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A 1113

:2006

(1)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本コン

クリート工学協会(JCI)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業

標準調査会の審議を経て,国土交通大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS A 1113:1999 は改正され,この規格に置き換えられる。

改正に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日

本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 1920-4:2005,Testing of concrete-part

4:Strength of hardened concrete

を基礎として用いた。

JIS A 1113

には,次に示す附属書がある。

附属書(参考)JIS と対応する国際規格との対比表


A 1113

:2006

(2)

目次

ページ

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  供試体

1

4.

  装置

2

5.

  試験方法

2

6.

  計算

2

7.

  報告

3

附属書(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

4

 


日本工業規格(案)

JIS

 A

1113

:2006

コンクリートの割裂引張強度試験方法

Method of test for splitting tensile strength of concrete

序文  この規格は,2005 年に第1版として発行された ISO 1920-4 , Testing of concrete-part 4:Strength of

hardened concrete

を元に,対応する部分について翻訳し,一部の規定内容を除き,技術的内容を変更する

ことなく改正を行なった日本工業規格である。

なお,この規格で点線の下線を施してある部分は,国際規格と相違する部分である。変更の一覧表を.

その説明を付けて,

附属書(参考)に示す。

1. 

適用範囲  この規格は,硬化コンクリートの割裂引張強度試験の方法について規定する。

備考  この規格の対応国際規格を,次に示す。

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide21 に基づき,IDT(一致している)

,MOD(修

正している)

,NEQ(同等でない)とする。

ISO 1920-4:2005

,Testing of concrete-part 4:Strength of hardened concrete (MOD)

2. 

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS A 1132

  コンクリートの強度試験用供試体の作り方

JIS B 7721

  引張・圧縮試験機−力計測系の校正・検証方法

3.

供試体  供試体は,次のとおりとする。

a)

供試体は JIS A 1132 によって作製する(

1

)

。また,供試体は,所定の養生が終わった直後の状態で試験

が行えるようにする(

2

)

(

1

)

試験を行う供試体の材齢が指定されていない場合には,1週,4 週,13 週,又はそのいずれか

とする。

(

2

)

コンクリートの強度は,供試体の乾燥状態や温度によって変化する場合もあるので,養生が終

わった直後の状態で試験を行う必要がある。

b)

損傷又は欠陥があり,試験結果に影響すると考えられるときは,試験を行わないか,又はその内容を

記録する。

4. 

装置  装置は,次のとおりとする。

a)

試験機は JIS B 7721 の 7.(試験機の等級)に規定する1等級以上のものとする。

b)

上下の加圧板は鋼製とし,圧縮面は磨き仕上げとする(

3

)

(

3

)

加圧版は JIS B 7721

  附属書B(参考)による。


2

A 1113

:2006

5. 

試験方法  試験方法は,次のとおりとする。

a)

供試体の荷重を加える方向における直径を2か所以上で 0.1mm まで測定し,その平均値を供試体の直

径とし,四捨五入によって有効数字4けたに丸める。

b)

試験機は,試験時の最大荷重が指示範囲の 20%∼100%となる範囲で使用する。同一試験機で指示範

囲を変えることができる場合は,それぞれの指示範囲を個別の指示範囲とみなす。

参考  試験時の最大荷重が指示範囲の上限に近くなると予測される場合には,指示範囲を変更する。

c)

供試体の側面及び上下の加圧板の圧縮面を清掃する。

d)

供試体を試験機の加圧板の上に偏心しないように図1のように据える(

4

)

。この場合,加圧板と供試体

との接触線のどこにもすき間(

5

)

が認められないようにする。上下の加圧板は,荷重を加えている間,

平行を保てるようにする(

6

)

(

4

)

試験に先立ち,すき間ができないような接触線を選び,上下の接触線を結ぶ線を供試体側面に

表示し,また,上下の加圧板の中心にも接触線を表示して,表示した両者の接触線が正しく一

致するように供試体を据える。また,適切な治具を用いて供試体を据えることができる。

(

5

)

