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A 1905-1

:2015

(1)

目  次

ページ

序文  

1

1

  適用範囲  

1

2

  引用規格  

1

3

  用語及び定義  

2

4

  記号及び単位  

4

5

  測定原理  

4

6

  器具 

4

7

  試験条件  

6

7.1

  低減量の性能試験全般  

6

7.2

  低減量の性能試験  

6

7.3

  低減効果への影響に対する性能  

7

8

  試験条件の検証  

7

8.1

  試験条件のモニタリング  

7

8.2

  チャンバーの気密性  

7

8.3

  チャンバー内の換気回数  

8

8.4

  チャンバー内の換気性能係数  

8

8.5

  回収率及びシンク効果  

8

9

  チャンバーの準備  

8

10

  試験片の準備  

8

11

  測定方法  

8

11.1

  バックグラウンド濃度及びトラベルブランク  

8

11.2

  チャンバー内での試験片の位置  

8

11.3

  チャンバー出口濃度を測定する時間  

8

11.4

  空気捕集  

9

12

  ホルムアルデヒドの分析  

9

13

  吸着速度,積算吸着量及び換気量換算値の算出及び結果の表現方法  

9

14

  報告書  

10

附属書 A(規定)低減効果の持続性能  破過試験  

12

附属書 B(規定)品質保証及び品質管理システム  

15

附属書 C(参考)低減効果の持続性能  カラム破過試験の例  

17

附属書 JA(参考)JIS と対応国際規格との対比表  

20

附属書 JB(参考)技術上重要な改正に関する新旧対照表  

23


A 1905-1

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(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づき,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本

工業規格である。

これによって,JIS A 1905-1:2007 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

JIS A 1905

の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS

A

1905-1

  第 1 部:一定ホルムアルデヒド濃度供給法による吸着速度測定

JIS

A

1905-2

  第 2 部:ホルムアルデヒド放散建材を用いた吸着速度測定


日本工業規格

JIS

 A

1905-1

:2015

小形チャンバー法による室内空気汚染濃度低減材の

低減性能試験法−第 1 部:一定ホルムアルデヒド濃

度供給法による吸着速度測定

Performance test of sorptive building materials of reducing indoor air

pollution with small chamber-Part 1: Measurement of adsorption flux with

supplying constant concentration of Formaldehyde

序文 

この規格は,

2009 年に第 1 版として発行された ISO 16000-23 を基に改正した日本工業規格であるが,ISO

規格に規定のない試験条件,試験方法などを国内の事情を踏まえ規定として追加し,また,一部の技術的

内容を変更して作成した日本工業規格である。

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。変更の一

覧表にその説明を付けて,

附属書 JA に示す。また,技術上重要な改正に関する新旧対照表を附属書 JB 

示す。

適用範囲 

この規格は,JIS A 1901 に規定するチャンバーを用いて建築物の室内空気中のホルムアルデヒドについ

て吸着,分解などをすることによって,その汚染濃度を低減する性能をもつ建築材料の濃度低減性能試験

法のうち,一定ホルムアルデヒド濃度供給法による吸着速度測定方法について規定する。

なお,この規格は建築用ボード類,壁紙,床材,塗材などに適用できる。ただし,紫外線,可視光線の

存在下において分解する触媒作用をもつ材料は,適用しない。

注記  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO 16000-23:2009

,Indoor air−Part 23: Performance test for evaluating the reduction of formaldehyde

concentrations by sorptive building materials(MOD)

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“修正している”

ことを示す。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS A 1901

  建築材料の揮発性有機化合物(VOC)

,ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物放散

測定方法−小形チャンバー法

注記  対応国際規格:ISO 16000-9,Indoor air−Part 9: Determination of the emission of volatile organic


2

A 1905-1

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compounds from building products and furnishing−Emission test chamber method(MOD)

JIS A 1902-1

  建築材料の揮発性有機化合物(VOC)

,ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物放

散量測定におけるサンプル採取,試験片作製及び試験条件−第 1 部:ボード類,壁紙及び床材

JIS A 1902-2

  建築材料の揮発性有機化合物(VOC)

,ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物放

散量測定におけるサンプル採取,試験片作製及び試験条件−第 2 部:接着剤

JIS A 1902-3

  建築材料の揮発性有機化合物(VOC)

,ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物放

散量測定におけるサンプル採取,試験片作製及び試験条件−第 3 部:塗料及び建築用仕上塗材

JIS A 1902-4

  建築材料の揮発性有機化合物(VOC)

,ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物放

散量測定におけるサンプル採取,試験片作製及び試験条件−第 4 部:断熱材

JIS A 1962

  室内及び試験チャンバー内空気中のホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物の定量

−ポンプサンプリング

注記  対応国際規格:ISO 16000-3,Indoor air−Part 3: Determination of formaldehyde and other carbonyl

compounds in indoor air and test chamber air−Active sampling method(MOD)

JIS K 0124

  高速液体クロマトグラフィー通則

JIS K 0557

  用水・排水の試験に用いる水

JIS K 8872

  ホルムアルデヒド液(試薬)

注記  対応国際規格:ISO 6353-3,Reagents for chemical analysis−Part 3: Specifications−Second series

(MOD)

JIS Z 8703

  試験場所の標準状態

注記  対応国際規格:ISO 554,Standard atmospheres for conditioning and/or testing−Specifications

(MOD)

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS A 1901 によるほか,次による。対象化学物質は,ホルムア

ルデヒドとする。

3.1 

居住環境(living environment)

試験建材の設置が予想される空間又は場所の雰囲気環境。

3.2 

試験建材(testing material)

測定対象の建築材料又は製品。

3.3 

チャンバー(chamber)

JIS A 1901

による。ただし,この規格では試験建材の対象化学物質低減性能(吸着,分解)試験に用い

る。

3.4 

ホルムアルデヒド(formaldehyde)

有機化合物の一種で,最も単純なアルデヒド。

3.5 

供給濃度(supply air concentration)


3

A 1905-1

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チャンバーに供給する試験空気の対象化学物質濃度。

注記  この規格では,対象化学物質の標準ガス,ガス発生装置などを用いて発生させた対象化学物質

の既知濃度ガスを用いて試験を行う。

3.6 

吸着速度(sorption flux)

試験開始時点から規定する経過時間において,単位時間,単位面積当たりに吸着される対象化学物質の

質量。

3.7 

積算吸着量(total mass per area of sorption)

チャンバーで測定された試験開始時点から規定する経過時間までの単位面積当たりに吸着される対象化

学物質の質量。

3.8 

換気量換算値(equivalent ventilation rate per area)

建築材料による濃度低減効果を清浄空気の導入による換気量の増大によって達成される効果で表した値。

3.9 

試験片(test specimen)

JIS A 1901

による。ただし,この規格では対象化学物質に対する低減性能(吸着,分解)について試験

を行う。

3.10 

飽和除去量(saturation mass per area)

対象化学物質を除去できる最大質量。

3.11 

性能劣化係数(degradation coefficient)

初期の性能による対象化学物質除去量と性能劣化したときの対象化学物質除去量との相関。

3.12 

ガイドライン値(guideline concentration)

一般居住環境における厚生労働省の示す室内汚染物質濃度の許容限界推奨値。

この規格ではホルムアルデヒドを対象としており,ガイドライン値は 100 μg/m

3

3.13 

破過時間(breakthrough time)

サンプルチューブ出口の濃度が供給濃度に対し 0.5 %に達する時間。

3.14 

半寿命(half-lifetime)

試験開始から初期濃度に対して対象化学物質濃度が 1/2 に減少し続けられる時間。

3.15 

寿命(lifetime)

試験建材が対象化学物質濃度を減少し続ける時間。

注記 1  寿命は日又は年で表す。

注記 2  寿命は吸着速度及びチューブテストによって測定された飽和除去量から求める。


4

A 1905-1

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3.16 

破過容量(sorption capacity)

破過時間における単位質量当たりに吸着された対象化学物質の全質量。

記号及び単位 

この規格で用いる主な記号及び単位は,JIS A 1901 によるほか,次による。

F

m

:単位面積当たりの吸着速度[μg/(m

2

・h)]

ρ

A

:単位面積当たりの質量(面密度)

(g/m

2

ρ

Aa

:飽和除去量(μg/m

2

ρ

Ac

:チャンバー試験によって測定された単位面積当たりの積算吸着量(μg/m

2

w

s

:破過容量(μg/g)

ρ

out,t

:経過時間 における対象化学物質のチャンバー出口濃度(μg/m

3

ρ

in,t

:経過時間 における対象化学物質のチャンバーへの供給濃度(μg/m

3

ρ

s

:飽和除去量測定時の対象化学物質の供給濃度(μg/m

3

q

s

:対象化学物質のガス流量(L/min)

