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A 1414-3

:2010

(1)

目  次

ページ

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

1

3

  用語及び定義

1

4

  試験の一般条件

2

5

  試験方法

2

5.1

  温度に対する性能試験

2

5.2

  湿度に対する性能試験

3

5.3

  含水率の影響に関する試験

4

5.4

  表面吸水試験

5

5.5

  小口吸水試験

6

5.6

  水平静圧透水試験

7

5.7

  水密性試験

8

5.8

  散水試験

11

6

  共通記録事項

12


A 1414-3

:2010

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,財団法人建材試験センター(JTCCM)及び財団

法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業

標準調査会の審議を経て,

経済産業大臣及び国土交通大臣が制定した日本工業規格である。

これによって,

JIS A 1414:1994

は廃止され,その一部を分割して制定したこの規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣,国土交通大臣及び日本工業標準調査会は,

このような特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認に

ついて,責任はもたない。

JIS A 1414

の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS

A

1414-1

第 1 部:通則

JIS

A

1414-2

第 2 部:力学特性に関する試験

JIS

A

1414-3

  第 3 部:温湿度・水分に対する試験

JIS

A

1414-4

  第 4 部:長期特性に関する試験


日本工業規格

JIS

 A

1414-3

:2010

建築用パネルの性能試験方法−

第 3 部:温湿度・水分に対する試験

Performance test methods of panel components for building construction

Part 3: Tests for temperature, humidity and water-proof

1

適用範囲

この規格は,建築物の壁,床,屋根などの部位を構成するパネル(以下,

“建築用パネル”という。

)及

びこれを面内方向に接合又は接続させた状態の温湿度・水分に対する試験方法について規定する。

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS A 1414-1

  建築用パネルの性能試験方法−第 1 部:通則

JIS A 1414-2

  建築用パネルの性能試験方法−第 2 部:力学特性に関する試験

3

用語及び定義

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS A 1414-1 によるほか,次による。

3.1

平衡状態

継続的に測定した試験体の質量が 24 時間前の質量に対して 0.1 %以内の変化量となった状態。

3.2

常時湿潤環境

直接屋外にさらされるなどして常時湿潤状態となるおそれのある環境。例えば外壁,軒天井などで,有

効な防水措置をしていないため,降雨水などの影響によって常時高湿度となる環境。

3.3

断続湿潤環境

断続的に水を使用する水回りのうち,直接水掛かりはないが湿潤状態となるおそれのある環境。例えば,

断続的に水を使用する水回り室などの壁,床,天井などのうち直接水掛かりがない部分で,有効な防水措

置がなされていないため,断続的に高湿度となる環境。

3.4

透水

多孔質材料内部に水が浸透し,移動又は貫通した現象。

3.5

浸せき


2

A 1414-3

:2010

各種液体に材料を浸し,その表面に液体を付着又は内部までしみ込ませる操作。

3.6

シーリング材

試験体と試験用枠との間の水密性を確保する材料。

3.7

キャッピング用枠

止水を目的として試験体と貯水用枠の間に設置され,試験体の枠上面だけふた(蓋)をするように加工

された平滑な枠。

3.8

脈動圧

周期的・律動的な動きの圧力。

4

試験の一般条件

試験体採取方法,試験体の寸法,試験体調湿方法,試験環境及び測定の精度は,各試験項目で規定のな

い限り,JIS A 1414-1 による。

5

試験方法

5.1

温度に対する性能試験

5.1.1

試験の目的

断熱性が低い外装材の下地として使われる場合の温度変化による建築用パネル(以下“パネル”という。

の面外変形を測定することを目的とする。

5.1.2

試験条件

試験環境は,JIS A 1414-1 の 6.4 b)  の規定による。

5.1.3

試験装置

温度試験装置は,試験体支持装置及び加熱装置で構成する。加熱装置は試験体の表面を均一に加熱する

ように,球形又は管形の赤外電球などを配列したものとする。

5.1.4

試験手順

試験手順は,次による。

a)

