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A 4721

:2005

(1)

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日

本工業規格である。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任をもたない。

JIS A 4721

には,次に示す附属書がある。

附属書 1(参考)自動回転ドアの構造

附属書 2(参考)主要な機械的な危険源リスト

附属書 3(参考)保護機器の安全性能に関する要求事項


A 4721

:2005

目  次

ページ

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  定義

1

3.1

  一般

1

3.2

  構成要素(機構,動力,制御関連部)

2

3.3

  動作

3

3.4

  安全関連

3

4.

  設計方法及び手順

3

4.1

  一般

3

4.2

  リスクアセスメントの実施

3

4.3

  本質的安全設計の実施

4

4.4

  安全防護及び付加保護

4

4.5

  使用上の情報提供の実施

4

5.

  安全要求事項

4

5.1

  一般

4

5.2

  最大戸先周速度

4

5.3

  回転力(静的・動的)

4

5.4

  緊急停止機能

5

5.5

  ドア羽根と固定外周部,天井部,床面間の最小すき間

5

5.6

  自動回転ドアの動作に関する安全性

5

5.7

  駆動部の安全性

6

5.8

  構造機構部の安全性

7

5.9

  保護機器による安全性の確保

7

5.10

  補足手段

8

5.11

  保護機器を補完する安全防護物

8

5.12

  警告・警報表示

9

6.

  使用に関する情報

9

6.1

  一般

9

6.2

  設置・操作説明書

9

6.3

  マーキング

9

7.

  試験方法

9

7.1

  一般

9

7.2

  試験条件及び測定器の精度

9

7.3

  試験方法

10

7.4

  試験結果の記録及び保管

12


A 4721

:2005  目次

(3) 

ページ

附属書 1(参考)自動回転ドアの構造

14

附属書 2(参考)主要な機械的な危険源リスト

17

附属書 3(参考)保護機器の安全性能に関する要求事項

18


A 4721

:2005

白      紙


日本工業規格

JIS

 A

4721

:2005

自動回転ドア−安全性

Automatic revolving doors

−Safety

1.

適用範囲  この規格は,自動回転ドアの安全性要求事項及びその試験方法について規定する。ただし,

手動回転ドア,半自動回転ドア,その他の開閉方式の自動・手動ドアは除く。

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS A 1551

  自動ドア開閉装置の試験方法

JIS B 9700-1

  機械類の安全性−設計のための基本概念,一般原則−第 1 部:基本用語,方法論

備考  ISO 12100-1:2003,Safety of machinery−Basic concepts,general principles for design−Part 1:

Basic terminology

,methodology が,この規格と一致している。

JIS B 9702

  機械類の安全性−リスクアセスメントの原則

備考  ISO 14121:1999,Safety of machinery−Principles of risk assessment が,この規格と一致している。

JIS B 9703

  機械類の安全性−非常停止−設計原則

備考  ISO 13850:1996,Safety of machinery−Emergency stop−Principles for design が,この規格と一

致している。

JIS B 9960-1

  機械類の安全性−機械の電気装置−第 1 部:一般要求事項

備考  IEC 60204-1:1997,Safety of machinery−Electrical equipment of machines−Part 1: General

requirements

からの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。

JIS C 4034-1

  回転電気機械−第 1 部:定格及び特性

3.

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,次による。

3.1

一般

a)

自動回転ドア  起動,回転,減速及び停止の動作が手動によらず制御でき,複数(通常 2∼4 枚)のド

ア羽根をもつドア(

図 参照)。

  1  自動回転ドア(例)


2

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3.2

構成要素(機構,動力,制御関連部)

a)

駆動部  モータ及びモータと一体化し,又は附属している駆動に関する部分。例えば,減速機,モー

タ用制御器,電磁ブレーキ。

b)

起動装置  ドアを起動させる機器。

起動装置を用いる起動方法は,次の 3 種類に分類される。

1)

手動起動装置[通行者又は要員が操作する押しボタン,プルスイッチ,ひじ(肘)スイッチ,キー

スイッチ,カードキー,入室管理機器など。

2)

自動起動装置(通行者のドアへの接近を検知する動体検知センサ,存在検知センサなど。

3)

遠隔起動装置(ドアから離れた位置から起動できる中央制御ステーション,無線制御など。手動起

動又は自動起動される。

c)

動体検知センサ  人又は物の動きを検知して制御システムに信号を送る機器。例えば,赤外線センサ,

光電センサ,焦電(熱線)センサ,レーダセンサ。

d)

存在検知センサ  静止物又は人の存在を検知して制御システムに信号を送る機器。例えば,赤外線セ

ンサ,光電センサ,マットスイッチ。

e)

保護機器  通行者又は要員に対する危険源を回避する,又は減少させるために,制御システムに停止

又は制動信号を送る機器。保護機器には,例えば,次の種類がある。

1)

