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A 4704:2020  

(1) 

目 次 

ページ 

1 適用範囲························································································································· 1 

2 引用規格························································································································· 1 

3 用語及び定義 ··················································································································· 2 

4 種類······························································································································· 7 

5 性能······························································································································· 8 

5.1 構成部材の曲げ強さ ······································································································· 8 

5.2 開閉性能 ······················································································································ 8 

5.3 開閉繰返し性能 ············································································································· 9 

6 構造······························································································································ 10 

6.1 外壁用防火シャッターの構造 ·························································································· 10 

6.2 構成部材の構造 ············································································································ 10 

7 寸法······························································································································ 11 

7.1 シャッターの内のり幅及び内のり高さ··············································································· 11 

7.2 スラット1枚当たりの幅 ································································································ 13 

7.3 構成部材の寸法及び寸法許容差 ······················································································· 13 

8 材料······························································································································ 13 

9 加工及び組立 ·················································································································· 14 

10 塗装 ···························································································································· 14 

10.1 一般 ·························································································································· 14 

10.2 下地のさび止め処理及びさび止め塗装 ············································································· 15 

10.3 塗装仕上げ ················································································································· 15 

11 試験方法 ······················································································································ 15 

11.1 構成部材の曲げ試験 ····································································································· 15 

11.2 開閉性試験 ················································································································· 18 

11.3 開閉繰返し試験 ··········································································································· 20 

12 検査 ···························································································································· 21 

13 製品の呼び方 ················································································································ 21 

14 表示 ···························································································································· 21 

15 取扱い上及び維持管理上の注意事項 ·················································································· 21 

附属書A(参考)技術上重要な改正に関する新旧対照表 ····························································· 22 

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(2) 

まえがき 

この規格は,産業標準化法第16条において準用する同法第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人

日本シヤッター・ドア協会(JSDA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,産業標準原案を添えて

日本産業規格を改正すべきとの申出があり,日本産業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した

日本産業規格である。これによって,JIS A 4704:2015は改正され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本産業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

日本産業規格          JIS 

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軽量シャッター構成部材 

Components of light-weight rolling door for buildings 

適用範囲 

この規格は,建築物及び工作物に使用するスラットの板厚が1.0 mm以下で,手動スプリング式,電動

式及び電動スプリング併用式の鋼製の軽量シャッター構成部材1)(以下,構成部材という。)について規定

する。ただし,横引き又は水平引きの構成部材には適用しない。 

注記 技術上重要な改正に関する新旧対照表を,附属書Aに示す。 

注1) 組み立てる前の状態のものをいう。 

なお,組み立てた軽量シャッターを,以下,シャッターという。 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS A 9511 発泡プラスチック保温材 

JIS B 1801 伝動用ローラチェーン及びブシュチェーン 

JIS G 3101 一般構造用圧延鋼材 

JIS G 3131 熱間圧延軟鋼板及び鋼帯 

JIS G 3141 冷間圧延鋼板及び鋼帯 

JIS G 3302 溶融亜鉛めっき鋼板及び鋼帯 

JIS G 3312 塗装溶融亜鉛めっき鋼板及び鋼帯 

JIS G 3313 電気亜鉛めっき鋼板及び鋼帯 

JIS G 3350 一般構造用軽量形鋼 

JIS G 3444 一般構造用炭素鋼鋼管 

JIS G 3445 機械構造用炭素鋼鋼管 

JIS G 3466 一般構造用角形鋼管 

JIS G 3521 硬鋼線 

JIS G 3522 ピアノ線 

JIS G 4304 熱間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯 

JIS G 4305 冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯 

JIS G 5501 ねずみ鋳鉄品 

JIS H 4100 アルミニウム及びアルミニウム合金の押出形材 

JIS H 8602 アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化塗装複合皮膜 

JIS H 8610 電気亜鉛めっき 

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JIS K 5572 フタル酸樹脂エナメル 

JIS K 5621 一般用さび止めペイント 

JIS K 5651 アミノアルキド樹脂塗料 

JIS K 5674 鉛・クロムフリーさび止めペイント 

JIS K 6744 ポリ塩化ビニル被覆金属板及び金属帯 

JIS Z 8401 数値の丸め方 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による(図1〜図3参照)。 

