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A 1440-1

:2007

(1)

目  次

ページ

序文

1

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

1

3

  用語及び定義

2

4

  測定装置

3

5

  試験装置

3

5.1

  一般

3

5.2

  音源室

3

5.3

  受音室

3

5.4

  コンクリート製標準床

4

6

  試験試料

4

6.1

  一般

4

6.2

  試料の分類

4

6.3

  試験試料の施工

5

7

  試験方法

5

7.1

  試験条件

5

7.2

  音源室空間の温度及び湿度の測定

5

7.3

  標準軽量衝撃源の設置位置の設定

5

7.4

  床衝撃音の発生

6

7.5

  受音室の平均音圧レベルの測定

6

7.6

  測定周波数範囲

7

7.7

  残響時間の測定及び等価吸音面積の算出

7

7.8

  暗騒音の影響の補正

8

7.9

  標準軽量衝撃源に対する床衝撃音レベル低減量の算出

8

7.10

  標準軽量衝撃源の設置位置ごとの床衝撃音レベル低減量の算出

9

8

  測定精度

9

9

  結果の表示及び付記事項

9

9.1

  結果の表示

9

9.2

  付記事項

9

附属書 JA(規定)カテゴリーⅠの小試料による測定方法

11

附属書 JB(参考)1/3 オクターブバンドの床衝撃音レベル低減量からオクターブバンドの

    床衝撃音レベル低減量を求める方法

13

附属書 JC(規定)壁式構造による標準床を用いた測定方法

15

附属書 JD(参考)低周波数帯域の測定に関する注意事項

21

附属書 JE(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

23


A 1440-1

:2007

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,財団法人建材試験センター(JTCCM)及び財団

法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業

標準調査会の審議を経て,国土交通大臣が制定した日本工業規格である。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。国土交通大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は

もたない。

JIS A 1440

の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS A 1440-1

  第 1 部:標準軽量衝撃源による方法

JIS A 1440-2

  第 2 部:標準重量衝撃源による方法


日本工業規格

JIS

 A

1440-1

:2007

実験室におけるコンクリート床上の床仕上げ構造の

床衝撃音レベル低減量の測定方法−

第 1 部:標準軽量衝撃源による方法

Acoustics

−Laboratory measurements of the reduction of

transmitted impact sound by floor coverings on a solid standard floor

Part 1

:Method using standard light impact source

序文

この規格は,1997 年に第 2 版として発行された ISO 140-8 を基に作成した日本工業規格であるが,我が

国の実情に則して技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,

附属書 JE に示す。

1

適用範囲

この規格は,建物内のコンクリートスラブ上に直接施工される床仕上げ構造(以下,試料という。

)の軽

量床衝撃音レベル低減量を,実験室で測定する方法について規定する。床スラブの周辺部だけで支持され

る試料,又は壁及びはり(梁)で支持される試料は除外する。

注記 1  この規格において,床仕上げ構造とは,コンクリート床の上部に仕上げのために設けられる

床構造,コンクリート床の上部に直接施工される床仕上げ構造などの複合構造化された製品

又は単層の製品をいう。

注記 2  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO 140-8:1997

,Acoustics−Measurement of sound insulation in buildings and of building elements

−Part 8: Laboratory measurements of the reduction of transmitted impact noise by floor coverings on

a heavyweight standard floor (MOD)

なお,対応の程度を表す記号(MOD)は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,修正していることを

示す。

注記 3  建築物の標準軽量衝撃源による床衝撃音遮断性能の測定方法は,JIS A 1418-1 に規定されて

いる。

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。

は適用しない。西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。


2

A 1440-1

:2007

JIS A 1409

  残響室法吸音率の測定方法

注記  対応国際規格:ISO 354:1985,Acoustics−Measurement of sound absorption in a reverberation

room (IDT)

JIS A 1418-1

  建築物の床衝撃音遮断性能の測定方法−第 1 部:標準軽量衝撃源による方法

注記  対応国際規格:ISO 140-7:1998,Acoustics−Measurement of sound insulation in buildings and of

building elements

−Part 7: Field measurements of impact sound insulation of floors (MOD)

JIS C 1509-1

  電気音響−サウンドレベルメータ(騒音計)−第 1 部:仕様

JIS C 1514

  オクターブ及び 1/N オクターブバンドフィルタ

注記  対応国際規格:IEC 61260:1995,Electroacoustics−Octave-band and fractional-octave-band filters

(IDT)

JIS C 1515

  電気音響−音響校正器

注記  対応国際規格:IEC 60942:2003,Electroacoustics−Sound calibrators (IDT)

JIS Z 1528

  両面粘着テープ

JIS Z 8401

  数値の丸め方

ISO 140-2:1991

,Acoustics−Measurement of sound insulation in buildings and of building elements−Part 2:

Determination, verification and application of precision data

注記  現在のところ,ISO 140-2 に対応する JIS はない。

3

用語及び定義

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。

3.1

室内平均音圧レベル  (average sound pressure level in a room) L

対象とする室内における空間的及び時間的な平均 2 乗音圧を,基準音圧の 2 乗で除した値の常用対数を

10

倍した値。単位はデシベル (dB)。空間的な平均は,壁などの室境界の近傍音場を除いた室内全体につ

いて行う。

3.2

床衝撃音レベル  (impact sound pressure level) L

i

JIS A 1418-1

附属書 に規定する,標準軽量衝撃源(“タッピングマシン”ともいう。)で測定対象の

床を加振したときの受音室における室内平均音圧レベル。単位はデシベル (dB)。

3.3

規準化床衝撃音レベル  (normalized impact sound pressure level) L

n

床衝撃音レベルの値から受音室の等価吸音面積  (A)  と基準の等価吸音面積  (A

0

)

との比の常用対数を 10

倍した値を加えた値で,式(1)で与えられる。単位はデシベル (dB)。

0

10

i

n

log

10

A

A

L

L

+

=

 (1)

ここに,

A

0

=10 m

2

とする。

3.4

床衝撃音レベル低減量  (reduction of impact sound pressure level ; improvement of impact sound insulation) 

L

コンクリート製標準床の素面における規準化床衝撃音レベル  (

0

n

L

)

から,床仕上げ構造を施工した状態


3

A 1440-1

:2007

の規準化床衝撃音レベル  (

L

n

)

を差し引いた値で,式(2)で与えられる。単位はデシベル (dB)。

n

n

0

L

L

∆L

=

 (2)

注記  試料を施工していない状態(以下,素面状態という。)及び試料を施工した状態(以下,試料施

工状態という。)において,受音室の等価吸音面積に差異が生じていないと判断される場合に

は,

0

n

L

L

'

