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A 5556:2012  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

1 適用範囲························································································································· 1 

2 引用規格························································································································· 1 

3 用語及び定義 ··················································································································· 1 

4 種類······························································································································· 2 

5 品質······························································································································· 2 

5.1 外観 ···························································································································· 2 

5.2 性能 ···························································································································· 3 

6 形状及び寸法 ··················································································································· 3 

7 材料······························································································································· 4 

7.1 素線の材料 ··················································································································· 4 

7.2 素線の素線径及び引張強さ ······························································································ 5 

8 試験······························································································································· 5 

8.1 外観 ···························································································································· 5 

8.2 素線径の測定及び引張試験 ······························································································ 5 

8.3 平線の耐食性試験及び引張試験 ························································································ 5 

8.4 保存性試験 ··················································································································· 6 

8.5 寸法測定 ······················································································································ 6 

9 検査······························································································································· 6 

10 製品の呼び方 ················································································································· 6 

11 表示 ····························································································································· 7 

附属書A(参考)技術上重要な改正に関する新旧JIS対照表 ························································· 8 

A 5556:2012  

(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,日本自動釘打機ス

テープル工業会(J-SANTA)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規

格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規

格である。 

これによって,JIS A 5556:1993は改正され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格 

      JIS 

A 5556:2012 

工業用ステープル 

Staples 

適用範囲 

この規格は,主としてラス留め用,建築,家具,木工,こん包などに用いる工業用ステープル(以下,

ステープルという。)について規定する。ただし,ステープルの先端形状並びにステープルの連結に用いる

接着材料及び連結方法については,規定しない。 

なお,対応国際規格は現時点で制定されていない。 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS B 7502 マイクロメータ 