非接触式保護機器(光線,電波,超音波などを人体によって遮断若しくは反射させる,又は静電容

量などの場を人体の接近によって変化させることでセンサが作動する光電センサ,レーダセンサな

ど。

2)

接触式保護機器(マット又はエッジの表面に人体が接触することによって,機械的圧力が加わると

作動するエッジセンサ,バンパスイッチなど。

保護機器のうち,ドア構造部の特定部位に設置されるものは,次のとおりとする。

3)

先頭方立保護装置(ドア羽根の戸先端と先頭方立との間に人又は物が挟まれたときの衝撃を低減す

るため,方立端に設置される装置。戸先端,先頭方立は,

附属書 図 による。)

4)

先頭端保護装置(ドア羽根の先頭端に人又は物が衝突したときの衝撃を低減する装置。先頭端は,

附属書 図 による。)

5)

下かまち(框)センサ[ドア羽根の下かまち(框)端に設置された電気的又は機械的機器で,ドア

の軌道に人又は障害物があれば,ドア羽根の回転速度を下げるか又は停止させる信号を送る機器。

下かまち(框)端は,

附属書 図 による。]

f)

制御システム  起動装置,保護機器及び外部信号からの信号を受け,それらを処理して駆動部を制御

する信号を発生させるシステム。

g)

ドア羽根  回転ドアの各区画を区切る通常 2∼4 枚の戸。

h)

ブレークアウト  避難時に,ドア羽根と円形ウォールの両方又は一方が,手動で開き戸として開ける

ことができること又はそのシステム。

i)

固定ドア羽根  ドア羽根(又はその一部)でブレークアウト機能がないもの。

j)

円形ウォール  ドア羽根とともに自動回転ドアを構成する円形の固定ウォール部。

k)

キャノピ  回転ドアの天井と屋根との間の外周部分,屋根を含む。

l)

方立  円形ウォール及びキャノピを構成するために設置された固定柱。

m)

内径  回転ドア円形ウォールの内面間の距離(通常は,円形ウォールの内面直径)。

回転ドアのサイズを表記する場合に使用される。


3

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n)

有効開口幅  対向する円形ウォール開口端間の幅,又は戸先端と円形ウォール開口端間との幅。

戸先端又は円形ウォール開口端に緩衝材がある場合には,緩衝材寸法は有効開口幅には含まない。

o)

開口高さ  通常,床面とキャノピ下面間との距離。

p)

先頭面  ドア羽根の進行方向前面(附属書 図 参照)。

q)

先頭端  ドア羽根の先頭面の全端部(附属書 図 参照)。

r)

戸先端  ドア羽根の先頭面の外側端(附属書 図 参照)。

s)

下かまち(框)端  ドア羽根の先頭面の下側端(附属書 図 参照)。

t)

先頭方立  ドア羽根が円形ウォールを通過する最初の方立(附属書 図 参照)。

3.3

動作

a)

戸先周速度  ドア羽根の戸先端の速度。

3.4

安全関連

a)

制限装置  ドア羽根(1 枚又は複数)の作動をあらかじめ設定した範囲内に制限するための装置。

b)

制動装置  制限装置の一つで,ドア羽根の回転作動を減速又は停止させるための装置。

機械ブレーキ,回生ブレーキ及び発電ブレーキに使用する電気モータ及び制御回路。

c)

制動距離  制動し始めてからドア羽根が停止するまでの間の戸先端の移動距離。

d)

危険領域  衝突,巻込み,挟まれなどの危険源が存在する領域(附属書 図 2,附属書 図 3,附属書

1

図 及び附属書 図 参照)。

4.

設計方法及び手順

4.1

一般  JIS B 9700-1 の図 及び図 に規定するリスク低減プロセスに基づき,リスクアセスメント

JIS B 9702 参照)を実施し,その上で本質的安全設計,安全防護及び付加保護方策,並びに残留リスク

について使用上の情報提供の 3 ステップメソッド(JIS B 9700-1 

図 参照)による危険源の除去又はリ

スクの低減方策を反復的に実施しなければならない。

4.2

リスクアセスメントの実施

4.2.1

概要  リスクアセスメントは,JIS B 9700-1 及び JIS B 9702 に従って,リスク分析,リスクの見積

もり,リスクの評価を行うプロセスである。リスク分析においては,自動回転ドアのライフサイクル期間

中発生するかもしれない将来のすべての危険源も同定しなければならない。危険源の同定のため,参照す

べき自動回転ドアで引き起こされる主要な機械的危険源の例を,

附属書 に示す。次に,同定された危険

源に対して,リスクの見積もりとその評価を実施しなければならない。

自動回転ドアで想定される危険源は,主に機械的危険源であるが,それらに限定されない。例えば,使

用中の部品又は構成部品が意図せずに外れることによる危険状態の発現に対しても考慮しなければならな

い。また,危険源の同定においては,次の事項を考慮しなければならない。

a)

全方向からの通行者及び要員のアクセス

b)

幼児,高齢者,非健常者などの通行者,及び通行のための補助機器(車いすなど)の考慮

c)

