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A 1481-2

:2016

(1)

目  次

ページ

序文  

1

1

  適用範囲  

1

2

  引用規格  

1

3

  用語及び定義  

2

4

  定性分析方法及び原理  

2

4.1

  定性分析方法の概要  

2

4.2

  定性分析方法の原理  

3

5

  試料の採取  

5

5.1

  試料の採取方法  

5

5.2

  試料の移送及び保管  

6

5.3

  試料の採取記録  

6

6

  一次分析試料の作製方法  

6

6.1

  無機成分試料の一次分析試料作製方法  

6

6.2

  有機成分試料の一次分析試料作製方法  

6

7

  二次分析試料による 線回折分析方法による定性分析方法  

7

8

  一次分析試料による位相差・分散顕微鏡による定性分析方法  

10

8.1

  標本の作製  

10

8.2

  位相差・分散顕微鏡による分散染色法  

11

9

  吹付けバーミキュライトを対象とした定性分析方法  

12

9.1

  塩化カリウム処理  

12

9.2

  吹付けバーミキュライト中のアスベスト含有の有無の分析方法  

13

10

  アスベスト含有の有無の判定方法  

13

11

  判定結果の報告  

14

附属書 A(規定)アスベスト定性に用いる 線回折装置の条件  

15

附属書 B(規定)位相差・分散顕微鏡の仕様  

17

附属書 C(参考)判定結果の報告書の様式例  

18

附属書 D(参考)技術上重要な改正に関する新旧対照表  

26


A 1481-2

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(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づき,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本

工業規格である。これによって,JIS A 1481-2:2014 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

JIS A 1481

の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS A 1481-1

  第 1 部:市販バルク材からの試料採取及び定性的判定方法

JIS A 1481-2

  第 2 部:試料採取及びアスベスト含有の有無を判定するための定性分析方法

JIS A 1481-3

  第 3 部:アスベスト含有率の X 線回折定量分析方法

JIS A 1481-4

  第 4 部:質量法及び顕微鏡法によるアスベストの定量分析方法


日本工業規格

JIS

 A

1481-2

:2016

建材製品中のアスベスト含有率測定方法−

第 2 部:試料採取及びアスベスト含有の有無を

判定するための定性分析方法

Determination of asbestos in building material products-

Part 2: Sampling and qualitative analysis for judgement of existence of

containing asbestos

序文 

この規格は,JIS A 1481-2 として 2014 年に制定され,今回,JIS A 1481 規格群との整合を図るために,

改正を行った。また,技術上重要な改正に関する旧規格との対照を

附属書 に示す。

なお,対応国際規格は現時点で制定されていない。

適用範囲 

この規格は,

建材製品中から試料を採取し,

採取した試料中のアスベスト含有の有無を判定するために,

採取した試料の定性分析用試料(一次分析試料又は二次分析試料)の作製方法,X 線回折装置及び位相差・

分散顕微鏡を用いた定性分析方法並びにアスベスト含有の有無を判定する方法について規定する。

測定対象とする建材製品には,耐火被覆材(吹付け材など)

,バーミキュライトを原料とした吹付け材,

内装材(成形板)

,床タイル,外装材(成形板及びモルタル)

,屋根材,煙突材,保温材,紡織品(クロス)

シール材,伸縮継手などがある。

なお,アスベストが不純物として含有するおそれのある天然鉱物及びそれを原料としてできた製品(た

だし,バーミキュライトを原料とした吹付け材を除く。

)については,適用できない。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS K 3850-1

  空気中の繊維状粒子測定方法−第 1 部:光学顕微鏡法及び走査電子顕微鏡法

JIS K 8121

  塩化カリウム(試薬)

JIS K 8264

  ぎ酸(試薬)

JIS R 3503

  化学分析用ガラス器具

JIS R 3702

  顕微鏡用カバーガラス

JIS R 3703

  顕微鏡用スライドガラス


2

A 1481-2

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用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。

3.1 

アスベスト 

岩石を形成する鉱物のうち,蛇紋石の群に属する繊維状のけい酸塩鉱物(クリソタイル)及び角せん(閃)

石の群に属する繊維状のけい酸塩鉱物(アモサイト,クロシドライト,トレモライト,アクチノライト及

びアンソフィライト)

。石綿ともいう。

3.2 

バーミキュライト 

うんも(雲母)様の形態を示す膨潤性の粘土鉱物。構造層間に水和したマグネシウム層をもつが,一般

にその構造層間にカリウムを比較的多くもつハイドロバイオタイトを含むことが多く,それらの鉱産物も

バーミキュライトと総称される。ひる石ともいう。

3.3 

繊維状粒子 

アスペクト比(長さ/幅)3 以上の粒子。

3.4 

試料 

建材製品中から採取したもの。

3.5 

一次分析試料 

試料を粉砕又は加熱処理し,一定条件下のふるいを通過したもの。

3.6 

二次分析試料 

一次分析試料をぎ酸処理し,作製したもの。

3.7 

浸液 

顕微鏡の定性分析方法に使用する試料を浸す液。

3.8 

無じん水 

精製水又は蒸留水を,孔径 0.45 μm のメンブランフィルタでろ過した水。

3.9 

標準試料 

バーミキュライトを原料とした吹付け材分析に用いるものであって,純粋バーミキュライトに 0.5 %の

トレモライト及び純粋バーミキュライトに 0.8 %のクリソタイルを含有させたもの。

定性分析方法及び原理 

4.1 

定性分析方法の概要 

建材製品中のアスベスト含有の有無は,X 線回折による定性分析方法及び顕微鏡による定性分析方法に

よって判定する。吹付けバーミキュライトのアスベストの有無は,標準試料及び当該試料の回折強度を比

較して判定する。アスベスト含有の有無を判定するための測定方法の概要は,次のとおりである(

図 


3

A 1481-2

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照)

a)

製造工場で製造された建材,建築物などに施工された建材又は輸入された建材から,分析可能な適切

な量の試料を採取する。

b)

建材のマトリックスによって粉砕又は加熱処理した後に,分析試料を作製する。

c)

一次分析試料にアスベストが認められるかを,位相差・分散顕微鏡使用の分散染色法による定性分析

によって,二次分析試料にアスベストが認められるかを X 線回折分析方法による定性分析によって,

それぞれ確認する。ただし,一次分析試料が吹付け材であって,X 線回折分析によってバーミキュラ

イトが認められた場合は,吹付けバーミキュライトの定性分析方法によってアスベスト含有の有無を

分析する[

図 1 b)参照]。

4.2 

定性分析方法の原理 

定性分析方法の原理は,次による。

a)