F

v,eq

:換気量換算値[m

3

/(h・m

2

)]

t

b

:供給濃度に対し 0.5 %の濃度の破過が得られた時間(min)

t

lt

:寿命(時間又は日数)

測定原理 

ホルムアルデヒド低減性能は,低減量の性能及び低減効果の持続性能を測定することによって求める。

この試験は,試験建材の初期低減性能及び持続性能の両方を評価することを意味している。

ガイドライン値程度の濃度の対象化学物質を含有する空気を試験建材を設置したチャンバーに導き,チ

ャンバーから排出される空気濃度の差異によって,試験建材の室内濃度低減性能を測定する。試験は定常

的な換気のある状況下で試験建材の濃度低減性能を半寿命(初期性能の 1/2)となるまで測定する。この

試験では,吸着速度 F

m

及び半寿命までの積算吸着量 ρ

Ac

を求める。積算吸着量 ρ

Ac

は,破過試験から求め

た飽和除去量 ρ

Aa

として定義される。

試験建材の室内濃度の低減効果が 28 日を超えて持続する場合,

対応する時間経過の間測定する代わりと

して,

附属書 に規定する方法で試験をしてもよい。

試験建材の対象化学物質低減性能は,主に対象化学物質濃度,物質伝達率,試験建材自身がもつ吸着特

性(吸着等温線,拡散抵抗等)によって決定される。それゆえ,低減性能試験は,対象化学物質濃度及び

試験建材のもつ物質伝達率の両方を規定すべきである。

なお,この規格は,紫外線,可視光線の存在下において対象化学物質が分解する触媒作用をもつ材料に

は,適用しない。

注記 1  長期の対象化学物質低減性能は,飽和除去量 ρ

Aa

で表される。必要であれば,補助的な指標

として汚染物質除去性能の寿命 t

lt

で表す。

注記 2  カラム破過法による低減効果の持続性能の試験例を,附属書 に示す。

器具 

6.1 

一般 


5

A 1905-1

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試験建材によって吸着,分解される対象化学物質の濃度低減性能を測定する場合に必要な器具は,主と

して次のとおりである。

−  チャンバー

−  試験片のシール材

−  空気清浄装置

−  試験空気供給装置

−  温度・湿度制御装置

−  積算流量計

−  空気捕集装置

−  オーブン

−  分析装置

6.2 

チャンバー  この規格のチャンバーに適用する一般仕様及び要求事項は,JIS A 1901 による。チャ

ンバーのシステムの概念図を,

図 に示す。出口空気と入口空気とを循環してはならない。

図 1−チャンバーの概念図 

6.3 

試験片のシール材  試験片の表面からだけ吸着,分解される化学物質を測定する場合,端部及び裏

面をアルミはくなどでシールする。

6.4 

空気清浄装置  対象化学物質を含有する試験空気を調整する前の空気は,できる限り清浄な空気が

必要である。バックグラウンド濃度の上昇を防ぐために空気清浄装置を備えるか又は清浄なボンベ空気を

使用する。

6.5 

試験空気供給装置  チャンバーに供給する対象化学物質を含有する空気は,標準ガス,ガス発生装

置などを用いて安定した濃度で発生させることが望ましい。

標準ガスがない場合は,

同等のものを用いる。

6.6 

温度・湿度制御装置  温度の制御は,チャンバーを必要温度に制御した恒温槽などの試験場所に置

く方法,又はチャンバー内を必要温度に維持する方法のいずれかによる。通常,相対湿度の制御は,供給

空気を必要湿度に維持する方法とし,温度及び相対湿度は,温度・湿度制御システムとは独立して,連続

的にモニタリングする。

なお,チャンバー内に結露を生じさせたり,水を噴霧させたりしないように注意しなければならない。

6.7 

積算流量計  チャンバー出口に積算流量計を設置し,チャンバー内の正確な換気量を測定する。積


6

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算流量計と同等以上の性能をもつ装置を用いてもよい。

6.8 

空気捕集装置  空気捕集は,チャンバーの入口の供給空気及び出口の排気を用いる。空気捕集用分

岐管を用いる場合は,チャンバー入口及び出口から直接捕集する。ダクト及びチューブを介して捕集する

場合はその間をできる限り短くし,チャンバーと同じ温度に保つ。

なお,ダクト及びチューブの材質はポリテトラフルオロエチレン素材など吸着が非常に少ないものを用

いる。

空気捕集時の空気流量がチャンバーの換気量よりも小さい場合は,分岐管などを用いて空気捕集中の換

気量を一定に保つ。

注記 1  チャンバーからの排気は,試験場所から確実に排除する。

注記 2  空気捕集を二重に行うために,空気捕集用分岐管を使用することもできる。

6.9 

オーブン  チャンバー内に付着した揮発性有機化合物(以下,VOC という。),ホルムアルデヒド及

び他のカルボニル化合物を揮発させるために,オーブンを使用する。

6.10 

分析装置  対象化学物質の分析には,高速液体クロマトグラフ(HPLC)を使用する。

分析装置は,JIS A 1962 の 6.3.1(HPLC システム)又は JIS K 0124 の箇条 5(装置)による。又はこれ

らと同等以上の精度をもつ装置を用いてもよい。

試験条件 

7.1 

低減量の性能試験全般 

試験条件は,7.2 及び 7.3 による。また,大気圧に近い状態で試験を行う。

7.2 

低減量の性能試験 

7.2.1 

温度及び相対湿度 

チャンバー内の温度は,標準温度状態を 28  ℃とする。相対湿度は,JIS Z 8703 に規定する 50 %とする。

チャンバーは,次の条件の範囲内で制御可能であるものとする。

温度:(28±1.0)  ℃

相対湿度:(50±5) %

なお,温湿度依存性を確認するため,目的に応じてその他の温湿度条件で測定を行うことが望ましい。

試験場所の空気とチャンバー内との温度及び相対湿度が異なるため,チャンバーの中に試験片を入れる

とき,チャンバー内の環境に初期的な変動が観測されることがあるので,これらの変動は記録する。また,

温度及び相対湿度の範囲は,時変動を示すものであり,チャンバー内に温度分布及び湿度分布を極力生じ

させないようにする。

注記  温度及び相対湿度は,吸着速度に大きな影響を与える場合がある。

7.2.2 

供給空気のバックグラウンド濃度 

対象化学物質を含有する空気及び混合前の清浄空気のバックグラウンド濃度は,試験に影響を及ぼさな

い程度の低さとする。

なお,加湿の場合に使用する純水には,影響を及ぼすような VOC,ホルムアルデヒド及び他のカルボニ

ル化合物が極力少ないものとする。JIS K 0557 に規定する A1 以上の水で,対象成分を検出しないもの。

7.2.3 

物質伝達率 

試験片表面における物質伝達率(水蒸気)を測定する。チャンバー内における試験片表面の物質伝達率

は水蒸気によって測定した場合,(15±3) m/h の範囲にあることが望ましい。

なお,物質伝達率依存性を確認するため,目的に応じてその他の物質伝達率で測定を行うことが望まし

い。


7

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注記 1  供給濃度低減効果は,物質伝達率の影響を大きく受ける。

注記 2  物質伝達率の大小は,室内濃度,気流,試験建材の表面積の大きさで変化する。

注記 3  物質伝達率 (15±3) m/h は,試験建材表面を流れる雰囲気空気の風速でおおむね (0.25±0.05)