設置,保全,設定及び掃除清掃を含む自動回転ドアの意図された要員による運転

d)

予期しない自動回転ドアの起動及び停止

e)

合理的に予見可能な自動回転ドアの誤使用

f)

保護機器を含む制御システムの故障の影響(新たな危険源の発生)

g)

必要な場合,特定の用途に関連した危険源


4

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4.3

本質的安全設計の実施

4.3.1

重要な機械的危険源及びその抑制の判断  自動回転ドアで想定される重要な機械的危険源は,回転

するドア羽根と方立間及び床面間で想定される,挟まれ,衝突,せん断及び巻込みであり,各々の機械的

危険源はドア羽根の進行方向に危険領域として発生する(

附属書 図 2,附属書 図 3,附属書 図 及び

附属書 図 参照)。これらの危険領域内へ通行者及び要員が進入する場合,各々の危険源が通行者及び要

員に及ぼす危害の程度を想定して,機械的危険源の低減又は抑制のための必要十分な設計基準値を定めて

おかねばならない。

4.3.2

本質的安全設計の実施及びリスク評価の再実施  自動回転ドアで想定される機械的危険源に対し

て,4.3.1 による設計基準値を満足するように本質的安全設計を実施しなければならない。そして,本質的

安全設計後の自動回転ドアに対して,改めて危険源のリスク評価を行う必要がある。自動回転ドアにおい

て適用可能な本質的安全設計のための構造及び機能は,次の例による。

a)

最大周速度の制限

b)

回転力の制限(ドア羽根の軽量化など)

c)

クリアランスの確保

d)

動力機構の遮断及び伝達部の分離

e)

ドア羽根及び先頭方立の柔軟性(構造又は材質)

4.4

安全防護及び付加保護  4.3 による本質的安全設計を実施しても十分な危険源の抑制ができず,リス

クが残る場合,次の順序でリスク低減を実施してリスクを除去又は低減しなければならない。

a)

保護機器(安全防護)

b)

補足手段(付加保護方策)

c)

安全防護物(付加保護方策)

d)

警告表示(付加保護方策)

4.5

使用上の情報提供の実施  上記の 4.24.4 を実施し,更に自動回転ドアに対して再びリスク評価を

行い,最後に残留するリスクを使用に関する情報として作成しなければならない。

5.

安全要求事項

5.1

一般  自動回転ドアは,次の箇条に従って,4.

による本質的安全設計,安全防護及び付加保護を実

施しなければならない。

5.2

最大戸先周速度  自動回転ドアのドア羽根回転速度は,7.3.1 によって試験したとき,戸先端の最大

周速度が 0.65 m/s を超えてはならない。

備考  最大戸先周速度の調整が可能な場合,0.65 m/s を超えないように最大戸先周速度を保持するた

めの対処が必要である。

5.3

回転力(静的・動的)  自動回転ドアのドア羽根回転力は,7.3.2 によって試験したとき,次のすべ

ての規定に適合しなければならない。

a)

ドア羽根の戸先端と先頭方立端間との距離が 500 mm において,動的ピーク力は衝突後 150 N を超え

てから 0.5 s の間で 1 400 N を超えてはならない。

b)

ドア羽根の戸先端と先頭方立端間との距離が 300 mm において,動的ピーク力は衝突後 150 N を超え

てから 0.5 s の間で 700 N を超えてはならない。

c)

ドア羽根の戸先端と先頭方立端間との距離が 200 mm において,動的ピーク力は衝突後 150 N を超え

てから 0.5 s の間で 400 N を超えてはならない。


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d)

衝突後 150 N を超えてから 0.5 s 間の動的ピーク力の付加後,静的力は 4.5 s 間に平均値として 150 N

を超えてはならない。その後に静的力が挟圧力として残留する場合,残留力は 80 N を超えないように

保持しなければならない(

図 参照)。

備考1.  ドア羽根の戸先端と先頭方立端間との距離とは,各々の構造部のエッジ間又は付加された緩

衝材間をいう。

2.

本質的安全設計で上記 a)∼d)