試験体の取付方法  試験体の取付けは,現場における実際の取付方法に準じる。

b)

加熱条件  試験体の一方の表面に一様にふく射線を照射し 8 時間加熱する。ふく射線の強度は,試験

対象部位が屋根の場合には 1 000 W/m

2

±50 W/m

2

,壁の場合は 800 W/m

2

±20 W/m

2

とする。この場合,

試験体の両側は自然対流状態に保つものとする。

c)

外観観察  試験体のき裂,変色,はく離などの状況を観察する。

5.1.5

測定条件

測定条件は,次による。

a)

試験体の面外方向への変位は,

図 に示す変位センサ (DT1∼DT13)  の位置について試験前に対する

変位を測定する。測定は加熱反対面について行う。ただし,両面で変位が著しく相違するおそれのあ

るものについては試験体両表面で測定する。

b)

試験体の取付枠が加熱によって変形するため,試験体の 4 隅の変形 (DT10∼DT13)  がほぼ取付枠の変

形を示しているものと考えて,試験体の各点の相対変位が必要なのでこれを基準として次のように求


3

A 1414-3

:2010

めることにする。この場合,枠はたわまないものと仮定する。

なお,

図 に示す 4 隅の変位のほかに,4 辺の枠の中央部の変位 (DT14∼DT17)  を追加して測定し

てもよい。

c)

取付枠に対する中央部各点の相対変位  (δ)  は,式(1)から算出する。

d)

試験体の隅が取付枠によって隠される場合には,取付枠に隠されない部分で,できるだけ隅に近い位

置とする。

e)

測定間隔は,試験開始後 2 時間までは 15 分間隔とし,その後 6 時間までは 30 分∼1 時間間隔とする。

加熱停止後は 2 時間までは 15 分間隔とし,その後 16 時間目を測定する。

(

)

(

)

(

)

⎥⎦

⎢⎣

+

=

n

n

13

12

11

10

n

12

10

n

11

10

10

n

W

L

LW

W

W

L

L

δ

δ

δ

δ

δ

δ

δ

δ

δ

δ

δ

···· (1)

ここに,

δ: 中央部各点の相対変位 (mm)

δ

n

図 に示す DT1∼DT9 の読み

δ

10

δ

13

図 に示す DT10∼DT13 の読み

L: パネルの長さ (mm)

W: パネルの幅 (mm) 

L

n

図 に示す DT10 から δ

n

 (DT1

∼DT9)  までの長さ 

W

n

図 に示す DT10 から δ

n

 (DT1

∼DT9)  までの幅

図 1−変位測定位置(例)

5.1.6

結果の記録

試験結果には,必要に応じて次の事項を記録する。ただし,共通記録事項は,箇条 による。

a)

変位測定結果(時間と変位量との関係図)

b)

外観観察結果の図示又は写真撮影

c)

加熱試験装置略図

d)

試験体表面の色彩

5.2

湿度に対する性能試験

5.2.1

試験の目的


4

A 1414-3

:2010

断熱性が低い外装材の下地として使われる場合の湿度変化によるパネルの面外変形を測定することを目

的とする。

5.2.2

試験装置

湿度試験装置は,試験体の片側が高湿,反対側が低湿に保てるものとする。このときに使用される加湿

器及び除湿器は,いずれも試験中は試験体に温度変化を与えないものとする。

5.2.3

試験手順

試験手順は,次による。

a)

試験体の取付方法  試験体の取付けは,実際の取付方法に準じる。

b)

温湿度条件  試験体片側が相対湿度 (90±5) %,反対側が相対湿度 (40±5) %で一定状態を持続させる。

持続時間は,試験開始後 20 時間目と,24 時間目の変位の差が

図 に示すすべての測定箇所で 1 mm

を超えない場合には 24 時間,1 mm を超える場合には,その後 4 時間目ごとの差が 1 mm 以下となる

までの時間とする。試験体はその後,相対湿度 (60±20) %の室内に 24 時間放置する。ただし,試験

中を通じ,温度は JIS A 1414-1 の 6.4 c)  に規定する 20  ℃±5  ℃に保つものとする。

c)