0

に,

L

n

L

'

とすることができる。ここで,

L

'

0

はコンクリート製標準床の素面状

態の床衝撃音レベルであり,

L

'

はコンクリート製標準床の試料施工状態の床衝撃音レベルであ

る。

4

測定装置

測定装置は,箇条 の試験を行うことができる十分な精度をもつものとし,次による。

a

)

衝撃源には,JIS A 1418-1 

附属書 に規定する標準軽量衝撃源を用いる。

b

)

音圧レベルの測定には,JIS C 1509-1 に規定するクラス 1 のサウンドレベルメータ又はこれと同等以

上の性能をもつものを用いる。

なお,平面進行波音場測定用に校正されたサウンドレベルメータを用いる場合は,拡散音場補正を

行う。

c

)

測定に先立って JIS C 1515 に規定する音響校正器を用いてマイクロホンを含めた測定装置全体の感度

を校正する。

d

)

周波数分析には,JIS C 1514 に規定する 1/3 オクターブバンドフィルタ,又はオクターブバンドフィ

ルタを用いる。

注記  JIS C 1509-1 及び JIS C 1514 の規定に適合するリアルタイム形周波数分析器を用いてもよい。

e

)

残響時間の測定に用いる装置は,JIS A 1409 の規定による。

5

試験装置

5.1

一般

上下に連続し,コンクリート製標準床で仕切った 2 室[上階室(以下,音源室という。

)及び下階室(以

下,受音室という。

]をもつ試験装置を用いる。

なお,7.6 に規定する各測定周波数帯域において,受音室で測定する音圧レベルが,音源室で発生し空気

伝搬音として受音室へ透過した音響エネルギーで決定されることがないように,音源室と受音室との室間

遮音性能は十分に高くしておく必要がある。

注記  あらかじめ音源室と受音室間との室間音圧レベル差を JIS A 1417 に従って測定し,素面状態及

び試料施工状態の床衝撃音レベルの測定時に音源室の音圧レベルを測定して,受音室における

空気伝搬音の音圧レベルを予測して,それが受音室で測定された床衝撃音レベルより 15 dB 以

上小さいことを検証することが望ましい。

5.2

音源室

音源室については,その大きさや形状に関して,特に規定は設けない。ただし,

附属書 JC で規定する

試験装置は,

附属書 JC による。

注記  測定に支障がない範囲で吸音材を設置し,音源室に発生する空気音の音圧レベルがあまり大き

くならないようにすることが望ましい。

5.3

受音室

受音室は,次による。


4

A 1440-1

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a

)

受音室の容積は,50 m

3

以上とする。

b

)

受音室の寸法比は,低周波数帯域における固有周波数ができるだけ一様に分布するように設定する。

c

)

音圧レベルの空間的変動が大きい場合は,卓越した強い定在波が存在することを示している。このよ

うな場合には,拡散板などを設置することが望ましい。

d

)

通常の試験条件として,極端に長い又は短い残響時間とすべきでない。低周波数域における残響時間

が 2 秒以上又は 1 秒以下となっている場合には,低周波数域における残響時間  (

T

)

が式(3)を満たすよ

うに室内等価吸音面積を調整する。

3

/

2

)

50

/

(

2

1

V

T

 (3)

ここに,

V

受音室の容積

 (m

3

)

5.4

コンクリート製標準床

コンクリート製標準床は,次による。

a

)

試料を施工するコンクリート製標準床は,平面形状が長方形で,厚さ

120

210 mm

の鉄筋コンクリー

ト平板とする。ただし,

附属書 JC で規定する試験装置は,附属書 JC による。

b

)

受音室側から見たコンクリート製標準床の表面積は,

10

20 m

2

程度とし,両辺とも,長さは

2.3 m

上とする。

注記

長辺・短辺方向の固有振動数は,できるだけ離れるようにする。

c

)

コンクリート製標準床は,

1

回のコンクリート打設で密実に作製する。打設するコンクリートは,設

計基準強度

18

36 N/mm

2

の普通コンクリートとする。

d

)

コンクリート製標準床は,たわみ,ねじれ,ひび割れなどが生じにくいような平板とし,場所による

厚さの変化が小さいものとする。

e

)

コンクリート製標準床の上部表面は平たん(

200 mm

の水平距離に対して±

1 mm

以内)で,標準軽量

衝撃源による衝撃が加わっても破損が生じないように,必要に応じて表面を強化する。

6

試験試料

6.1

一般

試料となる床仕上げ構造をカテゴリーⅠからカテゴリーⅢに分類する。これによって,標準軽量衝撃源

より若干大きい試料での試験が可能か,又はコンクリート製標準床全面に施工して試験を行う必要がある

かを決定する。

6.2

試料の分類

試料の分類は,次による。

a

)

カテゴリーⅠ

 (small specimens)

  平面的に異方性がなく,均質な材料で,標準軽量衝撃源による衝撃

時の変形が衝撃点及びそのごく周辺だけであり,

附属書 JA に示すように,標準軽量衝撃源より若干

大きい程度の小寸法試料で試験が十分可能な試料。

マット,カーペット(部分敷き)

,コルク,プラスチック,ゴムなど

b

)

カテゴリーⅡ

 (large specimens)

  比較的曲げ剛性の高い材料をもつ複層の床仕上げ構造であり,標準

軽量衝撃源の衝撃に対して,仕上げ材の変形の平面的広がりが無視できない試料。

浮き床構造,根太床構造,乾式二重床構造,発泡プラスチック系床構造,直張り木質フローリ

ング,畳など

c

)

カテゴリーⅢ

 (stretched materials)

  床面全面を覆い張力を用いて仕上げるような柔軟な床仕上げ構造


5

A 1440-1

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の試料。

張力を用いて施工するじゅうたんなど

なお,カテゴリーが不明な試料は,カテゴリーⅡとして扱うこととする。

6.3

試験試料の施工

試験試料の施工は,次による。

a

)

試料は,その標準的施工仕様に準じて,コンクリート製標準床全面に施工する。カテゴリーⅡに属す

る試料の試験を行う場合は,

附属書 JC による試験を行うこととし,附属書 JC の規定に従って試料を

施工する。ただし,カテゴリーⅠに属する試料又はカテゴリーⅠ以外の試料でも全面に施工した場合

と同等な試験結果が得られると判断できる試料を

附属書 JA の規定に従って試験を行う場合は,附属

書 JA に示される寸法の小試料を用いてもよい。

b

)

