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A 1428

:2006

(1)

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日

本工業規格である。

制定に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日

本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 140-10:1991,Acoustics−

Measurement of sound insulation in buildings and of building elements

−Part 10 : Laboratory measurement of

airborne sound insulation of small building elements

を基礎として用いた。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は

もたない。

JIS A 1428

には,次に示す附属書がある。

附属書 A(規定)側路伝搬の影響の補正

附属書 B(規定)壁厚の部分的増減

附属書 C(規定)壁の縁辺部及び隅角部の近くに取り付けられる小形建築部品の測定条件

附属書 1(参考)基準の面積を 1 m

2

とした場合の小形建築部品の空気音遮断性能の測定及び表示方法

附属書 2(参考)小形建築部品が取り付けられた壁の総合音響透過損失の計算方法

附属書 3(参考)音響インテンシティによる小形建築部品の空気音遮断性能の測定方法

附属書 4(参考)JIS と対応する国際規格との対比表


A 1428

:2006

目  次

ページ

序文

1

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

2

3.

  定義

2

4.

  測定装置

2

5.

  試験装置

2

5.1

  試験室

2

5.2

  隔壁

2

6.

  試料の設置

3

6.1

  一般事項

3

6.2

  試料の取付け

3

6.3

  試料の取付位置の選定

3

6.4

  換気装置の設置

4

6.5

  電気配管の設置

4

7.

  測定手順

4

8.

  測定精度

4

9.

  結果の表示

4

10.

  試験報告書

4

附属書 A(規定)側路伝搬の影響の補正

6

附属書 B(規定)壁厚の部分的増減

7

附属書 C(規定)壁の縁辺部及び隅角部の近くに取り付けられる小形建築部品の測定条件

8

附属書 1(参考)基準の面積を 1 m

2

とした場合の小形建築部品の空気音遮断性能の測定及び表示方法····

9

附属書 2(参考)小形建築部品が取り付けられた壁の総合音響透過損失の計算方法

11

附属書 3(参考)音響インテンシティによる小形建築部品の空気音遮断性能の測定方法

13

附属書 4(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

16

 


日本工業規格

JIS

 A

1428

:2006

実験室における小形建築部品の

空気音遮断性能の測定方法

Laboratory measurement of airborne sound insulation of

small building elements

序文  この規格は,1991 年に第 1 版として発行された ISO 140-10:1991,Acoustics−Measurement of sound

insulation in buildings and of building elements

−Part 10 : Laboratory measurement of airborne sound insulation of

small building elements

を翻訳し,技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。

なお,この規格で側線を施してある箇所は,原国際規格を変更している事項である。変更の一覧表をそ

の説明を付けて,

附属書 4(参考)に示す。

1.

適用範囲  この規格は,小形建築部品の拡散音場条件における空気音遮断性能の実験室での測定方法

について規定する。この規格で得られた測定結果は,適切な音響性能をもつ小形建築部品の開発,それら

の性能の遮音特性による評価,建築物の隔壁の遮音性能に対するそれらの影響の評価などに用いることが

できる。

この規格は,窓及びドアを除く,面積が 1 m

2

以下の小形建築部品に適用される。この規格で対象とする

小形建築部品は,隣接する二室間の隔壁又は外壁に取り付けられ,壁に複数取り付けた場合であっても一

定の間隔で離し,かつ,その間隔を明確に規定することによって,互いの干渉による性能変化はなく,独

立した性能として測定される。

なお,この規格で対象とする装置の例は,次のとおりである。

換気装置

換気扇

外気取入れ口

電気配管(ケーブルダクト)

密閉輸送システム

複数の部品の組合せから成るシステムで,その遮音性能が組合せによって変化するような場合には,そ

れぞれの部品の性能をこの規格で規定する方法によって評価することは,必ずしも適当でない。

備考  この規格の対応国際規格を,次に示す。

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,IDT(一致している)

,MOD

(修正している)

,NEQ(同等でない)とする。

ISO 140-10:1991

,Acoustics−Measurement of sound insulation in buildings and of building elements

−Part 10 : Laboratory measurement of airborne sound insulation of small building elements

(MOD)


2

A 1428

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2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS A 1416

  実験室における建築部材の空気音遮断性能の測定方法

備考  ISO 140-1:1997, Acoustics−Measurement of sound insulation in buildings and of building elements−

Part 1:Requirements for laboratory test facilities with suppressed flanking transmission

及び ISO 

140-3:1995, Acoustics

−Measurement of sound insulation in buildings and of building elements−Part

3:Laboratory measurements of airborne sound insulation of building elements

からの引用事項は,こ

の規格の該当事項と同等である。

3.