外観観察  試験体のき裂,変色,はく離などの状況を観察する。

5.2.4

測定条件

変位測定は,5.1.5 による。ただし,測定は低湿面について行う。

測定間隔は,試験開始後 2 時間までは 15 分間隔とし,その後 22 時間目までは 30 分∼1 時間間隔とし,

試験終了後は 24 時間目を測定する。試験時間が 24 時間を超えるものは,24 時間目以降は 1 時間間隔とす

る。

5.2.5

結果の記録

試験結果には,必要に応じて次の事項を記録する。ただし,共通記録事項は,箇条 による。

a)

変位測定結果(時間と変位量との関係図)

b)

外観観察結果の図示又は写真撮影

c)

湿度試験装置略図

d)

試験体表面の色彩

5.3

含水率の影響に関する試験

5.3.1

試験の目的

標準状態及び湿潤環境におけるパネルの剛性・強度を測定して,含水による剛性・強度の低下率を算出

することを目的とする。

5.3.2

試験条件

試験条件は,次による。

a)

試験体調湿方法  本試験体は,次の 1)  又は 2)  の環境下で平衡状態となるまで静置する。また,サイ

ドマッチング用試験体は,通常,JIS A 1414-1 の 6.3 b)  に規定する環境下で平衡状態となるまで静置

する。

1)

常時湿潤環境  温度 20 ℃±2 ℃,相対湿度 (95±5) %

2)

断続湿潤環境  温度 20 ℃±2 ℃,相対湿度 (85±5) %

b)

試験環境  試験は,a)  と同様の環境下で実施する。

c)

試験体の寸法  試験体の寸法は,次による。

1)

試験体の幅は,実大の製品の厚さの 2 倍以上とする。

2)

試験体の長さは,JIS A 1414-2 の 5.3(曲げ試験)に規定するスパン(試験体の厚さの 12 倍以上と


5

A 1414-3

:2010

する。

)に 50 mm 又は試験体の厚さの 1/2 を加えた長さとする。ただし,スパン及び実大の製品の

厚さが試験に与えるせん断の影響を適切に考慮してこれと同等以上の精度で試験の結果が得られる

長さであることが確かめられた場合には,これによらなくてもよい。

5.3.3

試験手順

試験体を 5.3.2 a)  に規定する方法で調湿した後,JIS A 1414-2 の 5.3 に規定する試験を行う。

5.3.4

試験データの処理

試験データの処理は,次による。

a)

曲げ強さ(最大曲げモーメント)は,JIS A 1414-2 の A.3 a)  の 1)  又は 2)  によって求める。

b)

曲げ弾性係数(曲げ剛性)は,JIS A 1414-2 の A.3 b)  の 1)  又は 2)  によって求める。

c)

曲げ強さ(最大曲げモーメント)及び曲げ弾性係数(曲げ剛性)のサイドマッチング用試験体に対す

る本試験体の比(1.0 を超える場合は 1.0 とする。

)を求める。各組合せに対して得られた数値の平均

値を求め,これを曲げ強さ(最大曲げモーメント)及び曲げ弾性係数(曲げ剛性)に対する含水率の

影響係数とする。

5.3.5

結果の記録

試験結果には,必要に応じて次の事項を記録する。ただし,共通記録事項は,箇条 による。

a)

本試験体の曲げ強さ(最大曲げモーメント)及び曲げ弾性係数(曲げ剛性)

b)

サイドマッチング用試験体の曲げ強さ(最大曲げモーメント)及び曲げ弾性係数(曲げ剛性)

c)