の規定が満足できない場合,保護機器又は制御システムの併用

によって適合させることができる。

  2  衝突時のドア羽根回転力の変化

5.4

緊急停止機能  7.3.3 によって試験したとき,緊急停止機能が作動して制動装置によって戸先端が停

止するとき,又は最大戸先周速度状態から完全に停止するまでの制動距離は,ドア羽根の戸先端及び先頭

方立端に設けた緩衝材の合計収縮幅よりも小さくなくてはならない。ただし,緩衝材が 5.3 の規定に適合

する衝撃吸収能力をもつ場合は,その限りではない。

なお,ドア羽根又は先頭方立の構造の一部が緩衝材の機能をもつ場合,その機能による効果は緩衝材の

収縮幅と同等とみなしてもよい。

5.5

ドア羽根と固定外周部,天井部,床面間の最小すき間  7.3.4 によって試験したとき,ドア羽根先頭

端と円形ウォール内面間,及び天井部が固定の場合にはドア羽根上部の先頭端と天井面間は 8 mm 以下又

は 25 mm 以上でなければならない。ドア下かまち(框)端と床面間との最小すき間が 8 mm 以上の場合は,

別途巻込み防止用の保護方策を講じなければならない。また,異物のか(噛)み込み及び経年劣化によっ

て,これらの最小すき間が極力変動してはならない。

5.6

自動回転ドアの動作に関する安全性

5.6.1

自動回転ドアの回転  ドア羽根は円滑に回転し,通行者の追突及び衝突の危険性が高い急激な加速

又は減速をしてはならない。ただし,非常時においてはこの限りではない。

5.6.2

回転方向  ドア羽根の回転方向は反時計回りとする。ただし,特殊な場所への設置など,やむを得

ず時計回りとする場合は,通行者に対して回転方向への注意表示,音声誘導など適切な誘導が行われなけ

ればならない。

5.6.3

手動  自動回転ドアの動作を手動に依存する場合は,次による。

a)

手動操作  手動操作によってドア羽根を回転させる場合,又はドア羽根を折りたたむ場合に,新たな


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危険源を生じてはならない。ドア羽根が通行者又は要員を挟圧したまま停止した場合,挟圧状態から

脱出するため,手動操作によってドア羽根又はその一部を作動できなければならない。

b)

手動運転  要員が点検・保守するとき又は緊急時において,手動運転によってドア羽根を回転させる

場合,回転速度は少なくとも低速で開始されなければならない。また,制御システムは,ホールド・

ツゥ・ラン制御装置(JIS B 9700-1 参照)によって,手動制御器を作動中のときだけ機能しなければ

ならない。

5.7

駆動部の安全性

5.7.1

一般  駆動装置は,すべての使用条件において想定される危険源に対して,通行者又は要員を保護

するようにドア羽根を作動又は停止できなければならない。また,保護機器に対して,作動及び停止の関

連性をもつ必要がある。

駆動装置の制御システム及び安全関連システムは,例えば,安全性に関係のある制御回路,保護機器に

関する出力信号切換え装置などから構成するが,これらは

附属書 を参考に設計するのがよい。

5.7.2

動力源  自動回転ドアのドア羽根駆動用電気モータは,JIS B 9960-1 及び JIS C 4034-1 に準拠して

選定,使用しなければならない。

5.7.3

電気(制御)装置  電気(制御)装置は,次による。

a)

電気(制御)装置には,JIS B 9960-1 に準拠した電源断路器が装備されていなければならない。

複数の電源を使用している場合,各々の電源は他の電源から絶縁されていなければならない。

b)

安全関連システムの故障が検知されたときは,自動回転ドアは,自動的にあらかじめ決められた動作

5.7.4 による。

)に切り換わらなければならない。

c)

避難ルート又は非常口として使用する場合の制御は,次による。

−  ブレークアウトが作動したときは,自動回転ドアは直ちにあらかじめプログラムされた動作に自

動的に切り換わらなければならない。

−  ブレークアウト機能を一部制限する場合は,連動する防災システムなどが作動したとき,あらか

じめプログラムされた動作に自動的に切り換わらなければならない。このとき,ブレークアウト

機能は無効となってはならない。

−  回転を停止した状態で避難用の通路がふさがれる構造の自動回転ドアは,連動する防災システム

などが作動した場合には,自動的に避難可能な状態にならなければならない。この状態は防災シ

ステムなどが作動した原因が解決されるまで保持しなければならない。

5.7.4

制動装置  制動装置は,通行者又は要員に対する危険源によるリスクが最小限となるように,ドア

羽根を減速又は停止させるものでなければならない。また,この状態は対象危険源によるリスクが解消さ

れるまで保持しなければならない。

5.7.5

起動装置  自動回転ドアの駆動装置は,指定された起動方法以外では起動できず,また,保護機器

が作動している間は起動しないものとし,形式ごとに次の規定に適合しなければならない。

a)

自動起動装置の場合  自動起動装置は,通行者が接近したときに起動するものでなければならない。

また,起動装置は,通行者が自動回転ドアに出入りする動線を考慮して,確実に起動するように設計

しなければならない。自動起動装置は,次のいずれか一方か,又は併用する。

1)

動体検知センサ  通行者を確実に検知できるように,通常,キャノピ又は天井部分に取り付けるよ

うに設計しなければならない。

2)

存在検知センサ  動体検知センサと同様に設計しなければならない。また,マットスイッチを使用

する場合は,周辺床面との段差を生じないように設計しなければならない。


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b)

手動起動装置の場合  手動起動装置は,起動のために通行者が容易に操作でき,かつ,誤操作しにく

いように設計し,必要な場合には起動方法などを表示して,利用者がドアを見ながら安全に操作でき

る場所に設置しなければならない。手動起動装置は,押しボタン,キースイッチ,カードキー,アク

セスコントロール装置などが該当する。

c)

