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A 1419-1 : 2000(ISO 717-1 : 1996)

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,建設大臣が制定した日本工

業規格である。これによって JIS A 1419 : 1992 は廃止され,この規格に置き換えられる。

今回の制定では,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格と整合した日本工業規格の作成及び日本

工業規格を基礎とした国際規格原案の提案を容易にするため,ISO 717-1 : 1996, Acoustics−Rating of sound

insulation in buildings and of building elements

−Part 1 : Airborne sound insulation を基礎として用いた。

JIS A 1419-1

には,次に示す附属書がある。

附属書 1(規定)  建築物及び建築部材の空気音遮断性能の等級曲線による評価

附属書 2(参考)  建築物及び建築部材の空気音遮断性能の平均値による評価

JIS A 1419-1

は,次の 2 部で構成される。

第 部:空気音遮断性能

第 部:床衝撃音遮断性能


  (ISO 717-1 : 1996)

(1) 

目次

序文

1

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

2

2.1

  日本工業規格

2

2.2

  国際規格

2

3.

  定義

2

3.1

  空気音遮断性能に関する単一数値評価量

2

3.2

  スペクトル調整項

2

4.

  単一数値評価量の求め方

3

4.1

  一般事項

3

4.2

  基準値

3

4.3

  スペクトル特性

3

4.4

  比較の方法

3

4.5

  スペクトル調整項の計算

3

5.

  結果の表示

4

5.1

  建築部材の空気音遮断性能の表示

4

5.2

  建築物の空気音遮断性能の表示

4

附属書 1(規定)  建築物及び建築部材の空気音遮断性能の  等級曲線による評価

9

1.

  適用範囲

9

2.

  引用規格

9

3.

  定義

9

3.1

  空気音遮断性能に関する等

9

3.2

  等級曲線

9

4.

  等級曲線の周波数特性と数値

9

5.

  空気音遮断性能の等級の求め方

9

附属書 2(参考)  建築物及び建築部材の空気音遮断性能の平均値による評価

12

1.

  適用範囲

12

2.

  引用規格

12

3.

  定義

12

3.1

  空気音遮断性能に関する単一数値評価

12

4.

  空気音遮断性能の平均値の求め方

12

5.

  結果の表示

12

5.1

  建築部材の空気音遮断性能の表示

12

5.2

  建築物の空気音遮断性能の表示

12


(1) 

日本工業規格

JIS

 A

1419-1

 : 2000

 (ISO

717-1

 : 1996

)

建築物及び建築部材の 
遮音性能の評価方法−

第 1 部:空気音遮断性能

Acoustics

−Rating of sound insulation in buildings and of building

elements

−Part 1 : Airborne sound insulation

序文  この規格は,1996 年に発行された ISO 717-1 : 1996, Acoustics−Rating of sound insulation in buildings

and of building elements

−Part 1 : Airborne sound insulation を翻訳した日本工業規格であり,次に示す

附属書 1

及び

附属書 を除き,技術的内容を変更することなく作成したものである。

附属書 は,JIS A 1419 : 1992(建築物のしゃ音等級)で規定していた空気音遮断性能の等級曲線を用いる

評価方法を改めて規定したものである。

附属書 は,周波数帯域ごとの遮音性能値の算術平均値を単一評価量として用いる方法を参考として示し

たものである。

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,原国際規格にはない事項である。

1.

