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A 1129-1

:2010

(1)

目  次

ページ

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

1

3

  器具

1

3.1

  標線用ガラス板

1

3.2

  刻線具

1

3.3

  測定器

2

4

  供試体

3

4.1

  供試体の寸法

3

4.2

  供試体の個数

3

4.3

  供試体の保存

3

5

  測定方法

4

5.1

  基長

4

5.2

  ガラス板の取付方法

4

5.3

  測長方法

4

6

  計算

4

7

  報告

5

附属書 A(参考)モルタル及びコンクリートの乾燥による自由収縮ひずみ試験方法

6


A 1129-1

:2010

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本コン

クリート工学協会(JCI)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業

標準調査会の審議を経て,国土交通大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS A 1129-1:2001 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。国土交通大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は

もたない。


日本工業規格

JIS

 A

1129-1

:2010

モルタル及びコンクリートの長さ変化測定方法−

第 1 部:コンパレータ方法

Methods of measurement for length change of mortar and concrete

Part 1:Method with comparator

1

適用範囲

この規格は,モルタル又はコンクリートの供試体の側面の長さ変化を顕微鏡を附属したコンパレータを

用いて測定する方法について規定する。

注記  参考として附属書 に,モルタル及びコンクリートの乾燥による自由収縮ひずみ試験方法につ

いて示す。

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。この引用

規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS B 7502

  マイクロメータ

3

器具

3.1

  標線用ガラス板  標線用ガラス板(以下,ガラス板という。)は,供試体に埋め込むか又はは(貼)

り付けて測定用標線を刻線するもので,その縦横の寸法は,モルタルの場合約 10×10 mm,コンクリート

の場合約 15×15 mm,その厚さはいずれも 1∼2 mm とし,表面は平滑で,裏面はなるべく粗面のものとす

る。ただし,ガラス板は刻線が見えるものを使用する。

3.2

  刻線具  刻線具は,供試体に取り付けた 2 枚のガラス板の表面に各々細い 1 本の直線を引き,それら

が互いにほぼ平行で,その距離が基長(5.1 参照)となるよう刻線することができるものでなければならな

い。

刻線具の一例を,

図 に示す。


2

A 1129-1

:2010

図 1−刻線具の一例

3.3

  測定器  測定器は,2 台の顕微鏡を備え,その 1 台は JIS B 7502 に適合するマイクロメータを附属し,

それらのクロスワイヤと供試体に取り付けたガラス板上の刻線とを一致させることによって,マイクロメ

ータで刻線間の距離を読み取れる構造のもので,次の条件を備えていなければならない。

a)

受台は,供試体の長さ変化を測定する場合,供試体を常に装置の同じ位置に置くことができ,重い供

試体に対しても変形しないよう十分な剛性をもつ。

b) 2

台の顕微鏡のうち,一つは目量が 0.001∼0.005 mm の接眼マイクロメータを備えた顕微鏡(以下,A

顕微鏡という。

)で,もう一つはガラス板の刻線を鮮明に見ることができる倍率 30∼100 の顕微鏡(以

下,B 顕微鏡という。

c) A

顕微鏡は,各供試体の長さ変化に対して,容易に測定できる測定範囲をもつ。

d) B

顕微鏡は,供試体の形状に容易に対応できるよう移動できる。

e)

