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A 4715 : 2002

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本シャ

ッター・ドア協会 (JSDA) /財団法人日本規格協会 (JSA) から工業標準原案を具して日本工業規格を改正

すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,

経済産業大臣が改正した日本工業規格である。


日本工業規格

JIS

 A 4715

: 2002

オーバーヘッドドア構成部材

Components of sectional overhead door

1.  適用範囲  この規格は,建物及び工作物に使用するオーバーヘッドドア構成部材(

1

)(以下,構成部材

という。

)について規定する。

(

1

)  まだ組み立ててない状態のもの。

なお,組み立てたオーバーヘッドドアを,以下,ドアという。

備考  オーバーヘッドドアとは,開口部に対して上下に組み立てられた複数のセクションを天井又は

壁に沿って,ほぼ水平又は垂直に送り込んで収納するドアをいう。

2.  引用規格  この規格の引用規格を付表 に示す。付表 に示す規格は,この規格に引用されることに

よって,この規格の規定の一部を構成する。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

3.  構成部材の名称  構成部材の名称は,次による[a)u)図 1∼図 参照]。 
a)  セクション

b)  操作ロープ

c)  ウェザーストリップ

d)  センターヒンジ

e)  ローラヒンジ

f)  ボトムヒンジ

g)  ローラ

h)  ロック

i)

ラッチボルト

j)  ラッチワイヤ

k)  明り窓

l)

スプリング

m)  シャフト

n)  ワイヤドラム

o)  ワイヤロープ

p)  ブラケット

q)  ガイドレール

r)  電動開閉機(図 2,図 参照) 
s)  電装品(制御盤,押しボタンスイッチ,リミットスイッチ,光電センサ)(図 2,図 参照) 
t)  シャフトローラチェーン,シャフトスプロケット(図 3,図 参照)



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u)  チェーンホイスト,ハンドチェーン(図 参照)