適用範囲  この規格は,

a)

建築物及び壁,床,扉,窓などの建築部材の空気音遮断性能に関する単一数値評価量を定義し,

b)

建築物内部の騒音,建物外部の交通騒音など各種騒音源のスペクトルの違いを考慮して単一数値評価

量に加えるべき調整項を定義し,

c)

さらに,JIS A 1416JIS A 1417ISO 140-5ISO 140-9 及び ISO 140-10 によって行った 1/3 オクター

ブバンド又はオクターブバンド測定の結果から,上記の評価量及び調整項の値を求める方法について

規定する。

この規格で規定する単一数値評価量を用いることによって,建築物及び建築部材の空気音遮断性能を評

価することができ,また,各種の建築規定における音響的要件の規定を単純化することができる。単一数

値評価量の値については,それぞれの目的に応じて決める。

この規格で規定する単一数値評価量は,1/3 オクターブバンド又はオクターブバンドごとの測定結果か

ら求める。ただし,JIS A 1416 に規定する音響透過損失の実験室測定については,1/3 オクターブバンド測

定の結果から単一数値評価量を求める。


2

  (ISO 717-1 : 1996)

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格のうちで,発効年(又は発行年)を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの

規格の規定を構成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発効年(又は発行年)を付

記していない引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

2.1

日本工業規格

JIS A 1416 : 1999

  実験室における建築部材の空気音遮断性能の測定方法

備考  原国際規格 ISO 717-1 に引用規格として記載されている ISO 140-3, Acoustics−Measurement of

sound insulation in buildings and of building elements

−Part 3 : Laboratory measurements of

airborne sound insulation of building elements

及び ISO 140-1, Acoustics−Measurement of

sound insulation in buildings and of building elements

−Part 1 : Requirements for laboratory test

facilities with suppressed flanking transmission

は,

ここに記載した JIS A 1416 と同等である。

JIS A 1417 : 1999

  建築物の空気音遮断性能の測定方法

備考  原国際規格 ISO 717-1 に引用規格として記載されている ISO 140-4,Acoustics−Measurement

of sound insulation in buildings and of building elements

−Part 4 : Field measurements of

airborne sound insulation between rooms

は,ここに記載した JIS A 1417 と同等である。

JIS Z 8401

  数値の丸め方

2.2

国際規格

ISO 140-5, Acoustics

−Measurement of sound insulation in buildings and of building elements−Part

5 : Field measurements of airborne sound insulation of façade elements and façades

ISO 140-9, Acoustics

−Measurement of sound insulation in buildings and of building elements−Part

9 : Laboratory measurement of room-to-room airborne sound insulation of a suspended ceiling

with a plenum above it

ISO 140-10, Acoustics

−Measurement of sound insulation in buildings and of building elements−

Part 10 : Laboratory measurement of airborne sound insulation of small building elements

参考  現在のところ,ISO 140-5ISO 140-9 及び ISO 140-10 に対応する JIS は規格化されていない。

3.

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,次による。

3.1

空気音遮断性能に関する単一数値評価量 (single-number quantity for airborne sound insulation 

rating)

この規格で設定する方法によって基準曲線を移動させたときの 500Hz における値。

単位はデシベル (dB)。

備考  単一数値評価量の用語及び記号は,測定の種類によって異なる。建築部材の空気音遮断性能に

ついては

表 1,建築物の空気音遮断性能については表 2(1/3 オクターブバンド測定)及び表 3

(オクターブバンド測定)による。

3.2

スペクトル調整項 (spectrum adaptation term)   特定の音のスペクトル特性を考慮する場合に,単

一数値評価量(例えば,Rw)に加える値。単位はデシベル (dB)。

備考1.  この規格では,2種類の音のスペクトル特性をそれぞれ1/3オクターブバンド及びオクターブ

バンドごとに規定する。

2.

この規格では,スペクトルが異なる騒音源に対する遮音性能を評価し,また,単一の周波数

帯域における著しい遮音欠損を考慮するために,2 種類のスペクトル調整項を採用している。

これらの値は,典型的なスペクトル特性としてピンクノイズ及び交通騒音を一般化した特性


3

  (ISO 717-1 : 1996)

の 2 種類を設定し,それらが負荷騒音となったときの入射側と透過側の A 特性音圧レベルの

差から,この規格の本体で規定する方法によって求められた評価値(例えば,Rw)を差し引

いた値として定義されている。したがって,この規格では,スペクトル調整項は独立した単

一数値評価量ではなく,特に負荷騒音のスペクトル特性を考慮する必要がある場合に,本体

の規定によって求められる評価量に付加して表示する量として規定されている。ただし,上

記の A 特性音圧レベルの差そのものを単一数値評価量として用いている国もある。

スペクトル調整項の値は,一般に−1dB 程度であるが,単一周波数帯域で大きな遮音欠損

がある場合には,−1dB 以下になることもある。

4.