コンクリート製標準床の上面に接着剤を用いて施工する試料の場合には,実際の現場における施工方

法に準拠した施工を行う。接着剤の使用量,使用方法,養生期間などについては報告書に明記する。

ただし,コンクリート上面を保護するために,JIS Z 1528 に規定する

3

種で,厚さ

0.2 mm

未満の両面

粘着テープを接着剤の下部に併用してもよい。

c

)

接着剤を用いて施工する試料のうち JIS Z 1528 に規定する

3

種で,厚さ

0.2 mm

未満の両面粘着テー

プを用いて施工しても,試験結果が同様となることが明らかであると認められるものについては,接

着剤を用いずに,上記の両面粘着テープを用いて施工してもよい。

d

)

湿式浮き床構造は,浮き床層の通常の養生期間が経過するまでは試験を行ってはならない。

7

試験方法

7.1

試験条件

試験条件は,次による。

a

)

標準軽量衝撃源による床衝撃音レベルの測定は,コンクリート製標準床の素面状態と試料施工状態と

2

条件について行う。

b

)

素面状態,試料施工状態とも,積載荷重がない状態で行う。ただし,カテゴリーⅡの試料については,

試料施工状態において,試料上に

1 m

2

当たり

20

25 kg

の質量を付加して測定することが望ましい。

この場合,付加質量材は

1 m

2

当たり一つ以上設置するようにする。

7.2

音源室空間の温度及び湿度の測定

温度及び湿度によって音響性能が変化するような材料をもつ試料を測定する場合には,音響測定に先立

ち,試料中央の表面の温度,音源室空間の空気温度及び湿度を測定する。

なお,試料中央の表面温度は,

18

25

℃であることが望ましい。

7.3

標準軽量衝撃源の設置位置の設定

標準軽量衝撃源の設置位置の設定は,次による。

a

)

素面状態,試料施工状態とも,

4

点以上

1)

で,かつ,平均的な床衝撃音レベルを求めることができる

だけの点数を,標準軽量衝撃源の設置位置として設定する。ただし,カテゴリーⅡの試料の場合は,

附属書 JC による。

1)

5

点以上とすることが望ましい。

b

)

カテゴリーⅠの試料を

附属書 JA に従って測定する場合を除き,素面状態の測定における標準軽量衝

撃源の設置位置の点数は,試料施工状態と同数とする。また,設置位置も試料施工状態のときと,同

位置とすることが望ましい。


6

A 1440-1

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c

)

標準軽量衝撃源の各ハンマは,試料の端部から

10 cm

以上,かつ,コンクリート製標準床の端部から

50 cm

以上離すようにする。

注記

標準軽量衝撃源のハンマを結ぶ線は,

図 に示すようにコンクリート製標準床の周囲の辺に

対して約

45°

の方向とすることが望ましい。

図 1−標準軽量衝撃源の設置位置(参考)

7.4

床衝撃音の発生

素面状態及び試料施工状態で,定めた設置位置に標準軽量衝撃源を順次設置し,受音室に床衝撃音を発

生させる。

なお,試料施工状態において時間依存性のある試料については,床衝撃音レベルが安定してから,受音

室の音圧レベルの測定を開始する。

7.5

受音室の平均音圧レベルの測定

7.5.1

に示す固定マイクロホン法又は 7.5.2 に示す移動マイクロホン法によって,受音室内の平均音圧レ

ベルを測定する。

なお,測定点は素面状態,試料施工状態とも同じ位置となるようにする。

7.5.1

固定マイクロホン法

a

)

マイクロホンの設置方法

受音室内において,コンクリート製標準床から下方に

1.0 m

以上離れ,かつ,受音室内の各面や拡散体

から

70 cm

以上離れた空間内に,互いに

70 cm

以上離れた

4

点以上の音圧レベルの測定点を,空間的に均

等に分布させるように設定する。

b

)

平均化時間

各マイクロホン位置における音圧レベルの平均化時間は,7.6 に示す測定周波数帯域において,中心

周波数が

400 Hz

以下の周波数帯域では

6

秒以上,

500 Hz

以上の周波数帯域では

4

秒以上とし,その

間の等価音圧レベルを測定する。

注記

等価音圧レベルとは,各周波数帯域ごとの音圧レベルの平均化時間にわたるエネルギー平均

レベルで,サウンドレベルメータの積分平均機能を利用することによって自動的に測定する

ことができる。

7.5.2

移動マイクロホン法

a

)

マイクロホンの設置方法

受音室内で,

1 m

以上の回転半径をもつマイクロホン移動装置を用いて測定を行う。その場合,室


7

A 1440-1

:2007

表面,拡散体などから

70 cm

以上離れた空間内でマイクロホンを等速度で連続的に回転させる。また,

その回転面は,床面,天井面及び各壁面に対して

10°

以上の角度となるようにする。回転周期は

15

秒以上とする。

b

)

平均化時間

マイクロホン移動装置の回転周期以上,かつ,

30

秒以上とし,回転周期の整数倍とする。この方法

による場合,必ず積分平均機能を備えたサウンドレベルメータを用いて平均化時間における等価音圧

レベルを測定する。

7.6

測定周波数範囲

a

)

測定は,通常,オクターブバンド又は

1/3

オクターブバンドの次の中心周波数について行う。

1

)

オクターブバンドの場合:

 125

Hz

250 Hz

500 Hz

1 000 Hz

及び

2 000 Hz

2

) 1/3

オクターブバンドの場合:

 100 Hz

125 Hz

160 Hz

200 Hz

250 Hz

315 Hz

400 Hz

500 Hz

630

Hz

800 Hz

1 000 Hz

1 250 Hz

1 600 Hz

2 000 Hz

2 500 Hz

及び

3 150 Hz

b

)

低周波数領域の床衝撃音レベル低減量が必要な場合には,次に示す中心周波数を追加して測定しても

よい。

なお,これらの周波数範囲について測定を行う場合の注意事項を

附属書 JD に示す。

1

)

オクターブバンドの場合:

 63

Hz

2

) 1/3

オクターブバンドの場合:

 50 Hz

63 Hz

及び

80 Hz

c

)

高周波数領域の床衝撃音レベル低減量が必要な場合には,次の中心周波数を追加して測定してもよい。

1

)

オクターブバンドの場合:

4 000 Hz

2

) 1/3

オクターブバンドの場合:

  4 000 Hz

及び

5 000 Hz

注記

対応国際規格では,

1/3

オクターブバンドについて,中心周波数

4 000 Hz

及び

5 000 Hz

測定も規定しているが,実際に測定を実施するに当たり,これらの周波数バンドの試料施

工状態の測定は

S/N

比が確保できない場合が多いことを勘案して,特にこれらの周波数バ

ンドのデータが必要な場合に測定を行えばよいこととした。

7.7

残響時間の測定及び等価吸音面積の算出

7.7.1

残響時間の測定

a

)

