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A 1115:2020  

(1) 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1 適用範囲························································································································· 1 

2 試料······························································································································· 1 

2.1 一般 ···························································································································· 1 

2.2 試料の量 ······················································································································ 2 

2.3 分取試料の採取方法 ······································································································· 2 

3 報告······························································································································· 2 

附属書JA(参考)分取試料の採取方法 ····················································································· 3 

附属書JB(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································· 5 

附属書JC(参考)技術上重要な改正に関する新旧対照表 ···························································· 11 

A 1115:2020  

(2) 

まえがき 

この規格は,産業標準化法第16条において準用する同法第12条第1項の規定に基づき,公益社団法人

日本コンクリート工学会(JCI)から,産業標準原案を添えて日本産業規格を改正すべきとの申出があり,

日本産業標準調査会の審議を経て,国土交通大臣が改正した日本産業規格である。これによって,JIS A 

1115: 2014は改正され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。国土交通大臣及び日本産業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

注記 工業標準化法に基づき行われた申出,日本工業標準調査会の審議等の手続は,不正競争防止法

等の一部を改正する法律附則第9条により,産業標準化法第12条第1項の申出,日本産業標準

調査会の審議等の手続を経たものとみなされる。 

日本産業規格          JIS 

A 1115:2020 

フレッシュコンクリートの試料採取方法 

Method of sampling fresh concrete 

序文 

この規格は,2004年に第1版として発行されたISO 1920-1を基とし,技術的内容を変更して作成した

日本産業規格である。 

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。変更の一

覧表にその説明を付けて,附属書JBに示す。また,技術上重要な改正に関する新旧対照表を,附属書JC

に示す。 

適用範囲 

この規格は,ミキサ,ホッパ,コンクリート運搬装置,打ち込んだ箇所などから,フレッシュコンクリ

ートの試料を採取する方法について規定する。 

注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

ISO 1920-1:2004,Testing of concrete−Part 1: Sampling of fresh concrete(MOD) 

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”

ことを示す。 

試料 

2.1 

一般 

試料は,次による。 

a) 試験をしようとするコンクリートの3か所以上から採取したほぼ等量の分取試料1) を集め,非吸水性

材料でできた容器に入れて,一様になるまでショベル,スコップ又はこてで練り混ぜたものを試料と

する。 

b) コンクリートの品質のばらつきを試験するなどの目的で,多数の試料を採取しなければならない場合

には,分取試料をそのまま試料としてもよい。 

c) 試料は,練り混ぜた後,直ちに試験に供する。試験が終わるまでは,日光,風などの影響を受けない

ように手早く取り扱う。また,水を得失したり温度変化が過度にならないように,必要に応じて試料

を保護しなければならない。 

注記 試料の種類によって粗骨材の最大寸法が40 mmを超える場合には,40 mmの網ふるいでふる

って40 mmを超える粒を除去した試料を用いることがある。ここで,40 mmの網ふるいとは,

JIS Z 8801-1に規定する公称目開き37.5 mmの網ふるいのことをいう。 

注1) 分取試料とは,試験しようとするコンクリートの各所から採取した個々のものをいう。 

A 1115:2020  

2.2 

試料の量 

試料の量は,原則20 L以上とし,かつ,試験に必要な量から5 L以上多くしなければならない。ただし,

分取試料をそのまま試料とする場合には,20 Lより少なくてもよい。 

2.3 

分取試料の採取方法 

分取試料は,試験しようとするコンクリートを代表するように採取する。分取試料の採取方法の一例を,

附属書JAに示す。 

報告 

報告は,次の事項について行う。 

a) 必ず報告する事項 

1) 採取年月日 

2) 天候 

3) 気温 

4) 分取試料の数,分布及び採取間隔 

5) 採取方法 

6) バッチ番号又は運搬車番号 

7) 構造物における採取位置(JA.7を参照) 

b) 必要に応じて報告する事項 

1) コンクリートの配合 

2) コンクリートの温度 

A 1115:2020  

附属書JA 

(参考) 