単一数値評価量の求め方

4.1

一般事項  JIS A 1416JIS A 1417ISO 140-5ISO 140-9 及び ISO 140-10 の規定に従って測定され

た値を,

1/3

オクターブバンド測定の場合は 100∼3 150Hz,

オクターブバンド測定の場合には 125∼2 000 Hz

の測定周波数帯域ごとに,それぞれ規定された基準値(4.2 参照)と比較して評価する。その方法は,4.4

による。

さらに,2 種類のスペクトル調整項を上記の周波数範囲内で規定する 2 種類の代表的なスペクトルを基

にして計算する(4.5 参照)

4.2

基準値  測定値との比較の基準とする一連の値を表 に示す。図 及び図 は,それらの値を基準

曲線として表したものである。

4.3

スペクトル特性  スペクトル調整項を計算するための 1/3 オクターブバンド及びオクターブバンド

のスペクトルを

表 に示す。図 及び図 はこれらを図示したものである。これらのスペクトルは,周波

数重み特性 A をかけた値が 0dB になるように規準化されている。

4.4

比較の方法  JIS A 1416JIS A 1417ISO 140-5ISO 140-9 及び ISO 140-10 の規定に従って測定さ

れた結果を評価する方法は,次による。

1/3

オクターブバンド測定の場合には,測定結果を結んだ曲線に対して対応する基準曲線を 1dB ステッ

プで上下させ,16 個の 1/3 オクターブバンドにおいて基準曲線の値を下回る値の総和が 32.0dB を上回らな

い範囲で,できるだけ大きくなるところまで移動させる。

オクターブバンド測定の場合には,測定結果を結んだ曲線に対して対応する基準曲線を 1dB ステップで

上下させ,

5

個のオクターブバンドにおいて基準曲線の値を下回る値の総和が 10.0dB を上回らない範囲で,

できるだけ大きくなるところまで移動させる。

以上の手順で移動した基準曲線の 500Hz における値 (dB) をそれぞれ R

W

R'

W

D

n.W

D

nT.W

表 1,表 2

及び

表 参照)の値とする。

オクターブバンドの基準値は,現場測定によるオクターブバンド測定の結果の評価だけに適用する。

4.5

スペクトル調整項の計算  スペクトル調整項 Cj (dB)  は,4.3 に規定したスペクトル特性に基づいて,

次の式によって計算する。

C

j

X

Aj

X

W

 (1)

ここに,

j

:  スペクトル特性 1 及び 2 を示す指標

X

W

:  RR'D

n

D

nT

などの値から 4.4 に従って求めた単一数値評価量

X

Aj

:  次の式から求められる値 (dB)

10

/

)

(

10

10

log

10

i

ij

X

L

Aj

X

å

=

 (2)


4

  (ISO 717-1 : 1996)

ここに,

i

: 100∼3 150Hz の 1/3 オクターブバンド又は 125∼2 000Hz のオ

クターブバンドの帯域を示す指標

L

ij

:  スペクトル に関して,番目の周波数帯域について 4.3 で与え

られる値 (dB)

X

i

:  番目の周波数帯域における音響透過損失 R

i

,準音響透過損失

R'

i

,規準化音圧レベル差 D

n,i

又は標準化音圧レベル差 D

nT,i

で,

0.1dB

単位の値 (dB)

