>サイトトップへ >このカテゴリの一覧へ

 

A 5216:2019  

(1) 

目 次 

ページ 

序文  1 

1 適用範囲 1 

2 引用規格 1 

3 用語及び定義  1 

4 種類 2 

5 品質 2 

5.1 外観  2 

5.2 性能  2 

6 寸法及び寸法の許容差  3 

7 原材料 3 

8 試験方法 3 

8.1 試験体  3 

8.2 外観  3 

8.3 寸法  3 

8.4 曲げ破壊荷重試験  3 

8.5 曲げ強度試験  4 

8.6 圧縮強度試験  4 

8.7 凍結融解抵抗性試験  4 

8.8 滑り抵抗性試験  4 

8.9 保水性(保水量)試験  4 

8.10 吸水性(吸水高さ)試験  4 

8.11 敷き砂上での吸水性(吸水高さ)試験  5 

8.12 蒸発性試験  6 

8.13 敷き砂上での蒸発性試験  9 

9 検査 10 

9.1 検査項目  10 

9.2 検査ロット  11 

9.3 検査方法  11 

10 表示  11 

 

 


 

A 5216:2019  

(2) 

まえがき 

この規格は,工業標準化法に基づき,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本

工業規格である。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

 

 


 

  

日本工業規格          JIS 

 

A 5216:2019 

 

きらを用いた舗装用セラミックブロック 

Ceramic block for pavement using ceramic industrial by-product “KIRA” 

 

序文 

この規格は,都市の熱環境の改善に期待できる舗装用の高吸水・高保水性セラミックブロックの品質,

及び試験方法を規定することによって,ブロックの普及を図るとともに,ブロックの保水性・吸水性向上

に資する未利用資源きらの有効活用を目的としている。 

なお,対応国際規格は現時点で制定されていない。 

 

適用範囲 

この規格は,主としてきらを原料として,成形・焼成・硬化させた,定常的に大型車が走行しない広場,

駐車場,歩道などの舗装に使用する舗装用の高吸水・高保水性セラミックブロック(以下,ブロックとい

う。)について規定する。 

 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。)

は適用しない。西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS A 0203 コンクリート用語 

JIS A 1148 コンクリートの凍結融解試験方法 

JIS A 5215 舗装用れんが 

JIS A 5371 プレキャスト無筋コンクリート製品 

JIS B 7516 金属製直尺 

JIS R 1250 普通れんが及び化粧れんが 

JIS R 5201 セメントの物理試験方法 

ASTM E 303:2013,Standard Test Method for Measuring Surface Frictional Properties Using the British 

Pendulum Tester 

 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS A 0203によるほか,次による。 

3.1 

きら 

窯業原料精製時に発生し,通常,廃棄される粒径1〜200 μmで,粘土が少量含まれたメジアン径10〜40 

μmのけい(珪)砂,長石などの微細な粒状物。“キラ”ともいう。 


A 5216:2019  

  

3.2 

蒸発速度 

単位時間における単位面積当たりの蒸発量[kg/(m2・s)]。 

3.3 

蒸発効率 

試験体からの水の蒸発速度と,試験体と同温度の水の水面からの蒸発速度との比。 

 

種類 

ブロックの種類は,曲げ破壊荷重によって区分し,表1による。 

 

表1−種類 

種類 

用途 

A種 

主に歩道用 

B種 

主に歩道及び駐車場用 

 

品質 

5.1 

外観 

ブロックには,8.2によって試験したとき,使用上有害な,きず,ひび割れ,欠け,反りなどがあっては

ならない。 

5.2 

性能 

性能は,箇条8によって試験したとき,表2による。 

 

表2−性能 

項目 

性能 

A種a) 

B種b) 