定性分析における X 線回折分析方法は,アスベストに X 線を照射したとき,アスベストの種類に応じ

て特有の回折角度が生じるので,これによって,試料中のアスベストの有無を識別する。

b)

定性分析に使用する位相差・分散顕微鏡の分散染色法は,試料の形状及び試料の屈折率による色の変

化でアスベストの有無を識別する。


4

A 1481-2

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a)

  建材製品中のアスベスト含有の有無の定性分析方法及び判定方法のフロー 

図 1−定性分析方法及び判定方法の概要 

アスベスト含有の有無の判定方法

(箇条 10 参照)

アスベスト含有

アスベスト含有なし

箇条 10 a)及び b)

場合

箇条 10 d)の場合

箇条 10 c)の場合,一次分析試料による位

相差・分散顕微鏡による定性分析方法(箇

条 8)によって再分析を行う。

試料の採取

(試料形状:吹付け材,成形板,プラスチック材など)

(箇条 参照)

試料の移送及び保管

5.2 参照)

一次分析試料の作製方法

(箇条 参照)

二次分析試料による 線回折分析方法 
による定性分析方法

(箇条 参照)

一次分析試料による位相差・分散顕微鏡 
による定性分析方法

(箇条 参照)

吹付けバーミキュライト[図 1 b) 参照]

(箇条 参照)


5

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b)

  吹付けバーミキュライトの定性分析方法及び判定方法のフロー 

図 1−定性分析方法及び判定方法の概要(続き) 

試料の採取 

5.1 

試料の採取方法 

試料は,製造工場で製造された建材,建築物などに施工された建材又は輸入された建材から,次の事項

に注意して採取する。また,試料採取時に採取者がアスベスト粉じん(以下,粉じんという。

)を吸い込ま

ないよう適切な措置をとらなければならない。

a)

現場から採取する場合は,現状を乱さないように,かつ,粉じんの飛散に留意する。試料の採取は,

鋭利なカッターなどを用いて行う。

b)

製造又は輸入された建材から採取する場合は,ロットを代表する試料を採取する。

c)

試料の大きさは,測定対象の建材を代表できる十分な大きさとする。吹付け材,保温材のような軟ら

かい材料の場合は,1 か所 10 cm

3

程度で,3 か所から別々に試料を採取し,それぞれの試料を密封し

た容器に入れ,更に,三つの試料を一まとめにして密封容器に入れて当該箇所の試料とする。また,

板状で比較的硬い材料の場合は,1 か所 100 cm

2

程度で,3 か所から別々に試料を採取し,それぞれの

試料を密封した容器に入れ,更に,三つの試料を一まとめにして密封容器に入れて当該箇所の試料と

する。

d)

測定対象の建材製品は,建設時期によって,アスベスト含有とアスベスト非含有とが混在することが

ある。また,改修工事によって,一部アスベスト非含有製品への転換などがあるため,設計図書など

の記録を参考に試料採取位置を決める。

e)

アスベスト含有量が少なく,

ばらつきが大きい吹付け材などの試料は,

表層部分だけから採取せずに,

下地に接するまで貫通して採取する。また,長年高温下で使用され続けた断熱材などもアスベストが

一部変質しているおそれがあるので,吹付け材などと同様に下地部分に接するまで貫通して採取する。

箇条 の結果

吹付けバーミキュライト

塩化カリウム処理(9.1  参照)

標準試料(3.9)及び塩化カリウム処

理(9.1)後の回折ピーク面積の算出

アスベスト含有なし

回折ピークあり

回折ピークなし

回折ピーク

アスベスト含有

上回る場合

下回る場合

アスベストの有無の分析(図 2

クリソタイル,トレモライト/アクチノライト


6

A 1481-2

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f)

つなぎ(繋)目などの接着又は補修のために使用される不定形の建材製品などには,アスベストを使

用している場合があるため,つなぎ(繋)目などを目安にし,当該箇所だけから試料を採取する。

5.2 

試料の移送及び保管 

採取した試料を採取場所から分析場所まで移送する場合,試料の移送及び保管は,粉じんの飛散に留意

して密封した容器に入れて行う。

5.3 

試料の採取記録 

採取した試料は,識別のために,必要な項目を記録する。

なお,識別のために必要な項目は,次による。

a)

建材名

b)

建物,配管設備,機器などの名称及び用途

c)

施工年及び建築物への施工などを採用した日(建材以外もあり)

d)

建物などの採取部位及び場所

e)

試料の概要(形状又は材質:板,吹付け,プラスチックなど。試料の大きさ:おおよその試料量)

,採

取方法及び採取日

f)

採取者の氏名

一次分析試料の作製方法 

6.1 

無機成分試料の一次分析試料作製方法 

無機成分試料の一次分析試料作製方法は,次による。

a)

一まとめにして密封容器に入っている試料を取り出し,3 か所から採取した無機成分試料のそれぞれ

の試料から必要量を等量ずつとり,同一の粉砕器に入れる。粉砕する試料及び粉砕器は,次による。

1)

採取した試料で硬い試料の場合は,カッターナイフ,ボードサンダーノズルなどで,側面を削った

ものを粉砕器に入れる。

2)

粉砕器には,乳鉢(磁性乳鉢,めのう乳鉢,アルミナ乳鉢など)

,ウイレー粉砕器,超遠心カッター,

振動ミル,ボールミルなど,適切なものを選択又は組み合わせて使用する。

b)

アスベストによる汚染がないように,ドラフトチャンバーなどを使用して,粉じんの飛散に留意しな

がら粉砕する。

c)

粉砕した試料を,目開き 425∼500 μm のふるいを通してふるい分けし,全ての試料がふるい下になる

まで,

粉砕及びふるい分けの操作を繰り返して行う。

ふるい分けした試料の全てを一次分析試料とし,

そこから X 線回折分析用として 3 試料,位相差・分散顕微鏡分析用の試料として 1 試料分取する。

なお,粉砕の程度及び粉砕時間は,アスベストの繊維形態に影響を与えるので,過剰粉砕にならな

いように,粉砕時間を短くし,ふるい分け回数を多くして,粉砕及びふるい分けの操作を繰り返して

行う。

6.2 

有機成分試料の一次分析試料作製方法 

有機成分試料の一次分析試料作製方法は,次による。

a)

一まとめにして密封容器に入っている試料を取り出し,3 か所から採取した有機成分を多く含んだ試

料のそれぞれの試料から必要量を等量ずつとり,同一の磁性るつぼに入れ,るつぼの全質量 m

a

を量る。

この場合,使用するるつぼの質量 m

c

を事前に量っておく。

b)

試料の入ったるつぼを 450±10  ℃に設定した電気炉に入れ,1 時間以上加熱する。

注記  クロシドライトを 450  ℃で加熱したとき,X 線回折のピークが高角度側にずれる,屈折率が


7

A 1481-2

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変化する,などが起こる可能性があるので,注意する必要がある。

c)