m/s に相当する。

7.2.4 

単位面積当たりの換気量及び換気回数 

換気回数は,(0.5±0.05)  回/h を標準とする。試料負荷率は,2.2 m

2

/m

3

を標準とする。

異なるチャンバーから得られた結果を比較する場合には,換気回数 及び試料負荷率 を同一条件とす

る。換気回数 及び試料負荷率 は吸着速度に影響を与えることがある。

注記  定常状態では,チャンバー濃度は,吸着,分解試験条件を設定する場合のパラメータとして選

択される単位面積当たりの換気量に左右される。

7.2.5 

供給濃度 

チャンバーに供給する対象化学物質濃度は,おおむねガイドライン値とする。試験の目的によっては他

の濃度で試験してもよい。この場合,その旨を試験報告書に記載する。

7.3 

低減効果への影響に対する性能 

7.3.1 

一般 

通常予想される空気温度,湿度,室内含有ガスなどの各種環境因子が対象化学物質の低減量の性能に与

える影響を測定することができる。ただし,この場合,各種環境因子の変動は,7.3.27.3.4 による低減量

の性能を測定した条件に対して 1 種類だけ変動させて測定を各種環境要素ごとに行う。

7.3.2 

温度及び湿度に対する影響 

温度設定は,

チャンバー内の温度を (23±1.0)  ℃及び (18±1.0)  ℃とする。

チャンバー内相対湿度は 7.2.1

による。供給濃度は,7.2.5 による。

相対湿度設定は,チャンバー内の相対湿度を (25±5) %,(50±5) %及び (75±5) %とする。チャンバー

内温度は 7.2.1 による。供給濃度は,7.2.5 による。

7.3.3 

供給濃度 

対象化学物質の濃度自体の影響は,7.2.5 の供給濃度のおおむね 2 倍及び 1/2 倍で測定を行う。測定温度

及び湿度の設定は,7.2.1 による。

7.3.4 

干渉ガスの影響 

室内での存在が予想される各種干渉ガスに関しては,供給空気に含まれる各種干渉ガス濃度を変化させ

た測定を行い,試験建材の対象化学物質の低減効果に与える影響を確認することができる。

試験条件の検証 

8.1 

試験条件のモニタリング 

温度,相対湿度及び換気量は,次の精度で連続的にモニタリングして記録する。

−  温度

±0.5  ℃

−  相対湿度

±5 %

−  換気量

±10 %

温度及び相対湿度は,入口空気又は出口空気を測定してもよい。

8.2 

チャンバーの気密性 

チャンバーの気密性の確認は,JIS A 1901 に準じる。圧力降下測定,又は入口及び出口の流量の同時比

較測定,若しくはトレーサーガス希釈の測定によって,年 1 回以上の頻度で確認する。


8

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8.3 

チャンバー内の換気回数 

換気回数は,JIS A 1901 に準じる。チャンバー出口に積算流量計を設置し,測定した換気量 をチャン

バーの容積 で除したものを換気回数 とする。

換気回数の設定値の変動はなるべく少なくする。通常,トレーサーガスを用いた換気回数の確認は,年

1 回以上の頻度で行う。

積算流量計を用いて出口で試験を行う場合には,その装置による背圧のため,チャンバーに流れる流量

が下がる可能性に注意する。

8.4 

チャンバー内の換気性能係数 

換気性能係数の測定は,JIS A 1901 に準じる。試験は,チャンバー内に試験片,又は試験片と同じ大き

さの不活性基材(例えば,ガラス板又はステンレス鋼板)を入れて行う。

8.5 

回収率及びシンク効果 

回収率の測定は,JIS A 1901 に準じる。対象化学物質の回収率は,対象成分の標準ガス,ガス発生装置

などを用いて発生させた既知濃度ガスを用いて測定する。ここで測定される濃度は,試験の場合に供給す

る濃度と同程度であるものとする。

なお,二つ以上のチャンバーを直列に接続して測定してもよい。

チャンバーの性能は,80 %以上の平均回収率を確保できるものとする。

注記 1  親水性である対象化学物質の回収率を測定する場合は,除湿空気を使用する。

注記 2  シンク効果若しくは漏れがある場合,又は校正精度が低い場合は,試験で最低限必要な精度

を満たすことが困難となる。

注記 3  平均回収率は,チャンバーの入口濃度に対する出口濃度から算出する。

チャンバーの準備 

試験を開始する前には,7.2.1 を満足するようにチャンバーの解体・洗浄を行う。解体したチャンバーを

水で洗浄し,残存している化学物質を揮発させるためにオーブンで加熱処理を行う。チャンバーがオーブ

ン内に収納できない場合は,チャンバー内の温度を上昇させる方法でもよい。加熱処理が終了した後,チ

ャンバーを測定可能な温度まで冷却後,速やかに組立を行う。

10 

試験片の準備 

試験片の準備は,JIS A 1902-1JIS A 1902-2JIS A 1902-3 及び JIS A 1902-4 による。試験片をチャンバ

ー内に設置し,ホルムアルデヒドを含有した空気を供給した時点を試験開始とする。

11 

測定方法 

11.1 

バックグラウンド濃度及びトラベルブランク 

新しく試験を開始する前に,空のチャンバーについて 1 日換気を行った後でバックグラウンド濃度を測

定し,定量する。トラベルブランクは,空気捕集ごとに測定し,定量する。

なお,バックグラウンド濃度及びトラベルブランクは,試験に影響を及ぼさない程度の低さであるもの

とする。

11.2 

チャンバー内での試験片の位置 

試験片は,チャンバーの中央部に置き,空気が試験片の吸着面上を均一に流れるようにするのがよい。

11.3 

チャンバー出口濃度を測定する時間 


9

A 1905-1

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11.3.1 

低減量の性能試験 

試験を開始した後に,事前に設定した時間に従い,11.4 によって空気捕集を開始する。室内空気に面す

る単位面積当たりの試験建材がホルムアルデヒドを空気中から除去する低減量を測定する。ただし,測定

条件は,7.2 による。チャンバーを流れる積算空気流量及び空気の漏れのないことを確かめ,空気捕集の間

の出口流量が,入口流量から空気捕集時の流量を差し引いた数値であることを確認する。空気捕集は,通

常,試験開始から 1 日,3 日,7 日,(14±1)  日及び (28±2)  日経過後に採取するものとし,追加の空気捕

集を行ってもよい。

試験の目的に応じて,これらの測定日数を選んでもよい。持続性能のデータが必要な場合,空気捕集は

試験開始から 28 日経過以降も採取する。持続性能が当初の 1/2 又はなくなった場合には,試験を終了して

もよい。

VOC などの化学物質が放散する場合,JIS A 1901 によって放散速度を確認する。

11.3.2 

長期の低減効果の持続性能 

11.3.1

の測定を低減量の性能が当初の 1/2 となる時間を測定する。低減効果が物理吸着,化学吸着,試験

建材に含有する化学物質との化学反応によって生じることが明らかなものについては,ガイドライン値の

供給濃度における飽和除去量を簡易に求めることができる。

11.3.3 

低減効果への影響に対する性能 

11.3.1

の低減量の性能測定の条件に対し,各種環境因子を 1 種類だけ変動させて測定を各種環境要素ご

とに行う。測定条件は,7.2 による。

11.4 

空気捕集 

通常,対象化学物質の捕集には DNPH カートリッジを使用する。空気捕集の方法は,JIS A 1901 に準じ

る。ただし,捕集管は,JIS A 1962 の 6.1.1(サンプリングカートリッジ)による。

12 

ホルムアルデヒドの分析 

DNPH カートリッジ内のホルムアルデヒドの DNPH 誘導体は,アセトニトリルを用いて溶解して脱離さ

せる。対象化学物質の分析法は,JIS A 1962 の 9.3(試料の分析)又は JIS K 0124 の箇条 8(操作)による。

13 

吸着速度,積算吸着量及び換気量換算値の算出及び結果の表現方法 

対象化学物質のチャンバーへの供給濃度及び出口濃度を測定する。チャンバー換気量及び試験片の表面

積から単位面積当たりの吸着速度 F

m

[μg/(m

2

・h)]を算出する。

(

)

A

Q

F

t

out,

t

in,

m

ρ

ρ

=

  (1)

ここに,

F

m

単位面積当たりの吸着速度[μg/(m

2

・h)]

ρ

in,t

経過時間

t

における対象化学物質のチャンバーへの供給

濃度(μg/m

3

ρ

out,t

経過時間

t

における対象化学物質のチャンバー出口濃度

(μg/m

3

Q

チャンバーの換気量(m

3

/h)

A

試験片の表面積(m

2

濃度低減が清浄空気による換気量の増大によって達成されるとして,換気量換算値

F

v,eq

[m

3

/(h・m

2

)]を

算出する。


10

A 1905-1

:2015

A

Q

F



=

1

t

out,

t

in,

eq

v,

ρ

ρ

  (2)

吸着速度及び経過時間から,積算吸着量 ρ

Ac

(μg/m

2

)を算出する。

(

)

Δ

×

=

i

t

F

i

e,

i

m,

Ac

ρ

  ただし,

1

i

e,

i

e,

i

e,

=

Δ

t

t

t

  (3)

単位面積当たりの飽和除去量 ρ

Aa

(μg/m

2

)は,積算吸着量と同じになる。

Ac

Aa

ρ

ρ ≡

  (4)

14 

報告書 

試験報告書には,通常,次の内容を記載する。

a) 

試験機関 

−  試験機関の名称及び所在地

−  試験責任者名

b) 

製品の種類 

−  製品の種類(可能な場合は商品名)

−  サンプルの選択プロセス(抜取方式など)

−  製品の経緯(製造年月日,ロット番号,試験機関到着日,包装から取り出した日時,試験片を準備

した日時など)

c) 