曲げ破壊荷重 N/mm 

30以上 

50以上 

圧縮強度 N/mm2 

30以上 

凍結融解抵抗性 

ひび割れなどがなく,質量変化は±5 %以内とする。 

滑り抵抗性 BPN 

40以上 

保水性(保水量) g/cm3 

0.25以上 

吸水性(吸水高さ) mm 

15以上(ブロック厚さ 60 mmの場合) 
20以上(ブロック厚さ 80 mmの場合) 

蒸発性(蒸発効率継続性) 

蒸発効率0.5以上の継続時間が12時間以上 

曲げ強度 N/mm2 c) 

3以上 

5以上 

敷き砂上での吸水性(吸水高さ) mm c) 

15以上(ブロック厚さ 60 mmの場合) 
20以上(ブロック厚さ 80 mmの場合) 

敷き砂上での蒸発性(蒸発効率継続性)c) 

蒸発効率0.5以上の継続時間が24時間以上 

注a) 車両が通過しない歩道を考慮した数値 

b) 普通車の輪荷重を考慮した数値 

c) 

曲げ強度,敷き砂上での吸水性及び/又は敷き砂上での蒸発性の性能項目をブロックの性能として
追加適用するか否かについては,ブロックの用途などに応じて受渡当事者間の協定によって決定す
る。この場合,適用した性能項目については,納入書に記載する。 

 


A 5216:2019  

 

寸法及び寸法の許容差 

ブロックの寸法は,8.3によって測定したとき,表3による。 

なお,表3以外の厚さ寸法を用いる場合には,受渡当事者間の協議による。ただし,寸法の許容差は,

受渡当事者間の協議で決定した寸法に対して,表3の許容差の範囲内でなければならない。 

 

表3−ブロックの寸法及び寸法の許容差 

単位 mm 

 

種類 

幅(縦) 

長さ(横) 

厚さ 

寸法 

50以上 

100以上 

60又は80 

許容差 

±3.0 

±5.0 

±3.0 

 

原材料 

ブロックは,きらを主原料とする。 

なお,副原料として自社で発生した窯業廃土を加えてもよい。 

 

試験方法 

8.1 

試験体 

試験体は,表面にゆう(釉)薬などを施していない無加工なブロックとする。 

8.2 

外観 

外観試験は,使用上有害な,きず,ひび割れ,欠け,反りなどの有無を,目視によって調べる。 

8.3 

寸法 

寸法の測定は,JIS B 7516に規定する最小目盛0.5 mmの金属製直尺又はこれと同等以上の精度をもつ長

さ計を用いる。測定箇所は,直方体の場合は中央部分とし,それ以外の形状の場合には,その形状を代表

する箇所とする。 

8.4 

曲げ破壊荷重試験 

ブロックの曲げ破壊荷重試験は,JIS A 5215の7.4(曲げ破壊荷重試験)による。 

なお,ブロックは絶乾状態とし,載荷速度は50±10 N/s及び曲げスパンは長さの0.8倍とする。 


A 5216:2019  

  