加熱後の試料を清浄な状態で,分析室の室温と同等程度となるまで放冷し,るつぼの全質量 m

b

を量る。

その後,6.1 の規定によって,分析試料を作製する。この場合,式(1)によって減量率 を算出し,四

捨五入によって小数点以下 1 桁の値に丸める。この減量率は,JIS A 1481-3 においてアスベスト含有

率を算出するために使用する。

0

c

a

c

b

m

m

m

m

m

m

r

=

=

  (1)

ここに,

r

減量率

m

a

加熱前の試料及びるつぼの質量(g)

m

b

加熱後の試料及びるつぼの質量(g)

m

c

るつぼの質量(g)

m

0

加熱前の一次分析試料の質量(g)

m

加熱後の一次分析試料の質量(g)

二次分析試料による 線回折分析方法による定性分析方法 

X 線回折分析方法による定性分析方法は,次による。

注記 1  建材製品に関する情報等既知のデータから,採取した試料中のアスベスト含有率が明らかに

高いと判断した場合は,二次分析試料ではなく,一次分析試料を直接用いて X 線回折方法に

よる定性分析を行ってもよい。

a)

一次分析試料を,X 線回折分析装置の試料ホルダに充塡するための必要量をひょう量して,コニカル

ビーカーに入れ,100 mg に対して JIS K 8264 に規定するぎ酸の 20 %溶液を 20 mL,無じん水を 40 mL

の割合で加えて,超音波洗浄器を用いて 1 分間分散する。

b) 30

±1  ℃に設定した恒温槽内に入れ,12 分間連続して振とう後,ポアサイズ 0.8  μm の白色メンブラ

ンフィルタを装着した直径 25 mm のガラスフィルタベースの吸引ろ過装置で吸引ろ過し,乾燥後,X

線回折分析の二次分析試料とする。

c)

二次分析試料を,金属板又はガラス板に,穴又はくぼみがある試料ホルダに,均一かつ試料ホルダ面

と一致するように充塡する。

d)

充塡した試料ホルダを,

附属書 の X 線回折装置の定性分析条件で測定し,得られた二次分析試料の

X 線回折パターンに,図 に示す分析対象アスベスト又は図 に示すバーミキュライトの回折ピーク

が認められるか否かを確認する定性分析を行う。

なお,トレモライト及びアクチノライトは化学組成が連続的に変化する固溶体であるため,X 線回

折パターンによる判別は難しいことが多いので,分析結果はトレモライト/アクチノライトのように

表示して同一の種類として扱う。

e)

この定性分析において,アスベストの種類及びアスベストに類似した回折角度を示す他の結晶質物質

が認められた場合は,その結果を箇条 に規定する分析に活用する。

f)

回折ピークの確認は,試料と同一条件で石綿標準試料の X 線回折パターンを比較するか,又は ICDD

(International Centre for Diffraction Data)のデータファイルを使用し,回折ピークの全てについて確認

する。

注記 2  アスベストの X 線回折ピークの特徴として,10∼12°付近のピーク又は 24∼30°付近の第

1 若しくは第 2 回折ピークの存在が認められる。

g)  d)

において,バーミキュライトの回折ピークが認められた場合は,箇条 の規定によって分析を行う。


8

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 Chry:クリソタイル

 Bru:ブルーサイト

5

10

15

20

25

30

35

40

45

50

55

60

65

70

回折角(2θ°,Cu Kα)

回折強度(cp

s)

Chry

Chry

Chry

Chry

Chry

Bru

Bru

0

500

1000

1500

2000

2500

3000

3500

4000

a)

  クリソタイル 

5

10

15

20

25

30

35

40

45

50

55

60

65

70

回折角(2θ°,Cu Kα)

折強度

(cps)

0

500

1000

1500

2000

2500

b)

  アモサイト 

5

10

15

20

25

30

35

40

45

50

55

60

65

70

回折角(2θ°,Cu Kα)

回折強度

(cp

s)

0

500

1000

1500

2000

2500

c)

  クロシドライト 

図 2−分析対象アスベストの 線回折パターン 


9

A 1481-2

:2016

0

2000

4000

6000

8000

10000

12000

5

10

15

20

25

30

35

40

45

50

55

60

65

70

回折角(2θ°,Cu Kα)

回折

強度

(cps)

d)

  トレモライト/アクチノライト 

5

10

15

20

25

30

35

40

45

50

55

60

65

70

回折角(2θ°,Cu Kα)

回折強度(

c

ps)

0

2000

4000

6000

8000

10000

e)

  アンソフィライト 

図 2−分析対象アスベストの 線回折パターン(続き) 


10

A 1481-2

:2016

3000

2500

2000

1500

1000

500

回折強度

(c

ps)

アパタイト

オージャイト

フロゴバイト

バーミキュライト

0

20

40

60

80

回折角(2θ°,Cu Kα)

0

a)

  ハイドロバイオタイト 

20

40

60

80

回折角(2θ°,Cu Kα)

50000

40000

30000

20000

10000

0

回折

強度

(c

ps

0

b)

  バーミキュライト 

図 3−バーミキュライトの 線回折パターン 

一次分析試料による位相差・分散顕微鏡による定性分析方法 

8.1 

標本の作製 

8.1.1 

建材試料の 線回折パターンにアスベスト類のピークが認められた場合 

箇条 7 d)  によってアスベストの X 線回折ピークが認められた場合の標本の作製は,次による。

注記  X 線回折パターンにアスベスト類のピークが認められたもの以外のアスベストを確認するため

には,

表 の鋭敏色を示す全てのアスベストの屈折率を選び,標本を作製するとよい。

a)

容量 50 mL の共栓試験管に一次分析試料 10∼20 mg と無じん水 20∼40 mL とを入れ,激しく振とうし

た後,容量 50 mL の JIS R 3503 に規定するコニカルビーカーに移す。

b)

コニカルビーカーに回転子を入れた後,マグネチックスターラーでかくはんしながら,マイクロピペ

ッターを用いて,10∼20 μL 採取する。

c)

清しき(拭)した JIS R 3703 に規定するスライドガラス(標準形)上に載せた円形のガイド内に滴下


11

A 1481-2

:2016

した後,スライドガラスをホットプレート上で乾燥させる。乾燥後,円形のガイドを外す。

d)

箇条 7 d)  によって X 線回折ピークが認められたアスベストに該当する屈折率(

25

D

n

)のうち,

表 1

の鋭敏色を示す屈折率の浸液を選ぶ。

e)