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,次による。

3.1

部材規準化音圧レベル差    D

n,e

音源室,受音室それぞれにおいて測定される室内平均音圧レベル差

に,基準の面積と受音室の等価吸音面積の比の常用対数を 10 倍した値を加えた値をいい,次の式で与えら

れる。単位はデシベル(dB)

D

n,e

L

1

L

2

+10 log

10

(A

0

/A) (1)

ここに,

L

1

音源室における室内平均音圧レベル(dB)

L

2

受音室における室内平均音圧レベル(dB)

A

0

基準の面積(A

0

=10 m

2

)(

1

)

A: 受音室の等価吸音面積(m

2

注(

1

)

我が国では,音響透過面積に試料の基準面積として 1 m

2

を用いて準音響透過損失で表すことが

多かったが,原国際規格に基づき A

0

=10 m

2

とした。

なお,測定及び表示における基準面積に 1 m

2

を用いる場合は

附属書 を参照する。

参考  建築物の外周壁や間仕切り壁(音響透過損失)に小形建築部品(部材規準化音圧レベル差)が

取り付けられた場合の壁面全体の総合音響透過損失を計算する方法を

附属書 に示す。

4.

測定装置  測定装置は,JIS A 1416 の 4.による。

5.

試験装置

5.1

試験室  試験室は,JIS A 1416 の 5.1A に規定するタイプⅠ試験室(残響室)又は 5.1B に規定するタ

イプⅡ試験室のいずれかを用いる。

5.2

隔壁  試料を取り付ける隔壁は,試料が対象とする試験開口に比べてはるかに小さいため,十分に

高い遮音性能をもっていることが必要である。この隔壁及び他の間接的な経路による透過音成分について

は,次のいずれかの条件を満たさなければならない。

a)

試料を透過する音に比べて無視できる。

この条件を満たすことができない場合には,

b)

測定値を側路伝搬の影響を考慮して補正する。

側路伝搬は,試験開口に隔壁を設置した状態で準音響透過損失を測定することによって求める。この測

定は,試料取付開口を設ける前,又は開口の両側に高い遮音をもつ板をはり付けて実施する。この側路伝

搬を含む遮音性能は,部材規準化音圧レベル差 D

n,e

と同様に式(1)で計算し,記号は D

n,e.F

とする。

試料の部材規準化音圧レベル差の測定値が,

D

n,e.F

−10 dB”より小さい場合には,側路伝搬の影響は無

視できる。測定値が,

D

n,e.F

−10 dB”と等しいか,それを超える場合には,

附属書 に示す方法によって


3

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側路伝搬の影響を補正しなければならない。

備考  側路伝搬による透過と試料を通しての透過との間に十分な差がない場合には,隔壁に設置する

試料の数を増やすことによって,測定を容易にすることができる(6.3.3 参照)

6.

試料の設置

6.1

一般事項  小形建築部品の遮音性能はその寸法に依存するため,個々の試料ごとにその実際の寸法

を正確に測定する。

6.2

試料の取付け  試料を実際の現場における代表的な方法で取り付けた状態の性能を調べるためには,

通常の接続,ユニット内の継ぎ目・周辺部におけるシーリング条件などを忠実に再現する。

開閉可能な試料は,通常の方法で開閉できるように取り付け,試験の直前に少くとも 10 回開閉する。

試料を取り付けた隔壁の厚さを実際の壁の厚さに調整するために,試料のまわりの隔壁の厚さを増加又

は減少させる。その方法は,

附属書 による。

6.3

試料の取付位置の選定

6.3.1

取付位置  試料を,1 又は 2 以上の反射面(試料を取り付ける隔壁以外の試験室の壁,床及び天井)

の近傍に取り付けた場合とそれから離して取り付けた場合とで,音響透過損失の測定結果が大きく異なる

ことがある。そのため試料は,通常使用される代表的な位置となるように隔壁に取り付ける。実際に使用

する位置が特定できない試料の場合には,少くとも両試験室について縁辺部に近い位置に試料を取り付け

る。

取付壁面以外の反射面の近くに取り付けられる換気装置及び電気配管の取付方は,6.4 及び 6.5 による。

その他の種類の装置については,6.3.1.16.3.1.3 による。

6.3.1.1

隔壁以外の反射面から離れた位置に取り付けられる装置  通常,隣接する壁,床又は天井から離

れて隔壁に取り付けられる装置は,そのいずれの部分も取付面に対して直角となる面から 1 m の範囲内に

入らないように取り付ける。数個の装置を同時に試験する場合,それぞれの試料の間隔は 0.85 m 以上とす

る。

6.3.1.2

縁辺部の近くに取り付けられる装置  通常,隔壁に近接する壁,床又は天井の近く(縁辺部)で,

かつ,隅角部からは離して取り付けられる装置は,縁辺部を構成する面以外の最も近い面から 1 m(数個

の装置を同時に試験する場合は 0.85 m)