8.5 

曲げ強度試験 

ブロックの曲げ強度試験は,JIS A 5371のB-3.6.1.1(コンクリートの曲げ強度試験)による。 

なお,ブロックは絶乾状態とし,載荷速度は50±10 N/sとする。また,曲げ強度は,8.4の結果から換

算式によって算出してもよい。 

8.6 

圧縮強度試験 

ブロックの圧縮強度試験は,JIS R 1250の7.5(圧縮強度試験)による。 

8.7 

凍結融解抵抗性試験 

ブロックの凍結融解抵抗性試験は,JIS A 1148の気中凍結水中融解試験方法(B法)による。 

なお,凍結融解の温度管理は試験槽内で行い,−18 ℃〜+5 ℃で30サイクルの試験とする。各サイク

ルにおける試験槽内の最低及び最高温度は,それぞれ−18±2 ℃及び5±2 ℃とする。また,試験に先立

ち,試験体は清水中で24時間以上吸水させた状態とする。 

8.8 

滑り抵抗性試験 

ブロックの滑り抵抗性試験は,ASTM E 303:2013による。ただし,試験体は,清水中で24時間吸水さ

せた状態で測定する。 

8.9 

保水性(保水量)試験 

ブロックの保水性(保水量)試験は,JIS A 5371のB.6.4.1(保水量試験)による。 

8.10 吸水性(吸水高さ)試験 

8.10.1 概要 

吸水性(吸水高さ)試験は,清水を入れた容器にブロックを設置し,吸水させることによって,ブロッ

クの吸水高さを求める。 

8.10.2 試験手順及び試験結果の表し方 

試験手順及び試験結果の表し方は,次による。 

a) 試験に用いる試験体は,ブロック有姿とする。 

b) 試験体を温度105±5 ℃の乾燥機内において,一定質量になるまで乾燥し,常温まで冷却する。この

ときの質量を絶乾質量(md)とする。 

c) 乾燥させた試験体を,清水を入れた容器の中に,底面から5 mmの高さまで水に浸るように設置し,2

時間吸水させる。供試体を載せる台は金網などとし,供試体の底面からの吸水が損なわれないような

ものでなければならない[JIS A 5371の図B.7(吸上げ試験装置の概略図)参照]。 

d) 吸水2時間後に試験体を取り出し,水が滴り落ちない程度まで水を切り,湿った布で水膜を拭き取っ

て質量を量り,2時間後の質量(ma)とする。 

e) 絶乾質量,2時間後の質量及び試験体上面の面積(S)から,吸水高さ(Ws)を式(1)によって算出する。 

f) 

吸水高さの数値は,四捨五入し,小数点以下1桁に丸める。 

S

m

m

W

w

d

a

s

000

1

)

(

  (1) 

ここに, 

Ws: 吸水高さ(mm) 

 

ma: 2時間後の吸上げ質量(kg) 

 

md: 絶乾質量(kg) 

 

w

 水の密度(kg/m3) 

w

997.6 kg/m3:23 ℃における) 

 

S: 試験体上面の面積(m2) 


A 5216:2019  

 

8.11 敷き砂上での吸水性(吸水高さ)試験 

8.11.1 概要 

敷き砂上での吸水性(吸水高さ)試験は,敷き砂を通じ毛管吸水させ,ブロックの吸水高さを求める。 

8.11.2 使用材料 

使用材料は,次による。 

a) 敷き砂 JIS R 5201に規定する標準砂を使用する。 

b) 容器 試験体を設置することができる幅及び長さのサイズのものを使用する。また,容器の底面に直

径10 mm程度の一定間隔の孔(図1参照)を設けたものを使用する。 

注記 試験体の寸法が幅100 mm×長さ200 mmの場合,容器の寸法を幅150 mm×長さ220 mm程度

以上とするとよい。 

c) ろ紙 厚さ0.3 mm以下及び平面寸法は,容器と同程度のサイズのものを使用する。 

 

 

図1−容器底面に設けた孔の間隔 

 

8.11.3 試験手順及び試験結果の表し方 

試験手順及び試験結果の表し方は,次による。 

a) 試験に用いる試験体は,ブロック有姿とする。 

b) 試験体を温度105±5 ℃の乾燥機内において,一定質量になるまで乾燥し,常温まで冷却する。この

ときの質量を絶乾質量(md)とする。 

c) 乾燥させた試験体を図2に示すように,清水を入れた外容器の中に,ろ紙を敷き,その上に敷き砂を

30 mm敷いた容器を置く。 

なお,清水は,敷き砂30 mmのうち,下から5 mmの高さまで水に浸るように継続的に注水する。 

d) ろ紙及び敷き砂を敷いた吸水試験装置は,あらかじめ24時間,孔から敷き砂に吸水をさせておいたも

のを使用する。 

e) 吸水2時間後に試験体を取り出し,水が滴り落ちない程度まで水を切り,湿った布で水膜を拭き取っ

て質量を量り,2時間後の質量(m'a)とする。 

f) 