それぞれのスライドガラスに浸液を 3∼4 滴滴下し,その上に清しき(拭)した JIS R 3702 に規定す

るカバーガラスをかぶせて標本とする。

f)

e) 

の標本を 3 標本作製し,それぞれのスライドガラスに分析試料番号を記入する。

8.1.2 

建材試料の 線回折パターンにアスベスト類のピークが認められない場合 

箇条 7 d)  によってアスベストの X 線回折ピークが認められない場合の標本の作製は,次による。

a)  8.1.1 a)

c)  によって標本用のスライドガラスを準備する。

b)  5.3

及び箇条 から得られたデータに基づき,使用された可能性があるアスベストに相当する浸液を,

それぞれ

表 の鋭敏色を示す屈折率[

25

D

n

=1.550,1.618,1.620,1.626(又は 1.628)

,1.680 及び 1.690

の 6 種類]から選ぶ。また,5.3 及び箇条 からデータが得られなかった場合は,

表 の鋭敏色を示す

全てのアスベストの屈折率を選ぶ。

なお,鋭敏色を示す屈折率の浸液によってアスベストが検出されない場合の再確認においては,

b)

  に示す鋭敏色以外の屈折率の浸液から選ぶ[8.2 e)  参照]。

c)

スライドガラスに浸液を 3∼4 滴滴下し,その上に清しき(拭)した JIS R 3702 に規定するカバーガ

ラスをかぶせて標本とする。

d)  c) 

の標本を,b)  で選んだ浸液に対してそれぞれ 3 標本ずつ作製するとともに,スライドガラスに分

析試料番号をそれぞれ記入する。

8.2 

位相差・分散顕微鏡による分散染色法 

位相差・分散顕微鏡による分散染色法は,次による。

注記 1  位相差・分散顕微鏡以外でアスベスト定性分析を行う方法として,偏光顕微鏡,走査電子顕

微鏡又は透過電子顕微鏡による場合がある。偏光顕微鏡は,JIS A 1481-1 の方法を,走査電

子顕微鏡は JIS K 3850-1 の方法を,透過電子顕微鏡は JIS K 3850-2 又は JIS K 3850-3 の方法

を用いるとよい。

注記 2  アスベストのうち,クリソタイルは産地によって繊維長が異なり,特にコアリンガ産のクリ

ソタイルは繊維長が 5 μm 未満の短繊維であるが,X 線回折分析方法による定性分析方法によ

ってクリソタイルの回折ピークが認められる。このような試料を位相差・分散顕微鏡又は偏

光顕微鏡で観察する際は,繊維長による判断はせずに,粒子のアスペクト比が 3 以上か否か

を確認するとよい。アスペクト比の確認が困難な場合は,走査電子顕微鏡又は透過電子顕微

鏡でクリソタイルか否かを確認するとよい。

a)  8.1.1

又は 8.1.2 で作製した標本を,位相差・分散顕微鏡のステージに載せる。

b)

分散対物レンズ 10 倍で粒子が均一に分散しているかを確認する。

c)

b)

で均一性が確認された標本について,分散対物レンズを 40 倍に切り替え,

表 の分散色を示す繊

維があるかを確認する。

注記 3  分散色の同定には,顕微鏡に附属のアナライザを使用し,繊維の伸長方向と平行及びそれ

と直交する偏光振動方向の分散色を確認するとよい。

d)

位相差・分散顕微鏡の接眼レンズ 10 倍内に描かれた,アイピースグレーティクルの直径 100 μm の円

内に存在する全ての繊維状粒子を含んだ粒子を,その合計粒子数が 1 000 粒子になるまで視野を動か

して計数し,

表 の分散色を示すアスベストの種類及び粒子の数を記録する。


12

A 1481-2

:2016

なお,位相差・分散顕微鏡の仕様は,

附属書 による。アイピースグレーティクル及びアイピース

グレーティクルの境界の取扱いについては,JIS K 3850-1 による。

注記 4  1 標本で 1 000 粒子を計測するための標本は,1 視野当たり 10 粒子程度を目安とし,100

視野前後の計数となるように調整する。

e)

箇条 7 d)  によってアスベストの X 線回折ピークが認められた場合は,そのアスベストの種類ごとに

a)

d)  の操作をそれぞれ 3 標本について行う。また,箇条 7 d)  によってアスベストの X 線回折ピー

クが認められない場合は,使用された可能性があるアスベストの種類ごとに a)d)  の操作をそれぞれ

3 標本について行う。

なお,アスベスト繊維は天然鉱物であり,産地によって屈折率が多少異なるため,8.1.2 の鋭敏色を

示す屈折率の浸液によってアスベストが検出されない場合には,

表 に示す鋭敏色の前後の屈折率の

浸液による確認を行うと共に,鋭敏色以外の残りの屈折率の浸液についてそれぞれ 3 標本を作製し,

a)

d)  の操作を同様に行い,色の変化を確認する。

表 1−アスベストの分散色 

アスベストの種類

屈折率

25

D

n

a)

分散色

偏光振動方向

  (参考)

c)

偏光振動方向

⊥(参考)

c)

クリソタイル 1.550

b)

赤紫∼青

だいだい(橙)色

アモサイト 1.680

b)

桃色

だいだい(橙)色

1.700

こい青紫∼紫

うすい青

クロシドライト 1.680

だいだい(橙)色

∼赤褐

こいだいだい

(橙)色

淡だいだい(橙)

1.690

b)

桃色

桃色

桃色

1.700

うすい青

濃青

トレモライト 1.605

ゴールデン

イエロー

ゴールデン

イエロー

1.620

b)

赤紫

だいだい(橙)色

1.640

うすい青

アクチノライト 1.626 又は 1.628

b)

赤紫∼桃色

だいだい(橙)色

∼赤紫

1.630

桃色∼うすい青

だいだい(橙)色

∼赤紫

アンソフィライト 1.605  ゴールデン

イエロー

うすいゴールデ

ンイエロー

だいだい(橙)

1.618

b)

だいだい(橙)色

∼赤紫

だいだい(橙)色

赤紫∼青

1.640

うすい青

うすい青

a)

  色補正フィルタを使用しない場合の 25  ℃における屈折率を示す。

b)

  それぞれのアスベストの鋭敏色を示す屈折率である。

c)

  顕微鏡に附属のアナライザを使用する場合の偏光振動方向を参考として次に示す。

・  方向は,アスベスト繊維の伸長方向と偏光板の振動方向とが平行になった場合を示す。

・⊥方向は,アスベスト繊維の伸長方向と偏光板の振動方向とが直交になった場合を示す。

吹付けバーミキュライトを対象とした定性分析方法 

9.1 

塩化カリウム処理 

一次分析試料の処理方法は,次による。


13

A 1481-2

:2016

a)  JIS K 8121

に規定する塩化カリウムにて,1 mol/L の塩化カリウム水溶液を調製する。一次分析試料

1.0 g をビーカーに入れ,1 mol/L の塩化カリウム水溶液 100 mL 中によく分散させる。

b)

