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A 1148

:2010

(1)

目  次

ページ

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

1

3

  試験方法の種類

1

4

  試験用装置及び器具

1

4.1

  試験装置

1

4.2

  動弾性係数測定装置

1

4.3

  はかり

1

5

  供試体

2

5.1

  供試体の寸法

2

5.2

  供試体の個数

2

5.3

  供試体の作り方

2

5.4

  型枠の取外し及び養生

2

5.5

  試験開始材齢

2

6

  試験方法

2

6.1

  凍結融解の方法

2

6.2

  測定項目及び測定方法

3

7

  計算

4

7.1

  相対動弾性係数

4

7.2

  耐久性指数

4

7.3

  質量減少率

4

8

  報告

4

8.1

  必ず報告する事項

4

8.2

  必要に応じて報告する事項

5

附属書 A(参考)コンクリートの凍結融解試験における長さ増加比試験方法

6


A 1148

:2010

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本コン

クリート工学協会(JCI)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業

標準調査会の審議を経て,国土交通大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS A 1148:2001 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。国土交通大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は

もたない。


日本工業規格

JIS

 A

1148

:2010

コンクリートの凍結融解試験方法

Method of test for resistance of concrete to freezing and thawing

1

適用範囲

この規格は,コンクリートの凍結融解作用に対する抵抗性を,供試体を用いて凍結及び融解の急速な繰

り返しによって試験する方法について規定する。ただし,この試験方法は,軽量気泡コンクリートなどに

は適用しない。

注記  この試験方法は,使用材料,配合などの異なるコンクリートの凍結融解抵抗性を相互に比較す

るためのものであって,コンクリート構造物における耐凍害性を直接的に評価したり,耐凍害

性によって定まるコンクリート構造物の耐用年数を予測するためのものではない。

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS A 1127

  共鳴振動によるコンクリートの動弾性係数,動せん断弾性係数及び動ポアソン比試験方法

JIS A 1132

  コンクリート強度試験用供試体の作り方

JIS A 1138

  試験室におけるコンクリートの作り方

3

試験方法の種類

試験方法の種類は,

表 に示す 2 種類とする。

表 1−凍結融解試験方法の種類

試験方法の種類

記号

水中凍結融解試験方法

A

気中凍結水中融解試験方法

B

4

試験用装置及び器具

4.1

試験装置  試験装置は,供試体に所定の凍結融解サイクルを与えるのに必要な冷却及び加熱装置,

試験槽,制御装置,並びに温度測定装置からなるものとする。温度測定装置は,試験槽内の温度,及び温

度管理用供試体の中心温度を最小表示量 1.0  ℃以下で測定できるもので,記録装置をもつものとする。

4.2

動弾性係数測定装置  動弾性係数測定装置は,JIS A 1127 に規定するものとする。

4.3

はかり  はかりは,ひょう量 10 kg 以上,目量 2 g 以下のものを用いる。


2

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5

供試体

5.1

供試体の寸法

供試体の断面は,正方形で,その一辺の長さは 100 mm とし,供試体の長さは 400 mm とする。

なお,網ふるい 26.5 mm を全通する粗骨材を用いる場合には,供試体断面の一辺の長さを 75 mm として

もよい。

粗骨材の最大寸法は,供試体断面の一辺の 3 分の 1 以下とする。

5.2

供試体の個数

供試体の個数は,同一条件の試験に対して 3 個以上とする。

5.3

供試体の作り方

供試体の作り方は,通常 JIS A 1138 及び JIS A 1132 の 5.2(器具)

5.3(コンクリートの打込み)による。

5.4

型枠の取外し及び養生

型枠の取外し及び養生は,JIS A 1132 の 7.(型枠の取り外し及び養生)による。ただし,型枠を取り外

した後は,供試体を 20±2  ℃の水槽中で養生する。

なお,セメント及び骨材の種類,配合及び試験の目的によっては他の養生方法とすることができる。

5.5

試験開始材齢

試験開始材齢は 28 日を標準とする。

なお,セメント及び骨材の種類,配合及び試験の目的によっては,他の材齢とすることができる。

6

試験方法

6.1

凍結融解の方法

6.1.1

供試体容器

A

法による場合の供試体容器は,凍結融解中  常に約 3 mm 厚の水で供試体の全面が覆われるようなもの

とし,通常内面に突起部をもつゴム製のものとする。また,試験中ブラインが混入しないようにする。容

器の一例を,

図 に示す。B 法による場合は,試験槽に供試体をそのまま入れ,全面が空気又は水で覆わ

れるようにする。

単位  mm

注記  図例は,100 mm 角用のもので,底面内側も同様の突起部をもつもの。

ゴムは,比較的硬質のものを使用する。

図 1−供試体容器(例)