絶乾質量,2時間後の質量及び試験体上面の面積(S)から,吸水高さ(W's)を式(2)によって算出す

る。 

g) 吸水高さの数値は,四捨五入し,小数点以下1桁に丸める。 

 

S

m

m

W

w

d

a

s

000

1

)

(

  (2) 

直径10 mm程度の孔

40 mm 

4

0

 m

m

 


A 5216:2019  

  

ここに, 

W's: 吸水高さ(mm) 

 

m'a: 敷き砂上での2時間後の吸上げ質量(kg) 

 

md: 絶乾質量(kg) 

 

w

 水の密度(kg/m3) 

w

997.6 kg/m3:23 ℃における) 

 

S: 試験体上面の面積(m2) 

 

 
1:試験体 
2:外容器 
3:容器(孔あり) 
4:敷き砂 
5:ろ紙 
6:清水 
7:架台 
 

図2−試験装置の概要 

 

8.12 蒸発性試験 

8.12.1 概要 

試験体を,清水中で24時間含水させた後,温度40 ℃,相対湿度50 %の一定条件の雰囲気中で蒸発試

験を行う。1分間隔で試験体の質量変化から蒸発量を測定し,その結果によって求めた10分ごとの平均の

蒸発効率の継続時間を求める。 

8.12.2 蒸発性試験用試験装置 

装置は,次による。 

a) 恒温恒湿槽などの温度40±0.5 ℃,相対湿度(50±2) %で一定に保つことのできる空間の中に,風よけ

のための内箱を設け,ひょう(秤)量用の電子天びん(秤)及び試験体を設置する(図3参照)。 

 

 
●:温度センサ 
▲:湿度センサ 
 
1:ファン 
2:内箱 
3:面状ヒータ 
4:整流板 
5:電子天びん 
6:試験体 
7:断熱材 

 

図3−試験装置の概要 

恒温恒湿槽 

温度:40 ℃ 
相対湿度:50 % 

約25 mm

約5 mm





A 5216:2019  

 

b) 試験体上面を常に微風が通るよう内箱には吸気口及び排気口を設け,流路を形成する。排気口にファ

ンを取り付け,試験体上面において,設定温湿度及び風速が一定に保たれるようにする。試験体上面

の湿気伝達率が(6±1)×10−8 kg/(m2・s・Pa)(風速 約1 m/sに相当)となるようにファンの風量を調整

後,試験体の代わりにSAT計1)を電子天びんに載せ,試験体と同じ高さとなるように設置し,SAT計

の表面温度が60±1 ℃となるように面状ヒータの出力を調整する(図4参照)。 

注1) SAT計とは,寸法300 mm×300 mm,厚さ50 mm以上の断熱材(押出法ポリスチレンフォーム

断熱材など)の表面に,黒色つや消し塗料を用いて塗装した銅板を貼り付け,その銅板の断熱

材側の中央表面に温度センサを貼り付けたものをいう。 

 

 
●:温度センサ 
▲:湿度センサ 
 
1:ファン 
2:内箱 
3:面状ヒータ 
4:整流板 
5:電子天びん 
6:SAT計 
 

図4−試験装置の状態調整の概要 

 

