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A 1146

:2007

(1)

目  次

ページ

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

1

3

  試料

1

4

  試験用装置及び器具

1

4.1

  試料調整用装置及び器具

1

4.2

  試験用装置及び器具

2

5

  温度及び湿度

2

5.1

  成形室及び測定室

2

5.2

  貯蔵容器

2

6

  材料

2

6.1

  骨材の準備及び粒度調整

2

6.2

  セメント

3

6.3

  水酸化ナトリウム

3

6.4

  水

3

7

  供試体(モルタルバー)の作り方

3

7.1

  供試体の数

3

7.2

  モルタルの配合

3

7.3

  材料の計量

3

7.4

  練混ぜ方法

3

7.5

  成形

3

8

  初期養生

4

9

  脱型

4

10

  初期値のとり方

4

11

  貯蔵及び測定

4

12

  測定方法

4

13

  測定材齢

5

14

  膨張率の算出

5

15

  精度

5

16

  骨材のアルカリシリカ反応性の判定

5

17

  報告

5


A 1146

:2007

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本コン

クリート工学協会(JCI)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業

標準調査会の審議を経て,国土交通大臣が改正した日本工業規格である。これによって,JIS A 1146:2001

は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。国土交通大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は

もたない。


  

日本工業規格

JIS

 A

1146

:2007

骨材のアルカリシリカ反応性 
試験方法(モルタルバー法)

Method of test for alkali-silica reactivity of aggregates by mortar-bar method

1

適用範囲

この規格は,モルタルバーの長さ変化を測定することによって,骨材のアルカリシリカ反応性

1)

を判定

する試験方法について規定する。ただし,コンクリート用骨材の内,人工軽量骨材(粗,細)には適用しな

い。また,硬化コンクリ−トから取り出した骨材に対しては,箇条 16 の判定は適用しない。

JIS A 1145

で“無害でない”と判定された骨材でもモルタルバー法で“無害”と判定された場合には,

後者を優先してよい。

1)

アルカリシリカ反応(ASR)の用語の定義は,JIS A 1145 の 3.1 による。

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS A 1129-3

  モルタル及びコンクリートの長さ変化試験方法−第 3 部:ダイヤルゲージ方法

JIS A 1145

  骨材のアルカリシリカ反応性試験方法(化学法)

JIS K 8576

  水酸化ナトリウム(試薬)

JIS R 5201

  セメントの物理試験方法

JIS R 5202

  ポルトランドセメントの化学分析方法

JIS R 5210

  ポルトランドセメント

JIS Z 8801-1

  試験用ふるい−第 1 部:金属製網ふるい

3

試料

試験に用いる骨材は,未使用骨材又はフレッシュコンクリート中の骨材とする。フレッシュコンクリー

ト中から採取した骨材の場合は,十分に洗浄してセメントペーストなどを取り除いておく。試料は,粗骨

材及び細骨材について代表的なものを約 40 kg 採取する。

なお,化学法に引き続いて実施する場合は,同時に採取した試料を使用する。

4

試験用装置及び器具

4.1

試料調整用装置及び器具

試料調整用装置及び器具は,次による。

a)

製砂機は,粗骨材から細骨材を製造することができるロッドミル,ジョークラッシャ,ディスク形製

砂機,ロール形製砂機などを用いる。


2

A 1146

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b)

ふるいは,JIS Z 8801-1 に規定する公称目開き 4.75 mm,2.36 mm,1.18 mm,600 µm,300 µm 及び 150

µm

ふるい

2)

とする。

2)

これらのふるいの寸法は,それぞれ 5 mm,2.5 mm,1.2 mm,0.6 mm,0.3 mm 及び 0.15 mm ふ

るいと呼ぶことができる。

4.2

試験用装置及び器具

試験用装置及び器具は,次による。

a)

試験に用いるはかりは,ひょう量が試料の質量以上でかつ目量が試料質量の 0.1  %以下のものとする。

b)

モルタルの練混ぜに使用する器具は,JIS R 5201 の 8.1 の(2)(機械練り用練混ぜ機)に規定するもの

を使用する。締め固めに用いる突き棒は軟鋼製で,突き部の縦横の寸法が 35±1 mm,質量が 1 000±

5 g

のもので,突き部が磨き仕上げられているものとする。

c)

型枠は JIS R 5201 の 10.1 の(2)(モルタル用供試体成形用型)に規定する 40×40×160 mm の 3 連型枠

で,両端に長さ変化測定用のゲージプラグを埋め込めるよう,ゲージプラグ固定用の穴をあけたもの

とする。

d)

長さ変化の測定は,JIS A 1129-3(ダイヤルゲージ方法)による。ダイヤルゲージは 0.001 mm 目盛(精

度)のものを使用するものとする。ゲージプラグは試験中にさびを生じない金属製のものとする。

e)