図 1  内観姿図


3

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図 2  電動式の例

図 3  電動式の例

図 4  チェーン式の例

4.  種類 
4.1

セクション材料による区分  セクション材料による区分は,次による。

STL

スチールタイプ

ALM  アルミニウムタイプ

FRP

ファイバーグラスタイプ

4.2

強さによる区分  強さによる区分は,次による。

 50  風圧力 

500Pa に耐えるもの。

 75  風圧力 

750Pa に耐えるもの。

100

風圧力 

1 000Pa に耐えるもの。

125

風圧力 

1 250Pa に耐えるもの。

備考1. 1

250Pa を超える風圧力の適用は,当事者間の協議による。

2.  風圧力は,屋外から室内へ働く風圧力に適用する。

4.3

開閉式による区分  開閉方式による区分は,次による。

B  バランス式

スプリングを利用して上げ下げする。

C  チェーン式

スプリングと減速装置を利用してハンドチェーンによって上げ下げする。

E

電動式

電動開閉機を利用して上げ下げする。

4.4

収納形式による区分  収納形式よる区分は,次による(図 参照)。

ST  スタンダード形

ドアをほぼ水平に収納する。

LH  ローヘッド形

シャフト・スプリング・ワイヤドラムを後方に設置し,ドアを収納する。

HL  ハイリフト形

上のレールの奥行寸法を小さくし,下がり壁及び天井部にドアを収納する。

VT  バーチカル形

ドアを下がり壁に沿ってほぼ垂直に収納する。



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図 5  収納形式

5.  品質及び機能 
5.1

外観  外観は,使用上有害なねじれ,曲がり,さびなどの欠点があってはならない。

5.2

構成部材の品質

5.2.1

セクション  セクションの強度は,9.2 に規定する方法で試験を行い,残留たわみは,セクション

長さの 1/100 以下でなければならない。

5.2.2

ワイヤロープ  ワイヤロープの引張強度は,ワイヤロープ 1 本にかかるドア重量の 1/2 に対して,

安全率を 5 以上とする。また,ワイヤロープには変形,ほつれがあってはならない。

5.2.3

シャフト  シャフトは,次による。

a)  シャフトは,円滑な回転を保持する伸直な形状のものとする。

b)  シャフトは,ドア重量を支え,かつ,スプリングによるねじりモーメントに対し十分な強度をもつも

のとする。

5.2.4

スプリング  スプリングは,ドアの重量及び収納形式に対応した良好なバランスを与える適切なも

のとする。

5.3

開閉機能

5.3.1

バランス式・チェーン式  バランス式及びチェーン式の開閉機能は,9.3 に規定する開閉操作力試

験を行い,

表 の規定に適合しなければならない。

表 1  開閉方式による操作力

開閉方式による区分

開閉操作力

N

バランス式 300 以下

チェーン式 200 以下

5.3.2

電動式  電動式の開閉機能は,9.3 に規定する方法によって開閉試験を行い,次の規定に適合しな

ければならない。

a)  開閉は,円滑に作動するものとする。

b)  開閉時の平均速度は,毎分 5∼20m とする。

c)  開閉中に,任意の位置で停止できるものとする。

d)  開閉の際,上限及び下限において自動的に停止するものとする。

e)  開閉中,押しボタンスイッチを逆方向に操作しても,逆方向に作動しないものとする。

f)  閉動作中,障害物感知装置が作動した場合,ドアは自動的に停止し,又は停止後開動作に転じて自動


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停止すること。

g)  障害物感知装置が作動したままの状態で停止した場合,又は作動不良の状態になったとき,再度閉信

号を受けてもドアは閉動作をしてはならない。ただし,停止後自動的に開動作に転じる機構のものを

除く。

h)  障害物感知装置が作動したままの状態で停止し,開信号を受けた場合は,ドアは開動作をしなければ

ならない。

i)

電源遮断時においては,手動による開閉が可能でなければならない。

6.  構造 
6.1

セクション  セクションは,ヒンジによって屈曲可能に結合でき,セクションの上下には相じゃく

り部をもつ機構とする。

6.2

スプリング  ねじりコイルばねを使用する。

6.3

ワイヤドラム  ワイヤロープの径に応じた溝付ドラムとする。

6.4

ワイヤロープ  JIS G 3525 又は JIS G 3535 による。

6.5

ガイドレール  ガイドレールの断面はほぼ溝形で,その内側をローラの回転部が滑らかに移動し,

かつ,容易に逸脱しない形状のものとする。

6.6

電動開閉機  電動機の容量及び電源は,表 による。

表 2  電動機の容量及び電源

容量 0.1∼0.75kW

電源

単相 100V

三相 200V

三相 400V

6.7

電装品  電動式ドアにおける電装品は,次による。

a)  制御盤は,押しボタンスイッチ又はリミットスイッチからの信号によってドアの開・閉・停の動作を

制御できるものとし,開閉動作中に逆動の押しボタンが押されても,逆動作しない回路とする。

b)  押しボタンスイッチは,押しボタン操作によって制御盤に信号を送り,開・閉・停の動作を操作でき

るものとする。

c)  リミットスイッチは,ドアの開放又は閉鎖の動作を,その上限又は下限の位置で自動的に停止できる

ものとする。

d)  障害物感知装置は,光電センサなどの非接触形のものが望ましい。

e)  開口部の用途,環境などによって光電センサ以外の障害物感知装置を使用する場合の機能・構造・試

験方法については,受渡当事者間の協議による。

f)  押し切り形(

2

)の押しボタンを使用し,かつ,押しボタン操作をする人がドアの開閉状態の安全を確認

できる場合は障害物感知装置の設置を省略してもよい。

(

2

)  押しボタンを押している間だけドアが作動し,ボタンから手を離すとドアが停止する機構のス

イッチ。

7.  寸法  セクション,ガイドレール及びシャフトの寸法許容差は,表 による。



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表 3  寸法許容差

単位  mm

構成部材

寸法許容差

参考図

長さ L±5

セクション

高さ H±2

長さ L±5

ガイドレール

幅 B±1

シャフト

長さ L±5

備考  L及び は,受渡当事者間の協定による。

8.  材料  セクション,ガイドレール,シャフト,スプリング,ワイヤドラム,ブラケット,ワイヤロー

プ,ヒンジ及びローラに使用する主要材料は,

表 又はこれと同等以上の品質のものとする。

なお,塩害などが想定される環境においては,十分な耐食性をもつ材料を用いる。


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表 4  主要材料

構成部材の名称

セクション

規格

スチール

アルミニウム

ファイバーグラス

ガイドレール

シャフト

スプリング

ワイヤドラム

ブラケット

ワイヤロープ

ヒンジ

ローラ

JIS G 3101

− − − − − − − − − − ○

JIS G 3108

− − − − ○ − − − − − −

JIS G 3123

− − − − ○ − − − − − ○

JIS G 3131

− − − − − − − ○ − ○ −

JIS G 3141

− − − − − − − − − ○ ○

JIS G 3302

○ − − ○ − − − ○ − − −

JIS G 3312

○ − − − − − − − − − −

JIS G 3445

− − − − ○ − − − − − −

JIS G 3506

− − − − − ○ − − − − −

JIS G 3525

− − − − − − − − ○ − −

JIS G 3535

− − − − − − − − ○ − −

JIS G 4105

− − − − − − − − − − ○

JIS G 4305

− − − ○ − − − − − ○ −

JIS G 4051

− − − − − − − − − − ○

JIS G 4801

− − − − − ○ − − − − −

JIS H 4001

− ○ − − − − − − − − −

JIS H 4100(

3

)

