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A 1904

:2015

(1)

目  次

ページ

序文  

1

1

  適用範囲  

1

2

  引用規格  

1

3

  用語及び定義  

2

4

  記号及び単位  

3

5

  原理 

3

6

  器具 

4

6.1

  一般  

4

6.2

  マイクロチャンバー  

4

6.3

  試験片のシール  

4

6.4

  放散試験  

4

6.5

  加熱脱着試験  

5

6.6

  分析装置  

5

7

  試験条件  

5

7.1

  一般  

5

7.2

  放散試験時の温度及び相対湿度  

5

7.3

  加熱脱着時  

5

7.4

  バックグラウンド捕集量  

5

7.5

  単位面積当たりの換気量  

5

8

  試験条件の検証  

6

8.1

  試験条件のモニタリング  

6

8.2

  マイクロチャンバーの気密性  

6

8.3

  マイクロチャンバーの換気量  

6

8.4

  マイクロチャンバー回収率  

6

9

  マイクロチャンバーの準備  

6

10

  試験片の準備  

6

11

  試験方法  

6

11.1

  バックグラウンド捕集量及びトラベルブランク  

6

11.2

  マイクロチャンバー回収率の確認  

6

11.3

  マイクロチャンバー内での試験片の位置  

6

11.4

  試験片のシール確認  

6

11.5

  放散試験  

7

11.6

  加熱脱着試験  

7

12

  放散速度の算出方法  

7

13

  報告書  

7


A 1904

:2015  目次

(2)

ページ

附属書 A(規定)品質保証及び品質管理システム  

9

附属書 B(規定)マイクロチャンバー法の標準的試験条件  

11

附属書 C(参考)マイクロチャンバーの回収率測定の方法に関する手順の概要  

13

附属書 D(参考)サンプルの採取,保存及び試験片の準備に関する手順の概要  

15

附属書 JA(規定)分析方法に関する概要  

18

附属書 JB(参考)JIS と対応国際規格との対比表  

21

附属書 JC(参考)技術上重要な改正に関する新旧対照表  

23


A 1904

:2015

(3)

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づき,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本

工業規格である。

これによって,JIS A 1904:2008 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


日本工業規格

JIS

 A

1904

:2015

建築材料の準揮発性有機化合物(SVOC)の

放散測定方法−マイクロチャンバー法

Determination of the emission of semi volatile organic compounds by

building products-Micro chamber method

序文 

この規格は,

2011 年に第 1 版として発行された ISO 16000-25 を基とし,ISO 規格に規定のない試験条件,

試験方法などを国内の事情を踏まえて規定として追加し,また,一部の技術的内容を変更して作成した日

本工業規格である。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,

附属書 JB に示す。また,技術上重要な改正に関する新旧対照表を附

属書 JC に示す。

日本国内においてこの試験の測定結果が建築材料使用者の共通のものさしとなるよう装置における仕様

例を定めている。

適用範囲 

この規格は,マイクロチャンバーを用いて建築材料から空気中へ放散する準揮発性有機化合物(以下,

SVOC という。)の測定方法について規定する。

なお,この測定方法は建築用ボード類,壁紙,床材,断熱材など,及びそれらの施工に用いる接着剤,

塗料などに適用する。

注記  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO 16000-25:2011

,Indoor air−Part 25: Determination of the emission of semi-volatile organic

compounds by building products−Micro-chamber method(MOD)

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“修正している”

ことを示す。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS A 1901

  建築材料の揮発性有機化合物(VOC)

,ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物放散

測定方法−小形チャンバー法

JIS K 0557

  用水・排水の試験に用いる水

JIS Z 8703

  試験場所の標準状態

注記  対応国際規格:ISO 554,Standard atmospheres for conditioning and/or testing−Specifications


2

A 1904

:2015

(MOD)

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS A 1901 によるほか,次による。対象化学物質は,SVOC と

する。

3.1 

マイクロチャンバー(micro chamber)

SVOC を測定するための容積 630 mL のチャンバー。

3.2 

放散試験時捕集量(first-step sampling amount)

室内条件下で放散され,吸着されずにマイクロチャンバー出口で捕集し,測定した特定の SVOC の捕集

量。

3.3 

加熱脱着時捕集量(second-step sampling amount)

加熱脱着を行ったマイクロチャンバー出口で捕集し,測定した特定の SVOC の捕集量。

3.4 

マイクロチャンバー捕集量(micro chamber sampling amount)

放散試験時捕集量と加熱脱着時捕集量との和。

3.5 

バックグラウンド捕集量(background sampling amount)

清浄な空気を供給し,試験片を入れないで測定したときのマイクロチャンバー捕集量。

3.6 

操作ブランク(operation blank)

試験片を設置する作業を除いた,全ての操作を行った捕集管の対象化学物質の質量。

3.7 

捕集管ブランク(sample tube blank)

空気捕集を行う前の捕集管の対象化学物質の質量。

3.8 

マイクロチャンバー回収率(recovery)

マイクロチャンバー内に注入された対象化学物質の総量で,加熱脱着時捕集量(3.3)を除した値。

注記  回収率は,この試験方法に基づいて行った試験の精度に関する情報である。

3.9 

準揮発性有機化合物,SVOC(semi volatile organic compounds)

ガスクロマトグラフによって,無極性カラムでの分離条件で分析し,n-トリデカン(n-C13,bp.234  ℃)

と n-ヘキサコサン(n-C26,bp.399.8  ℃)との間で溶出する有機物。

3.10 

不活性ガス(inert gas)

化学的活性度の高い化学物質及び他の活性をもつ物質を含まない反応性の低いガス。

注記  通常,ヘリウムガス又は窒素ガスを用い,マイクロチャンバーに吸着した SVOC を加熱脱着さ

せるために使用する。


3

A 1904

:2015

記号及び単位 

この規格で用いる主な記号及び単位は,JIS A 1901 によるほか,次による。

m

1

  :放散試験時の SVOC 捕集量(μg)

m

2

  :加熱脱着時の SVOC 捕集量(μg)

t

s

  :空気捕集時間(h)