次いで,70∼80  ℃に設定した恒温槽の中に入れ,1 時間以上放置する。

c)

放置後,遠心分離機で遠沈させ,無じん水で十分洗浄して沈殿物を採取する。

d)

この沈殿物を乾燥機内又はシリカゲルデシケータで十分乾燥する。

9.2 

吹付けバーミキュライト中のアスベスト含有の有無の分析方法 

吹付けバーミキュライト中のアスベスト含有の有無の分析方法は,次による。

a) 9.1

で得られた塩化カリウム処理試料を X 線回折試料ホルダに均一,かつ,試料ホルダ面と一致する

ように充塡する。

b)

充塡した X 線回折試料ホルダを,

表 A.2 に規定する X 線回折分析条件で測定し,得られた X 線回折

パターンに

図 に示すクリソタイル及びトレモライト/アクチノライトの回折ピークが認められるか

否かを確認する定性分析を行う。

c)

クリソタイル及びトレモライト/アクチノライトと考えられる回折ピークが認められた場合は,9.1

に規定する処理を行った標準試料と塩化カリウム処理試料とにおけるクリソタイル及びトレモライト

/アクチノライトの回折ピーク面積を求めて,クリソタイル及びトレモライト/アクチノライトの有

無の判定を行う。

注記 1  この方法は,標準試料と被検試料とのピーク高さによって,アスベストの有無を判定してい

るが,塩化カリウム処理が十分に行われていない場合,X 線回折ピーク面積の処理方法に問

題がある場合などによって,過剰にアスベストありと判定するおそれがあるので,a)c)  の

処理方法などに問題がないかを,再度見直しを行った上で,再判定を行う。

注記 2  “トレモライト/アクチノライトと考えられる回折ピーク”の特徴として,10.4°付近のピ

ークの存在が認められる。

注記 3  蛇紋石(アンチゴライト,リザルダイト),緑泥石(クロライト)及びカオリン鉱物(カオリ

ナイト,ハロサイト)といったクリソタイルと同様な X 線回折ピークが認められる鉱物が共

生又は混合されている可能性がある場合には注意が必要であり,偏光顕微鏡又は位相差・分

散顕微鏡による分散染色法で確認することが望ましい。

10 

アスベスト含有の有無の判定方法 

アスベスト含有の有無の判定方法は,次による(

図 参照)。

a)  X

線回折による定性分析の結果,

図 に示すアスベストの回折ピークが強弱にかかわらず一つでも認

められ,かつ,顕微鏡による定性分析の結果,三つの標本で計数した合計 3 000 粒子中,アスベスト

が 4 繊維状粒子以上の場合は,

“アスベスト含有”の試料と判定する。

b)  X

線回折による定性分析の結果,

図 に示すアスベストの回折ピークは認められないが,顕微鏡によ

る定性分析の結果,三つの標本で計数した合計 3 000 粒子中,アスベストが 4 繊維状粒子以上の場合

は,

“アスベスト含有”の試料と判定する。

c)

X 線回折による定性分析の結果,図 に示すアスベストの回折ピークが一つでも認められるが,顕微

鏡による定性分析の結果,三つの標本で計数した合計 3 000 粒子中,アスベストが 4 繊維状粒子未満

の場合は,8.2 の位相差・分散顕微鏡による定性分析方法によって再度分析を行う。

なお,8.2 の位相差・分散顕微鏡による分散染色法で再分析する場合は,箇条 7 a)  及び b)  による二

次分析試料を用いて,8.2 の方法にてアスベストの種類を特定するか,又は回折ピークが認められたア


14

A 1481-2

:2016

スベスト及びその他使用された可能性があるアスベストを対象とし,一次分析試料を用いて,8.1.2 

よって新たに標本を作製して分析を行う。

再分析の結果,アスベストが 4 繊維状粒子未満の場合は,

“アスベスト含有なし”の試料と判定し,

アスベストが 4 繊維状粒子以上認められた場合は,

“アスベスト含有”の試料と判定する。

注記 1  アスベストの種類を特定する方法として,走査電子顕微鏡又は透過電子顕微鏡による場合

がある。

d)  X

線回折による定性分析の結果,

図 に示すアスベストの回折ピークが認められず,かつ,顕微鏡に

よる定性分析の結果,三つの標本で計数した合計 3 000 粒子中,アスベストが 4 繊維状粒子未満の場

合は,

“アスベスト含有なし”の試料と判定する。

注記 2  クリソタイルと同様な X 線回折ピークが認められる鉱物には,蛇紋石(アンチゴライト,

リザルダイト)

,緑泥石(クロライト)

,カオリン鉱物(カオリナイト,ハロイサイト)及

びブラウンミレライトがある。また,アモサイト,クロシドライト及びアンソフィライト

と同様な X 線回折角度(9∼10°)に,タルクがある。

e)

吹付けバーミキュライト中のアスベスト含有の有無の判定は,塩化カリウム処理した一次分析試料に

アスベストと考えられる回折ピーク(

図 参照)が認められないか,又はその積分強度が標準試料の

同ピークの積分強度以下である場合は,

“アスベスト含有なし”の試料と判定する。これら以外の場合

は“アスベスト含有”の試料と判定する。

11 

判定結果の報告 

次の項目について報告する。

a)

分析機関

b)

分析実施日

c)

試料採取履歴(5.3 による。

d)

試料粉砕方法(粉砕機器,ふるいの目開き)

e)

使用した測定機器

1)  X

線回折装置製造業者名及び形式

2)

位相差・分散顕微鏡の製造業者名及び形式(照明系,コンデンサ及び対物レンズの形式も含む。

f)

判定結果

1)  X

線回折装置の定性条件(

附属書 及び附属書 に関わる項目)及び X 線回折分析による定性分

析結果

2)

位相差・分散顕微鏡の定性分析結果(分析室の温度及び浸液の屈折率も含む。

3)  X

線回折分析方法及び位相差・分散顕微鏡の定性分析結果に基づく判定結果

注記  判定結果の報告に係る様式例を,附属書 に示す。

なお,

附属書 は,判定結果を報告する上で必要最低限の項目を示したものである。


15

A 1481-2

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附属書 A

(規定)

アスベスト定性に用いる X 線回折装置の条件

A.1 

定性に用いる 線回折装置の条件 

アスベストの定性に用いる X 線回折装置は,

表 A.1 によるか,又はこれと同等以上の検出精度を確保で

きる装置などによってもよい。

表 A.1線回折装置の定性分析における測定条件 

設定項目

測定条件

X 線対陰極

銅(Cu)