分取試料の採取方法 

JA.1 ミキサから採取する場合 

分取試料の採取方法は,次のいずれかとする。 

a) ミキサから出る中ごろのコンクリート流のうちの3か所以上から採取する。材料が分離した分取試料

を採るようなことがないように,特に注意しなければならない。 

b) ミキサの回転を止めてショベルでミキサ内の3か所以上から採取する。試料を採取するときは,通常,

人がミキサ及びホッパ内に入ってはならない。やむを得ず入る場合は,ミキサが始動しないようJIS A 

8613の5.2.3(操縦装置及び計器類)及び5.4.1(練混ぜ槽)によって,安全措置をしなければならな

い。 

c) 1バッチを容器にあけて,そのうちの3か所以上から採取する。 

なお,ミキサで練り混ぜたコンクリート中のモルタルの差及び粗骨材量の差の試験に用いる場合は,

JIS A 1119の箇条4(試料)によって試料を採取する。 

JA.2 トラックアジテータから採取する場合 

排出されるコンクリート流の全横断面から,定間隔に3回以上採取する。採取する前に,材料が分離し

ていないことを確認する。この場合,コンクリートの排出の速度は,トラックアジテータの回転速度を変

えることによって調節しなければならない。ただし,排出の初めと終わりの部分から採取してはならない。 

なお,レディーミクストコンクリート工場の工程管理又は荷卸し地点において,コンクリートの品質の

ばらつきを試験する目的でトラックアジテータから試料を採取する場合など,定間隔の分取試料の採取が

困難なときは,採取する直前にドラムを約30秒間高速に回転させた後,シュートから排出させたコンクリ

ートの最初の50〜100 Lを除き,連続したコンクリート流の全横断面から採取した分取試料を,そのまま

試料として用いることができる。 

JA.3 コンクリートポンプから採取する場合 

配管筒先から出るトラックアジテータ1台分又は1バッチと判断されるコンクリート流の全横断面から

定間隔に3回以上採取する,又は排出されたコンクリートの山の3か所以上から採取する。排出されたコ

ンクリートの山では,材料が分離しているおそれがあるから,できるだけ多くの箇所から採取しなければ

ならない。 

JA.4 ホッパ又はバケットから採取する場合 

排出する中ごろのコンクリート流のうち3か所以上から採取する。採取する前に,材料が分離していな

いことを確認する。 

JA.5 ダンプトラックから採取する場合 

トラックの荷台の中央付近において3か所以上から上面のコンクリートを取り除いて採取する,又は排

出されたコンクリートの山の3か所以上から採取する。排出されたコンクリートの山では,材料が分離し

A 1115:2020  

ているおそれがあるから,できるだけ多くの箇所から採取しなければならない。 

JA.6 手押車から採取する場合 

打込み位置になるべく近いところで,1バッチの中ごろのコンクリートを運搬する手押車のうちの3台

以上から採取する。手押車の中のコンクリートに分離が認められる場合には,ショベルなどで,コンクリ

ートを一様になるように練り直してから採取する。 

JA.7 打ち込んだ箇所から採取する場合 

コンクリートを型枠に打ち込んだ直後,締め固める前のコンクリートの3か所以上からショベルを用い

て採取する。 

 
 

参考文献 JIS A 1119 ミキサで練り混ぜたコンクリート中のモルタルの差及び粗骨材量の差の試験方法 

JIS A 8613 コンクリートミキサ及びコンクリートプラントの安全要求事項 

JIS Z 8801-1 試験用ふるい−第1部:金属製網ふるい 

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A 1115:2020  

附属書JB 

(参考) 

JISと対応国際規格との対比表 

JIS A 1115:2020 フレッシュコンクリートの試料採取方法 

ISO 1920-1:2004,Testing of concrete−Part 1: Sampling of fresh concrete 

(I)JISの規定 

(II)
国際 
規格 
番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇
条ごとの評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術
的差異の理由及び今後の対策 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条 
番号 

内容 

箇条ごと 
の評価 

技術的差異の内容 

1 適用範囲 ミキサ,ホッパ,コンク

リート運搬装置,打ち込
んだ箇所などから,フレ
ッシュコンクリートの試
料を採取する方法につい
て,規定する。 

まだ固まらないコンクリートの試
料採取方法を規定する。 
試料は,まだ固まらないコンクリ
ートの物性試験,硬化コンクリー
トの物性試験のための供試体作成
に用いられる。 