3

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6.1.2

凍結融解温度の管理

凍結融解温度の管理は,試験するコンクリートと温度変化のほぼ等しくなるコンクリートで作った温度

管理用供試体中心部の温度によって行う。

6.1.3

凍結融解の温度

凍結融解の 1 サイクルは,供試体の中心部温度が,通常 5  ℃∼−18  ℃に下がり,また,−18  ℃∼5  ℃

に上がるものとする。各サイクルにおける供試体の中心部の最高及び最低温度は,それぞれ 5±2  ℃及び

−18±2  ℃の範囲内になければならない。

6.1.4

1

サイクルの所要時間

凍結融解 1 サイクルに要する時間は,3 時間以上,4 時間以内でなければならない。

6.1.5

凍結又は融解行程の所要時間

凍結融解 1 サイクルに要する時間のうち,融解行程に要する時間は,A 法の場合には 25  %以上,B 法

の場合には 20  %以上とする。また,供試体の中心温度が 3  ℃∼−16  ℃に下がるのに要する時間は,凍結

行程に要する時間の 1/2 以下になってはならない。同様に,−16  ℃∼3  ℃に上がるのに要する時間は,融

解行程に要する時間の 1/2 以下になってはならない。

6.1.6

ブラインの温度

A

法の場合,試験槽内のブラインの温度は,+20  ℃∼−25  ℃の範囲を超えてはならない。また,B 法

の場合,供試体の中心温度と試験槽内の温度との差は,30  ℃を超えてはならない。

6.1.7

試験中断時の扱い

試験を中断する場合には,供試体の水分損失を防ぎ,−10  ℃以下の凍結状態で保存しておかなければな

らない。このため,A 法の場合には,供試体を容器中で水に入れたまま凍結させておくか,又は防湿性の

シートなどで包み湿潤状態にしたまま凍結させておく。B 法の場合には,後者の方法による。

6.2

測定項目及び測定方法

6.2.1

測定項目

測定項目は,各供試体の JIS A 1127 によるたわみ振動の一次共鳴振動数,及び質量とする。

なお,

凍害指標として供試体の長さ変化を測定する場合には,

附属書 による方法をとることができる。

6.2.2

測定時期

測定は,水中養生終了後の試験開始前及び凍結融解 36 サイクルを超えない間隔で行う。

6.2.3

測定方法

試験中における測定は,融解行程終了直後に行う。試験槽から取り出した供試体は,ブラシなどでその

表面を軽くこすり,水洗い後表面の水をふき取って,速やかに供試体のたわみ振動の一次共鳴振動数及び

質量を測定する。このあと,供試体に新たなひび割れ,又は破損が生じている場合には,これらを記録し

て試験槽に戻す。A 法による場合は,供試体容器はよくすすぎ,新鮮な水を入れなければならない。供試

体を試験槽に戻す場合には,供試体の上下を入れ替え,試験槽内に定位置を定めないで戻すか,又はあら

かじめ定めた方式に従って位置を変えて戻す。測定は,速やかに行い,測定終了後は直ちに凍結行程を開

始しなければならない。また,測定中以外の供試体については,常に湿潤状態にしておく。

6.2.4

試験の終了

試験の終了は,300 サイクルとし,それまでに相対動弾性係数が 60  %以下

1)

になったものは,そのサイ

クルで終了とする。

なお,試験の目的によっては他のサイクルで試験を終了してもよい。

1)

相対動弾性係数が 50  %以下になると一次共鳴振動数の測定が困難となるため,測定の継続は


4

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望ましくない。

7

計算

7.1

相対動弾性係数

相対動弾性係数は,次の式によって算出し,四捨五入によって整数に丸める。

100

2

0

2

×

=

f

f

P

n

n

ここに,

n

凍結融解 サイクル後の相対動弾性係数(%)

n

凍結融解 サイクル後のたわみ振動の一次共鳴振動数(

Hz

0

凍結融解

0

サイクルにおけるたわみ振動の一次共鳴振動数

Hz

7.2

耐久性指数

耐久性指数は,次の式によって算出し,四捨五入によって整数に丸める。

M

N

P

DF

×

=

ここに,

DF 

耐久性指数

N

サイクルのときの相対動弾性係数(%)

相対動弾性係数が

60

%になるサイクル数,又は

300

サイクル

のいずれか小さいもの

300

サイクル

7.3

質量減少率

質量減少率は,次の式によって算出し,四捨五入によって小数点以下

1

けたに丸める。

100

0

0

×

=

w

w

w

W

n

n

ここに,

n

凍結融解

n

サイクル後の質量減少率(%)

n

凍結融解

n

サイクル後の供試体の質量(

g

0

凍結融解

0

サイクルにおける供試体の質量(

g

8

報告

8.1

必ず報告する事項

必ず報告する事項は,次による。

a

)

