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日本工業規格

JIS

 A

1521

-1996

片開きドアセットの

面内変形追随性試験方法

Doorsets

−Diagonal deformation test under static load

1.

適用範囲  この規格は,JIS A 1513 に規定する試験項目のうち,静的荷重による片開きドアセットの

面内変形追随性試験方法について規定する。

備考  この規格の引用規格を,次に示す。

JIS A 1513

  建具の性能試験方法通則

2.

用語の定義  この規格に用いる主な用語の定義は,次のとおりとする。

(1)

ドアセット  戸,枠,丁番,錠前などによって建物の部材として構成されたもの。

(2)

面内変形追随性  面内方向に変形させたときの,ドアセット可動部の開閉可能な度合い。

(3)

面内変位  ドアセット枠部の外のり上端・下端の水平方向移動量差を,枠部の外のり高さ寸法で除し

た比(単位は rad)

(4)

正加力  試験体の戸先側からつり元側への加力。

(5)

負加力  試験体のつり元側から戸先側への加力。

(6)

開放力  戸を開放させるのに要する力。

3.

試験装置  試験装置は,主として(1)(5)の機器,装置によって構成されるもので,図 1に例示す

る。

(1)

試験体取付装置  試験体取付装置は,図 1(a)及び図 1(b)に示すように通常の使用に準じた状態に取り

付けられる構造とする。装置を構成する各フレームは,試験加力に十分耐え得る剛性を備え,かつ,

フレーム相互間はピンジョイントで結合されるものとする。


2

A 1521-1996

図 1(a)  試験体取付装置(例図)


3

A 1521-1996

図 1(b)  部分詳細図(例図)


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A 1521-1996

(2)

加力装置  加力装置は,図 に示すように,油圧ジャッキなどを用いて,静的な力によって試験体取

付装置に必要な変位を与えることができるものとする。

図 2  加力装置(例図)

(3)

変位測定装置  変位測定装置は,図 に示す測定点①  (

δ

1

)

,②  (

δ

2

)

の水平方向変位及び測定点③  (

δ

3

)

④  (

δ

4

)

の鉛直方向変位が測定できるものとする。

(4)

開放力測定装置  開放力測定装置は,図 に示すように油圧ジャッキ及びロードセルからなり,試験

体面に対し垂直に加力できるもの又はこれに代わり得る装置とする。

(5)

解錠トルク値測定装置  解錠トルク値測定装置は,図 に示すようなトルク測定器(トルクドライバ

ーなど)又はこれに代わり得る装置とする。


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A 1521-1996

図 3  開放力測定装置(例図)

図 4  解錠トルク値測定装置(例図)

4.

試験体

4.1

試験体  試験体は,使用状態に組み立てられた完成品とする。

4.2

試験体用ガラス  試験体にガラスを用いる場合は,実際に使用が予定されているガラスとする。

なお,ガラス厚さが特定されていない場合は,仕様に定められたもののうち,最小厚さのガラスとする。

5.

試験

5.1

試験体の取付け  試験体は,水平・垂直を正しく,かつ,ねじれや曲がりのないように試験体取付

装置に取り付ける。

5.2

試験環境  試験の環境は,JIS A 1513 の 3.3(試験環境)に規定する標準状態とする。ただし,受渡

当事者間で協定のある場合は,それによる。

5.3

試験手順  試験は,図 に示す試験手順に従って行う。

(1)

開閉確認  戸が正常に作動することを確認のうえ,施錠する。

(2)

測定装置の取付け  面内変位及び開放力測定のための装置は,図 及び図 に示すように取り付ける。

なお,測定点①,②,③及び④は

図 に示すように,試験体枠の外側から各々約 100mm の位置と

する。

(3)

原位置及び開放力測定位置の確認  面内変位量測定のための原位置の測定及び開放力測定のための設

定位置の確認をする。

(4)

加力  面内変位  (R) (

1

)

