標線間の距離を測定した後,7.7 a)  による促進暴露試験を行い,続いて試験片

を 70  ℃の雰囲気に 24 時間以上放置する。標準状態の試験室に戻してから再び標線間の距離を測定し,次

の式から熱収縮率を求める。


8

A 6111

:2004

1

2

1

100

L

L

L

η

=

×

ここに,

η

:熱圧縮率  (%)

L

1

:未処理の試験片の標線間の距離 (mm)

L

2

:加熱処理後の試験片の標線間の距離 (mm)

標線間の距離は,250 mm とし,平行に引き,試験片の中央をノギスなどを用い,0.1 mm 以上の精度で

測定する。

備考  測定の際には,平滑な平面の上に試験片を置き,その上から透明なプラスチックシートなどで

押さえ,ルーペで拡大して測るなどの工夫をして精度を上げるとよい。

7.9

防風性  防風性試験は,JIS P 8117 によって行う。

7.10

外観  外観は,1 m 角程度を平面に広げ,目視によって調べる。

8.

検査  検査は,次による。

a

)

透湿性,引張強さ,防水性及び外観は,JIS Z 9015-1 によってロットの大きさを決定し,合理的な抜

取検査方法によって行う。

b

)

結露防止性,つづり針保持強さ,発火性,耐久性,熱収縮性及び防風性は,それらの性能に影響を及

ぼす技術的生産条件が変更されたときに,形式検査として行う。

9.

製品の呼び方  製品の呼び方は,3.  による。

10.

表示

10.1

包装の表示  包装の表示は,1 製品又は 1 こん包ごとに包装の見やすい箇所に,次の事項を表示しな

ければならない。

a

)

種類

b

)

長さ (m) 及び幅 (mm)

c

)

製造業者名又はその略号

10.2

カタログ,仕様書などの表示  カタログ,仕様書などには,引張強さを表示しなければならない。

11.

取扱注意事項  取扱注意事項は,施工マニュアルなどを作成し,必要に応じて添付する。

関連規格  JIS Z 0208  防湿包装材料の透湿度試験方法(カップ法)