以上離して取り付ける。

特に製造業者による指定がない場合には,

縁から装置の端までの距離を 0.1 m とする。

6.3.1.3

隅角部の近くに取り付けられる装置  通常,隔壁に隅角部に近接した位置に取り付けられる装置

は,製造業者が推奨する隅角部からの距離に合わせて取り付ける。

試験室の試験開口に近接して縁や又は隅の条件を構成する反射面がない場合には,

附属書 に示すよう

に,隔壁に垂直に反射パネルを付けることによって縁辺部又は隅角部の条件を模擬する必要がある。その

場合,反射パネルは受音室と音源室とで同等の条件となるように取り付ける。

6.3.2

取付位置の数  建築部材は小さく,またそれが取り付けられる音場の空間的な変化にも影響するた

め,取付位置によって性能が大きく異なることがある。したがって,隔壁への試料の取付位置の数は,3

か所とすることが望ましい。それらの位置は,次のいずれかによる。

a)  6.3.1

による。

b)

互いに 1.2 m 以上離して設置する。

備考1.  外見上似た隅の条件であっても,取付位置によって差があるため,許容できる精度を得

るためには二つ以上の隅を用いる。


4

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2.

反射パネルを取り付けることによって隅又は縁の条件を模擬する場合,付加パネルの位

置及び方向を変えることによって,位置的な条件の違いによる影響を平均化することが

できる。

6.3.3

小形建築部品の数  隔壁を通しての音の透過の影響を低減するために,試料を複数設置して同時測

定してもよい。この方法による場合,式(1)の代わりに次の式を用いる。

D

n,e

L

1

L

2

+10 log

10

[(nA

0

)/A]  (2)

ここに,

D

n,e

一つの試料の部材規準化音圧レベル差(dB)

n: 取り付けられた試料の数

参考  試料を複数製作することが困難な場合,又は,設置位置の影響が同等な複数の設置位置が選定

できない場合には,

附属書 の方法によって,隔壁を通しての音の透過の影響を低減する。

6.4

換気装置の設置  現場における実際の取付状況を代表し,かつ,上記の設置方法に関する規定に従

って隔壁の適当な位置に試料を取り付ける。換気装置は,通常,隔壁に直交する反射面(壁)に隣接する

天井に近い位置に取り付けられるが,一つの隅からは 1 m(数個の装置を同時に試験する場合は 0.85 m)

以上離さなければならない。隣接する反射面と通常用いられる附属品も含めた装置の最も近い部分との間

の距離は 0.1 m とする。これらの附属品を設置し固定する方法は,製造業者の指定による。

装置に気流制御機能が含まれている場合には,通常の使用状況を代表する条件で作動させる。作動条件

に全開状態が含まれていない場合にも,この条件を試験条件に含める。

様々な壁厚に対して連続的に調整可能である装置を対象とする場合,その装置に適当とされている壁厚

の内の最大,最小の寸法を試験条件に含める。

6.5

電気配管の設置  現場における実際の取付状況を代表する隔壁の適当な位置に試料を取り付ける。

電気配管は,通常隔壁に直交する反射面(壁)上に直接取り付ける。取付方法は,通常用いられる附属部

品も含めて,製造業者の指定による。

連続した管路を音源室及び受音室の両方に 2 m 以上の長さで露出させて取り付ける。露出した管路には

標準の終端カバーを取り付ける。

隔壁を貫通して用いられる防音附属品は,一般に屋内配管の中で用いられる。そのような防音附属品の

実際の密封及び遮音特性を試験するためには,その屋内配管は定格容量までケーブルを詰め込むことが望

ましい。

備考  音響性能は,ケーブルの本数によって変化する場合がある。

付加パネルによって隅角部の条件を模擬する場合には,パネルの長さは配管の長さ以上とする。

7.

測定手順  測定手順は,JIS A 1416 による。

8.

測定精度  測定精度は,JIS A 1416 による。

9.