管電圧(kV) 40

管電流(mA) 30∼40

単色化(K

β

線の除去) Ni フィルタ又はグラファイトモノクロメータ

フルスケール(cps) 1

000∼2 000

時定数(s) 1

走査速度(°/min)

1∼2

発散スリット(°) 1

散乱スリット(°) 1

受光スリット(mm) 0.3

走査範囲(2θ

(°)

5∼70

A.2 

吹付けバーミキュライトの定性に用いる 線回折装置の条件 

吹付けバーミキュライトの定性に用いる X 線回折装置は,

表 A.2 によるか,又はこれと同等以上の検出

精度を確保できる装置などによってもよい。

表 A.2−吹付けバーミキュライトの 線回折装置の定性分析における測定条件 

設定項目

測定条件

X 線対陰極

銅(Cu)

管電圧(kV) 40

管電流(mA) 30∼40

単色化(K

β

線の除去) Ni フィルタ又はグラファイトモノクロメータ

フルスケール(cps) 1

000∼2 000

時定数(s) 1

走査速度(°/min)

1∼2

発散スリット(°) 1

散乱スリット(°) 1

受光スリット(mm) 0.3

走査範囲(2θ

(°)

2∼70

A.3 

吹付けバーミキュライト中のアスベスト有無の判定のための 線回折装置の分析条件 

吹付けバーミキュライト中のアスベスト有無の判定のための X 線回折装置は,

表 A.3 によるか,又はこ

れと同等以上の検出精度を確保できる装置などによってもよい。


16

A 1481-2

:2016

表 A.3−吹付けバーミキュライト中のアスベスト有無の判定のための 

X

線回折装置の分析における測定条件 

設定項目

測定条件

X 線対陰極

銅(Cu)

管電圧(kV) 40

管電流(mA) 30∼40

単色化(K

β

線の除去) Ni フィルタ又は

グラファイトモノクロメータ

時定数(s) 1

走査速度

(°/min)

連続スキャニング(°/min) 1/8∼1/16

ステップスキャニング 0.02°×10 秒∼0.02°×20 秒

発散スリット(°) 1

散乱スリット(°) 1

受光スリット(mm) 0.3

走査範囲(2θ

(°)

クリソタイル 11.0∼13.0

(回折ピーク位置 12.1 付近)

トレモライト 10.0∼11.0

(回折ピーク位置 10.4 付近)


17

A 1481-2

:2016

附属書 B

(規定)

位相差・分散顕微鏡の仕様

B.1 

位相差・分散顕微鏡の仕様 

位相差・分散顕微鏡の仕様は,次による。

a)

透過照明光源(ハロゲン電球 100 W 以上)を備え,コンデンサには,位相差及び分散の対物レンズに

対応するリング絞りが組み込まれているもの。

b)

ステージ(載物台)は,JIS R 3703 に規定するスライドガラス(標準形)が 1 枚以上装着でき,その

全面を移動観察できるもの。

c)

対物レンズは,分散染色観察用分散対物レンズで 10 倍(開口数 0.25)及び 40 倍(開口数 0.75)を備

えているもの。

d)

レボルバは,c)  の対物レンズが同時に装着できるもの。

e)

接眼レンズは,10 倍又は 15 倍を備え,いずれも計数用のアイピースグレーティクルを備えているも

の(双眼顕微鏡の場合は,いずれか片方)

注記  対物レンズと接眼レンズとの間に 180°回転できる,振動方向の表示されたアナライザ(偏

光板)を組み込んだ装置を備えているものが望ましい。


18

A 1481-2

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附属書 C 
(参考)

判定結果の報告書の様式例

C.1 

判定結果の報告書の様式例 

判定結果の報告書の様式例を,

表 C.1 に示す。

表 C.1−判定結果の報告書の様式例 

a) 

分析機関 

名  称

代表者氏名

所在地

 
TEL:                            FAX:

登録番号 
(作業環境測定機関)

連絡担当者

項  目

氏  名

項  目

氏  名

一次分析試料の作成

X 線回折分析
法 に よ る 定

性分析

項  目

氏  名 HSE/NPL 検

出 限 界 試 験

用 ス ラ イ ド

グ ル ー プ 番

氏  名

グループ番号

位相差・分散顕微鏡に

よる定性分析

b) 

分析実施日 

分析実施日

平成    年    月    日    ∼  平成    年    月    日

c) 

試料採取履歴 

採取日

          年          月          日

試料 NO.

建材名称

建物,配管設備,機器等の名称

及び用途

名  称

用  途

施工年及び建築物への施工など

を採用した日

          年          月          日

建物などの採取部位及び場所

採取部位

場  所

試料の概要 
(形状又は材質,試料の大きさ,

採取方法)

形状又は材質

試料の大きさ

採取方法

採取者氏名


19

A 1481-2

:2016

表 C.1−判定結果の報告書の様式例(続き) 

d) 

一次分析試料の作製方法(試料粉砕方法) 

粉砕に使用した粉砕器の名称

及び形式

粉砕器の名称

粉砕器の

製造業者・形式

標準ふるいの目開き

μm

e) 

使用した測定機器 

1) X

線回折装置製造業者,形式 

X 線回折装置の製造業者名及び形

製造業者

形式

2) 

位相差・分散顕微鏡の形式 

顕微鏡の製造業者名及び形式

製造業者

形式

照明系

形式

コンデンサ

形式

対物レンズ

形式

f) 

判定結果 

1) X

線回折装置の定性条件 

設定項目

測定条件

X 線対陰極

管電圧(kV)

管電流(mA)

単色化(K

β

線の除去)

フルスケール(cps)

時定数(s)

走査速度(°/min)

発散スリット(°)

散乱スリット(°)

受光スリット(mm)

走査範囲(2θ

(°)


20

A 1481-2

:2016

表 C.1−判定結果の報告書の様式例(続き) 

1.1) X

線回折分析による定性分析  回折線プロファイル 

 
 
 
 
 
 
 
 

“ピークの記号”

  Chr:クリソタイル    Amo:アモサイト    Cro:クロシドライト    Tre/Act:トレモライト/アクチノライト
  Ant:アンソフィライト    Ca:カルサイト    Q:石英    Tr:トリジマイト    Cr:クリストバライト

  Vc:バーミキュライト    Hb:ハイドロバイオタイト    Br:ブルーサイト    Se:セピオライト

  Cl:クロライト    Mc:マイカ(イライト)  Fl:長石  Un:未同定ピーク 
“注意事項”