コンクリートの品質

1

)

使用材料の種類及び品質

2

)

コンクリートの配合

3

)

フレッシュコンクリートの空気量,単位容積質量,スランプ及び練上がり温度

b

)

供試体の養生及び特性

1

)

養生方法

2

)

養生終了材齢

c

)

凍結融解方法

1

)

凍結融解試験方法の種類


5

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2

)

試験の中断期間及びその間の供試体の保存温度

3

)

試験終了のサイクル数

d

)

試験結果

1

)

各測定時における各供試体の質量減少率,相対動弾性係数,及び同種供試体グループの平均値

2

)

各供試体の耐久性指数,及び同種供試体グループの平均値

3

)

各供試体の試験中に発生した欠陥,及び欠陥が発生したときのサイクル数

8.2

必要に応じて報告する事項

必要に応じて報告する事項は,次による。

a

)

供試体の養生及び特性

1

)

凍結融解

0

サイクルにおける各供試体の動弾性係数

b

)

凍結融解方法

1

)

供試体周囲の水膜厚さ保持方法(

A

法の場合)

2

)

温度管理用供試体の使用材料,配合及び材齢

c

)

その他の必要な事項


6

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附属書 A

参考)

コンクリートの凍結融解試験における長さ増加比試験方法

序文

この附属書は,コンクリートの凍結融解試験において供試体の長さ変化を測定する場合の,供試体の成

形方法,測長器,測長方法,長さ増加比の算出,及び結果の報告事項の標準を示したもので,規定の一部

ではない。

A.1

成形方法

コンクリートの打込み時に,供試体の両端部の中央に長さ変化測定用のゲージプラグを埋め込むものと

する。

なお,ゲージプラグは,試験中に腐食したり摩耗したりしない金属製のものとする。

A.2

測長器

測長器は,ダイヤルゲージを附属した測長枠を主体とし,供試体を測長枠にはめ込んでダイヤルゲージ

の目盛を読み取る構造のもので,次の条件を備えていなければならない。測長器の一例を,

図 A.1 に示す。

a

)

測長枠は,供試体をその長軸が鉛直になるよう支持し,常に一定の状態で測長できるものとし,その

材質は鋼製で十分な剛性をもつものとする。

b

)

ダイヤルゲージは,関連規格の規定に適合するもの,又はこれに準じるデジタル表示のものとする。

ダイヤルゲージの目量又は最小表示量は

0.01 mm

とする。ただし,測定範囲は

30 mm

とし,スピンド

ルの先端(測定子)は超硬合金製のものとする。

c

)

測長枠における供試体のゲージプラグとの接点の先端は,ダイヤルゲージの測定子と同様の構造,材

質とする。

d

)

標準尺は,測長枠における供試体との接点とダイヤルゲージの測定子との距離を容易に検定でき,直

径約

16 mm

,長さ約

400 mm

の棒鋼で,両端部にゲージプラグと同様の形状をもつものとする。

注記

標準尺は,インバー鋼を用いるのが望ましい。

図 A.1−測長器(例図)


7

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A.3

測長方法

測長方法は,次による。

a

)

測定時期は,6.2.2 と同様にする。凍結融解後の測定においては,まず長さを測定し,次いで一次共鳴

振動数及び質量を測定する。

b

)

測定に先立ち,供試体のゲージプラグに付着している異物をふき取る。

c

)

測長方法は,標準器を測長部分にはめ込み,ダイヤルゲージのスピンドルを軽く押さえながら標準尺

をゆっくり回転させ,ダイヤルゲージの指針の最小値が,ダイヤルゲージの所定の目盛を示すように

調整する。次に,供試体について同様の操作を行い,ダイヤルゲージの目盛の読み値を求め,これを

l

とする。このとき,標準尺及び供試体の上下は常に一定にして測定する。測定は速やかに行い,測

定中以外の供試体は湿布で覆って乾燥を防止する。

A.4

長さ増加比の算出

長さ増加比は,次の式によって算出し,結果は

10

3

単位として,四捨五入によって,小数点以下

2

けた

に丸める。

Y

l

l

L

n

n

0

=

ここに,

n

凍結融解

n

サイクル後の長さ増加比(×

10

3

n

凍結融解

n

サイクル後の供試体長さのダイヤルゲージの読み

値(

mm

0

凍結融解

0

サイクルにおける供試体長さのダイヤルゲージの

読み値(

mm

基長(ゲージプラグ内側端面間の距離:約

350 mm

A.5

報告

各測定時における各供試体の長さ増加比及び同種供試体グループの平均値を報告する。