は,


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A 1521-1996

400

1

±

300

1

±

200

1

±

150

1

±

120

1

±

90

1

±

75

1

±

60

1

±

8

段階とし,同一面内変位を

3

回繰り返しながら,小さい面内変位から順次大きい面内変位に段

階を上げていく。

なお,製品規格に規定がある場合は,規定された段階の

2

段階前から行ってよい。

(

1

)

面内変位

  (

R

)

は,以下の式によって求める。

b

h

R

3

4

2

1

δ

δ

δ

δ

=

ここに,

R

面内変位

 (rad)

δ

1

水平測定点①の水平変位

 (mm)

δ

2

水平測定点②の水平変位

 (mm)

δ

3

鉛直測定点③の鉛直変位

 (mm)

δ

4

鉛直測定点④の鉛直変位

 (mm)

h

測定点①と測定点②の距離

 (mm)

b

測定点③と測定点④の距離

 (mm)

ただし,

δ

1

δ

2

は正加力方向,

δ

3

δ

4

は下向きを正とし,

0.1mm

単位まで測定した値で計算す

る。

(5)

変形・損傷の観察  各段階の

1

回目,

3

回目に所定の面内変位を保持した状態で,曲がり,へこみ,

破損などの有無,状態などを目視によって観察する。

(6)

測定  各段階の

1

回目,

3

回目に所定の面内変位を保持した状態で次の測定を行う。

(a)

解錠トルク値(サムターン・ノブトルク値)又はこれに代わるものを

0.1J

の単位で測定する。

(b)

開放力を

10N

の単位で測定する。

なお,開放力測定の加力点は,握り玉・レバーハンドル・押し板・押し棒の中央部などから

100mm

以内とする。


7

A 1521-1996

図 5  試験手順

(7)

終了  次の事項に該当した時点で試験を終了する。

(a)

試験体が,開閉不能又は損傷などによって試験の継続が不可能になったとき。

(b)

面内変位が仕様によって規定されている試験体の場合は,その段階を終了したとき。

6.

試験結果の記録  試験結果は,測定を行った段階ごとに次の事項について記録する。

(1)

面内変位  試験に用いた面内変位

  (R)

(2)

解錠トルク  解錠トルクの最大値。

(3)

開放力  開放力の最大値。

(4)

変形・損傷  試験によって生じた試験体の変形・損傷,開閉機能低下(附属部品の異常を含む。)の位

置及び程度。

7.

報告書の記載事項  試験結果の報告書には,次の事項を記載する。

(1)

試験体の名称,形式,試験体に使用したガラス,試験体図及び必要な寸法

(2)

試験結果

(3)

試験機関名,担当者名及び日付

(4)

その他必要と認められる事項


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A 1521-1996

原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

坂  田  種  男

坂田研究室

富  田  育  男

通商産業省生活産業局

稗  田  祐  史

建設省住宅局

瀬  川  昌  弥

建設大臣官房官庁営繕部

高  木  譲  一

工業技術院標準部

天  野      徹

工業技術院標準部

勝  野  奉  幸

財団法人建材試験センター

奥      利  江

主婦連合会

中  村  和  夫

社団法人日本建築士事務所協会連合会

(株式会社中村設計)

中  島  禎  男

株式会社フジタ

佐  川  英  明

株式会社ミサワホーム

佐  藤  太  郎

全国陶器瓦工業組合連合会

中  村  正  實

全国建具組合連合会(株式会社双葉商会)

滝  川      信

板硝子協会

古  谷  誠  吉

社団法人日本サッシ協会

広  岡  三五夫

三協アルミニウム工業株式会社

高  橋  利  博

YKK

アーキテクチュラルプロダクツ株式会社

山  本  良  平

近畿工業株式会社

堀  角  秀  哉

トステム株式会社

(事務局)

市  川      淳

社団法人日本サッシ協会

小  沢  祥  浩

社団法人日本サッシ協会