− ○ ○ − − − − − − − −

JIS H 5202

− − − − − − ○ − − − −

JIS H 5302

− − − − − − ○ − − − −

JIS A 5701

− − ○ − − − − − − − −

(

3

)  JIS H 4100の表面処理は,JIS H 8602に規定する B 種又は

それ以上の処理を施したものとする。

9.  試験方法 
9.1

数値の取扱い  数値の取扱いは,有効数字 3 けたとする。

なお,荷重を従来単位系の試験機又は計測機を用いて,載荷若しくは計測する場合は,次による。

載荷する場合:1N=1.02×10

1

kgf で換算して,載荷する。

計算する場合:1kgf=9.8N で換算して計測値とする。

9.2

セクションの強度試験  試験体は,同一条件で製造されたもののうちから抜取った 2 枚のセクショ

ンを,

図 のように横につなぎ合わせた状態に組み立てられたものを用いる。試験体の両端は,堅ろうな

枠に実際に即した状態で取り付けたガイドレールの溝の中にローラ部分を差し込み,試験体を水平に支持

する。

はじめに,試験体の自重によるたわみを測定し,次に試験体の上に,

表 に示すおもりを図 の番号の

順序で等分布状態に分散して,10 分後載荷したおもりを取り除き,そのときの全たわみを測定する(

図 8

参照)

おもりは,おもり自体が分散しないように鉛弾,砂などを詰めた袋を使用し,1 袋当たりの質量は 1∼5kg



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が望ましい。

全たわみから,自重によるたわみを減じたものを残留たわみとし,残留たわみは,次の式によって求め

る。

δ

δ

0

δ

1

ここに,

δ

 

残留たわみ (mm)

δ

0

自重たわみ時の測定値 (mm)

δ

1

全たわみ時の測定値 (mm)

図 6  試験体の組立 

図 7  おもりの載荷位置及び順序 


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図 8  全たわみ及び自重たわみ

表 5  呼び強さ及び載荷用おもり

強さによる区分

おもり  kg

 50

W=102×l×H

 75

W=153×l×H

100

W=204×l×H

125

W=256×l×H

備考1.  は,ドアの開口幅 (m),は,セクシ

ョンの高さ (m)  

2.  おもりは小数点以下 1 位まで求め,JIS Z 

8401 によって整数に丸める。

3.  おもりには,セクションの質量を含む。

9.3

ドアの開閉試験

9.3.1

バランス式のドアの開閉試験

a)  上げ試験は,ばねばかりを最下端セクションの中央部に固定し,静かに約 1m 引き上げてドアを開け,

ばねばかりの示す最大値を測定する。ただし,始動時の約 0.3m 以内を除く。

b)  下げ試験は,ばねばかりを操作ロープに固定し,静かに約 1m 引き下げてドアを閉め,ばねばかりの

示す最大値を測定する。ただし,始動時の約 0.3m 以内を除く。

9.3.2

チェーン式のドアの開閉試験  ハンドチェーンによるドアの開閉力の測定は,ばねばかりをハンド

チェーンに固定し,約 1m 静かに引き下げてドアを開閉し,ばねばかりの示す最大値を測定する。ただし,

始動時のハンドチェーンの移動距離約 0.3m 以内を除く。

9.3.3

電動式のドアの開閉試験  電動式のドアの開閉試験は,次による。

a)  任意の位置で停止し,また,上限・下限のリミットスイッチによる設定位置で自動停止することを確

認する。

b)  電動による開閉時の,上限から下限までの平均速度を測定する。

c)  閉作動中,1 辺が 500mm 程度の,光を透過しない板などによって光電センサの光軸を遮光し,ドアが

停止又は開動作に転じることを確認する。

d)  閉動作中,光軸を遮光した状態を継続し,次の試験を行う。ただし,ドアがいったん停止後自動的に

開動作に転じる機構のものを除く。


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1)  閉操作の信号を送り,ドアが閉動作をしないことを確認する。