JIS B 7503 ダイヤルゲージ 

JIS B 7507 ノギス 

JIS G 3532 鉄線 

JIS G 4309 ステンレス鋼線 

JIS K 1503 アセトン 

JIS Z 2241 金属材料引張試験方法 

JIS Z 2371 塩水噴霧試験方法 

JIS Z 8401 数値の丸め方 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。 

3.1 

素線 

ステープルの材料として用いる断面が円形の鉄線及びステンレス鋼線。 

3.2 

素線径 

ステープルの材料として用いる鉄線及びステンレス鋼線の直径。 

3.3 

平線 

ステープルの材料として用いる鉄線又はステンレス鋼線を圧延加工した平らな形状の線材。 

3.4 

一連のステープル 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

ステープラ(ステープルを打つ機械)などで使用するために接着剤などを用いて連結したステープル。 

3.5 

ステープルの各部の名称 

ステープルの各部の名称に関する用語は,次による(表3参照)。 

3.5.1 

外幅 

ステープル外側部分の寸法。 

3.5.2 

内幅 

ステープル内側部分の寸法。 

3.5.3 

足長さ 

ステープルの打込み方向の長さ。 

3.5.4 

線厚 

ステープルの平線の厚さ。 

3.5.5 

線幅 

ステープルの平線の幅。 

3.6 

耐食性試験 

中性塩水噴霧試験を200時間処理する試験。 

3.7 

保存性試験 

中性塩水噴霧試験を6時間処理する試験。 

種類 

ステープルの種類は,使用用途によって区分し,表1による。 

なお,ラス留め用ステープルは,建築,家具,木工及びこん包にも使用できる。 

表1−種類 

種類 

種類を表す記号 

主な用途 

ラス留め用   

主にラスを木質系下地などに留め付けるのに用いる。 

建築,家具,木工及びこん包用 

ラス留めを除く建築,家具,木工及びこん包に用いる。 

品質 

5.1 

外観 

ステープルの外観は,8.1によって試験したとき,足のゆがみ,反り,欠け,きずなどの使用上有害な欠

点があってはならない。また,一連のステープルの外観には,使用上有害な足の並びの不ぞろい,接着不

良,隙間などの欠点があってはならない。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

5.2 

性能 

5.2.1 

ラス留め用ステープルの平線の耐食性試験後の引張荷重 

ラス留め用ステープルの平線は,耐食性試験後の引張荷重が,8.3によって試験したとき,表2の最大引

張荷重の規定に適合しなければならない。ただし,材料がステンレス鋼線のステープルには,適用しな  

い。 

表2−ラス留め用ステープルの平線の耐食性試験後の引張荷重 

単位 N 

素線径を表す記号 

最大引張荷重 

400以上 

750以上 

MA 

850以上 

1250以上 

AT 

1400以上 

5.2.2 

保存性 

一連のステープルの保存性は,8.4によって試験したとき,切断部を除く外周に赤さびが発生してはなら

ない。ただし,材料がステンレス鋼線のステープルには,適用しない。 

形状及び寸法 

ステープル及び一連のステープルの形状及び寸法は,8.5によって測定したとき,表3の規定に適合しな

ければならない。 

なお,一連のステープルの連結本数が45本〜130本以外の場合は,受渡当事者間の協定による。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表3−ステープル及び一連のステープルの形状及び寸法 

A: 外幅 
B: 内幅 
C: 足長さ 
D: 線厚 
E: 線幅 

a) ステープル 

b) 一連のステープル 

単位 mm 

呼びa) 

外幅(A) 内幅(B) 

足長さ(C)b) 

線厚(D) 

線幅(E) 

ラス留め用 

建築,家具,木工 

及びこん包用 

4□ J 

 5.4以下 

 3.5以上 

− 

− 

10〜25 

±0.3 

0.60±0.07 

1.15±0.07 

10□ J 

11.5以下 

 9.6以上 

19〜25 

±0.3 

6〜25 

7□ M 

 8.9以下 

 6.4以上 

19〜32 

±0.3 

13〜32 

±0.3 

0.85±0.07 

1.25±0.07 

9□ M 

11.5以下 

 8.9以上 

19〜25 

19〜25 

4□ MA 

 6.3以下 

 3.2以上 

− 

− 

16〜50 

±0.3 

1.05±0.07 

1.25±0.07 

7□ MA 

 9.2以下 

 6.2以上 

19〜32 

±0.3 

19〜32 

6□ T 

 9.6以下 

 5.9以上 

25〜40 

±0.3 

19〜40 

±0.3 

1.30±0.07 

1.63±0.07 

8□ T 

11.5以下 

 7.3以上 

25〜65 

25〜65 

1.37±0.07 

1.58±0.07 

9□ T 

13.0以下 

 9.0以上 

25〜65 

25〜65 

1.30±0.07 

1.63±0.07 

16□ T 

19.2以下 

15.4以上 

− 

− 

16〜40 

22□ T 

26.0以下 

21.8以上 

23□ T 

26.5以下 

23.0以上 

1.20±0.07 

1.80±0.07 

8□ AT 

11.5以下 

 7.7以上 

25〜65 

±0.5 

15〜65 

±0.5 

1.40±0.07 

1.65±0.07 

9□ AT 

13.0以下 

 9.0以上 

25〜65 

20〜65 

16□ AT 

19.2以下 

15.4以上 

− 

− 

13〜40 

22□ AT 

26.0以下 

21.7以上 

23□ AT 

27.1以下 

23.0以上 

8□ Q 

12.2以下 

 7.6以上 

− 

− 

45〜65 

±0.5 

1.68±0.07 

1.88±0.07 

注a) □は,ステープルの足長さを示す数値である。 

足長さが10 mm未満の場合は,足長さを示す数値の前に0を追加する。 

b) ステープルの足長さは,それぞれの規定値の範囲内で1 mm単位に定めることができる。 

材料 

7.1 

素線の材料 

ステープルに用いる素線の材料は,表4による。 

表4−材料 

材料 

適用規格 

材料を表す記号 

鉄線 

JIS G 3532に規定する普通鉄線,なまし鉄線,又はこれら
と同等以上の品質をもつもの。 
なお,表面処理したものも含む。 

ステンレス鋼線 

JIS G 4309に規定するSUS304又はこれと同等以上の品質
をもつもの。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