c) 試験対象とする試験体の側面全てをアルミテープなどによって断湿し,試験体を作製する。試験体の

寸法は,長さ200 mm×幅100 mm×製品厚さとし,加工せずに用いることを原則とする。製品寸法が

これより大きい場合は,加工してこの寸法に収める。また,製品寸法がこれより小さい場合は,複数

個を組み合わせて,この寸法に近づける。 

d) 試験体が隙間なく収まるような断熱容器を製作し,試験体をその容器に収める。断熱容器は底面と側

面とを厚さ30 mm以上の断熱材(押出法ポリスチレンフォーム断熱材など)で製作する。容器内の試

験体と接する部分は,アルミテープなどを貼り付け水密性とする。 

8.12.3 試験手順 

試験手順は,次による。 

a) 試験体の養生から試験に至るまでの手順 

1) 手順1 試験体を15〜25 ℃の清水中で24時間含水させる。 

2) 手順2 水中から試験体を取り出し,密閉容器に入れ,15〜30 ℃の室内で30分間水を切る。 

3) 手順3 試験体を断熱容器に入れ,試験体上面をプラスチックフィルムで覆い,恒温恒湿槽内の試

験装置に設置する。 

4) 手順4 恒温恒湿槽内を温度40±0.5 ℃,相対湿度(50±2) %とし,面状ヒータを加熱しない状態で

恒温恒湿槽 

温度:40 ℃ 
相対湿度:50 % 


A 5216:2019  

  

3時間以上試験体を保持する。 

5) 手順5 試験体上面のプラスチックフィルムを取り除き,直ちに面状ヒータを8.12.2で調整した出

力で加熱させる。この加熱したときを蒸発開始の基点とし,24時間まで行う。 

b) 測定項目,測定機器及び測定間隔 

1) 測定項目 

− 試験体上面の温度(1点以上) 

− 試験体上部空気温度及び湿度(各1点) 

− 試験体質量 

2) 測定機器 

− 電子天びん:最小表示0.1 g以下とする。 

− 温度センサ:T型熱電対(クラス1)以上の精度をもつものとする(試験体上面の温度を測る場

合は,接着剤などで試験体と密着させる区間を15 mm以上確保する。)。 

− 湿度センサ:20 ℃における相対湿度が±2 %の精度で測定できるものとする。 

3) 温度,湿度,質量の測定間隔 1分とする。 

c) 記載の必要な項目 

− 試験体上面の湿気伝達率 

− 試験中の温度,湿度及び質量の経時変化 

試験体上部の空気温度及び湿度,並びに試験体上面の温度及び試験体質量 

− 蒸発開始から10分間ごとの蒸発効率 

8.12.4 試験体上面の湿気伝達率の測定 

試験体上面の湿気伝達率の測定は,次による。 

a) 試験体上面における湿気伝達率について,次の測定手順で測定を行う。使用するセンサ,機器類及び

測定間隔は蒸発試験に従う。 

1) ろ紙は厚さ1 mm程度とし,平面寸法は試験体と同程度のサイズのものを使用する。 

2) 温度センサをろ紙中央付近の表面直下に挿入する。温度センサは,径1 mm程度のサーミスタ又は

シース熱電対を用い,ろ紙の表面直下に15 mm以上の長さで挿入して計測するか,又は同等の精度

が確保できればこれ以外の方法でもよい。 

3) ろ紙はアクリル板に貼り付ける。 

4) 試験体容器にろ紙を貼り付けたアクリル板を載せ,ろ紙をぬらした状態2)で5分間設置し,蒸発面

温度を環境になじませる。その後蒸発を開始し,30分経過後にひょう量を行い,湿気伝達率を算出

する。 

注2) 表面はプラスチックフィルムで覆うことによって蒸発を防止することができる。 

5) 同一の試験装置を用いて複数回の試験を行う場合など,試験体上面の湿気伝達率が過去の測定値と

同じとみなせる場合は,新たに湿気伝達率を測定する必要はない。 

b) 式(3)によって平均蒸発速度を求める。蒸発試験開始前のろ紙質量(mpa)から蒸発開始30分後の質量

を減じることによって蒸発量を求め,30分(1 800秒)で除して蒸発速度(Ep)を得る。 

 

p

E

(mpa−mpd)/(1 800×Sp)  (3) 

ここに, 

Ep: 蒸発開始後30分(1 800秒)までの平均蒸発速度[kg/(m2・s)] 

 

mpa: 蒸発開始時のろ紙質量(kg) 

 

mpd: 蒸発開始から30分後のろ紙質量(kg) 


A 5216:2019  

 

 

Sp: ろ紙の面積(m2) 