この調整項は,用いたスペクトル特性の区別(1 又は 2)に従って,次の記号を用いる。

C

スペクトル特性 1(ピンクノイズに周波数重み特性 A をかけた特性)を用いて計算した場合。

C

tr

スペクトル特性 2(典型的な都市交通騒音に周波数重み特性 A をかけた特性)を用いて計算した

場合。

備考  一般的な屋内及び屋外騒音の大部分のスペクトルは,ほとんどの場合,スペクトル特性 1 と 2

の範囲に入るので,スペクトル調整項 及び C

tr

は,多くの種類の騒音に対する空気音遮断性

能を評価するために用いることができる。種々の騒音に対するこれらのスペクトル調整項の適

用のしかたを

表 に示す。

参考  原国際規格では,拡張した周波数範囲(1/3 オクターブバンドで 50Hz,63Hz,80Hz 及び 4 000Hz,

5 000Hz

,オクターブバンドで 63Hz 及び 4 000Hz の帯域を含む。

)について,スペクトル調整項

を計算する方法を Annex B に示している。

5.

結果の表示  この規格に従って,目的に応じて適切な単一数値評価量 R

W

,  R'

W

,  D

n.W

,  D

nT.W

及び 2 種類

のスペクトル調整項を表示する。

5.1

建築部材の空気音遮断性能の表示  単一数値評価量の計算は,1/3 オクターブバンド測定の結果につ

いて行う。2 種類のスペクトル調整項は,次のように単一数値評価量の後に括弧を付け,その中をセミコ

ロンで分けて示す

*1

例  R

W

 (C

tr

)

=41 (0 ;  −5) dB

*1

スペクトル調整項は 0.1dB のけたまで計算し,整数に丸める(+xy.5 は+xy+1,−xy.5 は−xy

とする。詳しくは ISO 31-0 : 1992, Quantities and units−Part 0 : General principles を参照)

5.2

建築物の空気音遮断性能の表示  建築物の空気音遮断性能の表示は,4.2 及び 4.4 によって求めた単

一数値評価量又はその値とスペクトル調整項の和として,次の例のように示す。

例  R'

W

C

tr

45dB

(例えば,外周壁について)

又は

D

nT,W

C

54dB

(例えば,住戸間)

JIS A 1417

及び ISO 140-5 による現場測定については,単一数値評価量が 1/3 オクターブバンド,オクタ

ーブバンドのいずれの測定結果から求められたかを必ず明示する。一般に,両者の問には約±1dB の差が

ある。


5

  (ISO 717-1 : 1996)

表 1  建築部材の空気音遮断性能に関する単一数値評価量(1/3 オクターブバンド)

評価すべき量の名称と記号

単一数値評価量

規格

名称

記号

名称

記号

JIS A 1416

音響透過損失

R

重みつき音響透過損失

R

W

JIS A 1416

準音響透過損失

R'

重みつき準音響透過損失

R'

W

ISO 140-9

つり天井規準化音圧レベル差

D

n,c

重みつきつり天井規準化音圧レベル差

D

n, c,W

ISO 140-10

部材規準化音圧レベル差

D

n,e

重みつき部材規準化音圧レベル差

D

n, e,W

表 2  建築物における空気音遮断性能に関する単一数値評価量(1/3 オクターブバンドの場合)

評価すべき量の名称と記号

単一数値評価量

規格

名称

記号

名称

記号

JIS A 1417

準音響透過損失

R'

重みつき準音響透過損失

R'

W

ISO 140-5

準音響透過損失

R'

45

°

重みつき準音響透過損失

R'

45

°

,W

ISO 140-5

準音響透過損失

R'

tr,S

重みつき準音響透過損失

R'

tr,S,W

JIS A 1417

規準化音圧レベル差

D

n

重みつき規準化音圧レベル差

D

n,W

JIS A 1417

標準化音圧レベル差

D

nT

重みつき標準化音圧レベル差

D

nT,W

表 3  建築物における空気音遮断性能に関する単一数値評価量(オクターブバンドの場合)