受音室内の

1

点に音源スピーカを設置し,

室内に均等な分布となるように

3

点以上の測定点を設ける。

すべての測定点は,音源スピーカ,壁などの室の境界面から

1 m

以上離す。

b

)

JIS A 1409

に規定するノイズ断続法

(interrupted noise method)

,又はインパルス応答積分法

(integrated

impulse response method)

によって,オクターブバンドごと又は

1/3

オクターブバンドごとに残響減衰曲

線を求める。測定周波数帯域ごとの測定回数は,ノイズ断続法による場合には各測定点において

3

以上とする。

c

)

測定された残響減衰曲線の傾きから残響時間を読み取る。そのとき,残響減衰曲線の初期レベルに対

して−

5 dB

から少なくとも−

25 dB

までの減衰に最小

2

乗法による直線回帰などの手法を適用して残

響時間を求める。

注記

7.5.2

の要件を満足する場合,

回転周期を

30

秒以上とした移動マイクロホンを用いてもよい。

ただし,その場合の測定はノイズ断続法によるものとし,回転周期と音の発生の周期とを考

慮して受音箇所が均等に分布するようにする。

7.7.2

等価吸音面積の算出


8

A 1440-1

:2007

受音室の等価吸音面積は,測定した残響時間の平均値を用いて,式

(4)

によって算出する。

T

V

A

16

.

0

=

 (4)

ここに,

A

等価吸音面積

 (m

2

)

V

受音室の容積

 (m

3

)

T

受音室の残響時間

 (s)

7.8

暗騒音の影響の補正

受音室における測定結果に対して,室外からの騒音,受音システムにおける電気的ノイズなどが影響し

ていないことを確認するために,暗騒音のレベルを測定する。

暗騒音のレベルが,床衝撃音レベル(暗騒音が加わったレベル)に対して,少なくとも

6 dB

以上(

15 dB

以上が望ましい)低くなるようにする。この差が

15 dB

未満で

6 dB

以上の場合には,暗騒音の影響を除去

した床衝撃音レベルを式

(5)

によって求める。また,その差が

6 dB

よりも小さい場合には,暗騒音の影響

を含む床衝撃音レベルの測定値に対する補正値は−

1.3 dB

とし,床衝撃音レベル低減量の値は参考値とし

て記録する。

(

)

10

/

10

/

10

b

sb

10

10

log

10

L

L

L

=

 (5)

ここに,

L

補正された床衝撃音のレベル

 (dB)

L

sb

暗騒音の影響を含む音圧レベルの測定値

 (dB)

L

b

暗騒音の音圧レベル

 (dB)

注記

受音システムの電気的ノイズの影響を調べるためには,マイクロホンをダミーマイクロホンに

置き換える方法を取る。

7.9

標準軽量衝撃源に対する床衝撃音レベル低減量の算出

7.9.1

標準軽量衝撃源による床衝撃音レベルの算出

a

)

固定マイクロホン法による場合

コンクリート製標準床が素面状態及び試料施工状態の両方について,標準軽量衝撃源の設置位置ご

とに,すべての測定点において測定された音圧レベルのエネルギー平均値

  (L

k

)

を式

(6)

によって測定

周波数帯域ごとに計算する。

÷

÷
ø

ö

ç

ç
è

æ

=

å

=

m

j

L

m

L

1

10

/

10

k

j

10

1

log

10

 (6)

ここに,

L

j

  j

番目の固定測定点における音圧レベルの測定値

 (dB)

m

固定測定点の数

(6)

で求められた標準軽量衝撃源の設置位置ごとの室内平均音圧レベルを算術平均し,各周波数帯

域における床衝撃音レベル

  (L

i

)

とする。

b

)

移動マイクロホン法による場合

マイクロホンを移動することによって測定された標準軽量衝撃源の設置位置ごとの室内平均音圧レ

ベルの算術平均値を計算し,各周波数帯域における床衝撃音レベル

  (L

i

)

とする。

7.9.2

規準化床衝撃音レベルの算出

試験床が,素面状態及び試料施工状態の両方において,測定周波数帯域ごとに,7.7.2 によって求められ

た受音室の等価吸音面積

  (A)

と,7.9.1 によって求められた床衝撃音レベル

  (L

i

)

とから,式

(1)

によって規


9

A 1440-1

:2007

準化床衝撃音レベル

  (L

n

)

を計算する。

7.9.3

床衝撃音レベル低減量の算出

(2)

によって,床衝撃音レベル低減量

  (∆L)

を算出する。床衝撃音レベル低減量

 (dB)

は,JIS Z 8401

によって小数点以下

1

けたに丸める。

7.10

標準軽量衝撃源の設置位置ごとの床衝撃音レベル低減量の算出

標準軽量衝撃源の各設置位置ごとの床衝撃音レベル低減量が必要な場合には,式

(6)

による標準軽量衝撃

源の設置位置ごとの室内平均音圧レベルについて,7.9.1 の方法を適用し,7.9.2 及び 7.9.3 によって床衝撃

音レベル低減量

  (∆L

k

)

を算出する。標準軽量衝撃源の設置位置ごとの床衝撃音レベル低減量

 (dB)

は,JIS 

Z 8401

によって小数点以下

1

けたに丸める。

注記

標準軽量衝撃源の各設置位置ごとの床衝撃音レベルの測定方法については,対応国際規格には

規定がない。

8

測定精度

測定方法は ISO 140-2 の規定に適合するように十分な反復性をもたなければならない。測定の手順及び

測定装置を変更した場合には,ISO 140-2 の規定に従って測定精度を確認する必要がある。

9

結果の表示及び付記事項

9.1

結果の表示

床衝撃音レベル低減量の測定結果は,図及び表で示す。図の横軸はオクターブ幅が

15 mm

1/3

オクタ

ーブ幅が

5 mm

)となるように中心周波数をとり,縦軸には,床衝撃音レベル低減量を

10 dB

20 mm

なるようにとる。測定結果は,各周波数帯域ごとに点で示し,順次,直線で結ぶ。

なお,標準軽量衝撃源の設置位置ごとに床衝撃音レベル低減量を求めた場合には,別途それらの結果を

図及び表で示すことが望ましい。

9.2

付記事項

試験結果の報告書には,測定結果とともに,次の事項を記載する。

a

)

この規格によった旨

b

)

試験機関の名称及び住所

c

)

試料の製造業者の名称及び製品証明

d

)

試験の依頼者又は依頼組織の名称及び住所

e

)