結果の表示  部材規準化音圧レベル差 D

n,e

の測定結果は,図及び表で示す。図では,横軸に 1/3 オク

ターブ幅が 5 mm になるように中心周波数をとり,縦軸には,部材規準化音圧レベル差を 10 dB が 20 mm

になるようにとる。同一試料に関する測定結果は周波数ごとに点で示し,順次,直線で結ぶ。

10.

試験報告書  測定結果の報告書には,測定結果とともに,次の事項を記載する。

a)

適用規格番号


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b)

測定機関の名称及び住所

c)

測定報告書の識別番号

d)

必要に応じて試験の依頼者又は依頼組織の名称及び住所

e)

試料の選定及びその他の条件

f)

試料の製造業者名又は提供元の名称及び住所

g)

型式,寸法,断面図,操作条件などの試料の説明

h)

測定実施年月日

i)

測定室の温度及び相対湿度

j)

測定装置・機器の機種・形式,音源室と受音室との容積並びに隔壁における試料の位置及び試料と隣

接する壁・天井・反射パネルとの距離などを示す取付状況の説明

k)

試料の周波数帯域ごとの部材規準化音圧レベル差。測定結果が側路伝搬によって影響を受けている場

合には,D

n,e.F

の値も合わせて示し,測定結果が側路伝搬の影響を補正した値であることを示す。

l)

測定結果の誤差又は不確かさ(例えば,いずれかの周波数帯域における試料の遮音性能が,暗騒音又

は側路伝搬音の影響によって,測定できなくなる測定限界)

m)

測定責任者の署名


6

A 1428

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附属書 A(規定)側路伝搬の影響の補正

小形建築部品を取り付けた場合の測定結果 D

n,e.M

及び側路伝搬の影響を表す D

n,e.F

の測定結果,すなわち

小形建築部品のない隔壁の測定結果とを比較する。D

n,e.F

D

n,e.M

が 6 dB 以上 10 dB 未満の場合には,側路

伝搬の影響を除去した試料の部材規準化音圧レベル差 D

n,e

を,次の式によって求める。

10

/

10

/

10

e

n,

F

e,

n,

M

e,

n,

10

10

1

log

10

D

D

D

(A.1)

ここに,

D

n,e

補正された試料の部材規準化音圧レベル差(dB)

D

n,e.M

試料を取り付けて実際に測定した部材規準化音圧レベル差

(dB)

D

n,e.F

試料をふさぐ又は試料のない条件で測定した隔壁の部材規

準化音圧レベル差(dB)

いずれの周波数帯域についても,D

n,e.F

D

n,e.M

の差が 6 dB よりも小さい場合には,補正は最大でも 6 dB

の差に相当する 1.3 dB とする。その場合,試験報告書に記載されている D

n,e

の値が最小値であることを明

示するために,D

n,e.F

の値も試験報告書に明記する。


7

A 1428

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附属書 B(規定)壁厚の部分的増減

B.1

壁厚を部分的に増加させる場合  測定試料を取り付けるための壁厚を隔壁よりも大きくする必要が

ある場合,隔壁全体の壁厚を増加させる必要はなく,パネルを付加することによって試料の取付部分の壁

厚を増加させる。その場合,付加パネルの縁が測定試料のすべての部分から少なくとも 0.5 m 以上離れる

ようにしなければならない。

B.2

壁厚を部分的に減少させる場合  測定試料を取り付けるための壁厚が隔壁よりも小さい場合には,

附属書 図 に示すように,試料を取り付ける部分だけについて壁厚を減少させる。これによって,隔壁

を通しての音の透過を防ぐことができる。

1

試験室間の隔壁

2

試料

3

面密度が 10 kg/m

2

より大で α ≦30°の傾斜をもつ補助パネル(パネルの周囲はテープ

で密封する。

附属書   1  壁厚の部分的減少

次の関係を保持する。l

1

≧0.6 m  l

2

≦0.1 m  α ≦30°


8

A 1428

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附属書 C(規定)壁の縁辺部及び隅角部の近くに取り付けられる

小形建築部品の測定条件

室の隅角部を模擬した例を,

附属書 図 に示す。室の縁辺部を模擬するには,1.2 m×2.4 m 以上の寸

法のパネルを 1 枚使用する。パネルは,試験室の壁,床又は天井と平行にならないように取り付ける。

音源室側及び受音室側の両方に付加パネルが必要な場合は,パネルの位置及び方向が両方の室で同じに

なるようにする。

付加パネルとしては,7 kg/m

2

以上の面密度をもち,100 Hz 以上の周波数における吸音率が 0.1 未満の材

料を用いる。付加パネルと隔壁との接続部は,質量の大きい粘着テープで密封する。

隔壁に付加パネルを取り付けることによって,隔壁の遮音特性が変化することがあるので,側路伝搬の

測定(JIS A 1416 

附属書 参照)では,様々なパネルの配置方法について調べておくことが必要である。

                                                      単位  m

附属書   1  反射性パネルの取付けによって室の隅角部の条件を模擬する方法

パネルは,隔壁に直交させて取り付ける)