3.1 

スラット 

シャッターカーテンを構成するもので,鋼帯をロール成形した部材。 

3.2 

座板 

シャッターカーテンの下端に取り付ける部材。 

3.3 

シャッターカーテン 

開口部を仕切るために設けるもので,連結したスラットと座板とを組み合わせたもの。 

3.4 

施錠装置 

戸締まりのために設けるもので,シャッターカーテンの閉鎖時にシャッターカーテンの開放を制限する

装置。 

3.5 

巻取りシャフト 

シャッターカーテンを巻き取る軸。 

3.6 

スプリング 

巻取りシャフトにシャッターカーテンを巻き取るための回転力を与える部材。 

3.7 

軸受部 

く(躯)体に固定し,巻取りシャフトを保持するもの。 

3.8 

ケース 

防じん(塵)及び防雨を目的として,巻取りシャフトに巻かれたシャッターカーテンを覆うカバー。 

3.9 

まぐさ 

天井面又はケース下面におけるシャッターカーテン用の開口部の見切り材。 

3.10 

ガイドレール 

閉鎖時にシャッターカーテンを保持するためのもので,開閉時には左右の案内をするレール。 

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3.11 

中柱 

シャッターを一直線上に複数設置する場合に用いる,シャッターカーテン左右の案内をするレール。 

3.12 

上げ落とし 

中柱下部を床面に固定する部材。 

3.13 

受皿 

床面に設置し,上げ落としを固定する部材。 

3.14 

電動式開閉機 

巻取りシャフトを駆動する装置で,電動機,減速ギヤ,ブレーキ,スプロケット及び手動操作部分など

から構成される装置。手動で巻取りシャフトを駆動できる手動操作部分は,停電時などの電源遮断時に操

作する。 

3.15 

シャフトローラチェーン 

開閉機の回転力を巻取りシャフトに伝達するローラチェーン。 

3.16 

シャフトスプロケット 

巻取りシャフトに固定され,シャフトローラチェーンによって駆動するスプロケット。 

3.17 

制御盤 

押しボタンスイッチ,リミットスイッチなどからの信号を処理し,電動式開閉機の動作を制御する制御

機器を内蔵したもの。 

3.18 

押しボタンスイッチ 

シャッターカーテンの動作を選択するための壁などに設置した押しボタン式のスイッチ。開ボタン,閉

ボタン及び停止ボタンがある。 

3.19 

リモコンスイッチ 

無線信号を用いてシャッターカーテンなどの動作を選択する携帯式のスイッチ。 

3.20 

リミットスイッチ 

シャッターカーテンの動作範囲の上限及び下限の2か所に設定され,シャッターカーテンがそれらの位

置に達すると自動的に動作を停止するスイッチ。 

3.21 

安全装置 

障害物感知装置及び急降下停止装置の総称。 

3.22 

障害物感知装置 

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シャッターカーテンが電動式開閉機によって降下中に障害物を感知したとき,シャッターカーテンの降

下が直ちに停止するか,又は直ちに停止後,反転上昇して停止する装置。座板部分にスイッチを設け,障

害物を感知した場合に送信機から感知信号を発信するものと開閉機の負荷状態から障害物を感知するもの

とがある。 

3.23 

急降下停止装置 

シャッターの異常時にシャッターカーテンが急降下した場合に作動し,停止する装置。 

3.24 

送信機 

障害物感知装置の感知信号を制御盤に送る装置。 

3.25 

全開 

座板がまぐさ近傍で停止している状態,又は座板の上面がまぐさ下面で停止している状態。 

3.26 

全閉 

座板が床面に接した状態で停止している状態。 

3.27 

管理用シャッター 

主に防犯目的で設置するシャッター。 

3.28 

外壁用防火シャッター 

延焼のおそれのある外壁開口部に設置するシャッター。 

3.29 

手動スプリング式 

スプリングでシャッターカーテンの重さとバランスをとり,手動で開閉する方式。 

3.30 

電動式 

電源によって,電動式開閉機が駆動し,開閉する方式。 

3.31 

電動スプリング併用式 

スプリングでシャッターカーテンの重さとバランスをとり,電源によって,電動式開閉機が駆動し,開

閉する方式。 

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図1−手動スプリング式のシャッター(例) 

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図2−電動スプリング併用式のシャッター(例) 

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図3−電動式シャッター(例) 

種類 

シャッターの種類は,表1のとおり,用途によって管理用シャッター及び外壁用防火シャッターの2種

類に区分し,さらに,開閉方式,スラットの鋼板の表示厚さ,スラットの材質及び安全装置の有無によっ

て細分する。 

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表1−シャッターの種類 

シャッター 

の種類 

種類 

の呼び 

開閉方式 

スラットの
鋼板の表示

厚さ 

mm 

スラットの材質(材質記号) 

安全装置による区分 

障害物 

感知装置 

急降下 

停止装置 

管理用 
シャッター 

管理 

手動スプリング式 0.4,0.5,0.6,

0.8 

溶融亜鉛めっき鋼板及び鋼帯
(SGC),塗装溶融亜鉛めっき
鋼板及び鋼帯(CGC),ポリ塩
化ビニル被覆金属板(SV),冷
間圧延ステンレス鋼板及び鋼
帯(SUS) 

− 

− 

電動式 

0.4,0.5,0.6,
0.8,1.0 

○b) 

○c) 

電動スプリング併
用式 

○b) 

− 

外壁用防火
シャッターa) 

外防 

手動スプリング式 0.8 

溶融亜鉛めっき鋼板及び鋼帯
(SGC),塗装溶融亜鉛めっき
鋼板及び鋼帯(CGC),冷間圧
延ステンレス鋼板及び鋼帯
(SUS) 

− 

− 

電動式 

0.8,1.0 

○b) 

○c) 

電動スプリング併
用式 

○b) 