試験年月日

f

)

受音室の形状・寸法並びに受音室の壁の構造及び厚さ

g

)

コンクリート製標準床の周辺の支持方法,寸法・厚さなど

h

)

試料の構成,施工方法及び試料の供給元

i

)

試料の詳細(使用した材料の名称,密度及び寸法)

。必要に応じて断面詳細図を示す。

j

)

試料を養生した場合は,付加質量の載荷方法及び

1 m

2

当たりの質量並びに接着養生期間を記載する。

また,湿式浮き床構造については,上面コンクリートの養生期間。

k

)

音源室の空気温度及び湿度並びに試料施工状態の試料中央の表面温度。

l

)

測定点数及び測定点位置

m

)

試料施工状態の床衝撃音レベルの測定において,付加質量を載荷して測定した場合には,付加質量の

程度,付加位置。


10

A 1440-1

:2007

n

)

標準軽量衝撃源の質量,設置点数と位置,支持脚の材質,位置,個数など。

o

)

試験での試料の損傷(例えば,変形)の有無

p

)

試験床の素面状態及び試料施工状態の標準軽量衝撃源による規準化床衝撃音レベル,床衝撃音レベル。

また,受音室の残響時間,等価吸音面積,平均吸音率など。

q

)

その他,試料,試験及び試験結果に関する必要な参考事項並びに特記事項


11

A 1440-1

:2007

附属書 JA

規定)

カテゴリーⅠの小試料による測定方法

序文

この附属書は,

6.2

に示すカテゴリーⅠ又はカテゴリーⅠと同等に扱うことができる試料を小試料によっ

て測定する方法について規定する。

JA.1

試料

試料は,6.2 の a

)

に規定するものを

3

体用意する。また,試料の大きさは幅

300

500 mm

,長さ

600 mm

以上とする。

JA.2

試料の設置

試料は,コンクリート製標準床上に一様に分布した

3

か所以上に設置する。

JA.3

測定方法

JA.3.1

試料施工状態の測定

試料上に,

図 JA.1 及び図 JA.2 に示すように標準軽量衝撃源を設置し,作動させて測定を実施する。こ

のとき,同図に示すように,標準軽量衝撃源の各ハンマが試料端部から

10 cm

以上離れるようにする。

JA.3.2

素面状態の測定

試料をコンクリート製標準床から取り外し,標準軽量衝撃源の各ハンマを試料施工状態の測定時と同様

な位置として測定することを原則とする。

なお,

図 JA.1 に示すように,コンクリート製標準床に試料を施工した状態のまま,試料の両側に加振位

置を設定し,それぞれにおいて床衝撃音レベルを測定し,その平均を,その試料の設置位置におけるコン

クリート製標準床の素面状態の測定結果としてもよい。この場合,標準軽量衝撃源の

5

個のハンマの軸が

常に試料の長辺と平行となるように標準軽量衝撃源を設置しなければならない。また,スラブ素面を加振

するハンマは,コンクリート製標準床の端部から

500 mm

以上離れていなければならない。


12

A 1440-1

:2007

単位  mm

注記  図の小さい円(○)は,試料施工状態又はスラブ素面状態における標準軽量衝撃源の加振位置を示す。

図 JA.1−カテゴリーⅠの試料の標準設置方法

単位  mm

図 JA.2−試料設置部分についての詳細


13

A 1440-1

:2007

附属書 JB

参考)

1/3

オクターブバンドの床衝撃音レベル低減量から

オクターブバンドの床衝撃音レベル低減量を求める方法

序文

この附属書は,本体及び附属書(規定)に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。

この附属書は,

1/3

オクターブバンドの床衝撃音レベル低減量の測定結果から,オクターブバンドの床

衝撃音レベル低減量を算出する方法について示す。

JB.1

算出方法

1/3

オクターブバンドの床衝撃音レベル測定値から,オクターブバンドの床衝撃音レベル低減量を求め

る方法として,対応国際規格には次の JB.1.2 の方法が規定されているが,物理的意味から JB.1.1 に示す方

法を原則とし,

1/3

オクターブバンドの床衝撃音レベル測定値が入手できない場合は,対応国際規格に規

定されている JB.1.2 の方法によってもよいこととする。

JB.1.1

1/3

オクターブバンドの床衝撃音レベルの測定値から求める方法

素面状態及び試料施工状態の

1/3

オクターブバンドごとの床衝撃音レベル測定結果からオクターブバン

ドの床衝撃音レベル低減量を,次の式によって算出する。

÷÷

÷
ø

ö

çç

ç
è

æ

+

+

=

+

10

10

10

10

o

oct,

o

,

1

i

o

,

i

o

,

1

i

10

10

10

log

10

L

L

L

L

(B.1)

÷÷

÷
ø

ö

çç

ç
è

æ

+

+

=

+

10

10

10

10

m

oct,

m

,

1

i

m

,

i

m

,

1

i

10

10

10

log

10

L

L

L

L

(B.2)

m

oct,

o

oct,

oct

L

L

∆L

=

(B.3)

ここに,

L

oct,o

: 素面状態

 (o)

のオクターブバンド床衝撃音レベル換算

 (dB)

L

oct,m

: 試料施工状態

 (m)

のオクターブバンド床衝撃音レベ

ル換算値

 (dB)

L

i,o

又は

L

i,m

: 素面状態

 (o)

又は試料施工状態

 (m)

での

1/3

オクター

ブバンドの

125 Hz

250 Hz

500 Hz

1 000 Hz

2 000 Hz

及び

4 000 Hz

の床衝撃音レベル測定値

 (dB)

L

i-1,o

又は

L

i-1,m

, L

i+1,o

又は

L

i+1,m

L

i,o

又は

i,m

の前後の

1/3

オクターブバンド床衝撃音レベル

測定値

 (dB)

∆L

oct

: オクターブバンドの床衝撃音レベル低減量の換算値

(dB)

なお,換算値は,式

(B.3)

の結果を JIS Z 8401 によって小数点以下

1

けたに丸める。

JB.1.2

1/3

オクターブバンドの床衝撃音レベル低減量の測定値から求める方法

1/3

オクターブバンドの床衝撃音レベル低減量だけ入手可能な場合は,オクターブバンドの床衝撃音レ

ベル低減量を,次の式

(B.4)

によって算出する。


14

A 1440-1

:2007

ú

ú
û

ù

ê

ê
ë

é

÷

÷
ø

ö

ç

ç
è

æ

+

+

=

+

10

10

10

10

oct

1

i

i

1

i

10

10

10

3

1

log

10

∆L

∆L

∆L

∆L

(B.4)