7.2 

素線の素線径及び引張強さ 

素線の素線径及び引張強さは,8.2によって試験したとき,表5の規定に適合しなければならない。 

表5−素線の素線径及び引張強さ 

素線径を表す記号 

素線径 

mm 

引張強さ 

N/mm2 

0.92±0.05 

750〜1 200 

1.10±0.05 

700〜1 100 

MA 

1.20±0.05 

650〜1 100 

1.53±0.05 

650〜1 100 

AT 

1.58±0.05 

650〜1 100 

1.83±0.05 

850〜1 150 

試験 

8.1 

外観 

外観は,直射日光を避け,北窓昼光又はこれに相当する400 lx以上の照明の下で,約30 cm離れて目視

で確認する。 

8.2 

素線径の測定及び引張試験 

8.2.1 

試験片の採り方 

試験片の採り方は,次による。 

a) 鉄線は,JIS G 3532の11.1(試験片の採り方)による。 

b) ステンレス鋼線は,JIS G 4309の9.1.1(供試材及び試験片の採り方)による。 

8.2.2 

試験片 

試験片は,JIS Z 2241の9A号試験片とする。 

8.2.3 

素線径の測定 

素線径は,JIS B 7502に規定する目量が0.01 mmのマイクロメータ又はこれと同等以上の測定器を用い

て,任意の箇所の同一断面における最小値及び最大値を測定してその平均値を測定値とし,小数点以下2

桁に丸める。また,数値の丸め方は,JIS Z 8401の規則Bを用いる。 

8.2.4 

引張試験方法 

引張試験方法は,JIS Z 2241による。ただし,試験速度は,鉄線の場合30秒〜3分程度,ステンレス鋼

線の場合10秒〜1分程度で最大荷重を示すようにする。 

なお,試験温度は5 ℃〜35 ℃とする。 

8.3 

平線の耐食性試験及び引張試験 

8.3.1 

試験片の採り方 

試験片の採り方は,溶鋼(製鋼),線径,熱処理など製造工程が同一条件の素線を圧延加工した平線を

600 mm〜1 000 mm採取する。 

8.3.2 

試験片 

試験片の長さは,100 mm以上とし,3個とする。 

8.3.3 

試験片の調製 

試験片の調製は,JIS Z 2371の5.(試験片の調製)による。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

なお,平線に接着剤が付着している場合は,JIS K 1503に規定するアセトン(工業用)を用いて除去す

る。 

8.3.4 

耐食性試験方法 

耐食性試験は,試験片3個をJIS Z 2371に規定する中性塩水噴霧試験によって200時間行う。 

なお,JIS Z 2371の11.(試験装置の再現性の評価方法)は実施しなくてもよい。 

8.3.5 

引張試験方法 

平線の引張試験は,耐食性試験を行った3個の試験片を水洗いし,水を切った後に行う。試験における

つかみの間隔は50 mm以上とし,8.2.4による。試験片3個の平均値を測定値とし,整数に丸める。また,

数値の丸め方は,JIS Z 8401の規則Bを用いる。 

なお,試験片の乾燥及び赤さびの除去は行わなくてもよい。 

8.4 

保存性試験 

一連のステープルの保存性試験は,試験片3個をJIS Z 2371に規定する中性塩水噴霧試験によって6時

間行う。保存性の確認は,6時間経過後,切断部を除く外周部分の赤さびの発生の有無を目視によって行

う。 

なお,JIS Z 2371の11.(試験装置の再現性の評価方法)は実施しなくてもよい。 

8.5 

寸法測定 

寸法測定は,ステープルの各部についてJIS B 7502,JIS B 7503又はJIS B 7507に規定する目量が

0.01 mmの測定機器又はこれと同等以上の測定器を用いて,各部位ごとに試験片3個について測定し,各

部の平均値を測定値とする。また,数値の丸め方は,JIS Z 8401の規則Bを用いる。 

検査 

検査は,合理的な抜取検査によって行い,箇条5,箇条6及び箇条7の項目を箇条8で試験したとき,

規定に適合したものを合格とする。 

なお,材料を購入している場合は,素線径及び引張強さは,受入れ時の検査証明書などによって確認し

てもよい。 

10 製品の呼び方 

製品の呼び方は,次の順序による。 

a) 種類を表す記号 Kの場合は,省略してもよい。 

b) 内幅(呼び寸法) 

