>サイトトップへ >このカテゴリの一覧へ

日本工業規格

JIS

 A

1517

-1996

建具の水密性試験方法

Windows and doorsets

−Watertightness test under dynamic pressure

1.

適用範囲  この規格は,JIS A 1513 に規定する試験項目のうち,圧力箱方式による建具の水密性試験

方法について規定する。

備考  この規格の引用規格を,次に示す。

JIS A 1513

  建具の性能試験方法通則

2.

用語の定義  この規格に用いる主な用語の定義は,次のとおりとする。

(1)

圧力箱方式  建具の室外側に加圧・減圧するための箱を取り付け,建具の室内・室外に圧力差が生じ

るようにした方式。

(2)

圧力差  建具の室外側の圧力と室内側の圧力との差。建具の室外側の圧力が室内側の圧力より高い状

態を正圧,低い状態を負圧とする。

(3)

静圧  圧力が一定で変動しない圧力。

(4)

脈動圧  圧力差が近似正弦波で周期的に変動する圧力。

(5)

上限値  脈動圧の上限圧力値。

(6)

中央値  脈動圧の中央圧力値。

(7)

下限値  脈動圧の下限圧力値。

(8)

水噴霧量  試験体全面に向かって均等に噴霧される毎分 1m

2

当たりの水量。

3.

試験装置  試験装置は,主として(1)(6)の機器,装置によって構成されるもので図 に例示する。

(1)

圧力箱  圧力箱は,試験に際して内部圧力を一定に保つことができ,かつ,箱内に水噴霧ノズルを設

置したもの。

(2)

送風機  送風機は,試験圧力まで試験体に加圧できる能力をもつもの。

(3)

圧力調節機  圧力調節機は,圧力箱内を所定の圧力に調節できるもの。

(4)

圧力差測定器  圧力差測定器は,圧力箱内外の圧力差を測定できるもの。

(5)

脈動圧発生装置  脈動圧発生装置は,図 に規定する脈動圧を発生できるもの。

(6)

水噴霧装置  水噴霧装置は,試験体に所定の水量を均一に噴霧できるもの。


2

A 1517-1996

図 1  試験装置(例図)

4.

試験体及び試験体取付枠

4.1

試験体  試験体は,使用状態に組み立てられた完成品とする。

4.2

試験体取付枠  試験体取付枠は,試験体と圧力箱との間を埋め,試験体を使用に準じた方法で正し

く取り付けることができ,試験の圧力に耐え得る十分な剛性をもち,かつ,圧力箱との間にすき間がない

ように取り付ける。ただし,試験体を直接圧力箱に取り付けることができる場合には,試験体取付枠を用

いなくてもよい。

4.3

試験体用ガラス  試験体にガラスを用いる場合は,実際に使用が予定されているガラスとする。

なお,ガラス厚さが特定されていない場合は,仕様に定められたもののうち,最小厚さのガラスとする。

5.

試験

5.1

試験体の取付け  試験体は,水平・垂直を正しく,かつ,ねじれや曲がりのないように圧力箱に固

定する。

取付枠と圧力箱は,できるだけ気密にして,空気の漏れがないようにする。

5.2

試験環境  試験の環境は,JIS A 1513 の 3.3(試験環境)に規定する標準状態とする。ただし,受渡

当事者間で協定のある場合は,それによる。

5.3

試験手順  試験は,図 に示す試験手順に従って行う。

(1)

開閉確認  戸を 5 回開閉し,施錠する。

なお,気密性試験終了後,継続して水密性試験を行う場合は,開閉確認を省略できる。

(2)

予備加圧  脈動加圧に先立ち,上限値に等しい静圧を 1 分間加える。昇圧速度は,1 秒当たり 100Pa

程度とする。

(3)

噴霧  水噴霧量は,試験体全面に毎分 4l/m

2

の水量を均等に噴霧する。

(4)

加圧  噴霧を継続したまま,表 に従い脈動圧を 10 分間加える。中央値 P(

1

)

までの昇圧速度は 1 秒当

たり 20Pa 程度とし,近似正弦波設定の過程は,特に規定しない。


3

A 1517-1996

(5)

観察  試験体の漏水状況を目視によって観察する。

(

1

)

中央値 は製品規格による。

図 2  試験手順

表 1  試験に用いる圧力差

区分

脈動圧

中央値が 1 500Pa

以下の場合

中央値が 1 500Pa

を超える場合

中央値 (Pa)

P

P

上限値 (Pa)

P

×1.5

P

+750

下限値 (Pa)

P

×0.5

P

−750

周期 (s)

2

6.