ここに,

∆L

oct

オクターブバンドの床衝撃音レベル低減量の換算値

 (dB)

∆L

i

1/3

オクターブバンドの

125 Hz

250 Hz

500 Hz

1 000 Hz

2 000 Hz

及び

4 000 Hz

の各測定値

 (dB)

∆L

i-1

∆L

i+1

∆L

i

の前後の

1/3

オクターブバンドの各測定値

 (dB)

なお,換算値は,式

(B.4)

の結果を JIS Z 8401 によって小数点以下

1

けたに丸める。


15

A 1440-1

:2007

附属書 JC

規定)

壁式構造による標準床を用いた測定方法

序文

この附属書は,主にカテゴリーⅡに該当する試料(中空層をもつような乾式二重床構造,発泡プラスチ

ック系床構造など)のように,床仕上げ構造の施工によって衝撃力の伝達系が平面的に分散又は広がりを

もつ試料の床衝撃音レベル低減量を測定する方法について規定する。この附属書に示す事項は,すべて,

対応国際規格にはない事項である。

なお,この規定による測定方法は,カテゴリーⅠ及びカテゴリーⅢの床仕上げ構造の床衝撃音レベル低

減量の測定にも適用できる。

JC.1

測定装置

箇条 の規定に適合するものを用いる。

JC.2

試験装置(試験施設)

箇条 の規定のほか,次による。

a

)

音源室の壁,受音室の壁,床及びコンクリート製標準床が一体となってコンクリート打設された壁式

鉄筋コンクリート造の試験装置(試験施設)を用いる。

b

)

コンクリート製標準床は,普通コンクリートの均質単版とし,厚さは

150

±

10 mm

及び

200

±

10 mm

2

種類とする。

注記

  2

種類のコンクリート製標準床を用いて測定することが望ましい。

c

)

コンクリート製標準床は,

図 JC.1 a

)

に示すように長方形とする。コンクリート製標準床の内法寸法は

長辺を約

5.0

±

0.4 m

,短辺を約

4.0

±

0.4 m

とし,音源室側の床面積(受音室側の天井面積に同じ)は

20

±

1 m

2

とする。また,長辺・短辺方向の固有振動数は,できるだけ離れるようにする。

d

)

その他,

コンクリート製標準床の場所による厚さの変化,

表面の平たんさなどについては,

5.4

による。

e

)

受音室は

50

70 m

3

の直方体であり,かつ,音源室及び受音室は平面上ですべての室隅の位置が同一

とする。

f

)

受音室及び音源室の壁の厚さは約

200

250 mm

とする。

g

)

受音室には,出入口のほかに開口部がなく,出入口の位置・大きさについては,箇条 に示す上下室

間に対する室間音圧レベル差を低下させないように設定する。


16

A 1440-1

:2007

a

)

  平面図[階(音源室)]

b

)

  断面図 

(

Y

Y

)

図 JC.1−試験装置(試験施設)の概要


17

A 1440-1

:2007

JC.3

試料の施工方法

試料の施工方法は,次による。

a

)

図 JC.2 及び図 JC.3 に示すように,コンクリート製標準床の長辺及び短辺の長さの

0.7

倍程度で,約

10

±

1 m

2

の部分について,試料を長方形に施工する。

注記

試料は,片押しに施工することが望ましい。

b

)

試料の四周のうち,試験施設の外壁に接しない二辺部分には,模擬内壁を施工する。模擬内壁は,幅

100 mm

以上,高さが試料上面より

100 mm

以上高くなるような寸法をもつ断面の密実な木材とす

る。模擬内壁は,コンクリート製標準床との間にすき間が発生しないようにし,コンクリート製標準

床にアンカーで固定する。

c

)

試料は周辺部を含み,実際の現場で用いられる施工方法・仕様によって施工する。

d

)

際根太を用いる床仕上げ構造の場合には,試料の四周に際根太を施工する。

注記

対象試料において,室の境界部分に用いる際根太の仕様が,一般部分(壁面境界部分)と異

なる場合は,

図 JC.2 の①∼③の部分に,次の方法によって施工することが望ましい。

1

)

①の部分:外壁部分に幅が約

1.8 m

の掃出し窓があるものとして試料を施工する。

2

)

②の部分:隣室に台所などの連続した室があるとして,そこへの幅が約

1.8 m

の出入口

があるものとして試料を施工する。

3

)

③の部分:対象室が廊下に連続するとして,そこへの幅が約

1.8 m

の出入口があるもの

として試料を施工する。

e

)

試料の四周部には,木製幅木を実際の現場における施工と同様な方法によって施工する。

なお,幅木の施工は,両面粘着テープ,くぎなどによる施工でよい。

f

)

試験の対象となる床仕上げ構造の四周部の取合いの仕様を特定する場合にあっては,c

)

d

)

及び e

)

規定以外の仕様を用いてもよい。

図 JC.2−試料の施工方法[音源室(上階室)の平面図]


18

A 1440-1

:2007

a)

模擬内壁は,幅が 100 mm 以上の木材とする。また,コンクリート製標準床にすき間な
く堅固に固定することとする。

b)

際根太は,通常,試験体の四周すべてに施工する。ただし,実際の建物に施工する場合,
どのような場合においても際根太を用いない工法の場合には,際根太を省略してもよい。

図 JC.3−試料を施工した状態のコンクリート製標準床の断面図例(図 JC.2 の Y-Y

JC.4

試験方法

箇条 に規定するほか,次の規定による。

a

)

標準軽量衝撃源の設置位置

標準軽量衝撃源の設置位置は,

図 JC.4 の a

)

に示すように,対角方向

4

等分点となる

5

点(図中の●印

点)とするほか,7.3 の c

)

による。

注記

試験試料が乾式二重床構造のように均一断面仕様でなく,支持脚の位置などによってコンクリ

ートスラブへの衝撃力の入力点が変化する場合は,

図 JC.4 の a

)

中の点線の□部分に次のよう

3

点の標準軽量衝撃源の設置位置を追加することが望ましい。

1

)

乾式二重床構造,又はこれに類似する試料の場合

1.1

)

試料中央付近で,下地パネル目地部の支持脚間

図 JC.4 の a

)

の▲

6

1.2

)

試料中央付近で,同一下地パネルの支持脚間

図 JC.4 の a

)

の▲

7

1.3

)

試料中央付近で,支持脚上

図 JC.4 の a

)

の▲

8

2

)

桟木をもつ発泡プラスチック系床構造の試料,又はこれに類似する試料の場合

2.1

)

試料中央付近で,桟木上

図 JC.4 の a

)

の▲

6

2.2

)