供試体と加圧板との間にすき間があると,荷重が均等にかからず,供試体が局部的に破壊する

場合がある。供試体の型枠継目部が加圧板に接するように据えると,すき間を生じることが多

い。

(

6

) 5.00kN

以内の荷重を加えた状態で荷重の増加を一時止め,上下加圧板の距離を2か所以上測っ

て上下の加圧板の平行を確認する。平行でない場合は,球座面をもつ側の加圧板を木づちで軽

くたたいて調整する。

供試体

加圧板

加圧板

l

  1  供試体の据え方

e)

供試体に衝撃を与えないように一様な速度で荷重を加える。荷重を加える速度は,引張応力度の増加

率が毎秒 0.06±0.04N/mm

2

となるように調整し,最大荷重に至るまでその増加率を保つようにする。

f)

供試体が破壊するまでに試験機が示す最大荷重を,有効数字3けたまで読みとるようにする。

g)

供試体の割れた面における長さを2か所以上で 0.1mm まで測定し,その平均値を供試体の長さとし,

四捨五入によって有効数字4けたに丸める。

6. 

計算  引張強度は,次の式によって計算し,四捨五入によって有効数字 3 けたに丸める。

l

d

P

f

×

×

×

=

π

2

t


3

A 1113

:2006

ここに,

t

引張強度(N/mm

2

P

5.

f)で求めた最大荷重(N)

d

5.

a)で求めた供試体の直径(mm) 

l

5.

g)で求めた供試体の長さ(mm) 

7. 

報告  報告は次の事項について行う。

a)

必ず報告する事項

1)

供試体の番号

2)

供試体の直径(mm)

3)

供試体の長さ(mm)

4)

最大荷重(N)

5)

引張強度(N/mm

2

b)

必要に応じて報告する事項

1)

試験年月日

2)

コンクリートの種類,使用材料及び配合

3)

材齢

4)

養生方法及び養生温度

5)

供試体の破壊状況


4

A 1113

:2006

附属書(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

JIS A 1113

:2006  コンクリートの割裂引張試験方法

ISO 1920-4

:2005,Testing of concrete-part 4:Strength of hardened concrete

(Ⅰ)JISの規定内容

(Ⅱ)国際
規格番号

(Ⅲ)国際規格の規定内容

(Ⅳ)JIS と国際規格との技術的差異の項目ご
との評価およびその内容 
  表示箇所:本文中 
  表示方法:点線下線

(Ⅴ)

JIS

と国際規格との技

術的差異の理由及び今後の
評価

項目 
番号

内        容

項目 
番号

内        容

項目ごと
の評価

技術的差異の内容

1.

適 用

範囲

硬化コンクリートの割裂引張強度試験方
法について規定する。 

ISO 1920-4

1.

硬化コンクリートの強度試験方法について規定
する。

MOD/

2.

引 用

規格

供試体の作り方と成形精度、試験機につ
いての規定を引用している。

ISO 1920-4

2.

供試体の作り方と成形精度、試験機についての規
定を引用する。 

IDT

3.

供 試

・供試体は JIS A 1132 によって作製する、

φ100mm 以上の円柱形とする。

 
 
 
 
 

ISO 1920-4

5.1

・供試体は,ISO 1920-3(供試体の作製と養生)
に適合する、円柱、立方体、直方体形状のものと
する。 
 
 
 
 
 

MOD/

除 
 
 
 
 
 
 

ISO

では円柱供試体以外の形状の

供試体も使用できるが,JIS では
円柱供試体のみとした。また,ISO
では供試体設置のためのマーキン
グについて項目を起こして記載し
ているが,JIS では記述していな
い。

同様のコンクリートを用い
たとしても,円柱供試体と
多面体や立方体の供試体は
異なる割裂引張強度となる
という報告があり,実務上
の混乱を避けるために供試
体の形状を従来通り1種類
とした。 

・供試体は,所定の養生が終わった直後

の状態で試験が行えるようにする。

(記載無し) MOD/ 追

JIS

では、

コンクリートの強

度は供試体の乾燥状態や温
度によって変化する場合も
あることを考慮した。 

4.