− 

○:適用  −:適用外 とする。 

注a) スラット,座板,ケース及びガイドレールに使用する鋼板の厚さは0.8 mm以上とする。 

b) シャッターの近くに人が近寄れない構造となっている場合は,受渡当事者間の協定によって,障害物感知装

置の設置を省略することができる。 

c) 急降下停止装置の対応が困難な場合は,受渡当事者間の協定によって省略することができる。 

性能 

5.1 

構成部材の曲げ強さ 

スラット,中柱及び上げ落としの曲げ強さは,次の規定に適合しなければならない。 

なお,外壁開口部に設置するシャッターの耐風圧強度は,受渡当事者間の協定による。 

a) スラットの曲げ強さ スラットの曲げ強さは,11.1.1によって試験を行ったとき,ガイドレールから

の脱落がなく,また,残留たわみ量は,スラット長さの1/200以下で,かつ,使用上有害な変形がな

い(表4参照)。 

b) 中柱の曲げ強さ 中柱の曲げ強さは,11.1.2によって試験を行ったとき,支持台からの脱落がなく,

また,残留たわみ量は,中柱長さの1/200以下で,かつ,使用上有害な変形がない(表4参照)。 

c) 上げ落としの曲げ強さ 上げ落としの曲げ強さは,11.1.3によって試験を行ったとき,使用上有害な

変形がない。 

5.2 

開閉性能 

5.2.1 

手動スプリング式シャッターの開閉性能 

手動スプリング式シャッターの開閉性能は,11.2.1によって試験を行ったとき,表2に適合しなければ

ならない。 

表2−開閉力 

スラットの鋼板の表示厚さ 

mm 

開閉力 

0.4 

60以下 

0.5 

0.6 

0.8 

100以下 

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5.2.2 

電動式(電動スプリング併用式を含む。)シャッターの開閉性能 

電動式(電動スプリング併用式を含む。)シャッターの開閉性能は,11.2.2によって試験を行ったとき,

次の規定に適合しなければならない。 

a) 開閉性 

1) シャッターカーテンを開閉したときの平均速度は,1.5〜7 m/minとする。 

2) シャッターカーテンを開閉中に,押しボタンスイッチ又はリモコンスイッチの停止ボタンの操作に

よってシャッターカーテンが停止する。 

3) シャッターカーテンを開閉したとき,上限又は下限設定位置において,自動的に停止する。 

4) シャッターカーテンを開閉中に,押しボタンスイッチ又はリモコンスイッチをシャッターカーテン

の作動方向と逆方向に操作したとき,逆方向に作動しない。 

5) 電源遮断時には,手動操作によって開閉できる。 

b) 障害物感知装置の動作性能 

1) 押しボタンスイッチ又はリモコンスイッチの閉ボタンの操作によって,シャッターカーテンが降下

中に障害物感知装置が作動したとき,シャッターカーテンが直ちに停止,又は直ちに停止後,反転

上昇して停止する。 

2) 障害物感知装置が作動したときに,シャッターカーテンが直ちに停止する構造の場合,1) の作動後

に,押しボタンスイッチ又はリモコンスイッチの閉ボタンの操作によって再降下の信号を受けたと

き,シャッターカーテンが降下しない。また,1) の作動後に,押しボタンスイッチ又はリモコンス

イッチの開ボタンの操作によって開放の信号を受けたとき,シャッターカーテンは上昇する。 

3) 障害物感知装置が作動したときに,シャッターカーテンが直ちに停止後,反転上昇して停止する構

造の場合,1) の作動後に,押しボタンスイッチ又はリモコンスイッチの閉ボタンの操作によって再

降下の信号を受けて降下したとき,再度,障害物感知装置が作動して,シャッターカーテンが直ち

に停止後,反転上昇して停止する。 

4) 障害物感知装置が作動し,シャッターカーテンが停止するまでに荷重計にかかる最大荷重は,700 N

以下とする。 

c) 急降下停止装置の動作性能 

急降下停止装置は,急降下停止装置の作動位置からシャッターカーテンが停止するまでの距離を

300 mm以下とする。 

5.3 

開閉繰返し性能 

開閉繰返し性能は,11.3によって試験を行ったとき,円滑に作動しなければならない。 

なお,開閉繰返し回数は,表3による。開閉繰返し回数は,開くと閉じるとで1回とする。 

表3−シャッターの開閉繰返し回数 

開閉方式 

開閉繰返し回数 

手動スプリング式 

5 000回 

電動式(電動スプリング併

用式を含む。) 

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10 

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構造 

6.1 

外壁用防火シャッターの構造 

シャッターカーテンがケース及びガイドレールと接する部分は相じゃくりとし,シャッターカーテンが

閉鎖したときに防火上有害な隙間が生じない構造とする。 

6.2 

構成部材の構造 

6.2.1 

スラット 

スラット同士のかみ合い方式は,インターロッキング形又はオーバーラッピング形とする(図4参照)。

スラット相互のずれ止めは,端金物を付けるか,又はスラット端部を折り曲げ加工する(図5参照)。 

a) インターロッキング形スラット 

b) オーバーラッピング形スラット 

図4−スラットの種類(例) 

図5−スラットのずれ止め(例) 