含水率の影響係数

5.4

表面吸水試験

5.4.1

試験の目的

雨(水)掛かりによるパネル表面部の吸水量を測定することを目的とする。

5.4.2

試験条件

試験は,試験体に急激な乾燥を生じないよう,通常は高湿な環境下で実施する。ただし,吸湿性の高い

試験体を試験する場合,通常は相対湿度を (70±5) %とする。

5.4.3

試験装置

試験用枠の形状は,

図 に示すようなもので,その内のり寸法  (a)  は,試験体の短辺の長さより約 100

mm

短いものとする。試験用枠に用いる材料は,鋼製など吸水しないものとする。

単位  mm

図 2−表面吸水試験装置(例) 

5.4.4

試験手順

試験手順は,次による。

a)

試験用枠の取付方法  図 に示すように,試験用枠を水平に設置した試験体の上面に,シーリング材

などを用いて漏水しないように固定する。次に,枠内に静かに注水する。試験中の水深は,常に 20 mm

に保持する。


6

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単位  mm

図 3−表面吸水試験方法(例)

b)

表面吸水量の測定  表面吸水量の測定は,注水後,1 時間,4 時間,24 時間及び 48 時間経過時に行う。

この場合,枠内の水は測定のたびごとに静かに排出し,湿布で水滴をよくふきとった後,枠を付けた

まま質量を測定する。

5.4.5

結果の記録

試験結果には,必要に応じて次の事項を記載する。ただし,共通記録事項は,箇条 による。

a)

試験装置の略図

b) 1

時間,4 時間,24 時間及び 48 時間経過時の表面吸水量[表面吸水量は,式(2)によって求め,有効数

字 2 けたまで示す。

A

m

m

S

h

0

1

=

 (2)

ここに,

S

1

:  表面吸水量 (g/mm

2

)

m

0

:  枠を取り付けた試験体の注水前の質量 (g)

m

h

:  時間吸水後の枠を取り付けたままの試験体質量 (g)

A:  試験用枠の内のり面積 (mm

2

)

c)

裏面透水の有無(裏面に透水した試験体では試験開始後透水までの時間)

5.5

小口吸水試験

5.5.1

試験の目的

小口が水に接触する可能性のあるパネルの小口部の吸水量を測定することを目的とする。

5.5.2

試験条件

試験は,試験体に急激な乾燥を生じないよう,通常は高湿な環境下で実施する。

5.5.3

試験装置

試験用水槽は,試験体をこば立てして浸せきできる大きさであって,

図 に示すように水深を一定に保

つことができるものとする。

単位  mm

図 4−小口吸水試験装置(例) 

5.5.4

試験手順


7

A 1414-3

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試験手順は,次による。

a)

浸せき方法  試験体は,図 に示すようにさん材の上に鉛直に保持し,浸せき深さが 50 mm になるよ

う調整する。ただし,パネルから切り出した試験体を用いた場合には,切出面が水没しないようにす

る。

なお,枠組み又は骨組みをもつパネルを用いた試験体で,底面の枠材が水没しない場合には,枠材

が水没するまで,いっ水口(オーバーフロー)又はさん材で調整する。

b)

小口吸水量の測定  小口吸水量の測定は,試験体を浸せき後,30 分,1 時間,2 時間,4 時間,8 時間

及び 24 時間経過時に水中から取り出し,手早く浸せき面を湿布でふきとり,直ちに質量を測定する。

c)

吸水状態の観察  浸せき後,24 時間経過時の吸水量測定が終了した試験体の幅方向のほぼ中央部を水

面に垂直方向に切断して,吸水高さ (mm) を測定し,その状態を観察する。

5.5.5

結果の記録

試験結果には,必要に応じて次の事項を記載する。ただし,共通記録事項は,箇条 による。

a)

試験装置の略図

b) 30

分,1 時間,2 時間,4 時間,8 時間及び 24 時間経過時の小口吸水量[小口吸水量は,式(3)によっ

て求め,有効数字 2 けたまで示す。

V

m

m

S

h

1

2

=

 (3)