装置

・試験機は JIS B 7721 の 7.(試験機の等

級)に規定する1等級以上のものとす
る。

・上下の加圧板は鋼製とし,圧縮面は磨

き仕上げとする。

ISO 1920-4

5.2

・試験機は、EN12390-4 又は同等の国家規格に適

合するものの使用を規定する。

・多面体や立方体の供試体の場合は,鋼製の球座

を試験機の載荷盤と Packing Strips の間に設置し
なければならない。鋼製の球座は供試体よりも長
くなければならない。また,円の部分の半径は
75mm

でなければならない。そして,供試体表面

のライン上に載荷できるようにしなければなら
ない。

・Packing Strips は,EN316 に適合するハー

ドボードとし,使用回数は1回とする。 

MOD/

ISO

では供試体と試験機の間に

Packing Strips

を設置することとし

ているが,JIS では用いないこと
としている。

Packing Strips

を用いて試験

を行うと,用いない場合よ
りも割裂引張強度が高くな
るという報告がある。これ
は,実務上,従来よりも強
度の低いコンンクリートを
合格と判定することを意味
する。従って,ここでは実
務上の混乱を避けるため,
Packing Strips

は用いないこ

ととした。

4

A 1
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2006


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A 1113

:2006

(Ⅰ)JISの規定内容

(Ⅱ)国際
規格番号

(Ⅲ)国際規格の規定内容

(Ⅳ)JIS と国際規格との技術的差異の項目ご
との評価およびその内容 
  表示箇所:本文中 
  表示方法:点線下線

(Ⅴ)JIS と国際規格との技
術的差異の理由及び今後の
評価

項目 
番号

内        容

項目
番号

内        容

項目ごと
の評価

技術的差異の内容

5.  試 験
方法

・供試体の荷重を加える方向における直

径を2か所以上で 0.1mm まで測定し,
その平均値を供試体の直径とし,四捨
五入によって有効数字4けたに丸め
る。

ISO 1920-4

5.3

(記載無し)

MOD/ 追

ISO には、寸法測定について記

載されていない。

ISO では寸法測定について

は ISO 1920-3 に規定されて
いるため、JIS との違いはな
い。

・試験機は,試験時の最大荷重が指示範

囲の 20%∼100%となる範囲で使用す
る。同一試験機で指示範囲を変えるこ
とができる場合は,それぞれの指示範
囲を個別の指示範囲とみなす。

 

IDT

ISO には、最大荷重時の指示範

囲については規定していない。

ISO の最大荷重時の指示範

囲については EN 12390-4 
定を引用している。JIS との
違いはない。

・供試体の側面及び上下の加圧板の圧縮

面を清掃する。

・試験機のベアリングや Packing Strips の表面

をよく磨く。Packing Strips と接する供試体表
面に付着しているゴミなどを取り除く。

MOD/ 削

ISO では、Packing Strips が使

用されている。

・供試体を試験機の加圧板の上に偏心し

ないように据える。この場合,加圧板
と供試体との接触線のどこにもすき間
が認められないようにする。上下の加
圧板は,荷重を加えている間,平行を
保てるようにする。

・供試体を上下の Packing Strips に挟み込み,

試験機の中心に設置する。このとき,上の

Packing Strips は下のPacking Strips の真上
となるようにする。立方体や梁端の供試体の場
合もこの方法を適用するが,鋼製の球座を利用
することとする。最初の載荷時には供試体がず
れないかを確認する。

・供試体に衝撃を与えないように一様な

速度で荷重を加える。荷重を加える速
度は,引張応力度の増加率が毎秒 0.06
±0.04N/mm

2

となるように調整し,最大

荷重に至るまでその増加率を保つよう
にする。

 
 
 

・載荷は連続かつ一様に 0.04∼0.06MPa/秒で

行う。一度調整した載荷速度は保ち,破壊まで
変更しないものとする。

  試験後は最高荷重を記録する。

 

MOD/ 変

・載荷速度に違いがある。JIS 
方が速度幅が広い。

・載荷速度は、前回の改正時

に ISO に整合させた経緯が
ある。ISO 1920-4 制定の際
に、この載荷速度幅を縮小し
ている。さらに今回変更する
と混乱が危惧されるため、前
回の規定値を継続させるこ
とにした。