9

A 1428

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附属書 1(参考)基準の面積を 1 m

2

とした場合の小形建築部品の

空気音遮断性能の測定及び表示方法

この附属書は,本体及び附属書(規定)に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。

1.

適用範囲  この附属書は,小形建築部品の空気音遮断性能を,本体で規定する部材規準化音圧レベル

差とは別に,基準の面積を 1 m

2

とした量で測定及び表示する方法について記載する。

2.

引用規格  本体の 2.による。

3.

定義  この附属書で用いる主な用語の定義は,次による。

3.1

単位面積基準化音響透過損失(unit-area normalized sound reduction index)R

un,e

  音源室,受音室のそ

れぞれにおいて測定される室内平均音圧レベルの差から,受音室の等価吸音面積と基準の面積の比の常用

対数を 10 倍した値を差し引いた値をいい,次の式で与えられる。単位はデシベル(dB)

)

/

(

log

10

0

10

2

1

e

un,

S

A

L

L

R

 (1.1)

ここに,

L

1

音源室における室内平均音圧レベル(dB)

L

2

受音室における室内平均音圧レベル(dB)

A: 受音室の等価吸音面積(m

2

S

0

基準の面積(S

0

=1 m

2

備考1.  単位面積基準化音響透過損失は,単位面積基準化音響減衰指標ともいう。

2.

この附属書では,音の実効的な透過面積が小さい又は面積が特定しにくい小形建築部品など

の遮音性能を統一的に表示するために,単位面積 1 m

2

を基準の面積として用いる方法によっ

ている。その場合,小形建築部品の取り付けられた壁面への単位面積当たりの入射パワーと

透過パワーとの比(のデシベル表示値)となり,本体で規定する部材規準化音圧レベル差 D

n,e

と単位面積基準化音響透過損失 R

un,e

とは,R

un,e

D

n,e

−10(dB)の関係にある。

なお,

附属書 に従って音響インテンシティによる測定方法を用いる場合には,式(1.1)の代わりに次

の式を用いる。

6

1

e

un,

W

L

L

 (1.2)

ここに,

L

1

音源室における室内平均音圧レベル(dB)

L

W

測定閉曲面上で測定された透過音の音響パワーレベル(dB)

4.

測定装置  JIS A 1416 の 4.による。

5.

試験装置  本体 5.による。ただし,部材規準化音圧レベル差 D

n,e

を単位面積基準化音響透過損失 R

un,e

と読み替える。


10

A 1428

:2006

6.

試料の設置  本体 6.による。ただし,試料を複数設置して同時測定した場合,本体の式(2)の代わりに

次の式を用いる。

)]

/(

[

log

10

0

10

2

1

e

un,

nS

A

L

L

R

 (1.3)

ここに,  R

un,e

: 一つの試料の単位面積基準化音響透過損失(dB)

n: 取り付けられた試料の数

7.

測定手順  JIS A 1416 による。

8.

測定精度  JIS A 1416 による。

9.

結果の表示  本体の 9.による。ただし,部材規準化音圧レベル差 D

n,e

を単位面積基準化音響透過損失

R

un,e

と読み替える。

10.

測定報告書  本体の 10.による。ただし,部材規準化音圧レベル差 D

n,e

を単位面積基準化音響透過損失

R

un,e

と読み替える。


11

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附属書 2(参考)小形建築部品が取り付けられた壁の

総合音響透過損失の計算方法

この附属書は,本体及び附属書(規定)に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。

1.

適用範囲  この附属書は,建築物の外壁又は間仕切壁に小形建築部品が取り付けられた場合の,壁全

体の総合音響透過損失を計算する方法について記載する。

2.

