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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

A 4802-1994 

カーテンレール(金属製) 

Curtain rails (Metal) 

1. 適用範囲 この規格は,建築物の窓・出入口などの開口部,間仕切及び室内装飾に用いられるカーテ

ンに使用する金属製カーテンレール及びその構成部品について規定する。ただし,劇場どんちょうなどに

用いる特殊用カーテンレールは除く。 

備考1. この規格の引用規格は,付表1に示す。 

2. この規格の中で { } を付けて示してある単位及び数値は,従来単位によるものであって,

参考値である。 

2. 種類 

2.1 

構成部品による区分 構成部品による区分は,次による。 

レール 

ランナー 

ブラケット 

シングルブラケット,ダブルブラケット 

セット製品 

シングルレールセット,ダブルレールセット 

レール,ランナー,ブラケット,ストッパーなどの構成部品を一組として組み立てたもの又は組み立て

るために集めたもの。 

2.2 

強さによる区分 レール及びブラケットの強さによる区分は,表1による。 

表1 強さの区分 

レール 

ブラケット 

種類 

荷重 

スパン 

たわみ量 

種類 

荷重 

たわみ量 

10-60 

49N {5kgf} 

60cm 

5mm以下 

10-60 シングルブラケット 

ダブルブラケット 

49N {5kgf} 

49N {5kgf} 

2mm以下 

3mm以下 

10-90 

49N {5kgf} 

90cm 

5mm以下 

10-90 シングルブラケット 

ダブルブラケット 

98N {10kgf} 

98N {10kgf} 

2mm以下 

3mm以下 

2.3 

レールの材料による区分 

S 鋼板のロール加工によるもの。 

SUS ステンレス鋼板のロール加工によるもの。 

AP 

アルミニウム板及びアルミニウム合金板のロール加工によるもの。 

AS アルミニウム及びアルミニウム合金の押出し成型によるもの。 

3. 構成部品の名称 カーテンレールの構成部品の名称は,次による(参考図1参照)。 

(1) レール 

(2) ランナー 

A 4802-1994  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(3) ブラケット(シングルブラケット,ダブルブラケット) 

(4) その他構成部品 

カーブレール 

レールジョイント 

交差ランナー 

ストッパー(又はキャップ) 

ソケット 

フック 

ひも引き用滑車 

引きひも 

つり棒 

取付け用ねじ類 

電動用モーター 

電動用スイッチ 

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A 4802-1994  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

参考図1 

4. 品質 

4.1 

構成部品による区分に基づく種類別の品質 レール,ランナー,ブラケット及びセット製品のそれ

ぞれの品質は,表2の○印の付いた項目について,7.に規定する試験を行い,4.2〜4.6の規定に適合しなけ

ればならない。 

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A 4802-1994  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表2 品質 

品質項目 

構成部品 

4.2外観 

4.3レールの 

 たわみ 

4.4ランナー 

 の強さ 

4.5ブラケッ 

  トの強さ 

4.6繰返し走 

 行性能 

 レール 

○ 

○ 

  ○(1) 

 ランナー 

○ 

○ 

  ○(1) 

 ブラケット 

○ 

○ 

  ○(1) 