2)  開操作の信号を送り,ドアが開動作することを確認する。

e)  電源遮断時において,手動による開閉が可能であることを確認する。

10.  検査  構成部材の品質,機能,構造及び寸法は,合理的な抜取検査によって行い,5.6.及び 7.の規定

に適合しなければならない。

11.  製品の呼び方  製品の呼び方は,次の例による。

12.  表示  ドアには,次の事項を表示しなければならない。 
a)  製品の呼び方

b)  製造業者名又はその略号

c)  製造年月又は製造番号

d)  操作方法の注意事項

13.  取扱い上及び維持管理上の注意事項  ドアには,次に示す取扱い上及び維持管理上の注意事項を添付

しなければならない。

a)  操作取扱いに関する注意事項

b)  維持管理上の注意事項及び手入れ方法

c)  ドアは,建築物・工作物に設置後も,品質及び性能を維持するために,定期的に保守・点検をしなけ

ればならない。保守・点検の内容については受渡当事者間の協議による。

付表 1  引用規格

JIS A 5701  ガラス繊維強化ポリエステル波板

JIS G 3101  一般構造用圧延鋼材

JIS G 3108  みがき棒鋼用一般鋼材

JIS G 3123  みがき棒鋼

JIS G 3131  熱間圧延軟鋼板及び鋼帯

JIS G 3141  冷間圧延鋼板及び鋼帯

JIS G 3302  溶融亜鉛めっき鋼板及び鋼帯

JIS G 3312  塗装溶融亜鉛めっき鋼板及び鋼帯

JIS G 3445  機械構造用炭素鋼鋼管

JIS G 3506  硬鋼線材

JIS G 3525  ワイヤロープ

JIS G 3535  航空機用ワイヤロープ

JIS G 4051  機械構造用炭素鋼鋼材


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JIS G 4105  クロムモリブデン鋼鋼材

JIS G 4305  冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯

JIS G 4801  ばね鋼鋼材

JIS H 4001  アルミニウム及びアルミニウム合金の塗装板及び条

JIS H 4100  アルミニウム及びアルミニウム合金の押出形材

JIS H 5202  アルミニウム合金鋳物

JIS H 5302  アルミニウム合金ダイカスト

JIS H 8602  アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化塗装複合皮膜

JIS Z 8401  数値の丸め方

参考図 1  ドアの納まり図


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JIS A 4715(オーバーヘッドドア構成部材)改正原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

清  家      剛

東京大学大学院

(委員)

名  取      発

東京理科大学

橋  本      進

財団法人日本規格協会

野  口  泰  彦

経済産業省製造産業局住宅産業窯業建材課

穐  山  貞  治

経済産業省産業技術環境局産業基盤標準化推進室

伊  藤      弘

国土交通省建築研究所複合構造研究室

平  松  和  嗣 NTT ファシリティーズ

大  野  啓  二

株式会社久米設計

船  越  康  弘

株式会社山下設計

瀬  下  和  彦

ヤマト運輸株式会社

西  村  嗣  久

株式会社横河建築設計事務所

平  井  秀  昌

金剛産業株式会社

遠  藤  和  夫

三和シャッター工業株式会社

田  中  将  介

鈴木シャッター工業株式会社

中  島  隆  桜

東洋シャッター株式会社

永  田  一  行

文化シャッター株式会社

(事務局)

小  池  泰  則

金剛産業株式会社

日本工業標準調査会  標準部会  建築技術専門委員会  構成表

氏名

所属

(委員会長)

菅  原  進  一

東京大学大学院工学系研究科

(委    員)

岩  田  誠  二

社団法人日本建材産業協会

大  野  和  男

住宅金融公庫住宅環境部

勝  野  奉  幸

財団法人建材試験センター中央試験所

酒  井  勝  之

社団法人日本アルミニウム協会(三菱アルミニウム株式会社)

櫻  井  誠  二

日本保温保冷工業協会(ニチアス株式会社 A・E 事業本部)

佐  野  真理子

主婦連合会

三  宮  好  史

社団法人日本鉄鋼連盟

辻  井      剛

社団法人建築業協会(大成建設株式会社技術センター)

春  田  浩  司

国土交通省大臣官房官房営繕部

松  井      勇

日本大学生産工学部

三  沢      真

国土交通省住宅局

山  内  泰  之

独立行政法人建築研究所