原理 

建材などから放散される SVOC は,40  ℃以下では大部分がマイクロチャンバー内に吸着される。その

ため,この試験は,清浄空気を 24 時間流通させたときに試験片から放散される SVOC を捕集した放散試

験時捕集量と,そのマイクロチャンバー内に吸着した SVOC を加熱脱着したときに捕集される加熱脱着時

捕集量とを合計したマイクロチャンバー捕集量及び試験片の表面積から,試験対象となる建築材料の単位

面積当たりの SVOC の放散速度を測定する方法である。マイクロチャンバー法概念図を,

図 に示す。

分析方法に関する概要は,

附属書 JA による。

図 1−マイクロチャンバー法概念図 


4

A 1904

:2015

器具 

6.1 

一般 

建築材料から放散される SVOC の放散速度の測定に用いる主な器具は,次による。

−  マイクロチャンバー

−  試験片のシール材

−  空気清浄装置

−  温度・湿度制御装置

−  流量計

−  恒温槽

−  空気捕集ポンプ

−  チャンバー加熱装置

−  分析装置

品質保証及び品質保証システムは,

附属書 による。

6.2 

マイクロチャンバー 

マイクロチャンバーの一般仕様及び要求事項は,次による。

a)

マイクロチャンバー及び放散された SVOC に接触するサンプリングシステムは,不活性処理をされた

ガラス製又は同等の性能をもつものとする。

マイクロチャンバーの材質に応じて SVOC の脱着を容易にするため表面処理を行う必要がある。

マイクロチャンバーの形状の例を,

附属書 に示す。

b) 

気密性  マイクロチャンバーは,制御されていない外気と換気することが極力少ないように気密状態

とする。このために入口直前にベントラインを設け,供給空気量を吸引空気量より 25 %程度多く流し,

余分な空気はベントラインから大気放出することで,試験場所の影響を防ぐことが望ましい。

c) 

空気の供給装置  マイクロチャンバーは,換気量を連続的に一定の数値に制御することが可能な装置

(流量制御装置など)を備えるのがよい。

6.3 

試験片のシール 

試験片の端部及び裏面をシールする。シールには低放散・低吸着性の材料を用い,マイクロチャンバー

のバックグラウンドに影響を与えないものとする。

6.4 

放散試験 

6.4.1 

空気清浄装置 

マイクロチャンバーに供給する空気は,できる限り清浄な空気が必要であるため,バックグラウンド捕

集量の上昇を防ぐために空気清浄装置を備えるか,清浄なボンベ空気を用いる。このとき,粒子を核とし

て SVOC が凝縮することが考えられるため,試験には粒子を取り除いた清浄空気を用いる。

6.4.2 

温度・湿度制御装置 

マイクロチャンバーは,必要温度に制御した恒温槽などに設置し温度を制御する。通常,相対湿度の制

御は,供給空気を必要湿度に維持する方法とする。温度及び相対湿度は,温度・湿度制御システムとは独

立してモニタリングし,マイクロチャンバー内に結露を生じさせないようにする。

なお,加湿のときに使用する純水には,JIS K 0557 に規定された A1 以上の水で,測定に影響を及ぼす

ような SVOC が極力少ないものとする。

6.4.3 

流量計 

マイクロチャンバー出口に流量計を設置し,マイクロチャンバー内の正確な換気量を測定する。デジタ


5

A 1904

:2015

ルマスフローコントローラと同等以上の性能をもつ装置を用いてもよい。

6.4.4 

恒温槽 

設定温度範囲は,23  ℃と 250  ℃との間になければならない。

温度分布±2  ℃,温度精度±0.5  ℃の精度をもつものが望ましい。

6.4.5 

空気捕集ポンプ 

試験時の流量範囲に対し,±10 %程度の精度をもつものが望ましい。空気捕集は,マイクロチャンバー

出口の排気を用いる。空気捕集用分岐管を用いる場合は,マイクロチャンバー出口から直接捕集する。ラ

インを介して捕集する場合はその間をできる限り短くし,マイクロチャンバーと同じ温度に保つ。ライン

の材質は吸着が非常に少ないものを用いる。

6.5 

加熱脱着試験 

6.5.1 

一般 

6.4

で示した装置に加えて,6.5.26.5.4 の装置を用いる。

6.5.2 

不活性ガスのボンベ 

3.10

に規定した不活性ガスを用いる。通常,ヘリウムガス又は高純度窒素ガスを用いる。

6.5.3 

流量計 

6.4.3

に規定したものと同等の流量計を用いる。

6.5.4 

チャンバー加熱装置 

キャリヤーガスとして不活性ガスを用い,オーブン温度を 300  ℃程度にすることができる装置で,昇温

プログラム機能をもつものが望ましい。供給ガスラインも保温可能なものとする。

6.6 

分析装置 

SVOC の分析には,水素炎イオン化検出器付きガスクロマトグラフ(GC/FID),又は質量分析計付きガ

スクロマトグラフ(GC/MS)を使用する。

試験条件 

7.1 

一般 

試験は大気圧に近い状態で行う。

7.2 

放散試験時の温度及び相対湿度 

マイクロチャンバー内の温度は,標準温度を 28  ℃とする。相対湿度は,JIS Z 8703 の標準状態の湿度

の 50 %による。マイクロチャンバーは,次の条件の範囲内で制御する。

温度:

(28±1.0)℃

相対湿度:

(50±5)%

なお,温湿度依存性を確認する場合は,上記条件のほか,適切な温湿度条件で測定を行う。

注記  温度,相対湿度は,放散速度に大きな影響を与える。温度及び相対湿度の範囲は,時変動を示

すものであり,マイクロチャンバー内に温度分布及び湿度分布を極力生じさせないようにする。

7.3 

加熱脱着時 

室温状態においてマイクロチャンバー内を不活性ガスで十分なガス置換を行った後,オーブン温度を室

温から毎分 10∼20  ℃の速度で昇温し 200∼220  ℃で 40 分程度保持する。

7.4 

バックグラウンド捕集量 

バックグラウンド捕集量は,放散試験に影響を及ぼさない程度の低さとする。

7.5 

単位面積当たりの換気量 

定常状態では,マイクロチャンバー捕集量は,放散試験条件を設定するときのパラメータとして選択さ


6

A 1904

:2015

れる換気量に左右される。

試験条件の検証 

8.1 

試験条件のモニタリング 

温度,相対湿度及び換気量は,次の精度でモニタリングして記録する。

−  温度

±0.5  ℃

−  相対湿度

±5 %

−  換気回数

±10 %

8.2 

マイクロチャンバーの気密性 

マイクロチャンバーの気密性は,入口及び出口の流量の同時比較測定などによって,年 1 回以上の頻度

で確認する。

8.3 

マイクロチャンバーの換気量 

マイクロチャンバー出口に流量計を設置し,

附属書 に規定する換気量 を測定する。

8.4 

マイクロチャンバー回収率 

マイクロチャンバーの対象 SVOC の回収率を

附属書 を参考に求め,回収率は 80 %以上とする。

マイクロチャンバーの準備 

試験を開始する前には,マイクロチャンバーの解体及び洗浄を行う。解体したマイクロチャンバーを水

及びアセトンで洗浄し,残存している化学物質を揮発させるために加熱装置を用いて,250  ℃以上で加熱

処理を行う。加熱処理が終了した後,マイクロチャンバーを測定可能な温度まで冷却する。

10 

試験片の準備 

放散試験の準備終了後,サンプルを運搬用の包装から取り出し試験片を準備する。試験片をマイクロチ

ャンバー内に設置した時点を試験開始とする。試験片は,端部及び裏面をアルミニウムはくなどでシール

する。サンプルの採取,サンプルの保存及び試験片の準備に関する手順の概要を

附属書 に示すほか,JIS 

A 1901

の箇条 10(試験片の準備)を参考にするとよい。

11 

試験方法 

11.1 

バックグラウンド捕集量及びトラベルブランク 

バックグラウンド捕集量は,新しく放散試験を開始する前に,空のマイクロチャンバーについて操作を

行い,定量する。トラベルブランクは,空気捕集ごとに測定し,定量する。

なお,バックグラウンド捕集量及びトラベルブランクは,放散試験に影響を及ぼさない程度の低さであ

るものとする。

11.2 

マイクロチャンバー回収率の確認 

附属書 及び附属書 によって試験直前にマイクロチャンバー回収率を確認する。

11.3 

マイクロチャンバー内での試験片の位置 

試験片は,通常,マイクロチャンバーの蓋に測定面が内側になるよう取り付けるものとする。

11.4 

試験片のシール確認 

マイクロチャンバーを流れる空気流量及び空気の漏れのないことを確かめ,

空気捕集の間の排気流量が,

入口流量から空気捕集時の流量を差し引いた数値であることを確認する。


7

A 1904

:2015

11.5 

放散試験 

放散試験時間は,通常,24 時間とする。

11.6 

加熱脱着試験 

放散試験の終わったマイクロチャンバーをチャンバー加熱装置に取り付け,その後,室温状態において

マイクロチャンバー内で不活性ガスで十分なガス置換を行った後,Tenax TA

捕集管などを装着する。オ

ーブン温度を,室温から毎分 10∼20  ℃の速度で昇温し,200∼220  ℃で 40 分程度保持する。吸引は換気

開始からとし,加熱脱着が十分終了したと考えられるまで行う。

なお,加熱条件は目安であり,装置によって,適宜変更してもよい。また,捕集管はガラスビーズ捕集

管などを用いてもよい。

12 

放散速度の算出方法 

単位面積当たりの放散速度の算出は,次による。

t

A

m

m

t

A

m

L

n

q

×

+

=

×

+

×

=

2

1

2

1

A

ρ

[μg/(m

2

・h)]

ここに,

q

A

単位面積当たりの放散速度[μg/(m

2

・h)]

n: 換気回数(回/h)

L: 試料負荷率(m

2

/m

3

A: 試験片の表面積(m

2

t: 経過時間(時間又は日数)

m

1

放散試験時の SVOC 捕集量(μg)

m

2

加熱脱着時の SVOC 捕集量(μg)

ρ

1

放散試験時の SVOC のチャンバー出口濃度(μg/m

3

13 

報告書 

試験報告書には,この規格に基づいて試験した旨のほか,通常,次の内容を記載する。

a) 

試験機関 

−  試験機関の名称及び所在地

−  試験責任者名

b) 

製品の種類 

−  製品の種類(可能な場合は商品名)

−  サンプルの選択プロセス(抜取り方法など)

−  製品の経緯(製造年月日,ロット番号,試験機関到着日,包装から取り出した日時,試験片を準備

した日時など)

c) 

結果  規定の経過時間における対象 SVOC の放散速度

d) 

データ分析 

−  測定されたマイクロチャンバー捕集量から特定の放散速度(EF)を算出するときは,用いた方法(数

学的モデル又は数式)

−  温湿度条件を変更して測定した場合,算出に用いた換算式

e) 

試験条件 

−  マイクロチャンバー条件(温度,相対湿度及び換気回数)

−  試験片の面積及び試料負荷率


8

A 1904

:2015

−  シール工程の有無

−  対象 SVOC の空気捕集に関する情報(使用した捕集管,空気捕集量,マイクロチャンバーに入れて

からの空気捕集時間の長さ,回数など)

−  マイクロチャンバーの材質,寸法,及び形状(附属書記載の方法を逸脱した場合)

−  不活性処理の有無

−  試験直前のマイクロチャンバー回収率及び方法(附属書記載の方法を逸脱した場合)

−  分析方法(附属書記載の方法を逸脱した場合)

f) 

測定機器  使用した器具及び方法に関する情報(マイクロチャンバー,シール材,空気清浄装置,温

度・湿度制御装置,流量計,チャンバー加熱装置,空気捕集ポンプ,分析装置など。

g) 

品質管理・品質保証 

−  対象 SVOC のバックグラウンド捕集量及びトラベルブランク

−  対象 SVOC の回収率データ

−  対象 SVOC の操作ブランク及び捕集管ブランク

−  測定回数

−  複数回空気捕集を行った場合は,その個々の分析結果

−  温度,相対湿度及び換気回数の精度

−  品質保証の報告


9

A 1904

:2015

附属書 A

(規定)