6.2.2 

軸受部 

軸受部は,シャッターカーテン,巻取りシャフトなどによる荷重に十分耐える構造とする。 

11 

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6.2.3 

座板 

外壁用防火シャッターの座板にアルミニウムを使用する場合には,鋼板で覆う構造とする。 

6.2.4 

ガイドレール 

ガイドレールの構造は,次による。 

a) ガイドレールは,スラットによる所定の荷重に十分耐える構造とする。 

b) スラットとガイドレールとのかみ合わせは,スラットをいずれかに寄せたときでも,他端の有効かみ

合わせ長さは20 mm以上(端金物がある場合には,端金物の寸法を含む。)としなければならない。 

6.2.5 

中柱 

中柱の構造は,次による。 

a) スラットと中柱とのかみ合わせは,スラットをいずれかに寄せたときでも,他端の有効かみ合わせ長

さは20 mm以上(端金物がある場合には,端金物の寸法を含む。)としなければならない。 

b) 中柱上部を軸受部の下部に差し込み,下端を上げ落としで受皿に固定したとき,中柱が回転又はねじ

れを生じない構造とする。 

c) 中柱の下部に設置する上げ落としは,中柱に堅ろうに取り付ける。 

6.2.6 

ケース 

外壁用防火シャッターに使用するケースは,スラットの巻き込み口及び建物の耐火構造のはり,壁,床

などで防火上有効に覆われる部分を除いて,その全周を鋼板で覆う構造とする。 

なお,管理用シャッターの場合は,受渡当事者間の協定によって,ケースを省略してもよい。 

6.2.7 

シャフトローラチェーン及びシャフトスプロケット 

電動式開閉機と巻取りシャフトとを連結するシャフトローラチェーン及びシャフトスプロケットは,JIS 

B 1801による。 

6.2.8 

障害物感知装置 

障害物感知装置に送信機を用いるものは,電池残量がなくなった場合は,押しボタンスイッチの閉ボタ

ンを押している間だけ閉鎖する構造とする。また,障害物感知装置に異常が検出された場合には,閉鎖し

ない構造又は押しボタンスイッチの閉ボタンを押している間だけ閉鎖する構造とする。 

6.2.9 

リモコンスイッチ 

リモコンスイッチは,停止ボタンなどを押してから開ボタン又は閉ボタンを押して操作する構造とする。 

寸法 

7.1 

シャッターの内のり幅及び内のり高さ 

シャッターの内のり幅及び内のり高さの寸法(図6参照)は,受渡当事者間の協定による。 

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12 

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 l シャッターの内のり幅 

a) シャッターの内のり幅 

 h シャッターの内のり高さ 

b) シャッターの内のり高さ 

図6−シャッターの内のり幅及び内のり高さ(例) 

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13 

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7.2 

スラット1枚当たりの幅 

スラット1枚当たりの幅寸法(図7参照)は,受渡当事者間の協定による。 

a) インターロッキング形スラット 

b) オーバーラッピング形スラット 

 P スラット1枚当たりの幅 

図7−スラット1枚当たりの幅(例) 

7.3 

構成部材の寸法及び寸法許容差 

スラット,座板,ガイドレール及び中柱の寸法及び寸法許容差は,表4による。 

表4−構成部材の寸法及び寸法許容差 

単位 mm 

構成部材 

寸法許容差 

参考図 

スラット 

及び 
座板 

長さ 

±2 

ガイドレール 

及び 
中柱 

深さ 

±2 

ガイドレール 

中柱 

溝幅 

±2 

材料 

スラット,座板,巻取りシャフト,スプリング,軸受部,ケース,ガイドレール及び中柱に使用する主

要材料は,表5によるか,又は性能及び品質がこれらと同等以上の構成部材とする。 

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14 

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表5−主要材料 

主要材料の 
規格 
 
 
 
 
 

構成部材の名称 



















JIS G 3101 

− 

○ 

○ 

− 

○ 

○ 

○ 

○ 

JIS G 3131 

− 

− 

○ 

− 

○ 

○ 

− 

○ 

JIS G 3141 

− 

○ 

○ 

− 

− 

○ 

○ 

○ 

JIS G 3302 

○ 

○ 

○ 

− 

○ 

○ 

○ 

○ 

JIS G 3312 

○ 

○ 

− 

− 

− 

○ 

○ 

○ 

JIS G 3313 

− 

○ 

○ 

− 

○ 

○ 

○ 

○ 

JIS G 3350 

− 

− 

− 

− 

− 

○ 

− 

− 

JIS G 3444 

− 

− 

○ 

− 

− 

− 

− 

− 

JIS G 3445 

− 

− 

○ 

− 

− 

− 

− 

− 

JIS G 3466 

− 

− 

− 

− 

− 

○ 

− 

− 

JIS G 3521 

− 

− 

− 

○ 

− 

− 

− 

− 

JIS G 3522 

− 

− 

− 

○ 

− 

− 

− 

− 

JIS G 4304 

− 

○ 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

JIS G 4305 

○ 

○ 

− 

− 

○ 

○ 

○ 

○ 

JIS G 5501 

− 

− 

○ 

− 

− 

− 

− 

− 

JIS K 6744 

○ 

− 

− 

− 

− 

○ 

− 

− 

JIS H 4100 a) 