結果 

−  規定の経過時間における対象化学物質の吸着速度,積算吸着量及び換気量換算値

−  持続性能及び飽和除去量並びに妨害に対する性能

d) 

データ分析  測定されたチャンバー濃度から特定の吸着速度 F

m

を算出するときは,用いた方法(数

学的モデル及び/又は数式)

e) 

試験条件 

−  チャンバー条件(温度,相対湿度,換気回数,物質伝達率及び供給濃度)

−  試験片の面積及び試料負荷率

−  シール工程の有無

−  ホルムアルデヒドの空気捕集に関する情報(使用した捕集管,空気捕集量,チャンバーに入れてか

らの空気捕集時間の長さ,回数など)

−  低減効果の持続性能試験条件(温度,相対湿度及び供給濃度)

f) 

測定機器  使用した器具及び方法に関する情報(チャンバー,シール材・シールボックス,試験空気

供給装置,空気清浄装置,温度・湿度制御装置,積算流量計,空気捕集装置,オーブン,分析装置な

ど)

g) 

品質管理・品質保証  品質保証及び品質管理は,附属書 によるほか,次による。

−  対象化学物質のバックグラウンド濃度及びトラベルブランク

−  対象化学物質のシンク効果を評価するための回収率データ

−  測定回数

−  複数回空気捕集を行った場合はその個々の分析結果


11

A 1905-1

:2015

−  温度,相対湿度及び換気量の精度

−  品質保証の報告

h) 

追加事項  塗材などの塗布形の試験建材に関しては,次の内容も追加して記載する。

−  試験片の数

−  単位面積当たりの質量

−  厚さ

−  試験の結果に影響を及ぼす可能性のあるその他の事項(乾燥条件,時間経過,保存,水分含有量,

表面加工など)

−  塗布量(g/m

2

−  塗布面積

−  塗布方法


12

A 1905-1

:2015

附属書 A

(規定)

低減効果の持続性能  破過試験

A.1 

原理 

A.1.1 

一般 

試験建材の対象化学物質濃度低減効果が 28 日を超えるようであれば,物理吸着,化学吸着,分解反応に

基づき ρ

Aa

を求めるための破過試験をしてもよい。

長期間の対象化学物質低減効果を確認する破過試験は,破過容量 w

s

を評価する方法の一つである。

注記  多くの場合,チャンバーによって評価される ρ

Aa

は,破過試験によって得られる ρ

Aa

よりも小さ

くなる。

A.1.2 

物理吸着の場合 

飽和除去量 ρ

Aa

は,粉砕(直径 2 mm 以下)された試験片(以下,試料という。

)をガラスチューブへ充

塡し,対象化学物質を含有する空気を流通させ,破過時間での吸着容量から w

s

を算出する。

A.1.3 

化学吸着又は分解反応 

飽和除去量 ρ

Aa

は,A.1.2 に規定された方法で破過時間での吸着容量から w

s

を算出する。化学反応が既知

であれば,化学吸着量又は分解反応を計算によって求めることができる。反応式を用い吸着化学物質のモ

ル数から除去量を算出するため,吸着化学物質の組成又は配合率が明らかなものだけが対象となる。それ

らが不明な天然物などは対象とならない。

A.2 

器具 

飽和除去量の測定に必要な装置及び器具は,主として次のとおりである。飽和除去量測定装置の例を,

図 A.1 に示す。

図 A.1−飽和除去量測定装置の例 

−  試料チューブ(ガラス管などに粉砕した試料を詰めたもの)

−  試験空気供給装置

−  温度・湿度制御装置


13

A 1905-1

:2015

−  積算流量計

−  検出部

−  恒温槽

A.2.1 

試料チューブ  装置及び試料にあったものを選定する。試料チューブは縦方向に設置する。

注記  この試験専用の試料チューブは,特に市販されていない。

A.2.2 

試験空気供給装置  6.5 による方法のほかに,JIS K 8872 に規定するホルムアルデヒド液,又はパ

ラホルムアルデヒドを用いた発生法も可能である。その場合,供給が安定であることを確認する。

A.2.3 

温度・湿度制御装置  6.6 による。

A.2.4 

積算流量計  試料チューブ前段又は最下流に設置し,正確なホルムアルデヒドガス流量を測定する。

積算流量計と同等以上の性能をもつ装置を用いてもよい。

A.2.5 

検出部  試料チューブ出口に設置し,供給濃度に対し 0.5 %の濃度の対象化学物質を検出できるも

の。熱伝導度検出器,ホルムアルデヒドガス検出装置,質量検出器などが使用できる。センサーの場合は,

対象化学物質濃度及びセンサーの応答の校正を実施して用いる。また,試料チューブ出口に DNPH カート

リッジを取り付け,時間刻みで捕集したものを分析してもよい。

A.2.6 

恒温槽  試験温度±1.0  ℃に調節できるもの。

A.3 

試験条件 

A.3.1 

供給濃度 

対象化学物質の供給濃度はガイドライン値での測定が望ましいが,困難な場合,ガイドライン値の 10

倍程度の高濃度で試験を行う。

注記  対象化学物質の供給濃度が低濃度である場合,破過に時間を要し,吸着等温線を得るために長

期間かかってしまう可能性があるため,高濃度での測定を行い推定する。そのとき,あまり高

濃度で行うと,複数点の濃度での測定結果の回帰曲線の信頼性が低くなるので注意する。

A.3.2 

温度・相対湿度 

供給空気は,乾燥空気とする。試験温度は,通常,(28±1.0)  ℃とする。相対湿度は,結果に影響を受け

る。乾燥空気を供給しない場合,供給空気の相対湿度は,試験期間中 (50±5) %として記録する。

一般的に物理吸着の場合,低減化性能は温度に依存するため,7.3.2 に規定する 2 段階において試験され

ることが望ましい。

A.4 

試験方法 

A.4.1 

試料の前処理 

試験片は,試料チューブに入るよう粉砕する。ただし,二次構造が破壊されない程度の粉砕とし,微粉

は取り除く。粉砕した試料は,適切な乾燥剤を入れたデシケータ中で 1 日養生を行う。試料の種類によっ

ては,加熱した後デシケータへ移し養生することもできる。

注記  細孔の 10 倍くらいの半径であれば,二次構造は変わらない。

A.4.2 

試料チューブの作製 

試料をひょう量してからチューブに入れ,試料が脱落しないように石英ウール,金属メッシュなどで保

持する。

チューブ径が太くなる場合,ガスを均一に拡散させるため,入口側にメッシュサポートを置く。

A.4.3 

調整濃度の決定 


14

A 1905-1

:2015

試料チューブを接続する前に,ラインに検出器を接続し,対象化学物質供給濃度を測定する。

A.4.4 

破過時間の測定 

試料チューブを接続し,対象化学物質濃度を調整した試験空気を供給して吸着させ,供給濃度に対し,

0.5 %の濃度の破過が得られた時間 t

b

を記録し,破過容量 w

s

を求める。

測定を行うことが望ましいが,サンプルに含まれる吸着化学物質の物質量及びホルムアルデヒドの反応

が明確であれば,反応の理論値から低減効果の持続性能を評価することができる。

注記 1  対象化学物質の供給濃度はガイドライン値での測定が望ましいが,困難な場合,1 000 μg/m

3

などの高濃度で複数濃度測定し,それぞれの濃度と吸着量の関係を直線又は曲線で結び,ガ

イドライン値での飽和吸着量を推定する。対象化学物質の供給濃度が低濃度である場合,破

過に時間を要し,吸着等温線を得るために長期間かかってしまう可能性があるため,高濃度

での測定を行い推定する。そのとき,あまり高濃度で行うと,複数点の濃度での測定結果の

回帰曲線の信頼性が低くなるので注意する。

注記 2  供給する対象化学物質濃度を何段階かに変えて同様の操作を繰り返すと,その試験温度にお

ける吸着等温線が得られる。供給濃度のガイドライン値 100  μg/m

3

の飽和除去量を直線又は

曲線で近似する。

注記 3  負荷量を変化させて濃度依存性を求め,温度を変化させてアレニウスプロットから活性化エ

ネルギーを求め,濃度の経時変化から反応速度を用いて半減期を求める。

A.4.5 

結果の算出及び表現方法 

A.4.5.1 

破過容量の算出 

式(A.1)によって破過容量 w

s

を求める。

m

t

q

w

×

×

×

=

000

1

b

s

s

s

ρ

   (A.1)

ここに,

ρ

s

飽和除去量測定時の対象化学物質の供給濃度(

μg/m

3

q

s

対象化学物質のガス流量(

L/min

t

b

供給濃度に対し

0.5 %

の濃度の破過が得られた時間(

min

m: 試験片の質量(

g

A.4.5.2 

飽和除去量の算出 

(A.2)