供試体を貯蔵する容器は,気密なふたによって密閉ができ,湿気の損失がない構造のものとする。

5

温度及び湿度

5.1

成形室及び測定室

モルタルの成形室及び長さ変化の測定室は,20±3  ℃に保たなければならない。

5.2

貯蔵容器

貯蔵容器内の温度は 40±2  ℃,相対湿度は 95  %以上に保たなければならない。

6

材料

6.1

骨材の準備及び粒度調整

骨材の準備及び粒度調整は,次による。

a)

箇条 により採取した骨材をよく混合し,四分法又は試料分取器によって,約 10 kg となるまで縮分

する。

b)

縮分した骨材を洗浄し,絶乾状態にした後,製砂機によって 5 mm ふるいを全量通過するまで粗粉砕

する。これをよく混合した後,四分法又は試料分取器によって,約 5 kg となるまで縮分し代表試料と

する。

c)

代表試料を製砂機によって順次粉砕し,

表 に示す粒度区分 A に調整する。ただし,対象とする骨材

が細骨材で,2.5 mm ふるいにとどまる質量分率が 5  %未満の場合は,

表 に示す粒度区分 B に調整

する。

なお,所定量の試料を採取した残りの代表試料は,残留したふるいを全量通過するまで粉砕しなけ

ればならない。

d)

粒度調整した代表試料を表乾状態

3)

にする。

3)

粒度調整した代表試料の吸水率があらかじめ分かっている場合は,粒度調整した代表試料を気

乾状態で準備し,含水率を測定して,練り混ぜ水の補正を行ってもよい。


3

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表 1−粒度調整した代表試料の粒度分布

ふるいの公称見開き

質量分率  (%)

通過

残留

粒度区分 A

粒度区分 B

4.75 mm

2.36 mm

1.18 mm

600 µm

300 µm

2.36 mm

1.18 mm

600 µm

300 µm

150 µm

10

25

25

25

15

  5 *

35

40

20

注*

粒径 2.5∼1.2 mm の試料を質量分率で 5  %採取できない場合
は,粒径 1.2∼0.6 mm の試料を 40  %としてもよい。

6.2

セメント

セメントは,JIS R 5210 に規定される普通ポルトランドセメントで全アルカリ Na

2

Oeq

が(0.50±0.05)

%,Na

2

O

(%)と K

2

O

(%)の比率が 1:1∼1:2.5 の範囲にあるものを用いる。

6.3

水酸化ナトリウム

水酸化ナトリウムは,JIS K 8576 に規定する試薬を水溶液として用いる。また,市販されている 1 mol/L

水酸化ナトリウム水溶液を用いてもよい。

6.4

練混ぜに用いる水は,上水道水とする。

7

供試体(モルタルバー)の作り方

7.1

供試体の数

1

回の試験に用いる供試体は,1 バッチから製作し,その数は 3 本とする。

7.2

モルタルの配合

モルタルの配合は,質量比でセメント 1,水 0.5,表乾状態の細骨材 2.25 とする。1 回に練り混ぜるセメ

ント,細骨材,水の量は,次のとおりとする。

水+NaOH 水溶液 :  300±1 mL

セメント

:  600±1 g

細骨材(表乾)  :1 350±1 g

NaOH

水溶液の量は,セメントの全アルカリが Na

2

Oeq

で 1.2  %となるように計算して定める。

7.3

材料の計量

質量で計量する材料は,4 けたまではかる。

7.4

練混ぜ方法

モルタルの練混ぜは,次に示す方法による。

練り鉢及びパドルを混合位置に固定し,規定量のセメントと細骨材を入れる。次に練混ぜ機を始動さ

せ,パドルを回転させながら 30 秒間混合する。次に,練混ぜ機を停止し,規定量の水を投入する。引き続

いて練混ぜ機を 30 秒間作動させた後 20 秒間休止する。休止の間に,練り鉢及びパドルに付着したモルタ

ルをさじによってかき落とす。さらに,練り鉢の底のモルタルをかき上げるよう 2,3 回かき混ぜる。休止

が終わったら再び始動させ,120 秒間練り混ぜる。

7.5

成形

モルタルは直ちに型枠に 2 層に詰める。モルタルを型枠の 1/2 の高さまで詰め,突き棒を用いてその先


4

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端が 5 mm 入る程度に,供試体 1 体当たり各層につき約 15 回突く。ただし,モルタルが分離するおそれが