熱膨張率の小さい標準尺を備えている。標準尺は,インバー鋼を用いるのが望ましい。

コンパレータ方法の測定器の一例を,

図 に示す。


3

A 1129-1

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単位  mm

図 2−コンパレータ方法の測定器の一例

4

供試体

4.1

供試体の寸法

供試体の寸法は,モルタルの場合約 40×40×160 mm,コンクリートの場合断面を正方形とし,断面の

一辺は粗骨材の最大寸法の 3 倍以上,長さは断面の一辺の 3.5 倍以上とするのが望ましい。粗骨材の最大

寸法が 25 mm 以下の場合,100×100×400 mm(又は 500 mm)とするのが望ましい。

4.2

供試体の個数

供試体の個数は,試験ごとに定めた個数とする。特に個数を定めないときは,同一条件の試験に対して

3

個とする。

4.3

供試体の保存

供試体は,ガラス板を損傷しないよう,また,供試体周辺の環境条件が均等で供試体個々の保存条件も

等しくなるよう保存する。供試体は,保存時に,その試験ごとに定めた温度になるようにしなければなら

ない。  特に温度及び湿度を定めないときは,温度 20±2  ℃,湿度(60±5)%とする。

各供試体を支持する箇所の位置は,供試体を 2 か所で支持したとき,供試体の自重によって供試体に生

じる正負の最大曲げモーメントがほぼ等しくなるようにする。

なお,支持する箇所は,モルタル供試体の場合は供試体の両端から約 30 mm,コンクリートの 100×100

×400 mm 供試体の場合は供試体の両端から約 80 mm とする。


4

A 1129-1

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5

測定方法

5.1

基長

基長の定め方は,次による。

a)

あらかじめ設定した標点間の距離を基長という。

b)

基長は,測定器の測定範囲,標準尺に設けられた標点間の距離,接眼マイクロメータの目量,粗骨材

の最大寸法を考慮して定める。

c)

コンクリートの供試体の場合,基長は粗骨材の最大寸法の 4 倍以上とする。

d)

基長は,

接眼マイクロメータの目量が 0.001 mm の場合 100 mm

1) 

以上,

目量が 0.01 mm の場合 200 mm

2)

以上とする。

注記  基長の定め方は,一般に標準尺に設けられた標点間の距離を基長とするのが便利である。

1)

目量が,長さ変化率で 10×10

6

以下に相当する。

2)

目量が,長さ変化率で 50×10

6

以下に相当する。

5.2

ガラス板の取付方法

ガラス板は,供試体の側面の中心線上でそれぞれのガラス板の中心間の距離がほぼ基長となるよう取り

付ける。

なお,ガラス板の標線は,供試体の両端からの距離が,モルタル供試体の場合 8 mm 以上,コンクリー

ト供試体の場合 25 mm 以上となるように取り付ける。ガラス板の取付方法は,型枠の内面に油粘土又はグ

リースなどではり付けておいて,モルタル又はコンクリートの供試体を成形するか,脱型後の供試体の表

面に接着剤を用いてはり付ける。

5.3

測長方法

測長方法は,次による。

a)

測定器,標準尺及び供試体は,測定時に,その試験ごとに定めた温度になるようにする。特に温度を

定めないときは,20±2  ℃とする。

b)

供試体の測長に先立ち,ガラス板に付着している異物をきれいにふき取っておく。

c)

供試体の測長に先立ち,刻線具でガラス板に刻線しておく。

d)

受台に標準尺を置き,標準尺のゼロの目盛を B 顕微鏡のクロスワイヤに正確に一致させる

3)

。次に,

A

顕微鏡のマイクロメータのクロスワイヤを動かし供試体の基長に相当する標準尺の目盛とクロスワ

イヤとを一致させ,マイクロメータの目盛を読み,これを

1

i

X

とする。

3)

これは,供試体の受台を左右に動かして行うのが便利である。

e)

供試体をガラス板の面を上にしてコンパレータの受台に静かに載せる。この場合,供試体の目印を付

けておき,供試体の向きが毎回同じになるようにする。

f)

供試体の一方の標線を B 顕微鏡のクロスワイヤに正確に一致させる

3)

。次に,A 顕微鏡のマイクロメ

ータのクロスワイヤを動かし,もう一方の標線とクロスワイヤとを一致させ,マイクロメータの目盛

を読み,これを X

i2

とする。

g)

必要に応じて,供試体の質量を測定する。はかりは,モルタルの場合,ひょう量 1 kg 以上,目量が 0.2

g

又はこれより小さいもの,コンクリートの場合,ひょう量 15 kg 以上,目量が 2 g 又はこれより小さ

いものを用いるとよい。

6

計算

長さ変化率は,次の式によって算出し,四捨五入によって,有効数字 3 けたに丸める。


5

A 1129-1

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(

) (

)