によって飽和除去量 ρ

Aa

を求める。

A

s

Aa

ρ

ρ

w

=

  (A.2)

ここに,

ρ

A

試験建材の単位面積当たりの質量(

g/m

2


15

A 1905-1

:2015

附属書 B

(規定)

品質保証及び品質管理システム

B.1 

一般 

吸着性建築材料によるホルムアルデヒドの濃度低減性能に対するチャンバー試験は,

QAPP

(品質保証

計画)に沿って実施しなければならない。

QAPP

は,品質保証計画の記述,データの品質目標及び許容基

準,

QA/QC

(品質保証/品質管理)の取組み内容及び活動に対する監査項目を含んでいる。

B.2 

品質保証計画の説明 

要約には,試験される建築材料,試験方法及びこの品質保証計画に関する責任者を記載する。実験計画

には,

QAPP

が実施されるために必要な事項を含むことが望ましい。

B.3 

データの品質目標及び許容基準 

この項目は,測定される各々のパラメータに要求される精度,精確さなどについて規定する。

B.4 QA/QC

の取組み内容 

QAPP

で規定することができる

QA/QC

は,例えば,機器の適切な操作法及び測定値が保証できる管理記

録体制を含む。

QC

活動は,全ての作業工程に必要なフィードバックが与えられるために,標準化された

方法でこれらに関わる担当者によって実行される。例えば,次のような活動がある。

a) 

事業導入時に行うもの 

1)

作業工程及びプロジェクトで使用される全ての機器に対するマニュアルの整備。

2)

 DNPH

カートリッジの

QC

バリデーション。

b) 

日常的に行うもの 

1)

作業工程及びプロジェクトで使用される全ての機器に対するマニュアルの整備。

2)

試験体の受入れ,保管,処分などの記録。

3)

材料試験に関する詳細な記録。例えば,使用チャンバー,使用温湿度制御装置,分析機器類の

ID

番号など。

4)

 DNPH

カートリッジのブランク値に関する記録。

5)

分析に用いた標準液の調製記録。

6)

チャンバーシステムの正常な運転に関する日常記録(例えば,管理図など)

7)

分析装置キャリブレーションの記録。

8)

システムブランクの測定。

9)

吸着管の

QC

確認。

10)

全てのサンプルに添加される内標準物質の回収率の適宜モニタリング,又は

QC

チェックサンプル

の測定。

11)

二重測定の実施。

12)

文書の保管位置に電子ログを移設すること及び電子データとして保管されたデータの内容。

c) 

定期的に行うもの 


16

A 1905-1

:2015

1)

機器チャンバーシステムの保守及び修理の記録。

2)

分析装置の定期的な保守点検,校正及び記録。

B.5 QA/QC

の監査 

QA/QC

プログラムは,

QAPP

のコンプライアンスを評価するため,

QA

監査員による定期的な監査を含

む。


17

A 1905-1

:2015

附属書 C 
(参考)

低減効果の持続性能  カラム破過試験の例

この附属書は,低減効果の持続性能  カラム破過試験の例について記載するものであり,規格の一部で

はない。これらは,今後集積される新たな知見及びそれらに基づく国際的な評価作業の進捗に伴い,将来

必要があれば変更されるものである。

室内濃度の低減効果が

1

年など相当の時間持続する試験建材の性能測定に対して,対応する時間経過の

間測定を継続する代わりとして,カラム破過法によって低減効果の持続する時間を評価してもよいことと

なっている。ここでは,カラム破過試験の例を示す。

C.1 

器具 

次の器具を準備し,

図 C.1 の飽和除去量測定装置の例のとおり接続し,飽和除去量測定装置を組み立て

る。

試料チューブ

AIST

抽出ガラス容器  チューブ直径

1.2 cm

(シグマアルドリッチジャパン社の例)

汚染空気供給装置  パーミエーター

PD-1B-2

(ガステック)ホルマリンを用いて調整

ホルムアルデヒド濃度計  ホルムテクター

XP-308B

(新コスモス電機株式会社)

写真で示す例ではデータロガーを取り付け,データを連続取込みしている。

あらかじめ濃度既知のホルムアルデヒドガスを測定し,実濃度と表示値との差を把握する。

オーブン

ポンプ(積算計内蔵)

注記  写真撮影のため,オーブンの外に試料チューブを取り出している。通常は試料チューブ及びスタンドはオーブ

ンの中に設置されている。

図 C.1−飽和除去量測定装置の例 

C.2 

手順 

C.2.1 

試料チューブの作成 

ポンプ

汚染空気供給装置

ホルムアルデヒド濃度計

データロガー

試料チューブ

スタンド


18

A 1905-1

:2015

試料は粉砕機を用いて粉砕する。壁面影響を避けるため,試料チューブと試料粒子径との比は

10

以上と

することが望ましい。したがって,直径が

1.2 cm

の試料チューブを用いる場合,試料は粉砕し

1.2 mm

上程度にして供する。粉砕後の試料は加熱又は真空乾燥によって水分を除去する。試料をひょう量し,試

料チューブに充塡する。

C.2.2 

ホルムアルデヒド供給濃度の測定 

試料チューブを接続する前に,空の試料チューブを接続し,出口に

DNPH

カートリッジを取り付けて対

象化学物質を捕集し,供給濃度を測定する。

C.2.3 

吸着量の測定 

試料チューブと,

出口に検出器としてホルムアルデヒド濃度計を接続し,

対象化学物質ガスを供給する。

対象化学物質ガスの線速度は

4.78 cm/sec

程度とする。したがって,直径

1.2 cm

の試料チューブを用いる場

合,流量は

324 cm

3

/min

324 mL/min

)程度となる。ホルムアルデヒド濃度計にデータロガーを取り付け,

経時の濃度を記録する。供給濃度に対し,

0.5 %

の濃度の破過が得られた時間を求める。

C.3 

破過容量の算出 

5 mg/m

3

5 000 μg/m

3

)の対象化学物質を供給した工業用活性炭の試験の例を示す。工業用活性炭の

破過曲線の例を,

図 C.2 に示す。

試料:工業用活性炭(粉砕機で

1.2 mm

程度に粉砕)

供試量:

1 g

対象化学物質供給濃度:

5 000 μg/m

3

対象化学物質ガス流量:

300 mL/min

0.3 L/min

この場合,濃度の

0.5 %

25 μg/m

3

である。試料チューブ出口で

25 μg/m

3

が検出された時間破過時間と

して記録する。この例では開始後

128

分で検出された。この場合破過容量は式

(A.1)

から

5 000 (μg/m

3

)

×

0.3 (L/min)

×

128 (min) / 1 000

×

1 (g)

192 μg/g

と求められる。

図 C.2−破過曲線の例(工業用活性炭) 


19

A 1905-1

:2015

参考文献

JIS K 1474

  活性炭試験方法

BCJ-CS-5

:2003

  財団法人日本建築センター  新建築技術認定基準“室内空気中の揮発性有機

化合物汚染低減建材認定基準”

JSTM H 5001

:2013

  小形チャンバー法による室内空気汚染濃度低減建材の低減性能試験方法

ASTM D 5160

:1995

Standard guide for gas-phase adsorption testing of activated carbon

ASTM D 6646

:2001

Standard test method for determination of the accelerated hydrogen sulfide

breakthrough capacity of granular and pelletized activated carbon


20

A 1905-1

:2015

附属書 JA

(参考)