遠隔起動装置の場合  遠隔起動装置の使用に当たっては,遠隔起動の前後において,回転ドア周囲に

危険な状況がないことを確認できなければならない。

5.8

構造機構部の安全性

5.8.1

先頭方立  ドア羽根の戸先端と先頭方立との間に挟まれた人体への衝撃を軽減するため,先頭方立

端にはゴム,その他これに類する柔軟な材料による緩衝材などを設けなければならない。

5.8.2

ドア羽根  ドア羽根には,衝突時に危険となる突起を設けてはならない。また,巻込みの危険性を

高める危険のある凹凸又はすき間を設けてはならない。また,ドア羽根が異常停止をしたとき,又は自動

回転ドア内に人が閉じこめられたとき,ドア羽根には手動でドア羽根の折りたたみができる機能又はドア

を手動操作若しくは手動運転によって,回転できる機能を設けなければならない。

5.8.3

材料  部品はすべて,設計目的に適した材料を使用し,十分な強度をもたなければならない。

部品は,正規の使用法によってかかる力又は圧力によって,永久変形又は脱落を生じてはならない。

ガラスを用いたドア羽根は,表示シールなどによって,ガラスの存在が明確に分かるようにしなければ

ならない。また,万一破損しても著しく危険とならない材質を用いる。

5.8.4

通路幅及び避難ルートのドア  通路の有効開口幅は,800 mm 以上とする。避難ルートのドアとし

て指定された場合は,避難時にドア羽根を手動で折りたたむことができる構造又は回転ドア中央部分が自

動若しくは手動で開くものでなければならない。

5.9

保護機器による安全性の確保

5.9.1

危険領域に対する保護機器  危険領域(附属書 図 2,附属書 図 3,附属書 図 及び附属書 1

図 参照)におけるリスク低減のため,危険領域には,非接触式保護機器及び/又は接触式保護機器を用

いなければならない。特に,挟まれ危険領域に対して先頭方立保護装置,巻込み危険領域に対して先頭端

保護装置,及び下かまち(框)センサ,衝突危険領域に対して下かまち(框)センサをそれぞれ適用する

が,これらの機器に限定するものではない。

5.9.2

保護機器の設計  保護機器は,次のとおり設計しなければならない。

a)

危険状態を検知した出力信号によってドア羽根の制動又は停止などの制御指令を行い,出力信号が継

続している間はドア羽根の危険状態への移行を開始しない。

b)

保護機器の作動後に 5.3 の回転力の制限を超えない。

c)

単一保護機器によるリスク低減が十分でない場合,より安全性能の高い単一保護機器の代替を行うか,

複数の保護機器の組合せによる同一危険領域の多重監視,又は危険領域の外側に対して追加保護機器

による階層監視を行う(

附属書 参照)。

5.9.3

保護機器の感知範囲  保護機器の感知範囲は,7.3.5 によって試験したとき,次を満足しなければ

ならない。

a)

戸先端及び先頭方立端に設置する接触式保護機器の感知範囲は,接触方向 180°(

図 参照)で床面

から 2 m の高さとする。下かまち(框)端に設置する接触式保護機器の感知範囲は,リスクアセスメ

ントにより下かまち(框)端の不感範囲を許容できると決定されない限り,接触方向 180°で下かまち

(框)端すべてとする。


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  3  先頭方立端に設置される接触式保護機器の感知範囲

b)

戸先と先頭方立間とを非接触式保護機器で感知する範囲は,挟まれ危険領域の外側 0.3 m(

附属書 1

図 2,附属書 図 3,附属書 図 及び附属書 図 参照)において JIS A 1551 の試験体を確実に感

知できなければならない。

c)

単一保護機器だけでは a)

及び b)

の感知範囲を満足しない場合は,他の保護機器によって感知範囲を

補完する。

5.9.4

保護機器の安全機能  保護機器に,仮にドア羽根を止められないような一つの危険側故障が発生し

た場合にも,リスクを増大させないように次のすべての処置を講じなければならない。

a)

高信頼性をもつ保護機器を選択,又は製造する。

b)

保護機器の故障は,適切な間隔で検知されて安全関連システムへ通報する。

c)

保護機器の一つの故障が他の保護機器に影響を与えない。

5.9.5

安全関連システム  保護機器に接続される制御システムの一部は,安全関連システムを構成する。

安全関連システムは,保護機器の出力信号を受けて,起動信号又は他の外部信号に優先して,ドア羽根の

制動又は停止などの制御指令を行い,出力信号が継続している間はドア羽根の危険状態への移行を開始し

てはならない。安全関連システムにおける危険側故障の発生に対して,故障は適切な間隔で検知されてド

ア羽根を停止させるか,又は駆動源を遮断できなければならない。

5.10

補足手段

5.10.1

緊急停止スイッチ  緊急停止スイッチは,強制的なドア羽根の停止を手動で行うため,及びドア羽

根の停止状態の維持のために設置しなければならない。この構造は,JIS B 9703 に準拠しなければならな

い。また,停止カテゴリ 0 又は停止カテゴリ 1 のいずれかの機能をもっていなければならない(JIS B 9703

の 4.1.5 参照)