品質保証及び品質管理システム

A.1 

一般 

建築材料からの準揮発性有機化合物(SVOC)に対するマイクロチャンバー試験は,QAPP(品質保証計

画)に沿って実施しなければならない。QAPP は,品質保証計画の記述,データの品質目標及び許容基準,

QA/QC(品質保証/品質管理)の取組み内容及び活動に対する監査項目を含んでいる。

A.2 

品質保証計画の説明 

要約には,試験される建築材料,試験方法及びこの品質保証計画に関する責任者を記載する。実験計画

には,QAPP が実施されるために必要な事項を含むことが望ましい。

A.3 

データの品質目標及び許容基準 

この項目は,測定される各々のパラメータに要求される精度,精確さなどについて規定する。

A.4 QA/QC

の取組み内容 

QAPP で規定することができる QA/QC は,例えば,機器の適切な操作法及び測定値が保証できる管理記

録体制を含む。QC 活動は,全ての作業工程に必要なフィードバックが与えられるために,標準化された

方法でこれらに関わる担当者によって実行される。例えば,次のような活動がある。

a) 

事業導入時に行うもの 

1)

作業工程及びプロジェクトで使用される全ての機器に対するマニュアルの整備。

2) SVOC

用吸着管の QC バリデーション。

b) 

日常的に行うもの 

1)

作業工程及びプロジェクトで使用される全ての機器に対するマニュアルの整備。

2)

試験体の受入れ,保管,処分などの記録。

3)

材料試験に関する詳細な記録。例えば,使用チャンバー,使用温湿度制御装置,分析機器類の ID

番号など。

4) SVOC

用吸着管のエージングの記録。

5)

分析に用いた標準液の調製記録。

6)

チャンバーシステムの正常な運転に関する日常記録(例えば,管理図など)

7)

分析装置キャリブレーションの記録。

8)

システムブランクの測定。

9)

吸着管の QC 確認。

10)

全てのサンプルに添加される内標準物質の回収率の適宜モニタリング又は,QC チェックサンプル

の測定。

11)

二重測定の実施。

12)

文書の保管位置に電子ログを移設すること及び電子データとして保管されたデータの内容。

c) 

定期的に行うもの 


10

A 1904

:2015

1)

機器チャンバーシステムの保守及び修理の記録。

2)

分析装置の定期的な保守点検,校正及び記録。

A.5 QA/QC

の監査 

QA/QC プログラムは,QAPP のコンプライアンスを評価するため,QA 監査員による定期的な監査を含

む。


11

A 1904

:2015

附属書 B

(規定)

マイクロチャンバー法の標準的試験条件

この附属書は,マイクロチャンバー形状の例及び標準的試験条件を規定するものである。

これらは,今後集積される新たな知見及びそれらに基づく国際的な評価作業の進捗に伴い,将来必要が

あれば変更されるべきものである。

B.1 

マイクロチャンバー形状 

マイクロチャンバー形状の例を

図 B.1 に示す。

単位  mm

図 B.1−マイクロチャンバー形状の例(不活性処理の施されたガラス製) 

B.2 

放散試験 

放散試験時の換気量(Q)は,

(15±1.5)mL/min を標準とし各条件を

表 B.1 に示す。

表 B.1−放散試験時標準条件 

試験片のシール確認用入口流量 30

mL/min

放散試験時マイクロチャンバー入口流量 20

mL/min

放散試験時ポンプ吸引流量 15

mL/min

B.3 

加熱脱着試験 

加熱脱着の標準条件を

表 B.2 に示す。


12

A 1904

:2015

表 B.2−加熱脱着試験時標準条件 

マイクロチャンバー供給流量 90

mL/min

ポンプ吸引流量 60

L/min

使用不活性ガス

ヘリウム又は窒素


13

A 1904

:2015

附属書 C 
(参考)

マイクロチャンバーの回収率測定の方法に関する手順の概要

この附属書は,マイクロチャンバーの回収率測定の方法に関する手順の概要について記載するものであ

り,規定の一部ではない。

これらは,今後集積される新たな知見及びそれらに基づく国際的な評価作業の進捗に伴い,将来必要が

あれば変更されるべきものである。

C.1 

マイクロチャンバー回収率測定方法 

マイクロチャンバー回収率測定方法は,次による。

a) 

標準試料の添加  チャンバー加熱装置にマイクロチャンバーが設置されている状態で,マイクロチャ

ンバー出口のラインを外し,マイクロシリンジで SVOC 標準溶液 1∼5 μl(各成分 100∼500 ng 程度)

をマイクロチャンバー内に注入し,添加を行う。そのとき,チャンバー内への空気の漏れ込みを防ぐ

ため,ヘリウム又は窒素ガスを加圧状態で流通させチャンバー内を静圧に保ちながら添加を行う。マ

イクロチャンバーの回収率測定法の例を,

図 C.1 に示す。

注記 SVOC 標準溶液には,dodecamethyl cyclohexasiloxane (D6), butylated hydroxyltoluene (BHT),

tributyl phosphate (TBP), tris (2-chloroethyl) phosphate (TCEP), dibutyl phthalate (DEP), dibutyl

phthalate (DBP), di (2-ethylhexyl) phthalate (DEHP). dibutyl adipate (DBA), di (2-ethylhexyl)

adipate (DOA)  などの対象 SVOC を含む。

図 C.1−マイクロチャンバー法回収率測定法(その 1 

b) 

マイクロチャンバーの加熱及び SVOC 成分の捕集  添加後,直ちにマイクロチャンバー出口のライン

を接続し,数分間室温でヘリウムガス又は窒素ガスを流してチャンバー内の空気を取り除く。捕集を

開始すると同時にチャンバー加熱装置の加熱を行う。チャンバー加熱装置の温度は,室温から毎分 10

∼20  ℃の速度で昇温し 200∼220  ℃で 40 分程度保持する。捕集終了後,分析を行い各成分の値を求

める。マイクロチャンバーの回収率測定法の例を,

図 C.2 に示す。


14

A 1904

:2015

図 C.2−マイクロチャンバー法回収率測定法(その 2 

c) 

マイクロチャンバー回収率の確認  マイクロチャンバーへ添加した量と同等の SVOC 混合試料を直接

捕集管に添加して分析し,得られた各成分の値を 100 %とし,チャンバー内に添加して得られた値と

の比を求め回収率とする。


15

A 1904

:2015

附属書 D 
(参考)