 

c) 次に湿気伝達率を式(4)によって求める。飽和水蒸気圧[fps(i)]は,所定の時間間隔で測定されたろ紙

表面温度[Tps(i)]を基に,温度と飽和水蒸気圧との関係式3)によって計算して求める。 

注3) 例えば,Sonntagの式などがある(JIS Z 8806参照)。 

 

㌀ 

pa

ps

p

pm

)(

)(

30

/1

/

i

i

f

i

f

E

 (4) 

ここに, 

α'pm: 蒸発開始後30分までの試験体上面の平均湿気伝達率 

[kg/(m2・s・Pa)] 

 

fps(i): ろ紙表面の時刻iにおける飽和水蒸気圧(Pa) 

 

fpa(i): ろ紙上部空気の時刻iにおける水蒸気圧(Pa) 

 

8.12.5 蒸発効率の計算 

式(5)及び式(6)によって,蒸発開始時から10分ごとの時刻(i)を基点とし,iより前の10分間について,

1分間隔で求めた測定値の10分間の平均値として蒸発効率を求める。蒸発効率は,蒸発開始時から10分

ごとに継続的に求める。試験体上面の飽和水蒸気圧(fbs)は,所定の時間間隔で測定された試験体上面の

温度Tbs(i)を基に,温度と飽和水蒸気圧との関係式によって計算して求める。 

 

Eb(i)=[mb(i−10)−mb(i)]/(600×Sb)  (5) 

ここに, 

Eb(i): 蒸発開始時からi分後における過去10分間(600秒)の

平均蒸発速度[kg/(m2・s)] 

 

mb(i): 時刻iにおける測定時の試験体質量(kg) 

 

mb(i−10): 時刻iから10分前の試験体質量(kg) 

 

Sb: 試験体上面の面積(m2) 

 

i

i

i

i

f

i

f

i

E

10

ba

bs

pm

b

)

(

)

(

10

/1

/)

(

  (6) 

ここに, 

βi: 測定開始時からi分後における過去10分間の平均蒸発効

率(無次元) 

 

fbs(i): 試験体上面の時刻iにおける飽和水蒸気圧(Pa) 

 

fba(i): 試験体上部空気の時刻iにおける水蒸気圧(Pa) 

 

α'pm: 蒸発開始後30分までの試験体上面の平均湿気伝達率 

[kg/(m2・s・Pa)] 

 

8.13 敷き砂上での蒸発性試験 

8.13.1 概要 

試験体を,清水中で24時間含水させた後,十分吸水させた敷き砂の上に試験体を載せ,温度40 ℃,相

対湿度50 %の一定条件の雰囲気中で蒸発試験を行う。1分間隔で試験体の質量変化から蒸発量を測定し,

その結果によって求めた10分ごとの平均の蒸発効率の継続時間を求める。 

8.13.2 敷き砂 

JIS R 5201に規定する標準砂を使用する。 

8.13.3 蒸発性試験用試験装置 

蒸発性試験用試験装置は,8.12.2による。 

なお,試験体の下部に敷き砂を設置したものとする(図5参照)。 

 


10 

A 5216:2019  

  

 
●:温度センサ 
▲:湿度センサ 
 
1:ファン 
2:内箱 
3:面状ヒータ 
4:整流板 
5:電子天びん 
6:試験体 
7:断熱材 
8:敷き砂 
 

図5−試験装置の概要 

 