(2θ)    5∼70  °の X 線回折プロファイルを添付。

1.2) X

線回折分析による定性分析結果 

アスベストの種類

定性分析結果

クリソタイル

有          無

アモサイト

有          無

クロシドライト

有          無

トレモライト/アクチノライト

有          無

アンソフィライト

有          無

2) 

位相差・分散顕微鏡による定性分析 

2.1) 

分析室の温度 

分析室の温度(℃)

2.2) 

分析結果記入欄 

・  アスベストの種類(                            )    屈折率

25

D

n

試料

No.

n

計数視野数

計数粒子数

(個数)

分散色を呈した粒子数(個数)

アスペクト比 3 以上の繊維状粒子数

粒子数

1   1

000

2   1

000

3   1

000

合計

3

000


21

A 1481-2

:2016

表 C.1−判定結果の報告書の様式例(続き) 

2.3) 

位相差・分散顕微鏡による定性分析結果 

アスベストの種類

定性分析結果

クリソタイル

有          無

アモサイト

有          無

クロシドライト

有          無

トレモライト

有          無

アクチノライト

有          無

アンソフィライト

有          無

3) X

線回折分析方法及び位相差・分散顕微鏡の定性分析結果に基づく最終判定結果 

アスベストの種類

定性分析結果

アスベスト

含有最終判定結果

X 線回折分析法

分散染色法

アスベスト

含有の有無

回折線ピーク

の有無

3 000 粒子中の

アスペクト比 3 以上

の繊維状粒子数

アスベストの有無

クリソタイル

有  ・  無

有  ・  無

有  ・  無

アモサイト

有  ・  無

有  ・  無

有  ・  無

クロシドライト

有  ・  無

有  ・  無

有  ・  無

トレモライト

/アクチノライト

有  ・  無

有  ・  無

トレモライト

有  ・  無

有  ・  無

アクチノライト

有  ・  無

有  ・  無

アンソフィライト

有  ・  無

有  ・  無

有  ・  無


22

A 1481-2

:2016

また,吹付けバーミキュライトの定性分析に係る判定結果の報告書の様式例を,

表 C.2 に示す。

表 C.2−吹付けバーミキュライトの定性分析に係る判定結果の報告書の様式例 

a) 

分析機関 

名    称

代表者氏名

所  在  地

 
TEL:                            FAX:

登録番号

(作業環境測定機関)

連絡担当者

項  目

氏  名

項  目

氏  名

一次分析試料の作成

X 線回折分析法
による定性分析

b) 

分析実施日 

分析実施日

平成    年    月    日    ∼  平成    年    月    日

c) 

試料採取履歴 

物件名称

採取年月日

年          月          日

施工年及び建築物へ

の施工などを採用し
た年

年          月          日

採取者氏名

d) 

一次分析試料の作製方法(試料粉砕方法) 

粉砕に使用した粉砕

器の名称及び形式

粉砕器の名称

粉砕器の製造業者・形式

標準ふるいの目開き

μm


23

A 1481-2

:2016

表 C.2−吹付けバーミキュライトの定性分析に係る判定結果の報告書の様式例(続き) 

e) 

使用した測定機器 

1) 

定性分析を実施した 線回折装置製造業者,形式 

X 線回折装置の製造業者・形式

製造業者

形  式

2) 

アスベスト有無の判定のために実施した 線回折装置製造業者及び形式 

X 線回折装置の製造業者・形式

製造業者

形  式

f) 

判定結果 

1) X

線回折装置の定性条件 

1.1) 

定性分析を実施した 線回折装置の条件 

設定項目

測定条件

X 線対陰極

管電圧(kV)

管電流(mA)

単色化(K

β

線の除去)

フルスケール(cps)

時定数(s)

走査速度(°/min)

発散スリット(°)

散乱スリット(°)

受光スリット(mm)

走査範囲(2θ

(°)


24

A 1481-2

:2016

表 C.2−吹付けバーミキュライトの定性分析に係る判定結果の報告書の様式例(続き) 

1.2) 

アスベスト有無の判定のために使用した 線回折装置の条件 

設定項目

測定条件

X 線対陰極

管電圧(kV)

管電流(mA)

単色化(K

β

線の除去)

フルスケール(cps)

時定数(s)

走査速度(°/min)

発散スリット(°)

散乱スリット(°)

受光スリット(mm)

走査範囲(2θ

(°)

1.3) X

線回折分析による定性分析結果 

アスベストの種類

定性分析結果

クリソタイル

有          無

トレモライト

/アクチノライト

有          無

1.4) X

線回折分析による定性分析  回折線プロファイル 

【定性分析結果】 
 
 
 
 
【塩化カリウム処理後の分析結果】 
 
 
 

“ピークの記号”

Chr:クリソタイル    Tre/Act:トレモライト/アクチノライト    Ca:カルサイト    Q:石英 
Vc:バーミキュライト    Hb:ハイドロバイオタイト    Mc:マイカ(イライト)    Fl:長石 
Un:未同定ピーク

“注意事項”

【定性分析結果】と【塩化カリウム処理後の分析結果】には,

(2θ)  2∼70  °の X 線回折プロファイ

ルを添付。


25

A 1481-2

:2016

表 C.2−吹付けバーミキュライトの定性分析に係る判定結果の報告書の様式例(続き) 

2) 

最終判定結果 

アスベストの種類

判  定  結  果

クリソタイル 0.1

%を超えて含有          無

トレモライト 
/アクチノライト

0.1 %を超えて含有          無

参考文献 JIS 

1481-1

  建材製品中のアスベスト含有率測定方法−第 1 部:市販バルク材からの試料採取

及び定性的判定方法

JIS A 1481-3

  建材製品中のアスベスト含有率測定方法−第 3 部:アスベスト含有率の X 線回

折定量分析方法

JIS K 3850-2

  空気中の繊維状粒子測定方法−第 2 部:直接変換−透過電子顕微鏡法

JIS K 3850-3

  空気中の繊維状粒子測定方法−第 3 部:間接変換−透過電子顕微鏡法


26

A 1481-2

:2016

附属書 D 
(参考)

技術上重要な改正に関する新旧対照表

現行規格(JIS A 1481-2:2016)

旧規格(JIS A 1481-2:2014)

改正理由

箇条番号

及び題名

内容

箇条番号

及び題名

内容

5.1

試 料 の 採

取方法

d) 

d)

測定対象の建材製品は,建設時期によっ

て,アスベスト含有とアスベスト非含有とが

混在することがある。また,改修工事によっ

て,一部アスベスト非含有製品への転換など
があるため,設計図書などの記録を参考に試

料採取位置を決める。

5.1

試料の採取

方法

c) 