JIS

と対応国際規格との対比表

JIS A 1905-1:2015

  小形チャンバー法による室内空気汚染濃度低減材の低減性能試

験法−第 1 部:一定ホルムアルデヒド濃度供給法による吸着速度測定

ISO 16000-23:2009

, Indoor air − Part 23: Performance test for evaluating the

reduction of formaldehyde concentrations by sorptive building materials

(I)JIS の規定

(II) 
国際規格

番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇 条 番 号

及び題名

内容

箇条番号

内容

箇 条 ご と

の評価

技術的差異の内容

3  用 語 及
び定義

16 の用語の定義に
ついて規定

3 16 の用語の定義について

規定

変更

JIS

では A 1901 を引用し,

1901

にある用語は削除してい

る。また,旧 JIS の用語を残し

ている。

JIS

として必要な旧 JIS の用語を

残しているが,実質的な差異はな
い。

3.12  ガ イ
ド ラ イ ン

厚生労働省指針値

3.12

WHO ガイドライン値

変更 WHO ガイドライン値と厚生労

働省指針値が異なる。

WHO ガイドライン値を日本の指
針値と変更しただけであり,技術
的な差異はない。

4  記 号 及
び単位

JIS A 1901

によるほ

か,次による

4

規格で用いる記号及び単

位を規定

変更

JIS

では,他の JIS を引用し,記

載を簡略化している。技術的差異

はない。

6.10  分 析
装置

JIS A 1962 

JIS K 0124 

6.8

ISO 16000-3 

変更

JIS

が制定されているので,これ

らを引用しているが,技術的差異

はない。

7.2.1 温度
及 び 相 対
湿度

28±1.0  ℃

7.2.1 23

℃±2  ℃

変更

JIS

が先行していたため,温度条

件などを ISO 規格と整合させる
と,逆に混乱を招くことから,旧

規格のままとした。

7.2.4  単位
面 積 当 た
り の 換 気

量 及 び 換

気回数

試料負荷率

7.2.4

JIS

と同等の内容

変更

試料負荷率について定義した。 試料負荷率及び換気回数は吸着

速度へ影響することから,一定の
値とした。

20

A

 1

905

-1


20
15


21

A 1905-1

:2015

(I)JIS の規定

(II) 
国際規格

番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇 条 番 号

及び題名

内容

箇条番号

内容

箇 条 ご と

の評価

技術的差異の内容

7.3.2  温度
及 び 湿 度
に 対 す る

影響

チ ャ ン バ ー 内 の 温

度 
(23±1.0) ℃及び (18
±1.0) ℃

7.3.2

チャンバー内の温度 
(18±2) ℃,(23±2) ℃ 
及び (28±1) ℃

変更

チャンバー内の温度条件を変

更した。

JIS

が先行していたため,温度条

件などを ISO 規格と整合させる
と,逆に混乱を招くことから,旧

規格のままとした。

8.1  試 験
条 件 の モ
ニ タ リ ン

温度:±0.5  ℃

相対湿度:±5 % 
換気量:±10 %

8.1

JIS

と同等の内容

±1  ℃ 
±3 %

±3 %

変更

モニタリング時の許容範囲が

異なる。

JIS

が先行していたため,温度条

件などを ISO 規格と整合させる
と,逆に混乱を招くことから,旧

規格のままとした。

8.2  チ ャ
ン バ ー の
気密性

気 密 性 の 確 認 の 頻

度について規定

8.2

追加

気密性の確認の頻度を JIS 

は規定した。

JIS

が先行していたため,ISO 

格と整合させると,逆に混乱を招
くことから,旧規格のままとし

た。

8.3  チ ャ
ン バ ー 内
の 換 気 回

換 気 回 数 の 確 認 の

頻度について規定

8.3

追加

換気回数の確認の頻度を JIS

には規定した。

JIS

が先行していたため,ISO 

格と整合させると,逆に混乱を招
くことから,旧規格のままとし

た。

8.5  回 収
率 及 び シ
ンク効果

回収率

JIS A 1901

による

8.5

変更

JIS

が制定されているので,引用

しているが,技術的差異はない。

10  試験片
の準備

JIS A 1902-1 

JIS A 1902-2 

JIS A 1902-3 

JIS A 1902-4 

10

ISO 16000-11 

変更

JIS

が制定されているので,これ

らを引用しているが,技術的差異

はない。

11.3.1  低
減 量 の 性

能試験

空 気 捕 集 の 日 に ち

について規定

11.3.1

JIS

とほぼ一致

変更

JIS

では,試験開始から 1 日,

3 日,7 日,(14±1) 日及び (28
±2) 日経過後に採取するもの
とした。

JIS

が先行していたため,ISO 

格と整合させると,逆に混乱を招

くことから,旧規格のままとし
た。

11.4  空 気
捕集

JIS A 1901 

 11.4

ISO 16000-3 

変更

JIS

が制定されているので,引用

しているが,技術的差異はない。

捕 集 管 に つ い て 規

 11.4

追加

空気捕集に用いる捕集管につ

いて追加規定した。

国内で一般的に用いられている

方法を追加規定した。

21

A

 1

905

-1


20
15


22

A 1905-1

:2015

(I)JIS の規定

(II) 
国際規格

番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇 条 番 号

及び題名

内容

箇条番号

内容

箇 条 ご と

の評価

技術的差異の内容

12  ホルム
ア ル デ ヒ
ドの分析

JIS A 1962 

JIS K 0124 

 12

ISO 16000-3 

変更

追加

JIS

では,JIS K 0124 でも分析

できるため,追加を行った。

JIS

が制定されているので,引用

しているが,技術的差異はない。

A.2.2  試
験 空 気 供

給装置

試 験 空 気 供 給 装 置

について規定

 A.2.2

JIS

とほぼ一致

追加

JIS K 8872

に規定する試験対

象化学物質を用いた発生法も

可能である旨を追記した。

国内で一般的に用いられている

方法を追加規定した。

A.2.6  恒
温槽

恒 温 槽 に つ い て 規

 A.2.6

JIS

とほぼ一致

変更

恒温槽の温度条件を変更した。 JIS が先行していたため,ISO 

格と整合させると,逆に混乱を招

くことから,旧規格のままとし

た。

A.3.2  温
度・相対湿

温度・相対湿度の条
件について規定

 A.3.2

JIS

とほぼ一致

変更

試験温度を変更した。

JIS

が先行していたため,ISO 

格と整合させると,逆に混乱を招

くことから,旧規格のままとし

た。

−  Annex

C

(参考)

建材の測定例について記

削除

一例を示した附属書を削除し
た。

技術的差異はない。

附属書 C

(参考)

カ ラ ム 破 過 法 に よ

る 低 減 効 果 の 持 続

性 能 の 試 験 例 に つ
いて記載

 Annex

D

(参考)

JIS

と一致

一致

技術的差異はない。

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 16000-23:2009,MOD

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。

    −  一致……………… 技術的差異がない。 
    −  削除……………… 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。

    −  追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。

    −  変更……………… 国際規格の規定内容を変更している。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。

    −  MOD……………  国際規格を修正している。

22

A

 1

905

-1


20
15


23

A 1905-1

:2015

附属書 JB

(参考)

技術上重要な改正に関する新旧対照表

現行規格(JIS A 1905-1:2015)

旧規格(JIS A 1905-1:2007)

改正理由

箇条番号
及び題名

内容

箇条番号
及び題名

内容

3  用 語 及
び定義

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS A 1901 によ

るほか,次による。対象化学物質は,ホルムアルデヒ

ドとする。

3.  定義 ,
記 号 及 び

単位

この規格で用いる主な用語の定義,記号及び単位は,

次による。

室内空気関係の JIS の規

格中には同一の用語が異

なった定義で使用されて
いる箇所があったため,

用 語 の 統 一 化 を 行 っ た

JIS

を引用することとし

た。

4  記 号 及
び単位

この規格で用いる主な記号及び単位は,JIS A 1901 によ

るほか,次による。

3.2  記 号
及び単位

この規格に出てくる主な記号及び単位を全て規定。

JIS A 1901

及 び JIS A 

1905-2

との関連が深く,

記号の重複も多いため記
号の統一化を図った。

5  測 定 原

ホルムアルデヒド低減性能は,低減量の性能及び低減

効果の持続性能を測定することによって求める。この

試験は,試験建材の初期低減性能及び持続性能の両方
を評価することを意味している。

ガイドライン値程度の濃度の対象化学物質を含有する

空気を試験建材を設置したチャンバーに導き,チャン
バーから排出される空気濃度の差異によって,試験建

材の室内濃度低減性能を測定する。試験は定常的な換

気のある状況下で試験建材の濃度低減性能を半寿命
(初期性能の 1/2)となるまで測定する。この試験では,

吸着速度 F

m

及び半寿命までの積算吸着量 ρ

Ac

を求める。

積算吸着量 ρ

Ac

は,破過試験から求めた飽和除去量 ρ

Aa

として定義される。

試験建材の室内濃度の低減効果が 28 日を超えて持続す

る場合,対応する時間経過の間測定する代わりとして,
附属書 A に規定する方法で試験をしてもよい。

4.  測定 原

ホルムアルデヒド低減性能は,低減量の性能及び低減

効果の持続性能を測定することによって求め,次によ

る。 
a)  低減量の性能  ガイドライン値程度の濃度のホル

ムアルデヒドを含有する空気を試験建材を設置し

た小形チャンバーに導き,チャンバーから排出さ
れる空気濃度の差異によって,試験建材の室内濃

度低減性能を測定する。試験は定常的な換気のあ

る状況下で試験建材の濃度低減性能を初期性能の
1/2 となるまで測定する。

室内濃度の低減効果が 1 年相当の時間の経過とともに

減少するおそれのある試験建材の性能測定に対して,
対応する時間経過の間測定する代わりとして,b)  によ

る物理吸着,化学吸着,化学分解など,低減原理に基

づく代替の方法によって低減効果の持続する時間を求
める。

測定原理は,ISO 規格に

整合させ,記載を修正し

た。

23

A

 1

905

-1


20
15


24

A 1905-1

:2015

現行規格(JIS A 1905-1:2015)