サンプルの採取,保存及び試験片の準備に関する手順の概要

この附属書は,サンプルの採取,保存及び試験片の準備に関する手順の概要について記載するものであ

り,規定の一部ではない。

これらは,今後集積される新たな知見及びそれらに基づく国際的な評価作業の進捗に伴い,将来必要が

あれば変更されるべきものである。

D.1 

製品のサンプリング方法及び準備 

D.1.1 

一般 

マイクロチャンバーを用いた建築材料から放散される SVOC の放散試験を行うときには,試験前及び試

験中において,その製品を正しく取り扱う。

この方法は一般に新しく製造された,施工前の建築材料に適用される。この規格で試験対象となる製品

のサンプリング方法,運搬方法,運搬条件及び試験片の準備方法は,次による。

なお,不均一な製品の場合は,放散速度を得るために異なる試験片を測定する必要が生じる可能性を考

慮しておかなければならない。

D.1.2 

製品のサンプリング方法 

試験対象となる製品は,通常の手順で製造,包装及び取り扱われるものとする。サンプリングした試験

片は直ちに包装し,速やかに試験機関に送付する。

D.1.3 

サンプルの包装及び運搬 

サンプルは,化学物質による汚染,熱,湿気などに影響されないように保護する。

サンプルごとにアルミニウムはく又はアルミニウム加工の包装材(光沢面を外側にした)で包み,透明

ポリビニルふっ素加工フィルムを裏打ちしたもの,又は同等の性能をもつもので密封する。

採取したサンプルは,運搬の状況によってその材料の放散特性に影響を及ぼす可能性がある。特に,温

度による影響の可能性を考慮しておかなければならない。

D.1.4 

板,パネル,ボードなどの製品のサンプルの選択 

板,パネル,ボードなどの製品のサンプルの選択は,次による。

a)

未開封の標準パッケージをサンプルとする。ただし,試験機関で試験片の切出しが難しい場合は,箇

条 10 に従って用意した試験片を試験機関に送付してもよい。

b)

通常,サンプルごとにアルミニウムはくで包み,一つの袋に対してサンプルは 1 個を,D.1.3 で示した

袋に入れて密封する。また,複数個の同じ製品のサンプルを用意する場合には,汚染に注意するため

に,サンプルごとにアルミニウムはくで包み,各々袋に入れる。

c)

試験片の切出し位置は,通常,板,パネル,ボードなどの中央部を選択する。

D.1.5 

ロール状製品のサンプルの選択 

ロール状製品のサンプルの選択は,次による。

a)

ロールの 2 m 以上内側の位置でサンプルを採取する。

b)

サンプルは,ロールの幅なりで長さ 1 m を採取する。サンプルを採取した後,通常の生産方向へロー

ル状に丸める。ロールをステープラで留め,アルミニウムはくで包み,D.1.3 で示した袋に入れて密封


16

A 1904

:2015

する。一つの袋に対してサンプルは 1 個とする。サンプルを採取してからポリエチレン袋に入れるま

での作業は,1 時間以内に行う。

c)

ロールの包装を外し,サンプル中央の適切な部分を選択する。このとき試験片の一辺がサンプルの長

手方向と平行になるようにし,柄を構成する色が多く入るように試験片を採取する。

D.1.6 

接着剤,塗料などの製品の試験片の選択 

蒸散支配形の建築材料[接着剤・塗料がぬ(濡)れている状態]に関しては,ガラス板,アルミニウム

合金板などに塗布して試験片を準備する。

D.2 

試験片のシール 

試験片の端部及び裏面を,アルミニウムはくなどでシールする。試験片のシールの例を,

図 D.1 及び図

D.2

に示す。

単位  mm

図 D.1−試験片シールの例 

壁  紙

床  材

図 D.2−試験片シールの実例 

D.3 

サンプルのラベル表示 

サンプルを入れた袋に製品の種類,製造年月日及びバッチ番号を記載したラベルを表示する。ラベルの

表示に当たっては,サンプルに影響がないように注意する。


17

A 1904

:2015

D.4 

試験を開始するまでのサンプルの保存 

製品の放散試験は,試験機関に送付されてから直ちに開始することを条件とする。測定の開始まで試験

機関にサンプルを保存する場合は,製品の劣化を防ぐためサンプルを保存する期間中は,上記の包装材料

で密封状態に保つ。ただし,サンプルの保存期間は 4 週間以内とする。


18

A 1904

:2015

附属書 JA

(規定)

分析方法に関する概要

この附属書は,マイクロチャンバー試験における SVOC 分析条件などに関する規定である。

これらは,今後集積される新たな知見及びそれらに基づく国際的な評価作業の進捗に伴い,将来必要が

あれば変更されるべきものである。

JA.1 

分析方法 

JA.1.1 

加熱脱着法 

捕集管を加熱脱着装置を取り付けた,ガスクロマトグラフ/質量分析計(GC/MS)又は水素炎イオン化

検出器付きガスクロマトグラフ(GC/FID)に取り付け分析する。加熱脱着装置は,捕集管の加熱部と,ト

ラップ管及びクライオフォーカスの再捕集部の冷却・加熱部,

又はそのどちらかが組み込まれたものとする。

注記  加熱脱着法については,JIS A 1965JIS A 1966 及び JIS K 0123 を参照するとよい。

捕集管が加熱脱着装置に装着されると流路と接続され,捕集管を加熱する。脱着する測定対象物質を再

捕集部に濃縮した後,再捕集部を加熱して濃縮した対象物質をガスクロマトグラフに直結して導入できる

装置であり,キャピラリーカラムの前段に内径 0.5 mm 程度の中空細管,又は内径 2 mm 以下の細管に適切

な吸着剤など充塡したものを取り付け,この部分を液体窒素,ペルチェ素子などで冷却でき,かつ,250  ℃

以上に急速加熱できるもの,又はこれと同等以上の性能をもつものとする。

SVOC 成分は高沸点で吸着を起こしやすい性質をもつため,加熱脱着装置からガスクロマトグラフまで

のトランスファーラインは不活性処理をされたものを用い,極力短くすることが望ましい。DEHP などの

沸点が 300  ℃を超える SVOC 成分に対して数 ng の定量下限を確保するためには,

表 JA.1 又は表 JA.2 

示す条件例での測定に加えて,装置の状態管理及びブランクレベルの管理を行う。

表 JA.1−加熱脱着条件例(液体水素窒素トラップ方式) 

脱着温度

℃ 250∼300

脱着時間 min

10∼15

冷却トラップ時の温度

−100∼−150

冷却トラップ加熱温度

℃ 250∼300

トランスファーライン温度

℃ 250∼300

表 JA.2−加熱脱着条件例(ペルチェ素子冷却トラップ方式) 

