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日本工業規格

JIS

 A

1136

-1993

遠心力締固めコンクリートの

圧縮強度試験方法

Method of test for compressive strength of spun concrete

1.

適用範囲  この規格は,遠心力で締め固めたコンクリートの圧縮強度試験の方法について規定する。

備考1.  この規格の引用規格を,次に示す

JIS A 1108

  コンクリートの圧縮強度試験方法

JIS A 1115

  まだ固まらないコンクリートの試料採取方法

JIS A 1132

  コンクリートの強度試験用供試体の作り方

JIS A 1138

  試験室におけるコンクリートの作り方

JIS B 7507

  ノギス

JIS Z 8401

  数値の丸め方

JIS Z 8801

  標準ふるい

2.

この規格の中で,{  }を付けて示してある単位は,国際単位系 (SI) によるものであって,

参考として併記したものである。

なお,この規格の中の従来単位及び数値は,平成 7 年 4 月 1 日から{  }を付けた単位及

び数値に切り換える。

2.

コンクリートの試料  コンクリートの試料は,JIS A 1115 又は JIS A 1138 による。

3.

供試体の形状及び寸法  供試体は,図 に示す中空円筒形とし,その寸法は,粗骨材の区分によって

表 のとおりとする。


2

A 1136-1993

図 1  中空円筒形供試体

表 1  供試体の寸法

単位 cm

粗骨材の区分(

1

)

外径

高さ

厚さ

20mm

以下 4

20mm

を超え 25mm 以下

20

5

25mm

を超え 30mm 以下

30

30

6

(

1

)

粗骨材の区分は,骨材がすべて通過する最

小ふるいの呼び寸法である。呼び寸法が

20mm

,25mm,30mm のふるいは,それぞ

れ JIS Z 8801において規定する網ふるい

19mm

,26.5mm,31.5mm とする。

4.

供試体の数  供試体の数は,JIS A 1132 による。

5.

供試体の型枠  供試体の型枠は,次のとおりとする。

(1)

型枠は,金属製で円筒形の側板と中心部にあなを設けた 2 個の端板とからなり,適当な止め金具で,

これを組み立てるものとする。

(2)

型枠の寸法許容差は,型枠側板の内径で±2mm,高さで±3mm とする。

また,端板のコンクリートに接する面の平面度は,0.02mm 以下でなければならない。

(3)

型枠を組み立てたとき,端板の内面は相互に平行で,かつ,供試体の中心軸に対し直角でなければな

らない。

また,端板及び側板は,十分な厚さをもち,組立て及び供試体成形時に変形及び漏水(

2

)

してはなら

ない。

(

2

)

型枠を組み立てるとき,側板の合わせ目に適当な漏水防止材を用いるのがよい。

(4)

型枠は,回転軸に対し,偏心のないものでなければならない。


3

A 1136-1993

6.

遠心力成形機  遠心力成形機は,次のとおりとする。

(1)

遠心力成形機は,

図 に示すように,2 軸の金属製車輪の上に型枠を載せ回転させる構造とし,回転

中に型枠に有害な動揺や振動を与えてはならない。

また,遠心力成形機は,回転数を必要な範囲内で変えられるものでなければならない。

図 2  遠心力成形機

(2)

遠心力成形機は,堅固な基礎にしっかりと据え付けなければならない。

7.

供試体の成形  供試体の成形は,次のとおり行う。

(1)

成形されたとき,所定の厚さの供試体が得られるだけのコンクリートを計量する。計量したコンクリ

ートをあらかじめ型枠の中に入れるか,又は

図 のように型枠を遠心力成形機に載せ,ゆっくりと回

転させながらこれに入れる。

(2)

コンクリートを入れ終わったら,必要な回転数(

3

)

と回転時間で遠心力締固めを行う。

(

3

)

必要な回転数とは,型枠の回転数をいう。

なお,この回転数は,電動機又は車軸に取り付けた回転速度計によって換算して求めてもよ

い。

(3)

締固めが終わったら,次のいずれかの方法によって成形中に搾り出されたスラリーを十分に排除しな

ければならない。

(a)

遠心力成形機の回転を止め,直ちに型枠を傾けて排除する。

(b)

ゆっくり回転させながら,柔らかいはけを用いて静かに排除する。

8.