旧規格(JIS A 1905-1:2007)

改正理由

箇条番号
及び題名

内容

箇条番号
及び題名

内容

5  測 定 原
理(続き)

試験建材の対象化学物質低減性能は,主に対象化学物

質濃度,物質伝達率,試験建材自身がもつ吸着特性(吸

着等温線,拡散抵抗等)によって決定される。それゆ
え,低減性能試験は,対象化学物質濃度及び試験建材

のもつ物質伝達率の両方を規定すべきである。

なお,この規格は,紫外線,可視光線の存在下におい
て対象化学物質が分解する触媒作用をもつ材料には,

適用しない。

注記 1  長期の対象化学物質低減性能は,飽和除去量

ρ

Aa

で表される。必要であれば,補助的な指標

として汚染物質除去性能の寿命 t

lt

で表す。

注記 2  カラム破過法による低減効果の持続性能の試

験例を,附属書 C に示す。

4.  測定 原

b)  低減効果の持続性能  a)  による方法,又は次の 1)

∼2)  によって,低減効果の持続性能を測定する。

1)  物理吸着の場合  粉砕した試料を充てんしたチ

ューブに濃度を調整したホルムアルデヒドガス

を流通させ,吸着破過したときの飽和除去量を測

定し,効果の持続性を求める。

2)  化学吸着の場合  1) による測定,又はサンプルに

含まれる吸着化学物質の物質量とホルムアルデ

ヒドの反応理論値から効果の持続性能を求める。

備考  反応式を用い吸着化学物質のモル数か

ら除去量を算出するため,吸着化学物質

の組成又は配合率が明らかなものだけ
が対象となる。それらが不明な天然物な

どは対象とならない。

c)  分解による場合  ホルムアルデヒドの負荷量と性

能劣化との関係は,試験建材によって異なり,一

律の基準(飽和吸着量に相当するもの)がないた

め,加速試験の結果から濃度と性能劣化係数との
関係を求め,居住環境における負荷量に当てはめ

て性能低下を予測する。

− 5.2

低 減

効 果 の 持
続性能

低減効果の持続性能について規定。

ISO

規格化の際に Annex

A(normative)へ移動した
ため,ISO 規格に整合さ

せ,附属書 A に移動した。

7.2  低 減
量 の 性 能
試験 
7.2.1  温度
及 び 相 対
湿度

試験場所の空気とチャンバー内との温度及び相対湿度

が異なるため,チャンバーの中に試験片を入れるとき,
チャンバー内の環境に初期的な変動が観測されること

があるので,これらの変動は記録する。また,温度及

び相対湿度の範囲は,時変動を示すものであり,チャ
ンバー内に温度分布及び湿度分布を極力生じさせない

ようにする。

6.1.1  低減
量 の 性 能
試験 
a)  温度及
び 相 対 湿

備考 1.  試験場所の空気と小形チャンバー内との温度

及び相対湿度が異なるため,小形チャンバーの
中に試験片を入れるとき,小形チャンバー内の

環境に初期的な変動が観測されることがある

ので,これらの変動は記録する。

3.  温度及び相対湿度の範囲は,時変動を示すもの

であり,小形チャンバー内に温度分布及び湿度

分布を極力生じさせないようにする。

JIS Z 8301

に従い,備考 1

及び 3 を本文とした。

24

A

 1

905

-1


20
15


25

A 1905-1

:2015

現行規格(JIS A 1905-1:2015)

旧規格(JIS A 1905-1:2007)

改正理由

箇条番号
及び題名

内容

箇条番号
及び題名

内容

7.2  低 減
量 の 性 能

試験 
7.2.4  単位
面 積 当 た

り の 換 気
量 及 び 換

気回数

換気回数は,(0.5±0.05)  回/h を標準とする。試料負荷

率は,2.2 m

2

/m

3

を標準とする。

異なるチャンバーから得られた結果を比較する場合に
は,換気回数 及び試料負荷率 を同一条件とする。

換気回数 及び試料負荷率 は吸着速度に影響を与え

ることがある。 
注記  定常状態では,チャンバー濃度は,吸着,分解試

験条件を設定する場合のパラメータとして選択

される単位面積当たりの換気量に左右される。

6.1.1  低減
量 の 性 能

試験 
d)  単位面
積 当 た り

の 換 気 量
及 び 換 気

回数

定常状態では,小形チャンバー濃度は,吸着,分解試

験条件を設定する場合のパラメータとして選択される

単位面積当たりの換気量に左右される。 
換気回数は,(0.5±0.05)  回/h を標準とする。試料負荷

率は,2.2 m

2

/m

3

を標準とする。

備考 1.  異なる小形チャンバーから得られた結果を比

較する場合には,換気回数 及び試料負荷率 L

を同一条件とする。

2.  換気回数 及び試料負荷率 は吸着速度に影響

を与えることがある。

JIS Z 8301

に従い,備考

は本文とした。また,本

文に記載されていた内容
の一部で,注記とすべき

内容については,注記と

して記載を変更した。

7.2  低 減
量 の 性 能

試験 
7.2.5  供給
濃度

チャンバーに供給する対象化学物質濃度は,おおむね

ガイドライン値とする。試験の目的によっては他の濃

度で試験してもよい。この場合,その旨を試験報告書
に記載する。

6.1.1  低減
量 の 性 能

試験 
e)  供給濃

小形チャンバーに供給するホルムアルデヒド濃度は,

おおむねガイドライン値とする。

試験条件によって変更で

きる旨を追記した。

− 6.1.2

低減

効 果 の 持
続性能(長

期間測定)

低減効果の持続性能(長期間測定)について規定。

ISO

規格に整合させ削除

した。

− 6.2

低 減

効 果 の 持
続性能

低減効果の持続性能について規定。

附属書 A へ移動した。

8.3  チ ャ
ン バ ー 内

の 換 気 回

積算流量計を用いて出口で試験を行う場合には,その

装置による背圧のため,チャンバーに流れる流量が下

がる可能性に注意する。

7.3  小 形
チ ャ ン バ

ー 内 の 換
気回数

備考  積算流量計を用いて出口で試験を行う場合には,

その装置による背圧のため,小形チャンバーに流

れる流量が下がる可能性に注意する。

JIS A 1901

に整合させ備

考から本文に変更した。

25

A

 1

905

-1


20
15


26

A 1905-1

:2015

現行規格(JIS A 1905-1:2015)

旧規格(JIS A 1905-1:2007)

改正理由

箇条番号
及び題名

内容

箇条番号
及び題名

内容

8.4  チ ャ
ン バ ー 内

の 換 気 性
能係数

換気性能係数の測定は,JIS A 1901 に準じる。試験は,

チャンバー内に試験片,又は試験片と同じ大きさの不

活性基材(例えば,ガラス板又はステンレス鋼板)を
入れて行う。

7.4  小 形
チ ャ ン バ

ー 内 の 換
気 性 能 係

換気性能係数の測定は,JIS A 1901 に準じる。試験は,

小形チャンバー内に試験片,又は試験片と同じ大きさ

の不活性基材(例えば,ガラス板又はステンレス鋼板)
を入れて行う。

一定の濃度及び流量でトレーサーガスを供給空気に混

合させてから,小形チャンバー出口で濃度の経時変化
を測定する(ステップアップ法)

。その経時変化から,

小形チャンバー内の換気性能係数 η は,

名目換気時間 τ

n

を平均空気齢<

τ

>で除した値で算出される。換気性能

係数は,90 %以上が望ましい。小形チャンバー出口で

の空気齢は,名目換気時間と一致する。また,小形チ

ャンバー内のトレーサーガスをファンなどによって完
全混合した後,清浄な空気を供給し,小形チャンバー

出口で濃度の経時変化を測定してもよい。その経時変

化から小形チャンバー内の換気性能係数を算出する
(ステップダウン法)

経過時間 における小形チャンバーの排気におけるト

レーサーガス濃度 C

e

(t),経過時間が十分長いとき(平

衡時)のトレーサーガス濃度 C

s

,初期におけるトレー

サーガス濃度 C(0)とすると,それぞれ次の式で表され

る。

 
換気性能係数

τ

τ

η

n

=

  (1)

 
名目換気時間

Q

V

=

n

τ

  (2)

ステップアップ法

( )

dt

C

t

C

t

V

Q





=

0

s

e

1

τ

  (3)

ステップダウン法

( )