ここに,

S

2

:  試験体積 1 mm

3

当たりの小口吸水量 (g/mm

3

)

V:  浸せき部分の試験体積 (mm

3

)

m

h

:  時間吸水後の試験体質量 (g)

m

1

:  浸せき前の試験体質量 (g)

c)

吸水高さ及び吸水状態の図示

5.6

水平静圧透水試験

5.6.1

試験の目的

水に接する可能性のある部位に使用されるパネルの防水性能又は透水性能を測定することを目的とする。

5.6.2

試験条件

試験は,試験体が太陽の直射を受けない場所で,かつ,急激な乾燥が避けられるような場所で実施する。

5.6.3

試験装置

試験装置は,次による。

a)

貯水用枠は,

図 に示すような鋼製など吸水しない材料で,深さ 250 mm の水圧に耐えられるものと

する。

b)

貯水用枠の内のり寸法は,長さ約 1 600 mm,幅約 700 mm 及び高さ約 300 mm とする。ただし,試験

体の長さが 1 800 mm 未満又は幅が 900 mm 未満のものについては,貯水用枠の長さ及び幅は,試験体

の長さ及び幅より約 200 mm 短い寸法とする。

単位  mm


8

A 1414-3

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単位  mm

図 5−水平静圧透水試験装置(例) 

5.6.4

試験手順

試験手順は,次による。

a)

試験体の貯水用枠に接触する部分には,十分に水密性が保てるシール材を約 50 mm 幅に敷き,その上

に貯水用枠を載せる。

b)

試験体の面が平面でない場合には,一成分形シリコン系建築用シーリング材など,き裂の入りにくい

材料ですき間をふさぎ試験体と貯水用枠との間をシールする。キャッピング用枠の内側(水に接する

部分)は,防水処理のため塗料その他を塗付する。試験体とキャッピング用枠,キャッピング用枠と

貯水用枠との間のシールは  a)  に準じる。

c)

貯水用枠には高さ 250 mm になるように水を入れる。試験体に凹凸のある場合の水の高さは,試験体

の最低部からの高さとする。

なお,注水によってたわみを生じ,貯水用枠と試験体との間から漏水するおそれのある場合には,

万力などによって貯水用枠と試験体とを締め付けるか又は試験体の裏面を補強する。

d)

注水後,5 分,10 分,30 分,1 時間,2 時間,3 時間及び 24 時間経過時に水柱の低下を測定し,かつ,

裏面の状態を観察する。

なお,測定時間は最高 24 時間とする。

5.6.5

結果の記録

試験結果には,必要に応じて次の事項を記載する。ただし,共通記録事項は箇条 による。

a)

水位変化:時間と水位の関係図

b)

漏水状況:試験体裏面の漏水位置及び程度。

なお,漏水現象の程度は

表 による。

表 1−漏水現象の程度

現象

現象の詳細

現象の程度を表す記号

にじみ出し

試験体裏面が水でぬれてくる状態。

たまり

試験体裏面に水がたまっているが流れ出さない状態。

流れ出し

試験体裏面から水が定常的に流れ落ちる状態。

その他

前記以外の記録すべき事項。

5.7

水密性試験

5.7.1

試験の目的

雨(水)掛かりのおそれのある部位に使用するパネルの風圧力に応じた漏水現象の程度を確認すること


9

A 1414-3

:2010

を目的とする。

5.7.2

試験条件

試験体は,実際の仕様に準じて作製されたものとする。サッシ付きパネルの試験を行う場合には,実際

に使用が予定されているガラスとする。

なお,ガラス厚さが特定されていない場合は,仕様に定められたもののうち,最小厚さのガラスとする。

5.7.3

試験装置

試験装置の構成は,

図 及び次による。

なお,試験体の全面に水を噴霧しながら,空気圧によって試験体に垂直に等分布荷重を加えることがで

きるものとする。

a)