− 

○ 

− 

− 

− 

− 

○ 

○ 

○:対象 −:対象外 とする。 

注a) JIS H 4100の表面処理は,JIS H 8602に規定する種類B又

はそれ以上の処理を施したものとする。 

加工及び組立 

加工及び組立は,次による。 

a) 加工 鋼材は,加工前に有害なゆがみなどを除去したうえで,表4の寸法許容差によって,スラット,

座板,ガイドレール及び中柱に切断加工,穴あけ加工,曲げ加工,プレス加工,ロールフォーミング

加工などを行う。 

なお,溶接が必要な部材については,アーク溶接,スポット溶接などによって,堅ろうに溶接接合

する。 

b) 組立 あらかじめ表面処理した材料を使用する場合,加工組付けによって剝離又は劣化した部分は補

修する。仕上がり寸法,部材の取合いなどを適正に行い,かつ,溶接及びボルト締め,その他の方法

によって堅ろうに組み立てる。 

10 

塗装 

10.1 

一般 

スラット,座板,軸受部,ガイドレール,ケース及び中柱の下地のさび止め処理,さび止め塗装及び塗

装仕上げは,10.2及び10.3による。ただし,JIS G 3302,JIS G 3312,JIS G 4305及びJIS K 6744に規定

する材料,又は性能及び品質がこれらと同等以上の材料を使用した場合は,下地処理及び塗装仕上げを行

15 

A 4704:2020  

わなくてもよい。 

10.2 

下地のさび止め処理及びさび止め塗装 

10.2.1 

下地のさび止め処理 

下地のさび止め処理は,JIS H 8610の2級以上のめっきを施すか,又は10.2.2.1のさび止めペイントを

塗装する。 

10.2.2 

さび止め塗装 

10.2.2.1 さび止めペイント 

さび止めペイントは,JIS K 5621若しくはJIS K 5674に規定する塗料又はこれらと同等以上の性能及び

品質をもつ塗料とする。 

10.2.2.2 さび止めペイントの塗装方法 

さび止めペイントの塗装方法は,次による。 

a) 浮き上がった黒皮,ほこり,汚れなどの表面付着物を除いて清浄にした後,10.2.2.1のさび止めペイン

トを全面に一様に塗る。ただし,10.2.1の下地のさび止め処理を施した鋼板を使用した場合は除く。 

b) 組立後に,塗装が困難な部分は,組立前にさび止め塗装を施す。 

c) 加工のために鉄素地が現れた部分は,さび止め塗装を施す。 

10.3 

塗装仕上げ 

10.3.1 

上塗り塗料 

塗装仕上げをするときの,上塗りに用いる塗料は,JIS K 5572若しくはJIS K 5651に規定する塗料又は

これらと同等以上の性能及び品質をもつ塗料とする。 

10.3.2 

塗装仕上げ方法 

塗装仕上げをするときの方法は,次による。 

a) 見え掛かり部分全面に一様に上塗り塗料を塗装する。 

b) 焼付塗装を行う場合の塗膜厚さは,下地のさび止め処理厚さとの合計が20 μm以上とする。そのとき

の焼付塗装の場合の塗膜厚さは,受渡当事者間の協定による。 

c) 焼付以外の塗装は,b) と同等以上の性能及び品質が得られる塗料を塗装する。 

11 

試験方法 

11.1 

構成部材の曲げ試験 

11.1.1 

スラットの曲げ試験 

スラットの曲げ試験は,同一条件で製造したスラットから3枚を抜き取り,図8のように横にかみ合わ

せて連結したものを用いる。試験体の両端は,堅ろうな支持台に取り付けたガイドレールの溝の中に外部

側が上になるように,かみ合わせる。この場合,図9に示す“l”は,シャッターの内のり幅と等しくする。 

始めに,おもりを載荷する前のたわみ量を1 mmの単位で測定し,次に試験体の上に,表6に示す質量

のおもりを図9に示す番号の順序でほぼ等分布に載荷し,10分間放置後,載荷したおもりを取り除いたと

きのたわみ量を1 mmの単位で測定する。おもりは,砂などを詰めた袋を使用し,1袋当たりの質量を1

〜2 kgとする。 

おもりを取り除いたときのたわみ量から,おもりを載荷する前のたわみ量を減じたものを残留たわみ量

とし,残留たわみ量は,式(1)によって求める。 

0

δ

δ

=

 ················································································ (1) 

background image

16 

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ここに, 

δ: 残留たわみ量(mm) 

δ0: おもりを載荷する前のたわみ量測定値(mm) 

δ1: おもりを取り除いたときのたわみ量測定値(mm) 

表6−スラットの載荷荷重及びおもりの質量 

載荷荷重 

N/m2 

単位長さ当たりのスラット載荷用おもりの質量a) 

kg 

Q b) 

シャッターの内のり幅1 m当たり 

3.06×10−4×Q×P c) 

注a) おもりの質量は,スラットの質量を含め小数点以下1位まで求め,JIS Z 8401によって整数

に丸める。 

なお,おもりには,スラットの質量を含める。 

b) Qは,載荷荷重を示し,一般的には500 N/m2とするが,500 N/m2を超える要求がある場合

には,載荷荷重は受渡当事者間の協定による。 

c) Pは,スラット1枚当たりの幅(mm)を示す。 

図8−スラットの曲げ試験試験体(例) 

 l 内のり幅 

図9−スラットの曲げ試験方法 

background image

17 

A 4704:2020  

11.1.2 

中柱の曲げ試験 

中柱の曲げ試験は,同一条件で製造された中柱のうちから1本を抜き取って試験体とし,試験体の両端

を,支持台の上に外部側が上になるように載せる。支持台は一辺が約90 mmの木製角材とする。この場合,

図10に示す“h”は,シャッターの内のり高さと等しくする。 

始めに,おもりを載荷する前のたわみ量を1 mmの単位で測定し,次に図10のように内のり高さの両端

からh/4の位置に一辺が約90 mm×25 mmの木製角材を介し,表7に示すおもりの質量を載荷し,10分間

放置後,載荷したおもりを取り除いたときのたわみ量を1 mmの単位で測定する。おもりは,砂などを詰

めた袋を使用し,1袋当たりの質量を1〜5 kgとする。 

単位 mm 

 h 内のり高さ 

図10−中柱の曲げ試験方法 

おもりを取り除いたときのたわみ量から,おもりを載荷する前のたわみ量を減じたものを残留たわみ量

とし,残留たわみ量は,式(2)によって求める。 

0

δ

δ

=

 ················································································ (2) 