 セット製品 

○ 

○ 

○ 

○ 

  ○ 

注(1) この試験を行う場合の他の部品については,所定の部品又は模擬部品を使用する。 

4.2 

外観 外観は,レール,ブラケット,ランナー及びセット製品には,有害な変形,表面処理のむら,

きず及びばりがあってはならない。 

4.3 

レールのたわみ 7.2のレールたわみ試験を行い,10-60,10-90ともそれぞれレールのたわみが5mm

以下でなければならない。 

4.4 

ランナーの強さ 7.3のランナー強さ試験を行い,ランナーに変形があってはならない。 

4.5 

ブラケットの強さ 7.4のブラケット強さ試験を行い,ブラケットの破壊がなく,かつブラケットの

たわみが10-60,10-90ともシングルブラケットの場合は2mm以下,ダブルブラケットの場合は3mm以下

でなければならない。 

4.6 

繰返し走行性能 7.5の繰返し走行試験を行い,試験中支障がなく走行し,かつ7.5(2)の測定値が

10-60は1kg以下,10-90は2kg以下でなければならない。 

5. 寸法 カーテンレールの長さ及びその許容差は,表3のとおりとする。ただし,表3以外の寸法のも

のについては,当事者間の協議によって定める。 

表3 寸法 

単位mm 

呼び寸法 

長さ 

許容差 

  90cm 

910 

±3 

   1m 

1 000 

±3 

   1.2m 

1 200 

±3 

   1.8m 

1 820 

±3 

   2m 

2 000 

±3 

   2.4m 

2 400 

±3 

   2.7m 

2 730 

±3 

   3m 

3 000 

±3 

   3.6m 

3 640 

±3 

   4m 

4 000 

±3 

6. 材料 

6.1 

レール レールに使用する材料は,原則として次のとおりとする。 

(1) Sによるものは,JIS K 6744,JIS G 3302,JIS G 3312又はJIS G 3313とする。 

(2) SUSによるものは,JIS G 4304又はJIS G 4305とする。 

(3) APによるものは,JIS H 4000又はJIS H 4000を基材としてJIS H 8601の表面処理した板及び条とす

る。 

(4) ASによるものは,JIS H 4100又はJIS H 4100を基材としてJIS H 8601の表面処理した形材とする。 

A 4802-1994  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

6.2 

ランナー ランナーに使用するプラスチック材料は,JIS K 6811又はJIS K 6761に規定する材質の

もの若しくは強さがこれと同等以上のものとする。 

6.3 

ブラケット ブラケットに使用する材料は,JIS G 3141,JIS G 4304,JIS G 4305に規定する鋼材又

はJIS H 4000,JIS H 4100に規定するアルミニウム材若しくは強さがこれと同等以上のものとする。 

7. 試験方法 

7.1 

試験条件 試験条件は,常温常湿[温度20±15℃,湿度 (65±20) %]とする。 

7.2 

レールたわみ試験 10-60については60cm,10-90については90cmのスパンとし,両端自由支持で

中央に49N{5kgf}の荷重をかけて,レールのたわみ量をダイヤルゲージで測定する。 

7.3 

ランナー強さ試験 所定のレール又は模擬レールにランナーを1個入れ,ランナーに荷重49N {5kgf} 

をかけて30分間静置した後荷重を取り外し,ランナーの変形の有無を調べる。 

7.4 

ブラケット強さ試験 ブラケット強さ試験は,次のとおりとする。 

(1) ブラケットを所定の状態に固定し,これに長さ約10cmの所定のレールを取り付け,そのレールに所

定のランナー又は模擬ランナーを1個入れ,ブラケットの中心軸に置く。 

(2) ランナーに基準荷重9.8N {1kgf} を下げる。 

(3) さらに,追加荷重として,10-60ブラケットについては49N {5kgf},10-90ブラケットについては98N 

{10kgf} をつるす。 

(4) (2),(3)の荷重点におけるときのたわみ量の差を求める。 

(5) ダブルブラケットの場合には,内側レール,外側レールを取り付け,外側レールの中心に荷重を加え

る。 

7.5 

繰返し走行試験 繰り返し走行試験は,次のとおりとする。 

(1) 長さ2mのカーテンレールを所定の方法で固定し,14個のランナーに試験用カーテン(2)をつるし,一

端をストッパーなどに取り付け,他端の先端ランナーを引きひもなどで5 000回往復させ繰り返し開

閉を行う。このときの走行速度は,約0.5m/sとする。 

先端ランナーの走行距離は,1.5m以上でなければならない。 

注(2) 試験用カーテンとは,幅2m,高さ1.5mの布で,全体の質量が10-60は5kg,10-90は10kgとなる

ように,そのすその部分に平均におもりなどをつけて調整したもの。 

(2) (1)の試験の前後にカーテンレールの中央部にカーテンをまとめ,先端ランナーをカーテン側に引っ張

りカーテン全体が動きだしたときの最大荷重をばねばかり(3)によって測定する。 

注(3) ばねばかりは,国家検定のばね式懸垂指示はかり(直線目盛)とし,測定する最大荷重が,そ

の容量の15〜85%に当たるものを用いる。 

8. 検査方法 カーテンレール及びその構成部品は,寸法及び品質について行い,4.2〜4.6及び5.の規定

に適合しなければならない。ただし,検査は合理的な抜取り方法によって行ってもよい。 

9. 表示 製品又は包装には,表4の○印の事項を表示しなければならない。 

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A 4802-1994  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表4 表示 

表示項目 

構成部品による区分 

レール 

ブラケット ランナー セット製品 

製造業者名又はその略号 

○ 

○ 

○ 

○ 

  レールの長さ 

○ 

○ 

シングル又はダブルの別 

○ 

○ 

  強さによる区分 

○ 

○ 

○ 

レールの材料による区分 

○ 

○ 

付表1 引用規格 

JIS G 3141 冷間圧延鋼板及び鋼帯 

JIS G 3302 溶融亜鉛めっき鋼板及び鋼帯 

JIS G 3312 塗装溶融亜鉛めっき鋼板及び鋼帯 

JIS G 3313 電気亜鉛めっき鋼板及び鋼帯 

JIS G 4304 熱間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯 

JIS G 4305 冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯 

JIS H 4000 アルミニウム及びアルミニウム合金の板及び条 

JIS H 4100 アルミニウム及びアルミニウム合金押出形材 

JIS H 8601 アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化皮膜 

JIS K 6744 ポリ塩化ビニル被覆金属板 

JIS K 6761 一般用ポリエチレン管 

JIS K 6811 ポリアミド樹脂(ナイロン6,66)板及び棒の寸法