脱着温度

℃ 280∼300

脱着時間 min

10∼15

冷却トラップ時の温度

−20∼5

冷却トラップ加熱温度

280∼320

トランスファーライン温度

℃ 250∼300

バルブ系温度

℃ 250∼300

JA.1.2 

溶媒脱着法 

捕集材としてガラスビーズなどを用いた捕集管を使用し,捕集管から溶媒によって溶出させ,ガスクロ


19

A 1904

:2015

マトグラフ/質量分析計(GC/MS)

,又は水素炎イオン化検出器付きガスクロマトグラフ(GC/FID)に導

入し分析する。溶媒脱着の条件例を,

表 JA.3 及び表 JA.4 に示す。

表 JA.3−溶媒脱着条件例 

脱着溶媒

ヘキサン

脱着溶媒量 2

mL

GC 注入口

スプリットレス

注入量 2

μL

表 JA.4GC/MS の条件例 

カラム

メチルシリコン系 
5 %フェニルメチルシリコン系 
内径 0.25∼0.32 mm,膜厚 0.1∼0.5 μm,長さ 30 m

カラム温度(昇温条件) 50

℃(5 min)  −  (10  ℃/min)  − 320 ℃(5 min)

キャリヤーガス

ヘリウム

キャリヤーガス流量 0.80∼1.0 mL/min

検出モード(イオン範囲) SCAN(30∼450)

イオン化モード EI

JA.2 

検量線 

回収率が 80 %以上で再現が確認された状況で,チャンバー回収率を含む検量線の作成を行う。対象物質

の標準液を段階的に各濃度作製し,その 1∼2 μL をマイクロチャンバーに注入する。7.5 と同様な操作によ

って捕集管に捕集した対象物質を箇条 11 に従って分析する。得られたクロマトグラムのピーク面積,又は

ピーク高さと注入量との関係線を作成する。化合物によって検出感度が異なるので,標準溶液の濃度は,

適宜調製する。

JA.3 

キャピラリーカラム 

SVOC 成分を分析する場合には,内径 0.25∼0.32 mm,長さ 15∼60 m の溶融シリカ製であって,内面に

メチルシリコン又は 5 %フェニルメチルシリコンを 0.1∼0.5 μm の膜厚で被覆したものを使用する。測定対

象が,沸点の高い化合物の場合,検量線の直線性の範囲を確保するために,極性が低く膜厚の薄いものを

選択し使用する。

JA.4 

ブランク試験 

ブランク試験は,次による。

a) 

操作ブランク  試験操作自身による汚染を確認するために,試験体を設置しない状態で操作を行い,

操作ブランク値を測定する。

b) 

捕集管ブランク  捕集管ブランクの測定を実施することが望ましい。SVOC 成分,特にフタル酸エス

テル類の分析は,ブランクを極力小さくすることが,精度を確保するうえで重要になる。そのため,

使用するチャンバー及び測定装置の汚染が起因する操作ブランク,また,捕集管の汚染が起因となる

捕集管ブランクの管理については,細心の注意を払う。


20

A 1904

:2015

参考文献 JIS A 1965  室内及び試験チャンバー内空気中揮発性有機化合物の Tenax TA

吸着剤を用いた

ポンプサンプリング,加熱脱離及び MS 又は MS-FID を用いたガスクロマトグラフィーに

よる定量 

JIS A 1966

  室内空気中の揮発性有機化合物(VOC)の吸着捕集・加熱脱離・キャピラリーガ

スクロマトグラフィーによるサンプリング及び分析−ポンプサンプリング

JIS K 0123

  ガスクロマトグラフィー質量分析通則


21

A 1904

:2015

附属書 JB

(参考)

JIS

と対応国際規格との対比表

JIS A 1904:2015

  建築材料の準揮発性有機化合物(SVOC)の放散測定方法−マイク

ロチャンバー法

ISO 16000-25:2011

, Indoor air − Part 25: Determination of the emission of

semi-volatile organic compounds by building products−Micro-chamber method

(I)JIS の規定

(II) 
国際規格

番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇 条 番 号

及び題名

内容

箇条番号

内容

箇 条 ご と

の評価

技術的差異の内容

4  記 号 及
び単位

規 格 で 用 い る 記 号

及び単位を規定。

4

規格で用いる記号及び単

位を規定。

変更

技術的差異はない。

5  原理

本 文 中 に 概 念 図 を
記載している。

 Annex

B(informative)に

記載。

変更

技術的な差異はない。

JIS

が先行していたため,ISO 

格に整合させた場合,混乱を招く

ことが予想されるため現状のま

まとした。

6  器具 6.4.1

供給空気の清

浄 装 置 に つ い て 規

定している。

6.8

JIS

とほぼ同じ

変更

粒子を取り除いた清浄空気と
した。

JIS

が先行していたため,ISO 

格に規定されていない項目だが

削除せず残す(追加)こととした。

 6.4.2

温度・湿度制

御 装 置 に つ い て 規
定している。

6.9

JIS

とほぼ同じ

変更

JIS

に純水の定義があるため,

引用した。

 6.5.4

オーブン温度

を 300  ℃程度とす

る。

6.13 250

変更

温度範囲が異なる。

 6.6

分析装置を規定

している。

追加

分析装置に関する規定を追加
した。

7  試 験 条

7.2  標 準 温 度 を
28  ℃とする。 
(28±1.0)  ℃

8

8.1  23±2  ℃

変更

温度範囲が異なる。

ISO

規格では欧州・北アメリカで

は 23  ℃と規定されており,JIS

の場合の規定温度は 28  ℃とし
た。

21

A

 1

904


20
15


22

A 1904

:2015

(I)JIS の規定

(II) 
国際規格

番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇 条 番 号

及び題名

内容

箇条番号

内容

箇 条 ご と

の評価

技術的差異の内容

13  報告書

e)  試験条件に報告
項 目 を 追 記 し て い
る。

追加

附属書 B,附属書 C 及び附属

書 JA を逸脱した場合には試験
結果に影響を与えるため追記

した。

JIS

が先行していたため,ISO 

格に整合させた場合,試験結果に
影響を与えるため追加した。

附属書 B

(規定)