追加 

JISでは,試料を採取する具
体的な内容を示した。 

我が国の実状に合わせてJIS
では規定。 

2 試料 
2.1 一般 

試験をしようとするコン
クリートの3か所以上か
ら採取したほぼ等量の分
取試料を集め,一様にな
るまで練り混ぜる。 

3.1 
3.2 

・ バッチ 
・ 試料(composite sample):バッ

チ内又はコンクリートのかた
まりからまんべんなく採取さ
れた一連のincrementからなる
コンクリートを完全に練り混
ぜたもの 

変更 

ISO規格ではバッチ,試料,
increment,分取4試料の採取
についても規定している。 

我が国の実状に合わせてJIS
では規定。 

分取試料:試験をしよう
とするコンクリートの各
所から採取した個々のも
のをいう。 

3.3 

・ 分取試料(spot sample):バッ

チ内又はコンクリートのかた
まりの1か所から採取したコ
ンクリートの量 

3.4 

・ increment:スコップの1操作

で採取したコンクリートの量 

4.1 

・ 試料の採取:コンクリート流

又は塊から採取された一連の
分取試料は入念に練り混ぜ
る。 

3

A

 1

11

5

2

0

2

0

background image

A 1115:2020  

(I)JISの規定 

(II)
国際 
規格 
番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇
条ごとの評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術
的差異の理由及び今後の対策 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条 
番号 

内容 

箇条ごと 
の評価 

技術的差異の内容 

2.1 一般 
(続き) 

4.2 

分取試料の採取:コンクリート流
又は塊の1か所から採取された試
料。 
バッチの代表値ではないので強度
試験供試体として用いてはならな
い。 

試料は試験が終わるま
で,日光,風などの影響
を受けないように手早く
取り扱い,必要に応じて
水を得失したり温度変化
が過度にならないように
保護する。 

6.4 

試料の運搬,取扱い,養生方法 

試料採取,運搬,取扱いの全て
の段階において,不純物混入及
び水の得失,過度の振動及び温
度変化に対して保護されなけれ
ばならない。 

一致 

− 

試料は練り混ぜ後,直ち
に試験に供する。 

まだ固まらないコンクリートの物
性値の経時変化は,環境条件によ
って異なるため,これを考慮して
試験及び供試体作成の時期を決め
なければならない。 
容器からコンクリートを採る場
合,容器にスラリーが厚く付着し
たまま残っていないことを確認す
る。 

変更 

− 

 
 
 
 
JISでは規定していない。 

実質的な差異はない。 

試料を入れる容器 
非吸水性材料でできた容
器に入れる。 

5.1 

・ スコップ:非吸収性材料でペ

ーストの付着のない適切なサ
イズのもの。 

ISO規格ではスコップ,温度
計,湿布についても規定して
いる。 

実質的な差異はない。 

5.2 

・ 容器:非吸収性材料でペース

トの付着のないもので,コン
クリートの受取,運搬,練り
返しに使うもの。 

変更 

 
 

3

A

 1

11

5

2

0

2

0

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A 1115:2020  

(I)JISの規定 

(II)
国際 
規格 
番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇
条ごとの評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術
的差異の理由及び今後の対策 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条 
番号 

内容 

箇条ごと 
の評価 

技術的差異の内容 

2.1 一般 
(続き) 

5.3 

・ 温度計:まだ固まらないコン

クリートの温度を精度±1 ℃
で測定できるもの。 

5.4 

・ 湿布 

試料の種類によって,ふ
るいで40 mmを超える粗
骨材粒を除去して試料と
することができる。 

− 

− 

追加 

JIS A 1132との整合のため追
加している。 

我が国の実状に合わせてJIS
では規定。 

2.2 試料の
量 

原則20 L以上,必要量か
ら5 L多くしなければな
らない。 
分取試料をそのまま試料
とする場合は,20 L未満
でもよい。 

6.1 

分取試料又は試料(composite 
sample)のいずれを採取すべきか
決める(試料の使用目的による。)。 
必要量の1.5倍以上。 
 
 
サンプリング誤差の管理手法は附
属書Aに記載。 

変更 

JISでは規定していない。 
 
 
JIS:必要量から5 L多く 
ISO規格:必要量の1.5倍以
上 
JISでは規定していない。 

実質的な差異はない。 

2.3 分取試
料の採取方
法 

・ 採取方法の一例を,

附属書JAに,採取場
所ごとに記載してい
る(ミキサ,トラッ
クアジテータ,コン
クリートポンプ,ホ
ッパ又はバケット,
ダンプトラック,手
押車,打ち込んだ箇
所)。 