0

2

1

02

01

L

X

X

X

X

i

i

=

ε

ここに,

ε

長さ変化率(×10

6

又は  %)

L

0

基長

X

01

X

02

それぞれ基準とした時点における標準尺及び供試体の測

定値

X

i1

X

i2

それぞれ時点 における標準尺及び供試体の測定値

ただし,L

0

X

01

X

02

X

i1

X

i2

の長さの単位は,同一とする。

7

報告

報告は,次の事項について行う。

a)

必ず報告する事項  必ず報告する事項は,次による。

1)

試験方法の種類及び測定器の目量又は最小表示量

2)

供試体の番号,形状寸法及び基長

3)

基長の測定のために基準とした日時及び材齢

4)

測定時の日時及び材齢

5)

各測定時の長さ変化率

6)

基長の測定のために基準とした日時までの養生方法

b)

必要に応じて報告する事項  必要に応じて報告する事項は,次による。

1)

使用材料

2)

配合

3)

供試体の作製方法

4)

保存中の供試体の置き方

5)

測定時の温度及び湿度

6)

各測定時の供試体の質量


6

A 1129-1

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附属書 A

参考)

モルタル及びコンクリートの乾燥による自由収縮ひずみ試験方法

序文

この附属書は,モルタル又はコンクリート供試体の側面の乾燥による自由収縮ひずみ試験方法について

記載するものであって,規定の一部ではない。

A.1

器具

A.1.1

  型枠  モルタル供試体作製用型枠は,JIS R 5201 に規定する 40×40×160 mm 供試体用型枠とし,

コンクリート供試体作製用型枠は,JIS A 1132 に規定する供試体用型枠とする。

A.1.2

  測定器  3.3 による。

A.1.3

  はかり  はかりは,モルタルの場合ひょう量 1 kg 以上で目量が 0.2 g 又はこれより小さいもの,コ

ンクリートの場合ひょう量 15 kg 以上で目量が 2 g 又はこれより小さいものとする。

A.2

供試体

A.2.1

供試体の寸法

4.1

による。

A.2.2

供試体の個数

4.2

による。

A.2.3

成形方法

成形方法は,次による。

a)

モルタル供試体は,JIS R 5201 の 10.(強さ試験)に規定する強さ試験用の供試体の作り方によって成

形し,成形後は型枠のまま 20±2  ℃の室内で湿潤状態に保ち,成形後約 24 時間で脱型する。

b)

コンクリート供試体は,JIS A 1132 の 5.(曲げ強度試験用供試体)に規定する供試体の作り方によっ

て成形し,成形後は型枠のまま 20±2  ℃の室内で湿潤状態に保ち,成形後約 24 時間で脱型する。

A.2.4

供試体の養生

供試体は脱型後 20±2  ℃の水中に浸せきし,材齢が 7 日になるまで養生する。

A.2.5

供試体の保存

材齢 7 日後の供試体は,4.3 に従って静置し,周辺の温度を 20±2  ℃,湿度を(60±5)%に保つ。また,

乾燥期間中の供試体は,モルタルの場合 10 mm 以上,コンクリートの場合 25 mm 以上の間隔をあけ,か

つ,供試体下面からの乾燥を妨げないように保存する。

A.3

測定方法

A.3.1

基長

5.1

による。

A.3.2

ガラス板の取付方法

5.2

による。

A.3.3

測長方法


7

A 1129-1

:2010

5.3

による。

A.3.4

質量測定

測長時に,供試体の質量を測定する。

A.3.5

測定材齢

測定材齢は,次による。

a)

供試体脱型後直ちに第 1 回目の測定を行う。

b)

供試体が材齢 7 日になったときに第 2 回目の測定を行い,この時点を基準とする。

c)

第 2 回目の測定後,A.2.5 に示す条件で保存し,保存期間が 1 週,4 週及び 8 週並びに 3 か月,6 か月,

9

か月及び 12 か月になったとき,それぞれ測定を行う。

A.4

計算

箇条 による。

A.5

報告

箇条 による。

参考文献  JIS A 1132  コンクリート強度試験用供試体の作り方

JIS R 5201

  セメントの物理試験方法