備考  停止後,手動回転させたドアが加速することによって新たな危険源が想定される場合,再度リ

スクアセスメントを行う必要がある。その結果,別の停止カテゴリが選択される場合がある。

緊急停止スイッチは,その操作に過度の力が不要で容易に押せる 1 個以上の押しボタンスイッチでなけ

ればならない。また,その設置位置は目的に適し,かつ,通行者及び要員が手の届く所でなければならな

い(JIS B 9703 の 4.4.1 及び 4.4.2 参照)

緊急停止スイッチが作動した場合は,リセットされるまで停止保持しなければならない。また,再起動

時に注意を促すための警告表示又はラベルがスイッチ近傍になければならない。

5.11

保護機器を補完する安全防護物

5.11.1

防御さく(柵)による保護機器の代替  危険領域への駆込み防止のため,保護機器と同等のリスク

低減効果を期待できる場合は,防御さく(柵)を保護機器の代替とすることができる。

5.11.2

防御さく(柵)  防御さく(柵)を設置する場合は,次の事項をすべて満足しなければならない。

a)

設置位置及び寸法  挟まれ危険領域の外側に設置し,幅はこの領域幅以上,及び高さは床面から 1.1 m

以上とする。


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b)

構造及び固定方法  危険を及ぼすおそれのある鋭利な端部,角及び突起がなく使用上予測可能な外力

に耐え得るように十分な強度,耐久性をもって製作する。また,堅ろうに固定されており,工具を使

用しない限り取り外しできない構造とする。

c)

新たな危険の防止  防御さく(柵)の設置によって,新たな危険源を生じさせない。

5.12

警告・警報表示  自動回転ドアには,次の警告表示を見やすい箇所に表示しなければならない。

a)

区画内の定員の表示  区画内を安全に通行できる適切な定員を表示する。

b)

急停止の警告表示  通行中に急停止が発生する場合があることを表示する。

c)

進入方向の表示  ドア羽根の回転方向,回転範囲,進入方向を表示する。

d)

駆込みに対する警告表示  挟まれ危険領域への駆込み禁止を表示又は通報(音声,警報など)する。

e)

立止りに対する警告表示  挟まれ危険領域での立止り禁止を表示又は通報(音声,警報など)する。

6.

使用に関する情報

6.1

一般  リスク低減方策が実施された自動回転ドアに対して,製造業者は,残留リスクについての情

報及び運用上の注意に関する情報をドア使用者(建築物の設計者,管理者,要員など)へ提供しなければ

ならない。

6.2

設置・操作説明書  自動回転ドアについて次の事項を記載したマニュアル及び操作説明書を作成す

る。

a)

据付・検査  据付・検査は,製造業者又は販売業者の教育で,技術を身に付けた施工者が,施工マニ

ュアルに従って,行う。

b)

運転  始業点検,操作方法,安全通行などの運転方法,使用上の禁止事項。

c)

点検・保守  点検・保守は,点検周期・点検項目を記載し,製造業者又は販売業者が教育し技術を身

に付けた作業者に行わせる。

d)

安全性能  装備している保護機器及び安全関連システムの機能,また,これらの安全性能。

e)

異常・トラブル処理  異常・トラブルに対処する方法及び手順。

6.3

マーキング  表示・銘板には,視認しやすく,かつ,耐久性のある方法で少なくとも次の事項を表

示しなければならない。

a)

製品の名称及び形式

b)

製造業者名,住所及び連絡先

c)

製造年月日

7.

試験方法

7.1

一般  試験は,対象自動回転ドアの形式(同一形式の場合は最大のもの)ごとに一つの供試製品に

ついて行い,この供試製品は関連するすべての試験に耐えなければならない。ただし,対象自動回転ドア

が改造,改変された場合は,新たな形式として試験しなければならない。

7.2

試験条件及び測定器の精度  試験は,次の周囲条件下で規定した測定精度の測定器によって実施す

る。

a)

試験温度は常温(20±5

℃)を基準とするが,常温範囲外で測定される場合は,温度条件を付記する。

b)

測定器は,次の測定精度をもつものとする。

1)

力測定値        ±5

2)

時間測定値      ±1


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3)

長さ測定値      ±5

7.3

試験方法

7.3.1

最大戸先周速度の測定  自動回転ドアを標準回転(定常運転)させた状態で,ストップウォッチを

用いて回転ドアが 1 周に要する時間を 3 回計測し,その平均値を次の式に代入し,平均速度を求めて,5.2

の規定に適合するかを確認する。ただし,周回速度が一定でない(非円形)場合は,円形部と非円形部の

幾何学的比率から総合的に速度を求めることができる。速度制御によって周回速度が均一でない場合は,

その変動が 10

%以内であれば平均速度を用い,それ以外では別途最高速度を計測する。

t

R

S

π

=

ここに,

S

:  最大戸先周速度(m/s)