6.2 

・ 試料(composite sample)の採

取方法 
使用前に器具が清浄で湿布
(ぬれた布ではない)で湿ら
せてあることを確認する。バ
ッチの各所からまんべんなく
必要量をスコップで採る。容
器に入れる。採取日時を記録
する。 

・ コンクリート流から採取する

場合は,全断面の代表値とな
るように採取しなければなら
ない。 

追加 

試料採取の場所及び方法 
JISは採取場所ごとに規定し
ている。 
ISO規格は採取場所ごとに規
定していない。 
規定はISO規格に整合してい
るが,ISO規格にない細かい
手順は附属書JA(参考)とし
た。 

我が国の実情に合わせてJIS
では規定。 

 
 

3

A

 1

11

5

2

0

2

0

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A 1115:2020  

(I)JISの規定 

(II)
国際 
規格 
番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇
条ごとの評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術
的差異の理由及び今後の対策 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条 
番号 

内容 

箇条ごと 
の評価 

技術的差異の内容 

2.3 分取試
料の採取方
法(続き) 

・ コンクリートがひとかたまり

となって排出された場合は,
表面からだけでなく,可能な
限り内部からもまんべんなく
採取しなければならない。 

・ incrementは少なくとも3か所

から採取。 

・ 連続ミキサ又はトラックアジ

テータから採取する場合は,
最初と最後の部分は,避けな
ければならない。 

・ 他の部分と明らかに異なる部

分(砂及び砂利が過剰な部分
など)からは採取してはなら
ない。 

6.3 

分取試料(spot sample)の採取方
法 

使用前に器具が清浄で湿布(ぬ
れた布ではない)で湿らせてあ
ることを確認する。バッチ又は
コンクリートの塊の必要な部分
からスコップで採る。容器に入
れる。採取日時を記録する。 

変更 

JISは試料の種類ごとに規定
していない。 
ISO規格は試料の種類ごとに
規定している。 

我が国の実情に合わせてJIS
では規定。 

− 

6.5 

試料の温度測定方法 

必要に応じ,採取時に容器内の
コンクリートの温度を測定す
る。 

一致 

箇条3の報告において,必要
に応じて報告する事項として
規定。 

 
 
 

3

A

 1

11

5

2

0

2

0

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A 1115:2020  

(I)JISの規定 

(II)
国際 
規格 
番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇
条ごとの評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術
的差異の理由及び今後の対策 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条 
番号 

内容 

箇条ごと 
の評価 

技術的差異の内容 

3 報告 

報告は,次の事項につい
て行う。 

・ 各試料には採取責任者が作成

する報告書を添付する。 

・ 試験報告書の書式例は附属書

Bに記載。 

削除 

JISでは規定していない。 

我が国の実情に合わせた。 

必ず報告する事項 

採取年月日,天候,気
温,分取試料の数,分
布及び採取間隔 

各試料について,次の情報を記録
する。 

採取日時,気温,天候 

追加 

ISO規格では分取試料の数,
分布及び採取間隔については
規定していない。 

JISでは具体的な内容を追加
している。 

採取方法 
バッチ番号又は運搬車
番号 
構造物における採取位
置 

試料の識別,試料の種類(composite 
or spot) 

バッチ番号 
業務名,業務内での分類 
標準採取方法との差異 
技術責任者による証明(この規
格に従う試料) 

変更 

ISO規格では試料の識別,試
料の種類,バッチ番号,業務
名,業務内での分類,標準採
取方法との差異,及び技術責
任者による証明について規定
している。 

我が国の実情に合わせてJIS
では規定。 

必要に応じて報告する事
項 

コンクリートの配合 
コンクリートの温度 

排出前のコンクリート温度 
採取責任者名,サイン 

追加 

ISO規格ではコンクリートの
配合については規定していな
い。 

我が国の実情に合わせてJIS
では規定。 

附属書JA 
(参考) 
分取試料の
採取方法 

 
 
 
 
 
 
 

3

A

 1

11

5

2

0

2

0

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10 

A 1115:2020  

JISと国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 1920-1:2004,MOD 

注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。 

− 一致 ················ 技術的差異がない。 
− 削除 ················ 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。 
− 追加 ················ 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
− 変更 ················ 国際規格の規定内容を変更している。 