評価すべき量の名称と記号

単一数値評価量

規格

名称

記号

名称

記号

準音響透過損失

R'

重みつき準音響透過損失

R'

W

室間音圧レベル差

D

重みつき室間音圧レベル差(

1

)

D

W

規準化音圧レベル差

D

n

重みつき規準化音圧レベル差

D

n,W

標準化音圧レベル差

D

nT

重みつき標準化音圧レベル差

D

nT,W

JIS A 1417

特定場所間音圧レベル差

D

P

重みつき特定場所間音圧レベル差(

1

)

D

P,W

(

1

)

原国際規格では,重みつき室間音圧レベル差 D

W

,重みつき特定場所間音圧レベル差 D

P.W

は規定されて

いない。

表 4  空気音遮断性能評価のための基準値

基準値 (dB)

周波数

(Hz)

1/3

オクターブバンド

オクターブバンド

100 33

125 36

36

160 39

200 42

250 45

45

315 48

400 51

500 52

52

630 53

800 54

1 000

55

55

1 250

56

1 600

56

2 000

56

56

2 500

56

3 150

56


6

  (ISO 717-1 : 1996)

表 5  スペクトル調整項を求めるための基準スペクトル特性

相対音圧レベル L

ij

 (dB)

C

を計算するためのスペクトル特性 1

C

tr

を計算するためのスペクトル特性 2

周波数

(Hz)

1/3

オクターブバンド

オクターブバンド

1/3

オクターブバンド

オクターブバンド

100

−29

−20

125

−26

−21

−20

−14

160

−23

−18

200

−21

−16

250

−19

−14

−15

−10

315

−17

−14

400

−15

−13

500

−13

−8

−12

−7

630

−12

−11

800

−11

−9

1 000

−10

−5

−8

−4

1 250

−9

−9

1 600

−9

−10

2 000

−9

−4

−11

−6

2 500

−9

−13

3 150

−9

−15

備考  すべてのレベルは,周波数重み特性 A をかけた値で,それらを合成したオーバーオールの値が 0dB

となるように設定してある。

表 6  種々の騒音源に対するスペクトル調整項の適用

騒音源の種類

適用するスペクトル調整項

日常生活(会話,音楽,ラジオ,テレビ)

子供の遊び 
中・高速鉄道 
時速 80km/h の高速道路

ジェット機(短距離) 
主に中・高音性の騒音を発生する工場

C

スペクトル特性 1

都市内道路 
低速度鉄道 
プロペラ航空機

ジェット機(遠距離) 
ディスコ音楽 
主に低音性の騒音を発生する工場

C

tr

スペクトル特性 2


7

  (ISO 717-1 : 1996)

図 1  空気音遮断特性の基準曲線(1/3 オクターブバンド)

図 2  空気音遮断特性の基準曲線(オクターブバンド)


8

  (ISO 717-1 : 1996)

図 3  スペクトル調整項を求めるための基準スペクトル特性(1/3 オクターブバンド)

図 4  スペクトル調整項を求めるための基準スペクトル特性(オクターブバンド)


9

  (ISO 717-1 : 1996)

附属書 1(規定)  建築物及び建築部材の空気音遮断性能の 

等級曲線による評価

1.

適用範囲  この附属書は,建築物及び建築部材の空気音遮断性能をこの附属書で規定する等級曲線を

用いて評価する方法について規定する。

2.

引用規格  本体と同じ。

3.

定義  この附属書で用いる主な用語の定義は,本体の 3.によるほか,次による。

3.1

空気音遮断性能に関する等級:この附属書で規定する方法によって評価した建築物及び建築部材の

空気音遮断性能の数値。

備考  単一数値評価量の用語及び記号は測定の種類によって異なり,附属書 表 による。

3.2

等級曲線  この附属書によって建築物及び建築部材の空気音遮断性能を評価するのに用いる曲線(4.

参照)

4.