ここに, 

δ: 残留たわみ量(mm) 

δ0: おもりを載荷する前のたわみ量測定値(mm) 

δ1: おもりを取り除いたときのたわみ量測定値(mm) 

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18 

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表7−中柱の載荷荷重及びおもりの質量 

載荷荷重 

N/m2 

おもりの質量a) 

kg 

Q b) 

1.02×10−1×Q×l c)×h d) 

注a) おもりには,中柱,載荷台などの質量を含める。 

b) Qは,載荷荷重を示し,一般的には500 N/m2とするが,

500 N/m2を超える要求がある場合には,載荷荷重は受渡
当事者間の協定による。 

c) lは,シャッターの内のり幅(m)を示す。 

d) hは,シャッターの内のり高さ(m)を示す。 

11.1.3 

上げ落としの曲げ試験 

上げ落としの曲げ試験は,上げ落としを取り付けた長さ500 mm以上の中柱を用いる。この試験体を上

げ落としの落とし棒を全部下げた状態にして,スパン400 mmで支持する。この場合,図11に示すように,

上げ落としは下側にし,かつ,上げ落としの落とし棒を鋼製角材にかけ,鋼製角材の内側から400 mmの

ところに直径約30 mmの鋼製丸棒を置き,鋼製丸棒に中柱の他端を水平に設置する。スパン中央に同様の

丸棒を介し,毎秒100 Nの割合で表8に示す荷重を負荷できる試験装置を用いて1分間放置後,荷重を除

き有害な変形のないことを確認する。 

表8−上げ落としの載荷荷重 

載荷荷重 

N/m2 

荷重 

Q a) 

Q×l b)×h c) 