注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。 

− MOD ··············· 国際規格を修正している。 

 
 

3

A

 1

11

5

2

0

2

0

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11 

A 1115:2020  

附属書JC 

(参考) 

技術上重要な改正に関する新旧対照表 

現行規格(JIS A 1115:2020) 

旧規格(JIS A 1115:2014) 

改正理由 

箇条番号
及び題名 

内容 

箇条番号
及び題名 

内容 

2 試料 

試料は,次による。 
a) 試験をしようとするコンクリートの3か所以上か

ら採取したほぼ等量の分取試料1) を集め,非吸水
性材料でできた容器に入れて,一様になるまでショ
ベル,スコップ又はこてで練り混ぜたものを試料と
する。 

b) コンクリートの品質のばらつきを試験するなどの

目的で,多数の試料を採取しなければならない場合
には,分取試料をそのまま試料としてもよい。 

c) 試料は,練り混ぜた後,直ちに試験に供する。試験

が終わるまでは,日光,風などの影響を受けないよ
うに手早く取り扱う。また,水を得失したり温度変
化が過度にならないように,必要に応じて試料を保
護しなければならない。 

注記 試料の種類によって粗骨材の最大寸法が40 mm

を超える場合には,40 mmの網ふるいでふるって
40 mmを超える粒を除去した試料を用いること
がある。ここで,40 mmの網ふるいとは,JIS Z 
8801-1に規定する公称目開き37.5 mmの網ふる
いのことをいう。 

注1) 分取試料とは,試験をしようとするコンクリート

の各所から採取した個々のものをいう。 

3. 試料 

採取した分取試料(1)を集めて,一様になるまでショベ

ル,スコップ又はこてで練り混ぜたものを試料とする
(2)。試料は,練り混ぜた後,直ちに試験に供する(3)(4)。 
注(1) 分取試料とは,試験しようとするコンクリートの

各所から採取した個々のものをいう。各分取試料
は,ほぼ等量になるようにしなければならない。 

(2) コンクリートの品質のばらつきを試験するなど

の目的で,ランダムに多数の試料を採取しなけれ
ばならない場合には,分取試料をそのまま試料と
してもよい。 

(3) 試料は,直ちに非吸水性材料でできた容器に入れ

て,試験が終わるまでは,日光,風などの影響を
受けないように手早く取り扱う。また,必要に応
じて水を得失したり温度変化が過度にならない
ように試料を保護しなければならない。 

(4) 試料の種類によっては,コンクリートを50 mm

又は40 mmの網ふるいでふるって,ふるいにと
どまる粗骨材粒を除去して,試料とすることがで
きる。これらのふるいは,それぞれJIS Z 8801-1
に規定する公称目開き53 mm及び37.5 mmであ
る。 

旧規格で注で記載されて
いた内容の一部は,技術
的に重要な項目であるた
め,本文に移行した。 
 なお,旧規格の注(4)に
ついては,他の試験規格
(JIS A 1132)と整合さ
せ,40 mmの網ふるいの
みとし,注記のままとし
た。 

2.2 試料
の量 

試料の量は,原則20 L以上とし,かつ,試験に必要な
量から5 L以上多くしなければならない。ただし,分取
試料をそのまま試料とする場合には,20 Lより少なく
てもよい。 

4. 試料の
量 

試料の量は,20 L以上とし,かつ,試験に必要な量よ
り5 L以上多くしなければならない。ただし,分取試料
をそのまま試料とする場合には,20 Lより少なくても
よい。 

試験によっては20 Lを必
要としない場合もあるた
め,原則とした。 

3

A

 1

11

5

2

0

2

0

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12 

A 1115:2020  

現行規格(JIS A 1115:2020) 

旧規格(JIS A 1115:2014) 

改正理由 

箇条番号
及び題名 

内容 

箇条番号
及び題名 

内容 

2.3 分取
試料の採
取方法 

分取試料は,試験しようとするコンクリートを代表す
るように採取する。分取試料の採取方法の一例を,附
属書JAに示す。 

5. 分取試
料の採取
方法 

分取試料は,試験しようとするコンクリートを代表す
るように3か所以上から採取する。分取試料の採取方
法の一例を,附属書1(参考)に示す。 

“3か所以上”の規定は,
箇条2(試料)に移行し
た。 

3

A

 1

11

5

2

0

2

0