試験結果の記録  試験結果は,次の事項について記録する。

(1)

試験に用いた圧力差  試験に用いた圧力差 P(中央値)。

(2)

漏水状況  試験体の室内側面(

2

)

への漏水の位置及び程度。

なお,漏水現象の程度は

表 による。

(

2

)

構成部材及びガラスの室内に面する箇所。


4

A 1517-1996

表 2  漏水現象の程度

現象

現象の詳細

現象の程度を表す記号

にじみ出し

室内側表面が水でぬれてくる状態。

泡立ち

少しの空気漏れがあり,それが水と一緒になって気泡

となり,室内側から観察できる状態。

流れ出し

室内側表面を水が定常的に流れ落ちる状態。

枠外への流れ出し及

び室内側への著しい

流れ出し(

3

)

枠部で室内面に付着した水滴が自重又は風によって移

動し,枠以外の室内面に流れ出すもの,及び建具の室

内側表面を間断なくひも状に流れるもの。

吹き出し

空気と水が一緒になって吹き出る状態。

枠外への吹き出し

すき間風による水滴が間断なく枠外へ出て,明らかに

室内をぬらすもの。ただし,額縁付の枠は額縁を含め

て枠と考え,枠上の水滴は枠外への吹き出しとはみな

さない。

しぶき

下枠などにたまった水が空気の漏れと一緒に水滴とな

って飛散する状態。

枠外へのしぶき

気泡の破裂による水滴が間断なく枠外へ出て,明らか

に室内をぬらすもの。ただし,額縁付の枠は額縁を含

めて枠と考え,枠上の水滴及び偶発的な枠外へのしぶ

きについては,枠外へのしぶきとはみなさない。

枠外へのあふれ出し  下枠などにたまった水が下枠の水返し及び結露水受以

上に水位が上がり,枠を越えてあふれ出る状態。

その他

上記以外の記録すべき事項。

(

3

)

ガラス周りからの著しい流れ出しについては,再試験を行うことができる。 

7.

報告書の記載事項  試験結果の報告書には,次の事項を記載する。

(1)

試験体の名称,形式,試験体に使用したガラス,試験体図及び必要な寸法

(2)

試験結果

(3)

試験機関名,担当者名及び日付

(4)

その他必要と認められる事項


5

A 1517-1996

原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

坂  田  種  男

坂田研究室

富  田  育  男

通商産業省生活産業局

稗  田  祐  史

建設省住宅局

瀬  川  昌  弥

建設大臣官房官庁営繕部

高  木  譲  一

工業技術院標準部

天  野      徹

工業技術院標準部

勝  野  奉  幸

財団法人建材試験センター

奥      利  江

主婦連合会

中  村  和  夫

社団法人日本建築士事務所協会連合会(株式会社中村設計)

中  島  禎  男

株式会社フジタ

佐  川  英  明

株式会社ミサワホーム

佐  藤  太  郎

全国陶器瓦工業組合連合会

中  村  正  實

全国建具組合連合会(株式会社双葉商会)

滝  川      信

板硝子協会

古  谷  誠  吉

社団法人日本サッシ協会

広  岡  三五夫

三協アルミニウム工業株式会社

高  橋  利  博 YKK アーキテクチュラルプロダクツ株式会社

山  本  良  平

近畿工業株式会社

堀  角  秀  哉

トステム株式会社

(事務局)

市  川      淳

社団法人日本サッシ協会

小  沢  祥  浩

社団法人日本サッシ協会