注a) Qは,載荷荷重を示し,一般的には500 N/m2とするが,500 N/m2を超え

る要求がある場合には,載荷荷重は受渡当事者間の協定による。 

b) lは,シャッターの内のり幅(m)を示す。 

c) hは,シャッターの内のり高さ(m)を示す。 

単位 mm 

図11−上げ落としの曲げ試験方法 

11.2 

開閉性試験 

11.2.1 

手動スプリング式シャッターの開閉性試験 

シャッターの内のり幅1 800 mm,シャッターの内のり高さ2 400 mmのシャッターを試験体とし,シャ

19 

A 4704:2020  

ッターを手で開閉し,円滑に作動することを確認する。シャッターの座板中央部分をプッシュプルスケー

ルなどを使用して,約1 m静かに押し上げたとき又は引き下げたときの最大開閉力を測定する。ただし,

始動時の約300 mm以内は除く。 

11.2.2 

電動式シャッターの開閉性試験 

電動による電動式シャッターの開閉性試験は,次による。 

a) シャッターの開閉性 

1) 押しボタンスイッチ又はリモコンスイッチの開ボタン又は閉ボタンの操作によって,全閉状態又は

全開状態のシャッターカーテンが作動し,シャッターカーテンが全開するまでに要する時間と,全

閉するまでに要する時間とをストップウォッチによって測定し,シャッターの内のり高さ寸法を全

開に要する時間,又は全閉に要する時間で除して平均速度を算出する。 

2) 押しボタンスイッチ又はリモコンスイッチの開ボタン又は閉ボタンの操作によって,シャッターカ

ーテンが作動し,押しボタンスイッチ又はリモコンスイッチの停止ボタンの操作によってシャッタ

ーカーテンが停止することを,目視によって確認する。 

3) 全閉状態又は全開状態のシャッターに押しボタンスイッチ又はリモコンスイッチの開ボタン又は閉

ボタンの操作をして,シャッターカーテンが上限又は下限設定位置で自動的に停止することを,目

視によって確認する。 

4) 押しボタンスイッチ又はリモコンスイッチの開ボタン又は閉ボタンの操作によってシャッターカー

テンが作動し,シャッターカーテンが上昇又は降下中,シャッターカーテンの作動方向と逆方向に

押しボタンスイッチ又はリモコンスイッチを操作したとき,逆方向にシャッターカーテンが作動し

ないことを,目視によって確認する。 

5) シャッターの電源を遮断して,全開状態のシャッターカーテンは,電動式開閉機のクラッチ装置を

解除してシャッターカーテンを手で引き下げるか,降下用のひも,レバーなどを操作するか,電動

式開閉機のハンドルを操作するか,又は鎖を操作して閉じることを確認する。全閉状態のシャッタ

ーカーテンは,電動式開閉機のクラッチ装置を解除してシャッターを手で持ち上げるか,又は電動

式開閉機のハンドル若しくは鎖を操作して開くことを確認する。 

b) 障害物感知装置の動作試験 

1) 押しボタンスイッチ又はリモコンスイッチの閉ボタンの操作によってシャッターカーテンが降下

し,床面にダンボール箱などの障害物を置いて障害物感知装置が作動したとき,シャッターカーテ

ンが直ちに停止,又は直ちに停止後,反転上昇して停止することを,目視によって確認する。 

2) 障害物感知装置が作動したときにシャッターカーテンが直ちに停止する構造の場合は,1) の試験後

の状態から押しボタンスイッチ又はリモコンスイッチの閉ボタンを操作し,シャッターカーテンが

降下しないことを,目視によって確認する。また,1) の試験後の状態から,押しボタンスイッチ又

はリモコンスイッチの開ボタンを操作し,シャッターカーテンが上昇することを,目視によって確

認する。 

3) 障害物感知装置が作動したときにシャッターカーテンが直ちに停止後,反転上昇して停止する構造

の場合は,1) の試験後の状態から,押しボタンスイッチ又はリモコンスイッチの閉ボタンの操作に

よってシャッターカーテンが再降下したとき,床面に置いたダンボール箱などの障害物を感知し障

害物感知装置が再び作動して,シャッターカーテンが直ちに停止,又は直ちに停止後,反転上昇し

て停止することを,目視によって確認する。 

4) 障害物感知装置の圧迫荷重測定は,図12に示す装置をシャッターカーテンの降下位置に置き,押し

background image

20 

A 4704:2020  

ボタンスイッチ又はリモコンスイッチの閉ボタンの操作によって,シャッターカーテンが降下し,

障害物感知装置が作動してシャッターカーテンが停止したときの荷重計にかかる最大荷重を測定す

る。測定点は,シャッターカーテンの降下位置で,シャッターの内のり幅の中央及び両端から300 mm

の3点とする。サンプリングタイムは1/100秒に設定する。 

単位 mm 

注a) 荷重計は,ロードセル式圧縮荷重計などとする。 

b) ポリスチレンフォームは,JIS A 9511に規定する密度15 kg/m3以上の,

ポリスチレンフォームの板を使用する。 

図12−障害物感知装置の圧迫荷重測定装置 

c) 急降下停止装置の動作試験 急降下停止装置の試験は,押しボタンスイッチ又はリモコンスイッチの

操作によって調整しながらシャッターの座板下面が床上1 000 mmの位置にくるように停止させて,

座板下面の位置をガイドレールにマーキングする。シャフトローラチェーンとシャフトスプロケット

との連結を外し,シャッターカーテンが急降下し,確実に停止することを目視で確認するとともに,

座板下面とマーキング箇所との垂直距離を測定する。 

11.3 

開閉繰返し試験 

11.3.1 

一般 

開閉繰返し試験は,11.3.2又は11.3.3による。 

なお,試験日,試験場所及び試験体の設置場所(屋外又は屋内)について記録する。 

11.3.2 

手動スプリング式シャッターの開閉繰返し試験 

試験体は組立が完了しているものを使用し,自動的にシャッターカーテンを開閉させる装置によって,

シャッターカーテンの全開と全閉とを繰り返し,開閉を行う。試験後に,手動操作でシャッターカーテン

が開閉し,円滑に作動することを確認する。 

11.3.3 

電動式シャッターの開閉繰返し試験 

電動式シャッターの試験体は,組立が完了しているものを使用し,電動式開閉機によってシャッターカ

ーテンの全開と全閉とを繰り返し,開閉を行う。試験後に電動式開閉機によってシャッターカーテンが開

閉し,円滑に作動することを目視によって確認する。 

21 

A 4704:2020  

12 

検査 

構成部材の品質,機能,構造及び寸法は,合理的な抜取検査方式を用いて試験などを行い,箇条5,箇

条6及び箇条7に適合していることを確認する。また,シャッターの構成部材は,使用上有害な曲がり,

さびなどの欠点があってはならない。 

13 

製品の呼び方 

製品の呼び方は,シャッターの種類(呼び),開閉方式並びにスラットの鋼板の表示厚さ及びスラットの

材質による。 

次に,例として,管理用シャッターで,開閉方式が電動式,スラットの鋼板が表示厚さ0.5 mmの塗装

溶融亜鉛めっき鋼板及び鋼帯のものを示す。 

例 管理−電動式−0.5CGC 

スラットの鋼板の表示厚さ及びスラットの材質 

開閉方式 

シャッターの種類(呼び) 

14 

表示 

この規格の全ての要求事項に適合したシャッターには,次の事項を表示しなければならない。 

a) 規格番号又は規格の名称,及び製品の呼び方 

b) 製造業者名又はその略号(製造業者名又はその略号の表示位置は,座板の垂直面に表示する。) 

c) 操作方法の注意事項(操作方法の注意事項及び常にシャッターの視認できる場所に設置する内容を押

しボタンスイッチに表示する。また,常にシャッターの視認できる場所で操作する内容を,リモコン

に表示するか,又はリモコンに関する取扱説明書に記載する。) 

15 

取扱い上及び維持管理上の注意事項 

シャッターには,次に示す取扱い上及び維持管理上の注意事項を記載した文書を添付しなければならな

い。 

a) 操作及び取扱いに関する注意事項 例えば,製品の分解・改造を行わないこと,シャッター開閉時に

は出入りはしないこと,人がいないことを確認しながら操作することなど。 

b) 維持管理上の注意事項及び手入れ方法 例えば,さびの除去方法,シャッター不作動時・開閉時の異

常音発生時,所定位置でシャッターカーテンが停止しない場合には専門業者に依頼すること,押しボ

タンスイッチの位置は,常にシャッターの視認できる場所にあることなど。 

c) 建築物又は工作物に設置後の品質及び性能を維持するために必要な定期的保守点検 例えば,保守点

検実施頻度の目安,使用者と専門業者とで保守点検契約の必要性などを記載するなど。 

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22 

A 4704:2020  

附属書A 

(参考) 