試料中央付近で,桟木間

図 JC.4 の a

)

の▲

7

2.3

)

試料中央付近で,上部仕上げ用合板の継ぎ目

図 JC.4 の a

)

の▲

8

3

)

その他,カテゴリーⅡに該当する試料の場合

1

)

又は 2

)

と同様に,床の構成上特徴のある

3

点とする。


19

A 1440-1

:2007

●点は,標準軽量衝撃源の設置位置を表す。

●1∼●5:試料の対角線上を均等 4 分割した点

▲点は,試料として特異な場所の標準軽量衝撃源の設置位置を表す。

▲6∼▲8:支持脚上,支持脚間など

a

)

  音源室における標準軽量衝撃源の標準的な設置位置

注記  下階の受音室には間仕切りなどを設けず,試料直下の範囲内を受音室空間とする。標準的

な測定点(マイクロホンの設置位置)の平面的な位置は,上図の○1∼○5 の 5 点とする。
ただし,7.5.1 の規定を満足させるとともに,高さは不均一とし,また,測定点は,素面
状態及び試料施工状態の両者において,同位置とする。

b

)

  受音室における測定点の標準的な設定位置

図 JC.4−音源室の標準軽量衝撃源の設置位置と受音室の測定点の位置


20

A 1440-1

:2007

b

)

受音室の最大音圧レベルの測定方法

図 JC.1 の b

)

に示すように,下階の受音室には間仕切りなどを設けないが,コンクリート製標準床に試

料が施工されている直下部分の空間を,受音対象空間[仮想の受音室空間で

図 JC.4 の b

)

]として,7.5 

同様の方法で測定する。

注記

標準的な測定点の位置及び数として,試料が施工されている直下部分の水平面の対角線を四等

分割し,床からの高さが不均一で,かつ,7.5.1 の規定を満足するような

5

点とすることが望ま

しい。ただし,平面的に見て室の中央に測定点が設定されるような場合には,室中央から

30 cm

以上離れた点に当該測定点を移動させ,高さ方向についても高さ中央から

30 cm

以上離れた点

に測定点を設定する。


21

A 1440-1

:2007

附属書 JD

参考)

低周波数帯域の測定に関する注意事項

この附属書は,本体及び附属書(規定)に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。

JD.1

一般事項

室容積が

50

100 m

3

程度の試験室では,低周波数帯域(一般に約

400 Hz

以下,特に

100 Hz

以下)にお

いて拡散音場になっているとは考えられない。このような条件の場合,室の寸法を最も低い周波数の波長

以上にするというような一般的な要件を満たすことはできない。低周波数帯域では室のモード数が少ない

ので,室全体にわたって明りょうな定在波がたつ。

測定結果のばらつきを少なくするためには,受音室の励振方法,音場のサンプリング方法及び試験室の

特別の要件などについて,付加的な努力が必要となる。

室容積が小さい受音室及び寸法比の条件が十分でない受音室は,低周波数帯域の測定には適さない。受

音室の各辺の少なくとも一つは,最も低い周波数帯域の中心周波数の音の波長に相当する長さ,もう一つ

の辺の長さが少なくとも半波長分に相当する必要があり,また,それぞれの要件を満たしてマイクロホン

を設置できる十分な空間が必要である。

JD.2

最小距離

1/4

波長の距離から室の境界に近づくにつれ,音圧レベルが上昇する。マイクロホンと室の境界との

最小距離(7.5.1 又は 7.5.2 参照)は,

50 Hz

帯域の測定では

100 Hz

帯域の測定の場合に対して倍というよ

うに,直線的に増加させる必要がある。マイクロホン位置と室の境界との距離は

1.2 m

以上とする。

JD.3

音圧レベルの測定

信頼性の高い室内平均音圧レベルを得るためには,マイクロホン位置の数を増やす必要がある。マイク

ロホン位置は,可能な限り室内に均等に分布させる。移動マイクロホンを用いる場合,可能な範囲で室内

を一様にサンプルできるようにする。室寸法が

1

波長の半分に近くなるような非常に低い周波数では,室

の中央の部分で非常に低い音圧レベルが観測される。したがって,この領域の外にもマイクロホン位置を

適切に設定する必要がある。

JD.4

平均化時間

狭い帯域幅及び少ないモードの重なり合いを考慮して,

50 Hz

帯域の測定では平均化時間は

15

100 Hz

帯域の場合の約

3

倍)以上とする。移動マイクロホンを用いる場合の平均化時間は

60

秒以上とする。

JD.5

残響時間

非常に低い周波数では,剛な表面をもつ試験室の残響時間は長くなる傾向がある。単一のモードが卓越

するのを防ぐために,このように残響時間が長くなるのを抑える必要があり,モードの重なり具合を改善

することが重要である。そのためには,室内の吸音をなるべく一様にする。その方法として,ミネラルウ

ール(グラスウール,ロックウールなど)で裏打ちしたせっこうボードを壁,天井及び浮き床などに使用


22

A 1440-1

:2007

することが推奨される。

参考文献

JIS A 1417

  建築物の空気音遮断性能の測定方法


23

A 1440-1

:2007

附属書 JE

参考)

JIS

と対応する国際規格との対比表

JIS A 1440-1

:2007  実験室におけるコンクリート床上の床仕上げ構造の床衝撃音レベル

低減量の測定方法−第 1 部:標準軽量衝撃源による方法

ISO 140-8:1997

,Acoustics−Measurement of sound insulation in buildings and

of building elements

−Part 8: Laboratory measurements of the reduction of

transmitted impact noise by floor coverings on a heavyweight standard floor

(

Ⅰ) JIS の規定

(

Ⅲ)  国際規格の規定

(

Ⅳ)  JIS と国際規格との技術的差異の箇条

ごとの評価及びその内容

箇条番号 
及び名称

内容

(

Ⅱ)

国 際 規 格
番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と の
評価

技術的差異の内容

(

Ⅴ)  JIS と国際規格との技

術 的 差 異 の 理 由 及 び 今 後
の対策

1

適用範囲

1

2

引用規格

2

3

用 語 及 び 定

3

4

測定装置

標準軽量衝撃源,サウ

ンドレベルメータ,フ
ィルタの仕様

4

JIS

にほぼ同じ

追加

リアルタイム形周波数分析

器の使用を可としている。

技術的な差異はない。

5

試験装置

5.4

コンクリー

ト製標準床

試験用床の仕様

5.2.3

JIS

にほぼ同じ

追加

コンクリートスラブの厚さ

の範囲が異なる。ISO では,

100

∼160 mm であるのに対

し,JIS では 120∼210 mm

とした。

日 本 で 用 い ら れ て い る コ

ン ク リ ー ト 厚 さ を 考 慮 し
て 現 実 的 値 の 範 囲 を 採 用
した。

5.2.4

JIS

にほぼ同じ

追加

コンクリート床スラブの面
積の表現が異なる。ISO 

は 10 m

2

以上であるのに対

し,JIS では 10∼20 m

2

とし

た。また,JIS ではコンクリ

ート強度に関する規定 (18
∼36 N/mm

2

)