・供試体が破壊するまでに試験機が示す

最大荷重を,有効数字3けたまで読み
とるようにする。

・供試体の割れた面における長さを2か

所以上で 0.1mm まで測定し,その平均
値を供試体の長さとし,四捨五入によ
って有効数字4けたに丸める。

(記載無し)

 MOD/ 追

5

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3

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6

A 1113

:2006

(Ⅰ)JISの規定内容

(Ⅱ)国際
規格番号

(Ⅲ)国際規格の規定内容

(Ⅳ)JIS と国際規格との技術的差異の項目ご
との評価およびその内容 
  表示箇所:本文中 
  表示方法:点線下線

(Ⅴ)JIS と国際規格との技
術的差異の理由及び今後の
評価

項目 
番号

内        容

項目 
番号

内        容

項目ごと
の評価

技術的差異の内容

6.

計算

割裂引張強度は,所定の式によって計算
し,有効数字3けたに丸める。 
・割裂引張強度は,所定の式によって計
算し,有効数字3けたに丸める。

ISO1920-4 

5.4

・割裂引張強度は所定の式によって求める。単位

は N/mm

2

とする。結果は 0.05MPa 単位で表示

する。

MOD/

JIS

:有効数字 3 けたに丸める。

ISO

:0.05MPa 単位で表示する。

我が国の膨大な規格・規準・
基準などが本規格と整合し
ていることから,結果の表現
の仕方は従来の考え方を尊
重するものとした。 

7. 
報告

・必ず報告する事項 
(1)

供試体の番号

(2)

供試体の直径(mm)

(3)

供試体の長さ(mm)

(4)

最大荷重(N)

(5)

引張強度(N/mm

2

・必要に応じて報告する事項 
(1)

試験年月日

(2)

コンクリートの種類,使用材料及び配

(3)

材齢

(4)

養生方法及び養生温度

(5)

供試体の破壊状況

ISO 1920-4

5.5

a)  供試体の識別 
b)  試験場所 
c)  試験年月日・日時 
d)  試料寸法 
e)  供試体質量・見かけ密度(option) 
f)  断面積も含む供試体の形状および平滑度の検
査(必要に応じて) 
g)  研磨による表面の調整の詳細(必要に応じ) 
h)  供試体受け取りまでの養生条件(必要に応じ) 
i)  試験時の供試体の含水状態(飽水または湿潤) 
j)  試験時の供試体の材齢(判明していれば) 
k)  破壊時の最大荷重(kg) 
l)  コンクリートの外観(異常ある場合) 
m)  破壊の位置(必要に応じて) 
n)  破壊面の外観(必要に応じて) 
o)  標準試験方法との差異 
p) ISO1920-4に準拠して試験が実施されたことを
技術的に確認できる技術者の証明 
 
上記に加え 
1)  荷重片に関する記述(特有であれば) 
2)  割裂引張強度(0.05MPa 単位)

MOD/

ISO

には供試体の製作に関する

報告及び質量に関連する項目が
記載されているが,JIS では割裂
引張強度に関連する項目のみを
あげている。

試験実施とは直接的に関連
しない事項

JISと国際規格との対応の程度の全体評価:MOD

備考1.

項目ごとの評価欄の記号の意味は,次のとおりである。

        −  IDT・・・・・・  技術的差異がない。

        −  MOD/削除・・・  国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。

        −  MOD/追加・・・  国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。

        −  MOD/変更・・・  国際規格の規定内容を変更している。

        −  MOD/選択・・・  国際規格の規定内容と別の選択肢がある。

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A 1113

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        −  NEQ  ・・・・・  技術的差異があり,かつ,それがはっきりと識別されて説明されていない。

2. JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次のとおりである。

        −  IDT・・・・・・  国際規格と一致している。

        −  MOD・・・・・・国際規格を修正している。

        −  NEQ・・・・・・ 技術的内容及び構成において,国際規格と同等でない。

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A 1
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