等級曲線の周波数特性と数値  この附属書で用いる建築物及び建築部材の空気音遮断性能を評価する

ための基準曲線の周波数特性と等級は,

附属書 図 による。

5.

空気音遮断性能の等級の求め方  JIS A 1416JIS A 1417ISO 140-5ISO 140-9 及び ISO 140-10 の規

定に従って測定された中心周波数 125Hz,250Hz,500Hz,1 000Hz 及び 2 000Hz のオクターブバンドごと

の測定値を

附属書 図 にプロットし,その値がすべての周波数帯域においてある曲線を上回るとき,そ

の最大の曲線につけられた数値によって遮音等級を表すものとする。ただし,各周波数帯域において,測

定結果が等級曲線の値より最大 2dB まで下回ることを許容する。

備考1. 1/3オクターブバンドごとに測定された結果は,次の式を用いてオクターブバンドごとの値

(小数点以下1けたまでの数値)に合成し,JIS Z 8401によって小数点以下を丸めた値につい

て上記の方法によって評価する。

3

10

10

10

log

10

10

/

10

/

10

/

10

1

/

1

3

,

3

/

1

2

,

3

/

1

1

,

3

/

1

X

X

X

X

+

+

=

ここに,

X

1/1

オクターブバンドの値

X

1/3,1

X

1/3,2

X

1/3,3

当該オクターブバンドに含まれる三つの 1/3 オ
クターブバンドにおける値

2.

表示のしかたとしては,例えば,二室間の室間音圧レベル差等級が 50 である場合,D

r

−50

と表す。


10

  (ISO 717-1 : 1996)

附属書 表 1  空気音遮断性能に関する遮音等級(オクターブバンド)

評価すべき量の名称と記号

単一数値評価量

規格

名称

記号

名称

記号

JIS A 1416

音響透過損失

R

音響透過損失等級

R

r

ISO 140-9

つり天井規準化音圧レベル差

D

n,c

つり天井規準化音圧レベル差等級

D

n,c,r

ISO 140-10

部材規準化音圧レベル差

D

n,e

部材規準化音圧レベル差等級

D

n,e,r

JIS A 1416

準音響透過損失

R'

準音響透過損失等級

R'

r

ISO 140-5

準音響透過損失

R'

45

°

準音響透過損失等級

R'

45

°

,r

ISO 140-5

準音響透過損失

R'

tr,S

準音響透過損失等級

R'

tr,S,r

JIS A 1417

室間音圧レベル差

D

室間音圧レベル差等級

D

r

JIS A 1417

規準化音圧レベル差

D

n

規準化音圧レベル差等級

D

n.r

JIS A 1417

標準化音圧レベル差

D

nT

標準化音圧レベル差等級

D

nT,r

JIS A 1417

特定場所間音圧レベル差

D

P

特定場所間音圧レベル差等級

D

P,r


11

  (ISO 717-1 : 1996)

附属書 図 1  空気音遮断性能の周波数特性と等級(等級曲線)


12

  (ISO 717-1 : 1996)

附属書 2(参考)  建築物及び建築部材の空気音遮断性能の 

平均値による評価

1.

適用範囲  この附属書は,建築物及び建築部材の空気音遮断性能を周波数帯域ごとの遮音性能値の算

術平均値によって評価する方法を示す。

2.

引用規格  本体と同じ。

3.

定義  この附属書で用いる主な用語の定義は,本体の 3.によるほか,次による。

3.1

空気音遮断性能に関する単一数値評価量:この附属書で示す方法によって評価した値。単位はデシ

ベル (dB)。

備考  単一数値評価量の用語及び記号は測定の種類によって異なり,附属書 表 による。

4.