計算方法  遮音性能が部材規準化音圧レベル差 D

n,e

で表示された小形建築部品が壁に取り付けられた

場合の,壁全体の総合音響透過損失は,次の式で求める(

1

)

R

]

)

10

10

10

(

/

[

log

10

10

/

10

/

10

e

n,

F

D

R

S

S

(2.1)

ここに,

R: 壁全体の総合音響透過損失(dB)

R

F

小形建築部品以外の壁の音響透過損失(dB)

D

n,e

小形建築部品の部材規準化音圧レベル差(m

2

S: 壁全体の面積(m

2

附属書 図 は,式(2.1)の関係を計算図として表したもので,これによって小形建築部品が取り付けら

れていない状態と取り付けられた状態との壁の音響透過損失の差(R

F

R)を求めることができる。小形

建築部品の遮音性能が,1 m

2

を基準の面積とする

附属書 に示す単位面積基準化音響透過損失 R

un,e

として

表示されている場合は,D

n,e

R

un,e

+10 の関係になるので,式(2.1)は R

)]

10

10

/(

[

log

10

10

/

10

/

10

e

un,

F

R

R

S

S

なり,

附属書 図 の計算図を用いる。

小形建築部品自体の面積 S

e

が特定されて音響透過損失 R

e

が得られている場合は,

附属書 の式(2.1)の

D

n,e

を D

n,e

)

/

10

(

log

10

e

10

e

S

と置き換えて計算することになる。

なお,壁に二つ以上の小形建築部品が取り付けられる場合(

2

)

には,

附属書 の式(2.1)の右辺の第 2 項を

次のように置き換えて計算する。

(

)

10

/

10

/

10

/

e,

n,

2

e,

n,

1

e,

n,

10

........

10

10

10

m

D

D

D

+

+

+

ここに,  D

n,e,1

D

n,e,2

,…,D

n,e,m

壁に取り付けられる 個の小形建築部品の,

それぞれの部材規準化音圧レベル差(dB)

注(

1

)

小形建築部品の開口面積に比べて,壁全体の面積が十分大きいものとする。

(

2

)

複数の小形建築部品の面積の合計に比べて,壁全体の面積が十分大きいものとする。また,小

形建築部品はそれぞれ互いに 1.2 m 以上離れて取り付けられるものとする。


12

A 1428

:2006

附属書 1  小形建築部品が取り付けられていない状態と取り付けられた状態との

音響透過損失の差(dB)(基準の面積を 10 m

2

とした場合)

附属書 2  小形建築部品が取り付けられていない状態と取り付けられた状態との

総合音響透過損失の差(dB)(基準の面積を 1 m

2

とした場合)


13

A 1428

:2006

附属書 3(参考)音響インテンシティによる小形建築部品の

空気音遮断性能の測定方法

この附属書は,本体及び附属書(規定)に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。

1.

適用範囲  この附属書は,本体の適用範囲に示す小形建築部品の空気音遮断性能を音響インテンシテ

ィを適用して測定する場合の方法について記載する。

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この附属書に引用されることによって,この附属書の一部を構成する。

これらの引用規格のうちで,発行年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの附属書の参考を構成

するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発効年又は発行年を付記していない引用規格

は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS A 1416

  実験室における建築部材の空気音遮断性能の測定方法

JIS C 1509-1

  電気音響−サウンドレベルメータ(騒音計)−第 1 部:仕様

JIS C 1515

  電気音響音響校正器

JIS Z 8732

  音響−音圧法による騒音源の音響パワーレベルの測定方法−無響室及び半無響室におけ

る精密測定方法

JIS Z 8736-1

  音響−音響インテンシティによる騒音源の音響パワーレベルの測定方法−第 1 部:離散

点による測定

JIS Z 8736-2

  音響−音響インテンシティによる騒音源の音響パワーレベルの測定方法−第 2 部:スキ

ャニングによる測定

IEC 61043

: 1993, Electroacoustics

−Instruments for the measurement of sound intensity−Measurement with

pairs of pressure sensing microphones

ISO 9614-3

: Acoustics

−Determination of sound power levels of noise sources using sound intensity−Part 3:

Precision method for measurement by scanning

3.

定義  この附属書で用いる主な用語の定義は,次による。

3.1

部材規準化音圧レベル差 D

n,e

  この附属書では,  部材規準化音圧レベル差 D

n,e

は,次の式によって算

出する。単位はデシベル(dB)

D

n,e

L

1

L

W

+4 (3.1)

ここに,

L

1

音源室における室内平均音圧レベル(dB)

L

W

測定閉曲面上で測定された透過音の音響パワーレベル(dB)

4.