マ イ ク ロ チ ャ ン バ

ー 形 状 の 例 及 び 標
準 的 試 験 条 件 を 規

定。

Annex B

JIS

と同じ

変更

ISO

規格は,参考としているが

が,JIS では,規定とした。

ISO

規格では,マイクロチャンバ

ーの形状を規定していないが,国
内の状況(測定結果に少なからず

も影響を与える)を踏まえて附属

書(規定)とした。

附属書 D 
(参考)

製品の保存,試験体
を 抜 き 出 す た め の

詳 細 事 項 な ど を 追

記している。

Annex D

追加

製品の保存,試験体を抜き出す
ための詳細事項などを参考と

して記載した。

JIS

が先行していたため,ISO 

格化の際に簡略化されたが重要

な項目なので削除せず残す(追

記)こととした。

附属書 JA
(規定)

分 析 方 法 に 関 す る
規定。

追加

JIS

として本文中に具体的な分

析条件例を記述した。

JIS

が先行していたため,ISO 

格に整合させた場合,混乱を招く

ことが予想されるため附属書(規

定)として残す(追加)こととし
た。

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 16000-25:2011,MOD

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。

    −  追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
    −  変更……………… 国際規格の規定内容を変更している。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。

    −  MOD……………  国際規格を修正している。

22

A

 1

904


20
15


23

A 1904

:2015

附属書 JC

(参考)

技術上重要な改正に関する新旧対照表

現行規格(JIS A 1904:2015)

旧規格(JIS A 1904:2008)

改正理由

箇条番号

及び題名

内容

箇条番号

及び題名

内容

3

用語及び

定義

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS 

A 1901

によるほか,次による。対象化学物

質は,SVOC とする。

3

用語,定

義,記号及

び単位

3.1

用 語 及

び定義

この規格で用いる主な用語及び定義は,

次に

よる。

室内空気関係の JIS の規格中には同一の用語
が異なった定義で使用されている箇所があ

ったため,用語の統一化を行った JIS を引用

することとした。

4

記号及び

単位

この規格で用いる主な記号及び単位は,JIS 

A 1901

によるほか,次による。

3.2

記 号 及

び単位

この規格に出てくる主な記号及び単位を全

て規定。

JIS A 1901

との関連が深く,記号の重複も多

いため記号の統一化を図った。

6.2

マ イ ク

ロチャンバ

a) 

マイクロチャンバー及び放散された SVOC

に接触するサンプリングシステムは,

不活性

処理をされたガラス製又は同等の性能をも

つものとする。

マイクロチャンバーの材質に応じて SVOC
の脱着を容易にするため表面処理を行う必

要がある。

マイクロチャンバーの形状の例を,

附属書 B

に示す。

5.2

マ イ ク

ロチャンバ

a)

形状

マイクロチャンバーの SVOC に接する部分

はガラスで作られたものとし,

容積は 630 ml

(±5 %)とする。ガラスの内面は,SVOC

の脱着を容易にするために表面処理を行う。

マイクロチャンバー形状の例を,

図 に示

す。

単位  mm

図 2−マイクロチャンバー形状の例

ISO

規格に整合させて,追記した。

図 は,ISO 規格に整合させて附属書とし,
附属書 へ移動した。

23

A

 1

904


20
15


24

A 1904

:2015

現行規格(JIS A 1904:2015)

旧規格(JIS A 1904:2008)

改正理由

箇条番号 
及び題名

内容

箇条番号 
及び題名

内容

6.3

試 験 片

のシール

試験片の端部及び裏面をシールする。

シール

には低放散・低吸着性の材料を用い,マイク

ロチャンバーのバックグラウンドに影響を
与えないものとする。

5.3

試 験 片

のシール

試験片の端部及び裏面をシールする。

シール

には低放散・低吸着性の材料を用いる。

ISO

規格に整合させて,追記した。

6.4.4

恒 温

設定温度範囲は 23  ℃と 250  ℃との間にな

ければならない。

温度分布±2  ℃,温度精度±0.5  ℃の精度を
もつものが望ましい。

5.4.4

恒 温

温度分布±2  ℃,温度精度±0.5  ℃の精度を

もつものが望ましい。

ISO

規格に整合させて,追記した。

6.4.5

空 気

捕集ポンプ

試験時の流量範囲に対し,±10 %程度の精

度をもつものが望ましい。空気捕集は,マイ

クロチャンバー出口の排気を用いる。

空気捕

集用分岐管を用いる場合は,

マイクロチャン

バー出口から直接捕集する。

ラインを介して

捕集する場合はその間をできる限り短くし,
マイクロチャンバーと同じ温度に保つ。

ライ

ンの材質は吸着が非常に少ないものを用い

る。

5.4.5

空 気

捕集ポンプ

10∼100 ml/min の流量範囲に対し,±10 %
程度の精度をもつものが望ましい。

空気捕集

は,マイクロチャンバー出口の排気を用い
る。空気捕集用分岐管を用いる場合は,マイ

クロチャンバー出口から直接捕集する。

ライ

ンを介して捕集する場合はその間をできる
限り短くし,

マイクロチャンバーと同じ温度

に保つ。

ラインの材質は吸着が非常に少ない

ものを用いる。

流量範囲の値は,ISO 規格に整合させて附属

書とし,

附属書 へ移動した。

7.5

単 位 面

積当たりの

換気量

定常状態では,マイクロチャンバー捕集量
は,

放散試験条件を設定するときのパラメー

タとして選択される換気量に左右される。

6.5

単 位 面

積当たりの

換気量

定常状態では,マイクロチャンバー捕集量
は,

放散試験条件を設定するときのパラメー

タとして選択される換気量に左右される。

散試験時の換気量は,(15±1.5) ml/min を標
準とする。

標準換気量の値は,

附属書 へ移動した。

7.5

マ イ ク

ロチャンバ

ーの回収率
測定方法

マイクロチャンバーの回収率測定方法につ

いて規定。

ISO

規格に整合させて附属書とし,

附属書 C

へ移動した。

9

試験片の

準備

試験片の準備について規定。

ISO

規格に整合させて附属書とし,

附属書 D

へ移動・統合した。

24

A

 1

904


20
15


25

A 1904

:2015

現行規格(JIS A 1904:2015)

旧規格(JIS A 1904:2008)