空気音遮断性能の平均値の求め方  JIS A 1416JIS A 1417ISO 140-5ISO 140-9 及び ISO 140-10 

規定に従って測定された結果を評価する方法は,次による。

1/3

オクターブバンド測定の場合には,

中心周波数 100∼2 500Hz の 15 帯域における測定値の算術平均値,

オクターブバンド測定の場合には,中心周波数 125∼2 000Hz の 5 帯域における測定値の算術平均値を次の

式によって計算し,小数点以下を四捨五入して整数値とする。

)

(

1

2

1

n

m

L

L

L

n

L

+

⋅⋅

⋅⋅

⋅⋅

+

+

=

ここに,

L

m

遮音性能値の算術平均値

 (dB)

L

1

L

2

L

n

各周波数帯域ごとの遮音性能値

 (dB)

1/3

オクターブバンドの場合は

n

15

,オクターブバ

ンドの場合は

n

5

5.

結果の表示

5.1

建築部材の空気音遮断性能の表示

1/3

オクターブバンドごとの測定結果について 4.で示した方法に

よって平均値を求め,空気音遮断性能の単一数値評価量とする。

  R

m (1/3)

45dB

5.2

建築物の空気音遮断性能の表示

1/3

オクターブバンド又はオクターブバンドごとの測定結果につ

いて 4.で示した方法によって算術平均値を求め,空気音遮断性能の単一数値評価量とする。ただし,単一

数値評価量が

1/3

オクターブバンド,オクターブバンドのいずれの測定結果から求められたかを必ず明示

する。記号で表す場合には,次による。

 1/3

オクターブバンド測定による場合:

D

m (1/3)

48dB

オクターブバンド測定による場合:

D

m (1/1)

47dB


13

  (ISO 717-1 : 1996)

附属書 表 1  空気音遮断性能に関する単一数値評価量

評価すべき量の名称と記号

単一数値評価量

規格

名称

記号

名称

記号

JIS A 1416

音響透過損失

R

平均音響透過損失

R

m

ISO 140-9

つり天井規準化音圧レベル差

D

n,c

平均つり天井規準化音圧レベル差

D

n,c,m

ISO 140-10

部材規準化音圧レベル差

D

n,e

平均部材規準化音圧レベル差

D

n,e,m

JIS A 1416

準音響透過損失

R'

平均準音響透過損失

R'

m

ISO 140-5

準音響透過損失

R'

45

°

平均準音響透過損失

R'

45

°

,m

ISO 140-5

準音響透過損失

R'

tr,S

平均準音響透過損失

R'

tr,S,m

JIS A 1417

室間音圧レベル差

D

平均室間音圧レベル差

D

m

JIS A 1417

規準化音圧レベル差

D

n

平均規準化音圧レベル差

D

n,m

JIS A 1417

標準化音圧レベル差

D

nT

平均標準化音圧レベル差

D

nT,m

JIS A 1417

特定場所間音圧レベル差

D

P

平均特定場所間音圧レベル差

D

P,m

建築音響

JIS

国際整合化調査研究委員会

改正原案調査作成本委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

橘      秀  樹

東京大学生産技術研究所

(委員)

安  藤      啓

鹿島建設株式会社技術研究所

井  上  勝  夫

日本大学理工学部

大  嶋  清  治

通商産業省工業技術院標準部材料規格課

大  川  平一郎

株式会社音環境研究所

木  村      翔

日本大学理工学部

子  安      勝

千葉工業大学

田  中      洪

日本板硝子環境アメニティ株式会社竜ヶ崎研究所

十  倉      毅

財団法人日本建築総合試験所

平  松  友  孝

大成建設株式会社技術研究所

福  島  寛  和

建設省建築研究所

杉  山  義  孝

建設省住宅局住宅生産課

(松  野      仁

建設省住宅局住宅生産課)

安  岡  博  人

三井建設株式会社技術研究所

安  岡  正  人

東京理科大学工学部

山  口  道  征

株式会社ブリヂストン

吉  村  純  一

財団法人小林理学研究所

米  澤  房  雄

財団法人建材試験センター中央試験所

(事務局)

後  藤  健  次

社団法人日本音響学会