測定装置

a

)

測定装置は,JIS A 1416 の 4.で規定する要件を満たすもの。

b

)

音圧レベル及び音響インテンシティレベルの測定には,IEC 61043 で規定するクラス 1 に適合する音

響インテンシティプローブ及び処理装置を用いる。音圧レベルの測定には,JIS C 1509-1 に規定する


14

A 1428

:2006

精密騒音計を用いてもよい。音源室で測定した音圧には,測定マイクロホンに対する拡散音場校正を

行う。

c

)

IEC 61043

に規定する方法によって音響インテンシティレベルの測定装置の感度を校正する。音圧レ

ベルの測定装置については,測定に先立って JIS C 1515 に規定する音響校正器を用いて,マイクロホ

ンを含めた測定装置全体の感度を校正する。

d

)

音源装置に必要とされる要件は,JIS A 1416 の 6.1 による。

5.

試験装置  測定に用いる試験装置は,音源側試験室,受音側試験室,音源装置及び受音装置で構成す

る。

5.1

音源側試験室  音源側試験室は,JIS A 1416 の 5.1A に規定するタイプⅠ試験室(残響室)又は 5.1B

に規定するタイプⅡ試験室のいずれかを用いる。

5.2

受音側試験室  受音側試験室は,JIS Z 8732 に規定する無響室又は半無響室のいずれかを用いる。

この附属書の 7.1 に規定する条件を満たす場合には,簡易な吸音処理を施した一般の室を用いてもよい。

備考  この附属書では,タイプⅠ試験室(残響室)とタイプⅡ試験室との区別をする必要がない場合

には,単に“試験室”という。また,音源側試験室及び受音側試験室をそれぞれ“音源室”及

び“受音室”と呼ぶ。

5.3

隔壁  音源室と受音室との間の隔壁は,本体の 5.2 による。

6.

試料の設置及び操作  試料の設置方法及び操作は,本体の 6.による。

7.

測定方法

7.1

音源室における音の発生  JIS A 1416 の 6.1 による。

7.2

室内平均音圧レベルの測定  JIS A 1416 の 6.2 によって音源室内の平均音圧レベルを測定する。

7.3

測定周波数範囲  JIS A 1416 の 6.3 による。

7.4

受音室における音響インテンシティレベルの測定

7.4.1

測定面の設定  測定対象試料が取り付けられている隔壁を含めて,試料を取り囲んで音響インテン

シティ測定のための測定閉曲面を設定する。

備考  測定閉曲面は,直方体など幾何学的に単純で面積が計算しやすい形状とすることが望ましい。

測定面と試料との平均的な距離は,0.1 m 以上とする。測定面の一部は,コンクリート,石ばりなどの

反射性の面(残響室吸音率で 0.06 以下)であってもよい。ただし,そのような面上では,音響インテンシ

ティ測定は行わない。また,それらの面は,透過パワーの計算には含めない。

7.4.2

離散点による測定  音響インテンシティレベルの測定を離散点から行う場合には,JIS Z 8736-1 

8.

による。

7.4.3

スキャニングによる測定  音響インテンシティレベルの測定をスキャニングから行う場合には,

JIS Z 8736-2

の 8.による。ただし,スキャニング中のインテンシティレベル及び音圧レベルを 0.5 秒以下の

時間間隔で測定し,連続的に記録する。

7.5

測定精度  音響インテンシティ測定を離散点法によって行う場合には,JIS Z 8736-1 の附属書 

規定する音場指標を算出し,

JIS Z 8736-1

に規定する測定結果の精度がグレード 1 であることを確認する。

グレード 2 以下となる場合には,JIS Z 8736-1 

附属書 に規定する方法によって,グレード 1 を満たす

ような測定を繰り返す。


15

A 1428

:2006

音響インテンシティ測定をスキャニング法によって行う場合には,ISO 9614-3 Annex A に規定する音場

指標を算出し,測定結果の精度が,グレード 1 であることを確認する。グレード 1 の精度の条件を満たさ

ない場合には,ISO 9614-3 Annex に規定する方法によって,グレード 1 を満たすまで測定を繰り返す。

7.6

透過パワーの算出  音響インテンシティ測定面上の透過パワーは,離散点による場合には JIS Z 

8736-1

の 9.に規定する方法によって,スキャニングによる場合には ISO 9614-3 に規定する方法によって算

出する。

8.

結果の表示  本体の 9.による。

9.