改正理由

箇条番号 
及び題名

内容

箇条番号 
及び題名

内容

11.4

試 験

片のシール

確認

マイクロチャンバーを流れる空気流量及び

空気の漏れのないことを確かめ,

空気捕集の

間の排気流量が,

入口流量から空気捕集時の

流量を差し引いた数値であることを確認す

る。

10.4

試 験

片のシール

確認

マイクロチャンバーへの空気入口流量を 30 
ml/min 程度に設定し,マイクロチャンバー
を流れる空気流量及び空気の漏れのないこ
とを確かめ,空気捕集の間の排気流量が,入

口流量から空気捕集時の流量を差し引いた

数値であることを確認する。

空気入口流量の値は,ISO 規格に整合させて

附属書とし,

附属書 へ移動した。

11.5

放 散

試験

放散試験時間は,通常,24 時間とする。

10.5

放 散

試験

放散試験時間は,通常,24 時間とする。マ
イクロチャンバーへの空気入口流量を 20 
ml/min 程度に設定し,また,吸引流量を (15
±1.5) ml/min に設定し放散試験時の捕集を
行う。

空気入口流量及び吸引流量の値は,ISO 規格
に整合させて附属書とし,

附属書 へ移動し

た。

11.6

加 熱

脱着試験

放散試験の終わったマイクロチャンバーを

チャンバー加熱装置に取り付け,その後,室

温状態においてマイクロチャンバー内で不
活 性 ガ ス で 十 分 な ガ ス 置 換 を 行 っ た 後 ,
Tenax TA

捕集管などを装着する。オーブン

温度を,室温から毎分 10∼20  ℃の速度で昇
温し,200∼220  ℃で 40 分程度保持する。吸

引は換気開始からとし,

加熱脱着が十分終了

したと考えられるまで行う。 
なお,

加熱条件は目安であり,

装置によって,

適宜変更してもよい。また,捕集管はガラス

ビーズ捕集管などを用いてもよい。

10.6

加 熱

脱着試験

放散試験の終わったマイクロチャンバーを

チャンバー加熱装置に取り付け,その後,室

温状態においてマイクロチャンバー内で不
活 性 ガ ス で 十 分 な ガ ス 置 換 を 行 っ た 後 ,
Tenax TA

捕集管などを装着する。オーブン

温度を,室温から毎分 10∼20  ℃の速度で昇
温し,200∼220  ℃で 40 分程度保持する。不

活性ガスは,供給量 90 ml/min,吸引量 60 
ml/min で換気する。吸引は換気開始からと
し,

加熱脱着が十分終了したと考えられるま

で行う。

なお,

加熱条件は目安であり,

装置によって,

適宜変更してもよい。また,捕集管はガラス

ビーズ捕集管などを用いてもよい。

不活性ガスの供給量及び吸引量の値は,ISO

規格に整合させて附属書とし,

附属書 へ移

動した。

11

分 析 方

分析方法について規定。

附属書 JA へ移動した。

25

A

 1

904


20
15


26

A 1904

:2015

現行規格(JIS A 1904:2015)

旧規格(JIS A 1904:2008)

改正理由

箇条番号 
及び題名

内容

箇条番号 
及び題名

内容

12

放 散 速

度の算出方

単位面積当たりの放散速度の算出は,

次によ

る。

t

A

m

m

t

A

m

L

n

q

×

+

=

×

+

×

=

2

1

2

1

A

ρ

[μg/(m

2

・h)]

12

放 散 速

度の算出方

放散試験時気中濃度の算出は次のとおり。

6

021

.

0

24

9

000

.

0

n

n

n

m

m

T

Q

m

C

=

×

=

×

=

(μg/m

3

単位面積当たりの放散速度の算出は次のと

おり。

7

126

.

0

24

3

005

.

0

d

n

d

n

d

n

d

a

m

m

m

m

t

A

m

m

t

A

m

L

n

C

EF

+

=

×

+

=

×

+

=

×

+

×

=

[μg/(m

2

・h)]

対応する国際規格があるため,整合させた。

13

報告書

e)

試 験 条

−  マイクロチャンバー条件(温度,相対湿

度及び換気回数)

−  試験片の面積及び試料負荷率

−  シール工程の有無 
−  対象 SVOC の空気捕集に関する情報

(使

用した捕集管,空気捕集量,マイクロチ

ャンバーに入れてからの空気捕集時間
の長さ,回数など)

−  マイクロチャンバーの材質,寸法,及び

形状(附属書記載の方法を逸脱した場
合)

−  不活性処理の有無

−  試験直前のマイクロチャンバー回収率

及び方法(附属書記載の方法を逸脱した

場合)

−  分析方法(附属書記載の方法を逸脱した

場合)

13

報告書

e)

試 験 条

−  マイクロチャンバー条件(温度,相対湿

度及び換気回数)

−  試験片の面積及び試料負荷率

−  シール工程の有無 
−  対象 SVOC の空気捕集に関する情報

(使

用した捕集管,空気捕集量,マイクロチ

ャンバーに入れてからの空気捕集時間
の長さ,回数など)

追記項目は試験結果に影響を与えるため,

属書 B,附属書 及び附属書 JA を逸脱した
場合の必須報告事項とした。

附属書 
(規定)

品質保証及
び品質管理

システム

品質保証及び品質管理システムについて規

定。

ISO

規格に整合させて,追記した。

26

A

 1

904


20
15


27

A 1904

:2015

現行規格(JIS A 1904:2015)

旧規格(JIS A 1904:2008)

改正理由

箇条番号 
及び題名

内容

箇条番号 
及び題名

内容

附属書 
(規定)

マイクロチ
ャンバー法

の標準的試

験条件

マイクロチャンバー形状の例及び標準的試

験条件について規定。

ISO

規格に整合させて,本文からはずし附属

書に移動した。また,規定とした。

附属書 
(参考)

マイクロチ

ャンバーの
回収率測定

の方法に関

する手順の
概要

マイクロチャンバーの回収率測定の方法に
関する手順の概要について記載。

ISO

規格に整合させ附属書に移動した。

附属書 JA 
(規定)

分析方法に
関する概要

分析方法に関する概要について記載。

ISO

規格には含まれていないが,重要な内容

であるので残すこととし,本文からはずし附

属書に移動した。また,規定とした。

27

A

 1

904


20
15