R

:  戸先端回転軌跡の直径(m)

π:  円周率(3.14)

t

:  1 周に要する時間(s)

7.3.2

力の測定  回転力の測定は,次の測定装置を用いて規定した測定方法によって実施する。

a)

測定装置  回転力の測定には,次の仕様を満足する測定装置(図 参照)を使用する。

1)

直径が 80 mm の 2 個の硬質測定面をもつ圧縮形ロードセル(測定範囲:25∼2 000 N,応答性:時定

数 5 ms 未満)

2) 500

N/mm

±50 N/mm の弾性をもつばね性受け座

3)

測定装置の全長を 200 mm,300 mm,500 mm に各々調整できる直径が 80 mm の硬質樹脂製スペー

サ(3 本)

4)  1)

3)

を結合して保持するための硬質樹脂又は金属製支持棒

なお,ロードセル出力は 5 秒以上連続記録され,数値又はグラフで表示される。

b)

測定箇所  床面からの高さ 1 200±50 mm の先頭方立側緩衝材に図 の測定装置のスペーサの中心を

接触させ,ドア羽根戸先側緩衝材がロードセル計測面中心に当たるような角度で,ドア外側から測定

者が測定装置の支持棒端を保持する。先頭方立とドア羽根戸先に緩衝材が設置されていない場合は,

先頭方立端とドア羽根戸先端とに測定装置が接触するように把持する。

図 は 3 枚羽根自動回転ドアの測定位置を示しており,F 位置でロードセル計測面が当たり,3 種

類のスペーサによって F 位置が 3 か所となる。


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  4  回転力測定装置の構成及び測定方法

単位  mm

  5  回転力測定箇所(枚羽根自動回転ドアの例)


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c)

測定方法  次の測定プロセスは,スペーサを交換するたびに繰り返し計 3 回実施する。

なお,測定者は測定中に変位する測定装置の動作を拘束せずに,緩衝材が測定装置両端の測定面か

ら外れない程度に支持棒を保持する。

1)

非接触式保護機器を無効に,接触式保護機器を有効にした状態で自動回転ドアを標準回転(定常運

転)させた状態で,

図 のようにセットした測定装置にドア羽根戸先を衝突させ,そのときの回転

力を衝突後 5 秒間,計 3 回ずつ計測し,

図 のような衝突後の力の時間変化を記録する。また,力

のピーク値の平均値を求める。

2)

保護機器をすべて有効にして,挟まれ危険領域で測定者を検知できる状態で,1)

と同様の計測を行

う。

3)

記録された力の時間変化及びピーク値について 5.3 の規定に適合するかを確認する。

7.3.3

制動距離の測定  非接触式のセンサ,近接スイッチなどによって,位置が変化することのない制動

開始点を設定し(試験対象となる自動回転ドアに備わる非接触式保護機器が利用可能な場合は,それを用

いてもよい。

,自動回転ドアを標準回転(定常運転)にさせて,制動開始点からドア羽根が静止するまで

の戸先端移動距離を 3 回測定して,平均値を採用する(

図 参照)。この制動距離が 5.4 の規定に適合する

かを確認する。

  6  制動距離の測定箇所(枚羽根自動回転ドアの例)

7.3.4

最小すき間の測定  最小すき間が 5.5 に適合していることを設計図面(文書),又は実測によって

確認する。

7.3.5

保護機器の感知範囲の測定  保護機器の人体検出性能(感知範囲)は,保護機器の形態から次によ

って測定する。

a)

接触式保護機器の場合は,5.9.3 の a)

の規定に適合することを機器の性能試験書で,又は

図 で示し

た方向から手で変位させて実際に確認する。

b)

非接触式保護機器の場合は,5.9.3 の b)

の規定に適合することを,自動起動装置と同様に JIS A 1551

に準拠した試験体を用いて確認する。

7.4

試験結果の記録及び保管  試験結果の記録及び保管のため,次の要件を満たす試験報告書を作成・

保管しなければならない。

a)

結果の記録  試験結果は,正確,明りょうで,あいまいでなく,かつ,客観的に試験報告書の形で記


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録する。また,試験結果の解釈に必要なすべての情報,及び用いた試験方法が要求するすべての情報

を含む。

b)

試験報告書  報告書の様式は,実施する各試験に適するように,かつ,誤解又は誤用の可能性を最少

化するように作成する。試験報告書は,少なくとも次の情報を含む。

1)

題目(試験項目)

2)

試験場所の名称及び住所

3)

試験を実施した年月日,環境条件(温度など)

4)

試験された供試製品の記述,状態(品名,形式,形状,寸法,質量,部品取付図など)

5)

測定結果

6)

試験についての特記事項(必要な場合,試験方法からの逸脱,要件に対する適合,解釈など)

7)

試験実施者名

関連規格  JIS B 9705-1  機械類の安全性−制御システムの安全性関連部−第 1 部:設計のための一般原則

DRAFTprEN12650-1

  建築機械設備−動力付き歩行者用ドア第 1 部  製品に要求される事項及

び試験方法

DRAFTprEN12650-2

  建築機械設備−動力付き歩行者用ドア第 2 部  動力付き歩行者用ドアに

おける安全性


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附属書 1(参考)自動回転ドアの構造

この附属書は,本体に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。

1.