注記 1  測定対象の建材製品は,建設時期に

よって,アスベスト含有とアスベス

ト非含有とが混在することがある。

また,改修工事によって,一部アス
ベスト非含有製品への転換などがあ

るため,設計図書などの記録を参考

に試料採取位置を決める。

試料採取位置について規定してい
るため,注記から本文 5.1 d)  へ移動

した。

5.1

試 料 の 採

取方法

e) 

e)

アスベスト含有量が少なく,ばらつきが

大きい吹付け材などの試料は,表層部分だけ

から採取せずに,下地に接するまで貫通して

採取する。また,長年高温下で使用され続け
た断熱材などもアスベストが一部変質して

いるおそれがあるので,吹付け材などと同様

に下地部分に接するまで貫通して採取する。

5.1

試料の採取

方法

c) 

注記 2  試料採取は表層部分だけから採取せ

ずに,下地部分まで貫通して採取す

る。また,一部の建材製品には,使

用目的によって,一部分だけにアス
ベスト含有製品を使用している場合

があるため,継目を目安にしてアス

ベスト含有部分を判断し,当該箇所
だけから試料を採取する。

試料採取位置及び方法について規
定 し て い る た め , 注 記 か ら 本 文

5.1 e) 

へ移動した。また,500  ℃以

上の熱がかかった部位からの試料
は,アスベストが変質しているおそ

れがあり,アスベストを含有してい

るにもかかわらず,“アスベストな
し”との判定もあり得る可能性があ

るため,記述の追加を行った。

5.1

試 料 の 採

取方法

f) 

f)

つなぎ(繋)目などの接着又は補修のた

めに使用される不定形の建材製品などには,
アスベストを使用している場合があるため,

つなぎ(繋)目などを目安にし,当該箇所だ

けから試料を採取する。

5.1

試料の採取

方法

c) 

注記 2  試料採取は表層部分だけから採取せ

ずに,下地部分まで貫通して採取す
る。また,一部の建材製品には,使

用目的によって,一部分だけにアス

ベスト含有製品を使用している場合
があるため,継目を目安にしてアス

ベスト含有部分を判断し,当該箇所

だけから試料を採取する。

試料採取位置及び方法について規

定 し て い る た め , 注 記 か ら 本 文

5.1 f)

へ移動した。また,保温材な

どの建材については,つなぎ(繋)

目にアスベスト含有の不定形保温
材が用いられている場合があるた

め,採取方法の記述を追加した。

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A

 1

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-2


20
16


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A 1481-2

:2016

現行規格(JIS A 1481-2:2016)

旧規格(JIS A 1481-2:2014)

改正理由

箇条番号 
及び題名

内容

箇条番号 
及び題名

内容

8.1.1

建材試料

の X 線回折パ

タ ー ン に ア ス
ベ ス ト 類 の ピ

ー ク が 認 め ら

れた場合

注記  X 線回折パターンにアスベスト類の

ピークが認められたもの以外のアス

ベストを確認するためには,

表 の鋭

敏色を示す全てのアスベストの屈折

率を選び,標本を作製するとよい。

8.1.1

ア ス ベ ス

トの X 線回折ピ

ークが認められ
た場合

X 線回折パターンにアスベスト類
のピークが認められたもの以外の

アスベストを確認する場合の明確
な記載がなかったため,具体的な内

容を注記に記載した。

8.1.2

建材試料

の X 線回折パ

タ ー ン に ア ス

ベ ス ト 類 の ピ
ー ク が 認 め ら

れない場合

b) 

5.3

及び箇条 から得られたデータに基づ

き,使用された可能性があるアスベストに相

当する浸液を,それぞれ

表 の鋭敏色を示す

屈折率[

25

D

n

=1.550,1.618,1.620,1.626

(又は 1.628)

,1.680 及び 1.690 の 6 種類]

から選ぶ。また,5.3 及び箇条 からデータ

が得られなかった場合は,

表 の鋭敏色を示

す全てのアスベストの屈折率を選ぶ。

8.1.2

ア ス ベ ス

トの X 線回折ピ

ークが認められ

ない場合

b) 

5.3

及び箇条 から得られたデータに基づき,

使用された可能性があるアスベストに相当す

る浸液を,それぞれ

表 の鋭敏色を示す屈折

率(

25

D

n

=1.550,1.618,1.620,1.626 又は

1.628,1.680 及び 1.690 の 6 種類)から選ぶ。

5.3

及び箇条 からデータが得られ

ない場合の明確な記載がなかった

ため,具体的な内容を記載した。

10

アスベスト

含 有 の 有 無 の

判定方法

c) 

なお,8.2 の位相差・分散顕微鏡による分散

染色法で再分析する場合は,箇条 7 a)及び

b)

による二次分析試料を用いて,8.2 の方法

にてアスベストの種類を特定するか,又は回

折ピークが認められたアスベスト及びその

他使用された可能性があるアスベストを対
象とし,一次分析試料を用いて,8.1.2 によ

って新たに標本を作製して分析を行う。

10

ア ス ベ ス ト

含有の有無の判

定方法

c) 

なお,8.2 の位相差・分散顕微鏡による分散染

色法で再分析する場合は,回折ピークが認め

られたアスベスト及びその他使用された可能
性があるアスベストを対象とし,一次分析試

料を用いて,8.1.2 によって新たに標本を作製

して分析を行う。

再分析に関する明確な記載がなか

ったため,再分析における具体的な

内容を記載した。

注記 1  アスベストの種類を特定する方法

として,走査電子顕微鏡又は透過電
子顕微鏡による場合がある。

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A

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A 1481-2

:2016

現行規格(JIS A 1481-2:2016)

旧規格(JIS A 1481-2:2014)

改正理由

箇条番号 
及び題名

内容

箇条番号 
及び題名

内容

10

アスベスト

含 有 の 有 無 の

判定方法

d) 

注記 2  クリソタイルと同様な X 線回折ピ

ークが認められる鉱物には,蛇紋石

(アンチゴライト,リザルダイト)

緑泥石(クロライト),カオリン鉱

物(カオリナイト,ハロイサイト)

及びブラウンミレライトがある。ま
た,アモサイト,クロシドライト及

びアンソフィライトと同様な X 線

回折角度(9∼10°)に,タルクが
ある。

10

ア ス ベ ス ト

含有の有無の判

定方法

d) 

注記  クリソタイルと同様な X 線回折ピーク

が認められる鉱物には,蛇紋石(アン

チゴライト,リザルダイト)

,緑泥石(ク

ロライト)及びカオリン鉱物(カオリ

ナイト,ハロイサイト)がある。また,

アモサイト,クロシドライト及びアン
ソフィライトと同様な X 線回折角度(9

∼10°)に,タルクがある。

クリソタイルと同様な X 線回折ピ

ークが認められる鉱物として,ブラ

ウンミレライトがあり,注記に追加
した。

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