ある場合は,突き数を減らす。特にゲージプラグの周囲は,スページングなどを行い,十分にモルタルが

いきわたるようにする。次にモルタルを型枠の上端より約 5 mm 盛り上がるように詰め,前と同様に突き

棒を用いて突き,最後に供試体をいためないように余盛部分を注意して削り取り,上面を平滑にする。

8

初期養生

練混ぜから 24±2 時間までは,型枠ごと湿気箱に入れて極力乾燥しないように,モルタル表面に触れな

いようにぬれ布などで覆い,初期養生を行う。

9

脱型

初期養生完了後,脱型を行う。このとき供試体が乾燥しないように注意しながら,供試体に番号及び測

定時の上下,測定時の方向を示す記号を明記する。

10

初期値のとり方

脱型及び記号の明記後直ちに,供試体が乾燥しないように注意しながら,長さ変化測定の初期値を測定

する。測定方法は箇条 12 による。

11

貯蔵及び測定

供試体は,密閉した容器に温度 40±2  ℃,湿度 95  %以上で貯蔵する。この場合,湿度 95  %以上を確

保するための手段として,供試体の表面を,流れない程度に水分が常に保たれている吸取紙で覆うのが望

ましい。吸取紙で覆う場合には,容器はプラスチック製袋でもよい。

供試体の表面を吸取紙で覆わない場合には,容器底面に温度調節をした水を張り,その上に供試体を直

接水が接しないように 1 本ずつ立てて配置する。

供試体が所定の材齢

2)

に達したならば供試体を容器ごと貯蔵室又は箱から取り出し,20±3  ℃に 16 時間

以上保った後容器を開いて,その材齢の長さ変化の測定を行う。測定の間は供試体が乾燥しないようにす

る。測定後は直ちに 40±2  ℃,相対湿度 95  %以上に戻す。

一つの容器に入れるすべての供試体は,同時に測定ができるように同じ日に作り,

同時に容器に入れる。

供試体の測定後,前の期間とは上下逆の位置にして容器の中に置き直す。

2)

所定の材齢とは,通常,箇条 13 に規定した材齢の 1 日前を示す。

12

測定方法

測定方法は,次による。

a)

長さ変化の測定  測定は JIS A 1129-3(ダイヤルゲージ方法)による。

測定の際,供試体は常に同じ端を上にし,同じ面を手前にする。ゲージと供試体の位置関係が常に

同一となるようにする。

注記  標準尺測定時にゼロ点調整する方法では,JIS A 1129-3 の 6.  の計算式,(

i1

i2

)が直

接測定される。

b)

外観観察  長さ変化の測定時に,供試体の反りやポップアウトなどの変化状態,表面のひび割れや水

ガラスのゲルなどの浸出物,汚れなどを観察する。


5

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13

測定材齢

測定の材齢は,脱型時,2 週,4 週,8 週,13 週及び 26 週とする。

14

膨張率の算出

JIS A 1129-3

の 6.(計算)に従って 0.001  %まで計算し,この期間における供試体の膨張率として記録

する。

なお,基長はゲージプラグ内側端面間の距離とする。

注記  基長は,ゲージプラグ長によって長さが異なるので注意する。

15

精度

同一バッチから成形した 3 本の供試体の膨張率の平均を“平均膨張率”とした場合,個々の供試体の膨

張率が(平均膨張率±0.010  %)の範囲内にあれば,精度は満たされていると考えてよい。ただし,平均

膨張率が 0.050  %を超える場合は,

個々の供試体の膨張率が平均膨張率の 0.8 倍から 1.2 倍の間にあれば,

精度は満たされていると考えてよい。3 本とも 0.100  %以上の膨張を示したものは,精度は問わない。

なお,精度の条件が上記のどれにも適合しない場合には,最も伸びなかった 1 本を除いて,残りの 2 本

の平均値で判定してよい。

16

骨材のアルカリシリカ反応性の判定

骨材のアルカリシリカ反応性の判定は,供試体 3 本の平均膨張率が 26 週後に 0.100  %未満の場合は,

“無

害”とし,0.100  %以上の場合は“無害でない”とする。

なお,材齢 13 週で 0.050  %以上の膨張を示した場合は,その時点で,

“無害でない”としてもよい。そ

の場合,材齢 26 週の測定を省略してもよい。材齢 13 週で 0.050  %未満のものは,その時点で,

“無害”と

判定してはならず,材齢 26 週まで試験を続けた後に判定しなければならない。

17

報告

報告は,次の事項のうち必要なものを記載する。

a)

骨材の種類,最大寸法,産地及び岩種

b)

試料の採取場所及び採取日

c)

セメントの全アルカリ[酸化カリウム(K

2

O

,酸化ナトリウム(Na

2

O

)及び全アルカリ]

d)

湿度 95  %以上を確保した手段(吸取紙による被覆,容器底面の水張りなど)

e)

測定材齢ごとの各供試体の膨張率及びその平均値

f)

その他試験中及び試験後の供試体観察によって発見された重要な事項など

g)

判定結果(無害,無害でない)

h)

試験実施期間