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A 1123:2012  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

1 適用範囲························································································································· 1 

2 引用規格························································································································· 1 

3 試験用器具 ······················································································································ 1 

4 試料······························································································································· 1 

5 試験方法························································································································· 1 

6 計算······························································································································· 2 

7 報告······························································································································· 3 

7.1 必ず報告する事項 ·········································································································· 3 

7.2 必要に応じて報告する事項 ······························································································ 3 

附属書A(参考)技術上重要な改正に関する新旧対照表 ······························································ 4 

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(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,公益社団法人日本

コンクリート工学会(JCI)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本

工業標準調査会の審議を経て,国土交通大臣が改正した日本工業規格である。 

これによって,JIS A 1123:2003は改正され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。国土交通大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格 

      JIS 

A 1123:2012 

コンクリートのブリーディング試験方法 

Method of test for bleeding of concrete 

適用範囲 

この規格は,粗骨材の最大寸法が40 mm以下のコンクリートのブリーディング試験方法について規定す

る。 

なお,技術上重要な改正に関する旧規格との対照を附属書Aに記載する。 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS A 1116 フレッシュコンクリートの単位容積質量試験方法及び空気量の質量による試験方法(質量

方法) 

JIS A 1138 試験室におけるコンクリートの作り方 

JIS A 1156 フレッシュコンクリートの温度測定方法 

試験用器具 

試験用器具は,次による。 

a) 容器は,内面を機械仕上げした金属製の円筒状のものとし,水密で十分強固なものとする。容器の寸

法は,内径250 mm,内高285 mmとする。取扱いに便利なため,とっ(把)手を付けておくのがよい。 

b) はかりは,目量10 gのものとする。 

c) メスシリンダーは,10 mL,50 mL又は100 mLのものとする。ブリーディングによってコンクリート

上面に浸み出した水を吸い取るには,ピペット又はスポイトを用いる1)。 

注1) ブリーディングの多少によって適切なものを選んで使う。 

d) 突き棒は,その先端を半球状とした直径16 mm,長さ500〜600 mmの金属製丸棒とする。 

試料 

試料はJIS A 1138によって作り,2回分の試料を採取する。コンクリートの温度は,JIS A 1156に従って

測定し,20±2 ℃とする。 

試験方法 

試験方法は,次による。 

a) 試験中は,室温20±3 ℃とする。 

b) コンクリートは,JIS A 1116の5.1(突き棒で締め固める場合)によって打ち込み,コンクリートの表

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

面が容器のふちから30±3 mm低くなるようにならす。コンクリートの表面は,最小の作業で平滑な

面となるように,こてでならす2)。 

注2) このとき,こてでならしすぎると水が浸み出してきて,試験結果のばらつきが大きくなる。 

c) 試料の表面をこてでならした直後,時刻を記録する。次に,試料と容器を振動しないような水平な台

又は床の上に置き,適切な蓋をする3)。試験中,水を吸い取るときを除き,常に蓋をしておく。 

注3) 蓋は,容器の直径より少し大きめで,かつ,容器の上縁に隙間のないものとする。 

d) 記録した最初の時刻から60分の間,10分ごとに,コンクリート上面に浸み出した水を吸い取る。そ

の後は,ブリーディングが認められなくなるまで,30分ごとに水を吸い取る。水を吸い取るのを容易

にするため,その2分前に厚さ約5 cmのブロックを容器の底部片側に注意深く挟んで容器を傾け,水

を吸い取った後静かに水平の位置に戻す。吸い取った水はメスシリンダーに移し,そのときまでにた

まった水の累計をl mLまで記録する。 

e) ブリーディングが認められなくなったら,直ちに容器と試料の質量を量る4)。 

注4) 試料の質量としては,吸い取ったブリーディングによる水量を,加算しなければならない。

有害な振動を与えるおそれがなければ,試料の表面をこてでならした直後に容器と試料の質

量を量ってもよい。 

計算 

計算は,次による。 

a) ブリーディング量は,次の式によって算出し,その数値は,四捨五入によって小数点以下2桁に丸め

る。 

A

V

Bq=

ここに, 

Bq: ブリーディング量(cm3/cm2) 

V: 最終時まで累計したブリーディングによる水の容積

(cm3) 

A: コンクリート上面の面積(cm2) 

b) ブリーディング率は,次の式によって算出し,その数値は,四捨五入によって小数点以下2桁に丸め

る。 

100

×

×

S

w

r

W

ρ

V

B=

000

1

×

×S

C

W

WS=

ここに, 

Br: ブリーディング率(%) 

ρw: 試験温度における水の密度5)(g/cm3) 

WS: 試料中の水の質量(g) 

C: コンクリートの単位容積質量(kg/m3) 

W: コンクリートの単位水量(kg/m3) 

S: 試料の質量(kg) 

注5) 水の密度は,20 ℃で0.998 2 g/cm3である。 

c) 2回の試験の平均値を四捨五入によって小数点以下2桁に丸めて,ブリーディング量及びブリーディ

ング率の値とする。 

ただし, 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

報告 

7.1 

必ず報告する事項 

必ず報告する事項は,次のとおりである。 

a) 使用材料の種類及び品質 

b) コンクリートの配合 

c) ブリーディング量又はブリーディング率 

d) 試料の温度及び試験中の室温 

7.2 

必要に応じて報告する事項 

必要に応じて報告する事項は,次のとおりである。 

a) コンクリートの単位容積質量 

b) 経過時間と採取した水量の累計との関係 

c) コンクリートのスランプ(cm),スランプフロー(cm)及び空気量(%) 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書A 

(参考) 

技術上重要な改正に関する新旧対照表 

現行規格(JIS A 1123:2012) 

旧規格(JIS A 1123:2003) 

改正理由 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条番号 
及び題名 

内容 

4 試料 

試料はJIS A 1138によって作り,2回分の
試料を採取する。 
 

4. 試料 

試料はJIS A 1138によって作り,1バッチ
のコンクリートから2回分の試料を採取
する。 

ブリーディング試験を行うとき,1回の
練混ぜ量で全ての試験をまかなうこと
ができず,連続して2バッチのコンクリ
ートを製造し試験に供しているという
現状を考慮し,バッチ(回数)について
は触れないこととした。 

7.2 必要に
応じて報告
する事項 

“コンクリートのスランプ,スランプフ
ロー及び空気量”を旧規格に追加。 

7.2 必要に
応じて報告
する事項 

“コンクリートの単位容積質量”及び“経
過時間と採取した水量の累計との関係”
を規定。 

ブリーディング試験の結果を考察する
ときに有用な情報となるため。 

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