形枠の取外し及び養生  型枠の取外し及び養生は,次のとおり行う。

(1)

成形を終わった供試体は,型枠のまま静置する。端板のあなは,板,ビニル布などで覆い,内部のコ

ンクリートの水分の蒸発を防がなければならない。

(2)

型枠の取外し時期は,成形後 24 時間以上 48 時間以内とする(

4

)

。ただし,蒸気養生,その他の促進養

(

5

)

を行った場合には,早期に型枠を取り外してもよい。

(

4

)

型枠を取り外すまでの室温を記録しておかなければならない。

(

5

)

養生の方法,養生の履歴などを記録しておかなければならない。

(3)

型枠を取り外した後の養生方法は,次のいずれかによる。

(a)  JIS A 1132

の 7.(2)による。

(b)

ある養生条件におけるコンクリートの強度を求める場合,供試体は,その養生条件と同じ状態(

5

)


4

A 1136-1993

養生する。

9.

準備  準備は,次のとおり行う。

(1)

供試体は,所定の養生を終わった直後の状態で試験ができるように準備しなければならない(

6

)

(

6

)

試験を行う供試体の材齢は,原則として14日又は28日とする。ただし,型枠の取外し以前に蒸

気養生,その他の促進養生を行った供試体及び8.(3)(b)に示す養生を行った供試体については,

前述の材齢にかかわらず試験を行う材齢を定めてよい。

(2)

供試体の断面積は,次の方法によって算出する。

(a)

供試体の外径及び厚さ(

7

)

は,供試体の両端面において相直交する 2 方向を,ノギスを用いて 0.25mm

まで測定し(

8

)

,それらの平均値を有効数字 4 けたまで求め,平均外径 及び平均厚さ とする。

(

7

)

ここでいう厚さは,強度に寄与しない内面の分離層を除いたものをいう。

(

8

)

ノギスは,JIS B 7507 による。

(b)

次の式によって供試体の断面積を算出し,有効数字 3 けたに丸める。

A

=3.14 (Dtt

ここに,

A

=供試体の断面積 (cm

2

) {mm

2

}

 

D

=供試体の平均外径 (cm) {mm}

 

t

=供試体の平均厚さ (cm) {mm}

10.

手順  試験の手順は,次のとおりとする。

(1)

供試体の載荷面の平面度を確かめた後,中心軸方向に荷重を加えて圧縮する。

(2)

荷重を加える方法は,JIS A 1108 による。

(3)

供試体が破壊するまでに試験機が示す最大荷重を有効数字 3 けたまで読む。

(4)

最大荷重を 9.(2)(b)で求めた供試体の断面積で除した値を圧縮強度とする。

備考  平成 7 年 3 月 31 日以前において,荷重が SI 単位で表示された試験機を用いる場合,圧縮強度

は,測定した最大荷重を  (N) 9.806 65 で除して,JIS Z 8401 によって有効数字 3 けたに丸め,

この値を断面積で除して算出する。

11.

記録方法  試験結果の記録には,次の事項を記載しなければならない。

(1)

供試体の番号

(2)

材齢

(3)

供試体の寸法及び断面積 (cm

2

) {mm

2

}

(4)

最大荷重 (kgf) {N}

(5)  3

けたで示した圧縮強度 (kgf/cm

2

) {N/mm

2

}

(6)

遠心力成形条件(

9

)

(7)

試験を行うまでの養生方法及び養生履歴

(8)

供試体の破壊状況

(

9

)

遠心力締固めにおける自由落下の標準加速度  (gn)  に対する遠心力の比  (f)  ,回転数及び回転時

間を記す。は,厚さの中心線における値とし,次の式によって算出する。

n

g

n

r

f

2

2

4

π


5

A 1136-1993

ここに,

f

=自由落下の標準加速度  (gn)  に対する遠心力の比

 

r

=厚さの中心線まで測った半径 (m)

π=3.14

 

n

=回転数 (rps)

 

g

n

=自由落下の標準加速度 (9.806 65m/s

2

)

原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

樋  口  芳  朗

東京理科大学理工学部

仕  入  豊  和

神奈川大学工学部

友  澤  史  紀

東京大学工学部

加  賀  秀  治

東京工芸大学工学部

福  沢  公  夫

茨城大学工学部

辻      正  哲

東京理科大学理工学部

青  山  俊  樹

建設省大臣官房

梅  野  捷一郎

建設省住宅局

長  田  直  俊

通商産業省生活産業局

服  部  幹  雄

工業技術院標準部

河  野  広  隆

建設省土木研究所

桝  田  佳  寛

建設省建築研究所

福  士      勲

住宅・都市整備公団東京支社

山  本  忠  守

日本道路公団試験研究所

宮  本  征  夫

財団法人鉄道総合技術研究所

吉  岡  保  彦

株式会社竹中工務店技術研究所

和  美  広  喜

日本コンクリート工業株式会社製品開発部

丸  山  武  彦

鹿島建設株式会社技術研究所

山  本  忠  彦

社団法人全国ヒューム管協会

(事務局)

本  多  五  夫

社団法人日本コンクリート工学協会

備考

○印のある委員は,分科会メンバーも兼ねる。