技術上重要な改正に関する新旧対照表 

現行規格(JIS A 4704:2020) 

旧規格(JIS A 4704:2015) 

改正理由 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条番号 
及び題名 

内容 

1 適用範囲 

対象の方式が手動スプリング式,電動
式及び電動スプリング併用式 

1 適用範囲 

対象の方式が手動式(スプリング式)
及び電動式 

手動式は名称の変更,電動式は方式の細分化によ
る。 

2 引用規格 

“JIS K 5629 鉛酸カルシウムさび止
めペイント”を削除。 

2 引用規格 

JIS K 5629 鉛酸カルシウムさび止め
ペイント 

該当するJISが平成28年12月20日に廃止された
ため。 

3 用語及び
定義 

① 用語・定義の追記(3.19 リモコンス
イッチ) 

3 用語及び
定義 

① なし 

① リモコンによる操作が一般化したため。 

② 用語・定義の追加(3.21 安全装置)  

② 3.20 電装品 

② 急降下停止装置が追加となったため,障害物感
知装置と合わせた名称が本文で必要なため。 

③ 用語の変更・定義の追加(3.22 障害
物感知装置) 

③ なし 

③ JIS Z 8301に従った表現とした。 

④ 用語・定義の追記(3.23 急降下停止
装置) 

④ 3.21 障害物感知装置(一般型) 
 

④ 電動式のシャッターの安全対策として設置する
ことが望ましいため。 

⑤ 用語の削除(電装品) 

⑤ 3.20 電装品 

⑤ 用語が本文で使われなくなったため。 

⑥ 用語・定義の追記(3.24 送信機) 

⑥ なし 

⑥ 障害物感知装置の送信機に関して詳しく記載す
ることが必要になったため 

⑦ 用語の変更(3.29 手動スプリング
式) 

⑦ 3.26 手動式(スプリング式) 

⑦ JIS Z 8301に従った表現とした。 

⑧ 用語・定義の追記(3.31 電動スプリ
ング併用式) 

⑧ なし 

⑧ 電動式の種類を詳しく記載する必要があるた
め。 

 
 
 
 
 
 
 
 

2

A

 4

7

0

4

2

0

2

0

background image

23 

A 4704:2020  

現行規格(JIS A 4704:2020) 

旧規格(JIS A 4704:2015) 

改正理由 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条番号 
及び題名 

内容 

4 種類 

①“安全装置”に変更 

4 種類 

①“障害物感知装置(一般型)” 

① 急降下停止装置を追加したため,障害物感知装
置と併せて表現するため。 

② 表1に安全装置,急降下停止装置を
追記 

② 表1に“障害物感知装置(一般型)”
と記載(安全装置,急降下停止装置の
記載なし)。 

② 急降下停止装置を設置するシャッターの種類を
明確化するため。 

③ 表1の注b) 追記 

③ なし 

③ 障害物感知装置を設置する緩和条件を明確にす
るため。 

④ 表1の注c) 追記 

④ なし 

④ 急降下停止装置を設置する緩和条件を明確にす
るため。 

5.2.2 電動式
シャッター
の開閉性能 

① スイッチ操作にリモコンスイッチ
を追加した。 

5.2.2 電動式
シャッター
の開閉性能 

① スイッチ操作は押しボタンスイッ
チ 

① 操作スイッチにリモコンスイッチが追加された
ため。 

② c) に急降下停止装置の動作性能を
追記した。 

② なし 

② 急降下停止装置の性能基準を示すため。 

6 構造 

① 6.2.8 障害物感知装置を追記 

6 構造 

① なし 

① 障害物感知装置が故障した場合の操作について
安全上明確にした方がよいため。 

② 6.2.9 リモコンスイッチを追記 

② なし 

② リモコンスイッチの誤操作を防止するため。 

10.2.2.1 さび
止めペイン
ト 

JIS K 5629の記載を削除 

10.2.2.1 さび
止めペイン
ト 

JIS K 5629の記載あり 

JIS K 5629が廃止されたため。 

11.2.2 電動
式シャッタ
ーの開閉性
試験 

① スイッチ操作にリモコンスイッチ
を追加した。 

11.2.2 電動
式シャッタ
ーの開閉性
試験 

① なし 

① 操作スイッチにリモコンスイッチが追加された
ため。 

② c) に急降下停止装置の動作試験を
追記した。 

② なし 

② 急降下停止装置の性能基準を確認するための試
験方法を示すため。 

14 表示 

c) 操作方法などの注意事項に括弧書
きを追記 

14 表示 

c) 操作方法などの注意事項 

押しボタンスイッチの設置位置を安全上明確にす
るため。 

15 取扱い上
及び維持管
理上の注意
事項 

b) に“押しボタンスイッチの位置は,
常にシャッターの視認できる場所にあ
ること”を追記 

15 取扱い上
及び維持管
理上の注意
事項 

b) に押しボタンスイッチについては,
記載なし。 

改修など行った場合でも押しボタンスイッチの設
置位置を安全上明確にするため。 

2

A

 4

7

0

4

2

0

2

0