c) 足長さ(呼び寸法) 

d) 素線径を表す記号 

e) 材料を表す記号 鉄線の場合は,省略してもよい。 

例  L 10 19 J S 

材料を表す記号(鉄:F ステンレス鋼:S) 

素線径を表す記号 

足長さ 

内幅 

種類を表す記号(ラス留め用) 

A 5556:2012  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

11 表示 

この規格の全ての要求事項に適合した製品の包装又は送り状には,次の事項を見やすい位置に表示する。 

a) 規格番号又は規格名称 

b) 箇条10で規定する製品の呼び方 

c) 入り本数 

d) 製造年月又はその略号 

e) 製造業者名又はその略号 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書A 

(参考) 

技術上重要な改正に関する新旧JIS対照表 

現行規格(JIS A 5556:2012) 

旧規格(JIS A 5556:1993) 

改正理由 

箇条番号及び題名 

内容 

箇条番号及び題名 

内容 

1 適用範囲 

・ラス留め用を追加 
・ステープルの先端形状並びにステープル
の連結に用いる接着材料及び連結方法に
ついては,規定しないことを明記 

1.適用範囲 

・規定なし 
・規定なし 

・ラス留め用を新たに追加した。 
・適用範囲を明確にした。 

4 種類 

ラス留め用(L)と,建築,家具,木工及
びこん包用(K)とに区分 

4.形状・寸法及び
許容差 

素線径及び内幅による区分 

建築分野への対応を強化するため,用途別に区
分した。 

5 品質 

ラス留め用は,平線で中性塩水噴霧試験
200時間後の最大引張荷重を規定 

3.品質 

規定なし 

ラス留め用は,過酷な環境を考慮し,新たに耐
久性を規定した。 

6 形状及び寸法 

・一連のステープルの連結本数を規定 
 
・ラス留め用ステープルの足長さを規定 

4.形状・寸法及び
許容差 

・受渡当事者間の協定 
 
・規定なし 

・JISマーク表示制度への対応を容易にするた
め改正した。 

・ラス留め用ステープルを分かりやすく規定し

た。 

7 材料 

使用材料の種類を規定 
・JIS G 3532の普通鉄線,なまし鉄線又は
これらと同等以上の品質をもつもの 
・素線径を規定 
 
 
・全ての種類のステープルに用いる素線の
引張強さを規定 

5.材料 
 
 
4.形状・寸法及び
許容差 

 
・JIS G 3532 
 
・素線径 
 
 
・規定なし 

 
・鉄線の種類を明確にした。 
 

・素線は仕入れ材料の場合が多いことから,形

状・寸法及び許容差の規定から材料の規定へ変
更した。 
・仕入れ材料である素線の引張強さを規定し
た。 

8 試験 

・素線の引張試験方法を規定 
 
・平線について,耐食性試験後の引張試験
を規定(ラス留め用) 

6.試験方法 

・規定なし 
 
・規定なし 

・品質確保の観点から,引張試験を追加したこ

とに伴い,試験方法を規定した。 

・品質確保の観点から,ラス留め用の引張試験

を追加したことに伴い,試験方法を規定した。 

11 表示 

規格番号又は規格名称の表示を追加規定 

9.表示 

規格番号又は規格名称の表示
について規定なし 

JISマーク表示制度に対応するため改正した。 

2

A

 5

5

5

6

2

0

1

2