圧力箱  圧力箱は,試験を行うに当たって内部圧力を一定に保つことができ,かつ,箱内に水噴霧ノ

ズルを設置したものとする。

b)

送風機  送風機の能力は,試験圧力まで試験体に加圧できるものとする。

c)

圧力調節機及び脈動圧発生装置  表 に規定する中央値及びこれを中心とした脈動圧が発生できる機

構をもつものとする。

d)

水噴霧装置  水噴霧装置は,試験体に規定の水量を均一に噴霧できるものとする。

e)

圧力差測定器  圧力差測定器は,圧力箱内外の圧力差を±5 Pa の精度で測定できるものとする。

f)

試験体取付枠  試験体取付枠は,試験の圧力に耐え得る剛性をもち,かつ,圧力箱との間にすき間が

ないように取り付けることができるものとする。ただし,試験体を直接圧力箱に取り付けることがで

きる場合には,試験体取付枠を用いなくてもよい。

A

:試験体

A

:試験体取付枠

B

:圧力箱

C

:送風機

D

:圧力調節機

E

:整圧板(じゃま板)

F

:圧力差測定器

G

:脈動圧発生装置

H

:水量計

I

:水圧計

J

:水噴霧装置

K

:水ポンプ

L

:貯水槽

図 6−水密性試験装置(例)

5.7.4

試験手順

試験手順は,次による。

a)

試験体の取付方法  試験体の圧力箱への取付けは,水平及び垂直を正しく,かつ,ねじれ及び曲がり


10

A 1414-3

:2010

のないよう圧力箱が気密になるよう固定する。

b)

加圧方法  加圧方法は,次による。

1)

脈動加圧に先立ち,予備加圧として,試験体に水密性が保持される期待最大風圧(正圧及び負圧)

を 5 分間加える。

なお,水密性が保持される期待最大風圧が特定できない場合には,受渡当事者間で予備加圧の値

を決定する。

2)

予備加圧が終了した後,試験体の全面に一様に毎分 4 L/m

2

の水量を噴霧しながら,表 に示す中央

値を中心とした周期 2 秒近似正弦波の脈動圧を図 に示すように 10 分間加圧,1 分間除圧しながら

順次加える。

なお,中央値までの昇圧速度は,1 秒当たり 20 Pa 程度とする。

3)

脈動圧の最大は上限値が試験体の期待最大風圧に相当する値とする。中央値が 1 600 Pa を超えるも

のは,適切に数値を定める。この場合の上限値及び下限値は,中央値の±750 Pa とする。

表 2−脈動圧

単位  Pa

中央値

50

150

250

400

550

  750

1 000

1 250

1 600

上限値

75

225

375

600

825

1 125

1 500

1 875

2 350

下限値

25

 75

125

200

275

 375

 500

 625

 850

図 7−加圧方法

c)

漏水状況の観察  試験体の漏水状況を目視によって観察する。

5.7.5

試験結果の記録

試験結果には,必要に応じて次の事項を記録する。ただし,共通記録事項は,箇条 による。

a)

試験に用いた圧力差(中央値)

b)

試験体の圧力箱外側面への漏水の位置及び程度。

なお,漏水現象の程度は,

表 による。


11

A 1414-3

:2010

表 3−漏水現象の程度

現象

現象の詳細

現象の程度を表す記号

にじみ出し

圧力箱外側表面が水でぬれてくる状態。

水滴付着

水滴が圧力箱外側表面に付着している状態。

泡立ち

少しの空気漏れがあり,それが水と一緒になって気泡
となり,圧力箱外側から観察できる状態。

流れ出し

圧力箱外側表面を水が定常的に流れ落ちる状態。

吹き出し

空気と水が一緒になって吹き出る状態。

しぶき

下枠などにたまった水が空気の漏れと一緒に水滴と
なって飛散する状態。

その他

前記以外の記録すべき事項。

5.8

散水試験

5.8.1

試験の目的

建築物施工途中における事故的な水ぬ(濡)れ及び雨掛かりの発生を想定して,標準状態及び散水・乾

燥後の剛性・強度を測定し,散水によるパネルの力学特性値の低下率を算出することを目的とする。

5.8.2

試験条件

木質系パネルの試験条件は,次による。

a)