( )

dt

C

t

C

t

V

Q

0

e

0

=

τ

  (4)

JIS A 1901

に準じること

から,記載が重複してい

る部分を削除した。

26

A

 1

905

-1


20
15


27

A 1905-1

:2015

現行規格(JIS A 1905-1:2015)

旧規格(JIS A 1905-1:2007)

改正理由

箇条番号
及び題名

内容

箇条番号
及び題名

内容

10  試験片
の準備

試験片の準備は,JIS A 1902-1JIS A 1902-2JIS A 

1902-3

及び JIS A 1902-4 による。試験片をチャンバー

内に設置し,ホルムアルデヒドを含有した空気を供給
した時点を試験開始とする。

9.  試験 片
の準備

JIS A 1901

によるほか,次による。試験の準備終了後,

サンプルを運搬用の包装から取り出し試験片を準備す

る。試験片を小形チャンバー内に設置し,ホルムアル
デヒドを含有した空気を供給した時点を試験開始とす

る。 
a)  板,パネル,ボードなどの製品の試験片の選択  試

験片の切り出し位置は,通常,板,パネル,ボー

ドなどの製品の長手方向と平行になるような中央

部を選択する。また,切断面は表面と直角になる
ように切断する。

備考  切断面が器具で焼けないように注意する。

b)  ロール状製品の試験片の選択  ロールの包装を外

し,サンプル中央の適切な部分を選択する。この

とき試験片の一辺がサンプルの長手方向と平行に

なるように採取する。

c)  塗材などの製品の試験片の選択  塗材に関して

は,ガラス板,アルミニウム合金板などに塗布し

て試験片を準備する。

d)  シール工程  試験片の表面で吸着,分解されるホ

ルムアルデヒドを測定する場合,端部及び裏面を

アルミはくなどのシール材を用いてシールする。

備考 1.  試験片を基材に接着する場合は,接着剤

の使用量,塗布方法及び試験片を基材に

接着するまでの待ち時間については適
切な条件を選択する。また,使用する接

着剤は,試験性能に影響がないものとす

る。

2.  小口及び裏面をシールして測定する。シ

ール工程の代わりに,2 枚の試験片をは

り合わせることで裏面での吸着を防ぐ
こともできる。

JIS A 1901

と同様の記載

方法とし,記載が重複し

ている部分は削除した。

27

A

 1

905

-1


20
15


28

A 1905-1

:2015

現行規格(JIS A 1905-1:2015)

旧規格(JIS A 1905-1:2007)

改正理由

箇条番号
及び題名

内容

箇条番号
及び題名

内容

11.3  チ ャ
ン バ ー 出

口 濃 度 を
測 定 す る

時間 
11.3.1  低
減 量 の 性

能試験

試験の目的に応じて,これらの測定日数を選んでもよ

い。持続性能のデータが必要な場合,空気捕集は試験

開始から 28 日経過以降も採取する。持続性能が当初の
1/2 又はなくなった場合には,試験を終了してもよい。
VOC などの化学物質が放散する場合,JIS A 1901 によ
って放散速度を確認する。

10.1.3  小
形 チ ャ ン

バ ー 濃 度
を 測 定 す

る時間

備考 1.  試験の目的に応じて,これらの測定日数を選ん

でもよい。

2.  持続性能のデータが必要な場合,空気捕集は試

験開始から 28 日経過以降も採取する。

3.  持続性能が当初の 1/2 又はなくなった場合に

は,試験を終了してもよい。

備考は,ISO 規格に整合

させて本文に移動した。

11.3  チ ャ
ン バ ー 出
口 濃 度 を

測 定 す る

時間

− 10.1.3

形 チ ャ ン
バ ー 濃 度

を 測 定 す

る時間

d)  化学物質の発生量に対する性能  VOC などの化学

物質が放散する場合,JIS A 1901 によって放散量又
は放散速度を確認する。

11.3.1 へ移動した。

11.4  空 気
捕集

通常,対象化学物質の捕集には DNPH カートリッジを
使用する。空気捕集の方法は,JIS A 1901 に準じる。た

だし,捕集管は,JIS A 1962 の 6.1.1(サンプリングカ

ートリッジ)による。

10.1.4  空
気捕集

通常,ホルムアルデヒドの捕集には DNPH カートリッ
ジを使用する。試験空気を供給して 8 時間以上が経過

した小形チャンバー内の温度及び相対湿度が定常状態

であることを確認した後,捕集管を接続して 1 日後の
小形チャンバー濃度を測定すると同時に,トラベルブ

ランクも測定する。

以降,経過時間ごとの小形チャンバー濃度及びトラベ
ルブランクを測定する。

備考 1.  事前に小形チャンバー内の濃度を予測する

ことが難しい場合は,破過確認のため捕集管
を二つ連結させる。捕集管の破過の有無は式
(5)によって判断する。求めた値が 95 %以上
の場合は,ホルムアルデヒドは実質的に前方
の捕集管だけに吸着されたことになるので,

破過していないと判断できる。

95

100

2

1

1

×

C

C

C

(%)   (5)

2.  捕集管は,JIS A 1962 による。

捕集方法の詳細は JIS A 

1901

参照とし,記載を省

略することとした。

28

A

 1

905

-1


20
15


29

A 1905-1

:2015

現行規格(JIS A 1905-1:2015)

旧規格(JIS A 1905-1:2007)

改正理由

箇条番号
及び題名

内容

箇条番号
及び題名

内容

− 10.2

低 減

効 果 の 持

続性能

低減効果の持続性能について規定。

附属書 A へ移動した。

13  吸着速
度,積算吸

着 量 及 び

換 気 量 換
算 値 の 算

出 及 び 結

果 の 表 現
方法

対象化学物質のチャンバーへの供給濃度及び出口濃度
を測定する。チャンバー換気量及び試験片の表面積か

ら単位面積当たりの吸着速度 F

m

[μg/(m

2

・h)]を算出す

る。

(

)

A

Q

F

t

out,

t

in,

m

ρ

ρ

=

  (1)

ここに, F

m

: 単位面積当たりの吸着速度[μg/(m

2

・h)]

ρ

in,t

: 経過時間 における対象化学物質のチャ

ンバーへの供給濃度(μg/m

3

ρ

out,t

: 経過時間 における対象化学物質のチャ

ンバー出口濃度(μg/m

3

Q: チャンバーの換気量(m

3

/h)

A: 試験片の表面積(m

2

 
濃度低減が清浄空気による換気量の増大によって達成
されるとして,換気量換算値 F

v,eq

[m

3

/(h・m

2

)]を算出

する。

A

Q

F



=

1

t

out,

t

in,

eq

v,

ρ

ρ

  (2)

 
吸着速度及び経過時間から,積算吸着量 ρ

Ac

(μg/m

2

を算出する。 

(

)

Δ

×

=

i

t

F

i

e,

i

m,

Ac

ρ

  ただし,

1

i

e,

i

e,

i

e,

=

Δ

t

t

t

 ···· (3)

 
単位面積当たりの飽和除去量 ρ

Aa

(μg/m

2

)は,積算吸

着量と同じになる。 

Ac

Aa

ρ

ρ

  (4)

12.  吸 着
速度,積算

吸 着 量 及

び 換 気 量
換 算 値 の

算 出 及 び

結 果 の 表
現方法

チャンバー入口濃度及び出口濃度を測定する。小形チ
ャ ン バ ー 換 気 量 及 び 試 験 片 表 面 積 か ら 吸 着 速 度

[μg/(m

2

・h)]を算出する。

A

Q

C

C

ads

/

)

(

t

t

in,

=

  (7)

吸着速度及び経過時間から,積算吸着量(μg/m

2

)を算

出する。 

(

)

×

=

i

i

a

t

ads

aa

  (8)

濃度低減が清浄空気による換気量の増大によって達成
されるとして換気量換算値[m

3

/(h・m

2

)]を算出する。

A

Q

C

C

Q

/

)

1

/

(

t

t

in,

ads

=

   (9)

式を一部変更した。

29

A

 1

905

-1


20
15


30

A 1905-1

:2015

現行規格(JIS A 1905-1:2015)

旧規格(JIS A 1905-1:2007)

改正理由

箇条番号
及び題名

内容

箇条番号
及び題名

内容

附属書 A

(規定)低

減 効 果 の
持続性能

破過試験

低減効果の持続性能  破過試験について規定。

ISO

規格と整合させ,10.2

を附属書(規定)とした。

附属書 B

(規定)品

質 保 証 及

び 品 質 管

理 シ ス テ

品質保証及び品質管理システムについて規定。

ISO

規格と整合させ,附

属書(規定)を追記した。

30

A

 1

905

-1


20
15