を追加した。

試験装置の標準化を考え,
範囲を広げた。

3

A

 1

440

-1


20
07


24

A 1440-1

:2007

(

Ⅰ) JIS の規定

(

Ⅲ)  国際規格の規定

(

Ⅳ)  JIS と国際規格との技術的差異の箇条

ごとの評価及びその内容

箇条番号 
及び名称

内容

(

Ⅱ)

国 際 規 格
番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と の
評価

技術的差異の内容

(

Ⅴ)  JIS と国際規格との技

術 的 差 異 の 理 由 及 び 今 後
の対策

6.

試験試料

6.2

試料の分類  試料のタイプ別分類

5.3.1

JIS

にほぼ同じ

変更

カテゴリーの不明な試料の

取扱いを ISO では試験機関
が判断することとしている
が,JIS ではカテゴリーⅡと

して扱うこととした。

試 験 機 関 ご と の 判 断 の 相

違を避けるため。

6.3

試験試料の

施工

5.3.2

JIS

にほぼ同じ

変更

接着剤を用いた試料の施工
について ISO では実際と同

様に施工することとしてい
るが,JIS では両面粘着テー
プでの施工を可能とした。

試 験 用 ス ラ ブ 表 面 の 保 護
及 び 結 果 に 差 が な い こ と

を条件としている。

7

試験方法

7.4

床衝撃音の

発生

標準衝撃源による加
振条件

6.1

JIS

にほぼ同じ

変更

床衝撃音レベルが衝撃源の
運転時間に依存する場合,

ISO

では 5 分経過しても安

定しないときはその時間を
明 記 す る こ と と し て い る
が,JIS では安定後に測定す

ることとしている。

時 間 依 存 性 を 考 慮 し デ ー
タの信頼性を高めるため,
時間規定を削除した。

7.6

測定周波数

範囲

測定周波数帯域

6.3

JIS

にほぼ同じ

追加

測定する周波数帯域を ISO
では 100∼5 000 Hz としてい

るが,

JIS

では 100∼3 150 Hz

としている。 
また,オクターブバンドに

よ る 測 定 に つ い て , ISO 

140-6

附属書 C によっている

が,JIS ではオクターブ,1/3

オ ク タ ー ブ を 併 記 し て い
る。

床衝撃音レベル低減量は 2

000 Hz

帯域までの性能で

評 価 が 決 定 さ れ る こ と ,

JIS A 1416

JIS A 1418 など

との対応をとることから,

1/3

オクターブ幅で 3 150

Hz

を上限とした。また,日

本 で は オ ク タ ー ブ 幅 で の

測 定 が 一 般 的 で あ る こ と
からオクターブ幅と 1/3 オ
クターブ幅とを併記した。

3

A

 1

440

-1


20
07


25

A 1440-1

:2007

(

Ⅰ) JIS の規定

(

Ⅲ)  国際規格の規定

(

Ⅳ)  JIS と国際規格との技術的差異の箇条

ごとの評価及びその内容

箇条番号 
及び名称

内容

(

Ⅱ)

国 際 規 格
番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と の
評価

技術的差異の内容

(

Ⅴ)  JIS と国際規格との技

術 的 差 異 の 理 由 及 び 今 後
の対策

7.7

残響時間の

測 定 及 び 等 価
吸 音 面 積 の 算

残響時間の測定点及

び測定法

6.4

JIS

にほぼ同じ

追加

1

点 に お け る 測 定 回 数 を

ISO

は 2 回としているが,

JIS

では 3 回以上とした。

平 均 値 を 算 出 す る こ と か

ら 3 回以上とした。

7.8

暗騒音の影

響の補正

暗騒音による測定値
の補正

6.5

JIS

にほぼ同じ

追加

JIS

では暗騒音による補正

値の表を追加した。

測 定 結 果 に よ る 補 正 を 手
計算でも可能とした。

7.10

標 準 軽 量

衝 撃 源 の 設 置

位 置 ご と の 床
衝 撃 音 レ ベ ル
低減量の算出

衝撃点ごとの床衝撃
音レベル低減量の算

追加

ISO

にはない。住宅の品質

確保の促進等に関する法律

の性能表示制度に規定する
測定方法に対応する項目で
ある。

住 宅 の 品 質 確 保 の 促 進 等
に 関 す る 法 律 へ の 対 応 を

考慮するため。

8

測定精度

一致

9

結 果 の 表 示

及び付記事項

8

,9

一致

附属書 JA 
(規定)

カテゴリーⅠの小試
料による測定方法

6.6

,5.3.3

一致

ISO

では本体で規定してい

るが,JIS では小試料によ
る測定方法を分離し,附属

書として独立した。

小 試 料 に よ る 測 定 方 法 を
独 立 し て ま と め る こ と に
よ っ て 測 定 方 法 を シ ン プ

ルで理解しやすくした。

附属書 JB

(参考)

1/3

オクターブバンド

の床衝撃音レベル低
減量からオクターブ
バンドの床衝撃音レ

ベル低減量を求める
方法

附属書 JC 
(規定)

壁式構造による標準
床を用いた測定方法

追加

ISO

にはない規定

現 場 の 状 況 を 想 定 し た 方
法として追加した。住宅の
品 質 確 保 の 促 進 等 に 関 す

る 法 律 へ の 対 応 を 目 的 と
した。

3

A

 1

440

-1


20
07


26

A 1440-1

:2007

(

Ⅰ) JIS の規定

(

Ⅲ)  国際規格の規定

(

Ⅳ)  JIS と国際規格との技術的差異の箇条

ごとの評価及びその内容

箇条番号 
及び名称

内容

(

Ⅱ)

国 際 規 格
番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と の
評価

技術的差異の内容

(

Ⅴ)  JIS と国際規格との技

術 的 差 異 の 理 由 及 び 今 後
の対策

附属書 JD

(参考)

低周波数帯域の測定

に関する注意事項

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 140-8:1997,MOD

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。

    −  一致 技術的差異がない。 
    −  追加 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
    −  変更 国際規格の規定内容を変更している。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。

    −  MOD国際規格を修正している。

3

A

 1

440

-1


20
07