試験体調湿方法  試験体は,通常,JIS A 1414-1 の 6.3 b)  に規定する環境下で平衡状態となるまで静

置する。

b)

試験環境  試験は,通常,a)  と同様の環境下で実施する。

c)

試験体の寸法  試験体の寸法は,次による。

1)

試験体の幅は,実大の製品の厚さの 2 倍以上とする。

2)  JIS A 1414-2

の 5.3(曲げ試験)に規定する試験を行う場合の試験体の長さは,スパン(試験体の厚

さの 12 倍以上とする。

)に 50 mm 又は試験体の厚さの 1/2 を加えた長さとする。ただし,スパン及

び実大の製品の厚さが試験に与えるせん断の影響を適切に考慮してこれと同等以上の精度で試験の

結果が得られる長さであることが確かめられた場合は,これによらなくてもよい。

5.8.3

試験手順

試験手順は,次による。

a)

本試験体は,試験体の片側前面に均一に行きわたるように 72 時間散水した後,自然乾燥又は熱風によ

る乾燥その他これらに類する方法で試験体の質量が散水前の質量を下回るまで乾燥させる。

なお,必要に応じて試験体を傾けて散水してもよい。

b)

本試験体及びサイドマッチング用試験体について,次の試験を行う。

1)  JIS A 1414-2

の 5.1(面内圧縮試験)に規定する試験を行う。

2)  JIS A 1414-2

の 5.2(局部圧縮試験)に規定する試験を行う。

3)  JIS A 1414-2

の 5.3 に規定する試験を行う。

5.8.4

試験データの処理方法

試験データの処理は,次による。


12

A 1414-3

:2010

a)

面内圧縮強さは,JIS A 1414-2 の A.1 a)  の 1)  によって求める。

b)

めり込み強さは,JIS A 1414-2 の A.2 a)  の 1)  によって求める。

c)

曲げ強さ(最大曲げモーメント)は,JIS A 1414-2 の A.3 a)  の 1)  又は 2)  によって求める。

d)

曲げ弾性係数(曲げ剛性)は,JIS A 1414-2 の A.3 b)  の 1)  又は 2)  によって求める。

e)

面内圧縮強さ,めり込み強さ,曲げ強さ(最大曲げモーメント)及び曲げ弾性係数(曲げ剛性)のサ

イドマッチング用試験体に対応する本試験体の比(1.0 を超える場合は 1.0 とする。

)を求める。各組

合せに対して得られた数値の平均値を求め,それぞれの散水による力学特性値の低下率とする。

5.8.5

結果の記録

試験結果には,必要に応じて次の事項を記録する。ただし,共通記録事項は,箇条 による。

a)

破壊荷重

b)

荷重−変形関係図

c)

試験中に生じた状態の変化

d)

本試験体の 72 時間散水後及び乾燥後の質量

e)

散水による力学特性値の低下率

6

共通記録事項

試験結果には,必要に応じて次の事項を記録する。

a)

試験体の種類及び寸法(標本から採取した試験体の場合には,標本の寸法も同様に記録する。

b)

試験体の断面図及び材料構成の詳細

c)

試験体数

d)

試験体質量

e)

試験体調湿方法及び試験体の含水状態

f)

試験環境

g)

試験体の取付方法(支持条件)及び変位センサ取付位置

h)

接合部の詳細

1)

接合図及び構成材の種類

2)

接合材料の強度。例えば,使用鋼材の引張強さ,充てんコンクリートの圧縮強さなど

3)

金物使用の場合には,その金物の形状・寸法及び材料強度

i)

試験年月日

j)

試験機関