8.13.4 試験手順 

試験手順は,次による。 

a) 試験体の養生から試験に至るまでの手順 

1) 手順1 試験体を15〜25 ℃の清水中で24時間含水させる。 

2) 手順2 水中から試験体を取り出し,密閉容器に入れ,15〜30 ℃の室内で30分間水を切る。 

3) 手順3 十分吸水させた敷き砂の上に試験体を載せた後,断熱容器に入れ,試験体上面の表面をプ

ラスチックフィルムで覆い,恒温恒湿槽内の試験装置に設置する。 

なお,敷き砂は,8.11.3で使用する吸水試験装置を使用して24時間吸水させた後に,清水を入れ

た外容器を外したものを使用する。このときの敷き砂を敷いた容器は,試験体の幅の1.5〜2倍及び

長さの1.1〜1.5倍の寸法とする。また,敷き砂は,厚さ25 mmとする。 

4) 手順4 恒温恒湿槽内を温度40±0.5 ℃,相対湿度(50±2) %とし,面状ヒータを加熱しない状態で

3時間以上試験体を保持する。 

5) 手順5 試験体上面の表面のプラスチックフィルムを取り除き,直ちに面状ヒータを8.12.2で調整

した出力で加熱させる。この加熱したときを蒸発開始の基点とし,24時間まで行う。 

b) 測定項目,測定機器及び測定間隔 測定項目,測定機器及び測定間隔は,8.12.3 b) による。 

c) 記載の必要な項目 記載の必要な項目は,8.12.3 c) による。 

8.13.5 試験体上面の湿気伝達率の測定 

試験体上面の湿気伝達率の測定は,8.12.4による。 

8.13.6 蒸発効率の計算 

蒸発効率の計算は,8.12.5による。 

 

検査 

9.1 

検査項目 

ブロックの検査項目は,次による。 

恒温恒湿槽 

温度:40 ℃ 
相対湿度:50 % 


11 

A 5216:2019  

 

a) 最終検査 最終検査項目は,次による。 

1) 外観 

2) 性能 

3) 寸法及び寸法の許容差 

b) 受渡検査 受渡検査項目は,次による。ただし,受渡当事者間の協議によって,省略することができ

る。 

1) 外観 

2) 寸法及び寸法の許容差 

9.2 

検査ロット 

ブロックの検査ロットの大きさは,製品の特性,製造方法,製造数量,製造期間,受注数量などを考慮

し,最終検査は製造業者が定め,受渡検査は,受渡当事者間の協議による。 

9.3 

検査方法 

ブロックの検査方法は,次による。 

a) 最終検査 最終検査方法は,次による。 

1) 外観 外観の検査は,8.2によって全数について行い,5.1の規定に適合するものを合格とする。 

2) 性能 

2.1) 蒸発性(蒸発効率継続性)及び敷き砂上での蒸発性(蒸発効率継続性)を除く性能の検査は,8.4

〜8.11によって行い,1ロットから任意に3個抜き取り,3個とも5.2に規定する値に適合すれば

そのロットを合格とする。 

2.2) 蒸発性(蒸発効率継続性)性能の検査は,8.12によって行い,敷き砂上での蒸発性(蒸発効率継

続性)性能の検査は,8.13によって行い,1ロットから任意に1個抜き取り,5.2に規定する値に

適合すればそのロットを合格とする。 

3) 寸法 寸法の検査は,8.3によって行い,1ロットから任意に3個抜き取り,3個とも箇条6の規定

に適合すれば,そのロットを合格とする。 

b) 受渡検査 受渡検査方法は,次による。 

1) 外観 外観の検査は,8.2によって行い,1ロットから任意に3個抜き取り,5.1の規定に適合すれ

ば,そのロットを合格とする。 

2) 寸法 寸法の検査は,a) 3) による。 

 

10 表示 

この規格の全ての要求事項に適合したブロックには,一結束又は一パレットごとに次の事項を納入書に

表示する。 

a) 規格番号及び製品の名称 

b) 種類及び厚さ 

例 A種 60 

c) 受渡当事者間協定によって適用した追加性能項目 

例 追加性能項目 

敷き砂上での蒸発性(蒸発効率継続性) 

d) 製造業者名又はその略号 

e) 製造年月日又はその略号 


12 

A 5216:2019  

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

参考文献 JIS Z 8806 湿度−測定方法 

ヒートアイランド対策技術認証制度申し込み案内 大阪ヒートアイランド対策技術 

コンソーシアム著