測定報告書  測定結果の報告書には,測定結果とともに,次の事項を記載する。

a

)

運用規格番号及びこの附属書の番号

b

)

測定機関の名称及び住所

c

)

測定報告書の識別番号

d

)

必要に応じて試験の依頼者又は依頼組織の名称及び住所

e

)

試料の選定及びその他の条件

f

)

試料の製造業者又は提供元の名称及び住所

g

)

形式,寸法,断面図,操作条件などの試料の説明

h

)

測定年月日

i

)

測定室の温度及び相対湿度

j

)

測定装置・機器の機種・型式,音源室と受音室との容積並びに隔壁における試料の位置及び試料と隣

接する壁,天井・反射パネルとの距離などを示す取付状況の説明。

k

)

音響インテンシティ測定面の形状・寸法。離散点法によった場合にはその位置及び数。スキャニング

法によった場合にはスキャニング経路の位置及びスキャニングの速度。

l

)

音場指標の計算結果

m

)

試料の周波数帯域ごとの部材規準化音圧レベル差。測定結果が側路伝搬によって影響を受けている場

合には,D

n,e.F

の値も合わせて示し,測定結果が側路伝搬の影響を補正した値であることを示す。

n

)

測定結果の誤差又は不確かさ(例えば,いずれかの周波数帯域における試料の遮音性能が,暗騒音又

は側路伝搬音の影響によって,測定できなくなる測定限界)

o

)

測定責任者の署名


16

A 1428

:2006

附属書 4(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

JIS A 1428:2006

  実験室における小形建築部品の空気音遮断性能の測定方法

ISO 140-10:1991

実験室における小形建築部品の空気音遮断性能の測定方法

(

Ⅰ)JIS の規定

(

Ⅲ)国際規格の規定

(

Ⅳ)JIS と国際規格との技術的差異の項目ごと

の評価及びその内容 
  表示箇所:本体 
  表示方法:側線

項目 
番号

内容

(

Ⅱ)

国 際
規 格
番号

項目 
番号

内容

項 目 毎 の
評価

技術的差異の内容

(

Ⅴ)JIS と国際規格との技術

的差異の理由及び今後の対

1.

適用範囲

小形建築部品の拡散音響条件
における空気音遮断性能の実
験室での測定方法を規定。

   1

JIS

に同じ IDT

JIS A 1416

   2

ISO 140-1

ISO140-3 MOD/

変更

JIS

からの引用事項は,対応 ISO

規格の該当事項と同等である。

2.

引用規格

ISO 717-1

ISO717-3 MOD/

削除

― 9.の(Ⅴ)参照。

3.

定義

主な用語の定義

   3

JIS

に同じ IDT

4.

測定装置

測定装置について規定。

   4

JIS

に同じ IDT

5.

試験装置

試 験 室 及 び 隔 壁 に つ い て 規
定。

   5

JIS

に同じ IDT

6.

試 料の 設

一般事項,試料の取付け,試
料の取付位置の設定,換気装

置及び電気配管の位置につい
て規定。

   6

JIS

に同じ IDT

7.

測定手順

試験の手順について規定。

   7

JIS

に同じ IDT

8.

測定精度

測定装置について規定。

   8

JIS

に同じ IDT

9.

結 果の 表

結 果 の 表 示 方 法 に つ い て 規
定。

   9

ISO 717-1

又は

ISO 717-3

を引用

MOD/

変更

JIS

からの引用事項は,対応 ISO

規格の該当事項と同等である。

ISO/TC43/SC2

において ISO 

140-10

の改定審議の段階に

おいて,我が国の規定内容

を提案したい。

10.

試 験 報

告書

   10

JIS

に同じ IDT

16

A

 1428


20
06


17

A 1428

:2006

(

Ⅰ)JIS の規定

(

Ⅲ)国際規格の規定

(

Ⅳ)JIS と国際規格との技術的差異の項目ごと

の評価及びその内容 
  表示箇所:本体

  表示方法:側線

項目

番号

内容

(

Ⅱ)

国 際
規 格

番号

項目

番号

内容

項 目 毎 の

評価

技術的差異の内容

(

Ⅴ)JIS と国際規格との技術

的差異の理由及び今後の対

附属書 A 
(規定)

側路伝搬の影響の補正

附属書 A
(規定)

JIS

に同じ IDT

附属書 B 
(規定)

壁厚の部分的増減

附属書 B
(規定)

JIS

に同じ IDT

附属書 C 
(規定)

壁の縁辺部及び隅角部の近く
に取り付けられる小形建築部

品の測定条件

附属書 C
(規定)

JIS

に同じ IDT

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:MOD

備考1.  項目ごとの評価欄の記号の意味は,次のとおりである。

IDT

技術的差異がない。

MOD

/削除国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。

MOD

/変更国際規格の規定内容を変更している。

2.  JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次のとおりである。

MOD

国際規格を修正している。

17

A

 1428


20
06