自動回転ドアの構成要素  自動回転ドアの構成要素の図を,附属書 図 に示す。

A

:先頭面

B

:上かまち(框)端

C

:戸先端

D

:下かまち(框)端

E

:先頭方立

F

:先頭方立端

なお,B+C+D を先頭端と呼ぶ。

附属書   1  自動回転ドアの構成要素


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2.

2

枚羽根自動回転ドアの危険領域  2 枚羽根自動回転ドアの危険領域を,附属書 図 に示す。

単位  mm

附属書   2  枚羽根自動回転ドアの危険領域

3.

3

枚羽根自動回転ドアの危険領域  3 枚羽根自動回転ドアの危険領域を,附属書 図 に示す。

単位  mm

附属書   3  枚羽根自動回転ドアの危険領域


16

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4.

4

枚羽根自動回転ドアの危険領域  4 枚羽根自動回転ドアの危険領域を,附属書 図 に示す。

単位  mm

附属書   4  枚羽根自動回転ドアの危険領域

5.

非円形自動回転ドアの危険領域  非円形自動回転ドアの危険領域を,附属書 図 に示す。

単位  mm

附属書   5  非円形自動回転ドアの危険領域


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附属書 2(参考)主要な機械的な危険源リスト

この附属書は,本体に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。

1.

主要な機械的危険源  自動回転ドアの主要な機械的危険源を,附属書 表 に示す。

附属書   1  自動回転ドアの主要な機械的危険源

危険源

危険源の内容

関連する危険状態

関連する危険区域

対象者

押しつぶし

ドア羽根戸先と方立
の間での身体押しつ

ぶし

ドア羽根の閉動作(停止
不能・制動遅延,暴走な

どを含む。

挟まれ危険領域(ドア羽
根戸先と方立間の限定さ

れた領域)

通行者 
要員

衝撃

ドア羽根部又は戸先
と身体との衝突

ドア羽根の閉動作(停止
不能・制動遅延,暴走な

どを含む。

,又は急停止

動作

衝突危険領域(ドア羽根
全面)

通行者 
要員

せん断

挟まれ又は巻き込ま
れ後,ドア羽根戸先
が方立と重なる位置

での身体のせん断

ドア羽根の閉動作(停止
不能・制動遅延,暴走な
どを含む。

ドア羽根戸先と方立が重
なる位置(挟まれ危険領
域内)

通行者 
要員

巻込み

ドア羽根戸先と方立

との重なる位置,又
はドア羽根下部と床
面との間で,身体の

一部又は衣服などが
引き込まれる。

ドア羽根の閉動作(停止

不能・制動遅延,暴走な
どを含む。

巻込み危険領域(ドア羽

根と方立又は床面とのす
き間)

通行者

要員


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附属書 3(参考)保護機器の安全性能に関する要求事項

この附属書は,本体に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。

本質的安全設計による危険源除去が十分でなく,保護機器によるリスク低減効果が要求される場合の方

策は,次の二つである。

a)

複数の保護機器による多重監視  同一危険領域を非接触式保護機器により冗長して監視することによ

って,検知漏れ又は失敗及び故障時でも検知機能を維持できる。また,監視すべき危険領域を拡張し

て,非接触式保護機器が危険領域の外側を監視し,別の接触式保護機器が危険領域内部を監視するこ

とによって,機能的な階層制御が可能となる。いずれの方法も,異なる原理の保護機器を併用するこ

とによって,共通要因故障の影響を抑えて,高信頼な安全関連システムが実現される。

b)

単一保護機器の安全性能向上  機械安全分野で利用されている保護機器には,JIS B 9705-1 に従って

安全性能をカテゴリとして分類され,認証されているものがあり,最高カテゴリ 4 対応の機器が存在

する。しかし,自動回転ドアで利用可能な高カテゴリ対応の非接触式保護機器は少なく,本体 5.9.4

で規定している安全性能カテゴリは 2 相当である。しかし,接触式保護機器には更に高カテゴリ対応

のセンサが利用できるため,これにリスク低減効果の主要な役割を担わせることができる。

例えば,自動回転ドアに適用可能な保護機器の構成について,カテゴリ 4 対応の緩衝機構付きエッジセ

ンサをドア羽根の停止インタロックに利用し,カテゴリ 2 の反射形超音波センサ又は赤外線センサをドア

羽根の減速インタロックに利用すれば,効果的なリスク低減が期待できる。