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A 1101

:2005

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本コン

クリート工学協会(JCI)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業

標準調査会の審議を経て,国土交通大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS A 1101:1998 は改正され,この規格に置き換えられる。

改正に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日

本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 4109:1980,Fresh concrete−

Determination of the consistency

−Slump test を基礎として用いた。

JIS A 1101

には,次に示す附属書がある。

附属書(参考)JIS と対応する国際規格との対比表


A 1101

:2005

(2) 

目  次

ページ

1.

  適用範囲  

1

2.

  引用規格  

1

3.

  試験器具  

1

3.1

  スランプコーン  

1

3.2

  突き棒  

2

4.

  試料  

2

5.

  試験  

2

6.

  試験の結果  

2

7.

  報告  

2

附属書(参考)JIS と対応する国際規格との対比表  

4

 


1

日本工業規格

JIS

 A

1101

:2005

コンクリートのスランプ試験方法

Method of test for slump of concrete

序文  この規格は,1980 年に第 1 版として発行された ISO 4109:1980,Fresh concrete−Determination of 
the consistency−slump test を元に,対応する部分について翻訳し,一部の規定内容を除き,技術的内容

を変更することなく改正を行った日本工業規格である。

  なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,原国際規格と相違する部分である。変更の一覧表を,

その説明を付けて附属書(参考)に示す。

1. 

適用範囲  この規格は,コンクリートのスランプ試験について規定する。

備考1.  粗骨材の最大寸法が 40mm を超えるコンクリートの場合には,40mm を超える粗骨材を除去

する。

2. 

この規格の対応国際規格を,次に示す。

  なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide21 に基づき,IDT(一致している)

,MOD

(修正している)

,NEQ(同等でない)とする。

ISO 4109:1980

,Fresh concrete−Determination of the consistency−slump test(MOD)

2. 

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS A 1115

  フレッシュコンクリートの試料採取方法

JIS A 1138

  試験室におけるコンクリートの作り方

3. 

試験器具

3.1 

スランプコーン  スランプコーンは図 1 のように上端内径 100mm,下端内径 200mm,高さ 300mm

及び厚さ 5mm 以上の金属製(

1

)

とし,適切な位置に押さえと取っ手(

2

)

を付ける。

(

1

)

セメントペーストに容易に侵されないもので,試験時に変形しないもの。

(

2

)

高さの約 2/3 の所。


2

A 1101

:2005

図 1  スランプコーン

3.2 

突き棒  突き棒は,直径 16mm,長さ 500∼600mm の鋼又は金属製丸棒で,その先端を半球状とす

る。

4. 

試料  試料は,JIS A 1115 の規定によって採取するか,又は JIS A 1138 の規定によって作る。

5.

試験  試験は次による。

a)

スランプコーン(

3

)

は,水平に設置した剛で水密性があり平滑な平板(

3

)

,(

4

)

上に置いて押さえ,試料は

ほぼ等しい量の 3 層に分けて詰める。その各層は,突き棒でならした後,25 回一様に突く。この割合

で突いて材料の分離を生じるおそれのあるときは,分離を生じない程度に突き数を減らす。各層を突

く際の突き棒の突き入れ深さは,その前層にほぼ達する程度とする。

(

3

)

スランプコーンの内面と平板の上面は,あらかじめ湿布などでふいておく。

(

4

平板の水平の確認は,水準器を用いて行うのが望ましい。

b)

スランプコーンに詰めたコンクリートの上面をスランプコーンの上端に合わせてならした後,直ちに

スランプコーンを静かに鉛直に引き上げ(

5

)

,コンクリートの中央部において下がりを 0.5cm 単位で測

定し,これをスランプとする。

      なお,コンクリートがスランプコーンの中心軸に対して偏ったり,くずれたりして,形が不均衡に

なった場合は,別の試料によって再試験する。

(

5

)

スランプコーンを引き上げる時間は,高さ 30cm で 2∼3 秒とする。

c)

スランプコーンにコンクリートを詰め始めてからスランプコーンの引き上げ終了までの時間は,3 分

以内とする。

6. 

試験の結果  スランプは,0.5cm 単位で表示する。

7. 

報告  報告は,次の事項について行う。

a)

必ず報告する事項

1) 

試験年月日


3

A 1101

:2005

2)

天候

3) 

試験室の温度又は気温(℃)

4)

バッチ番号又は運搬車番号

5)

粗骨材の最大寸法(mm)

6)

コンクリートの温度(℃)

7)

スランプ(cm)

b)

必要に応じて報告する事項

1)

突き回数(材料分離のおそれがあり突き回数を減らした場合)


4

A 1101

:2005

附属書(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

JIS A 1101

:2004  コンクリートのスランプ試験方法

ISO 4109

:1980,フレッシュコンクリートのコンシステンシースラン

プ試験

(

Ⅰ) JIS の規定内容

(

Ⅱ )  国 際

規格番号

(

Ⅲ)  国際規格の規定内容

(

Ⅳ) JIS と国際規格との技術的差異の

項目ごとの評価及びその内容 
  表示箇所:本体

  表示方法:点線の下線

(

Ⅴ)  JIS と国際規格との技術的差異

の理由及び今後の評価

項目

番号

内容

項目

番号

内容

項 目 ご と

の評価

技術的差異の内容

1. 

適用

範囲

コンクリートスランプ試験につい
て規定する(寸法 40mm を超える粗

骨材は除去)

対 応 す る
国 際 規 格

が 一 つ で

あり省略。

1

まだ固まらないコンクリートの
スランプを室内及び現場の両方

で測定する方法を規定する(プ

ラスティックで,凝集力のある
コンクリートに適用。骨材最大

寸法が 40mm を超えるときは適

用できない。

MOD/

追加

・粗骨材 
JIS

:寸法 40mm を超

    える骨材は除去。

ISO

:最大寸法 40mm を

    超えるときは適用

    できない。

40mm

を超える骨材を用いたコ

ンクリートを試験する場合には

ウエットスクリーニングを行っ

て試験を行うことを追加した。

2.

引用

規格

JIS A 1115

  フレッシュコンクリー

トの試料採取方法

JIS A 1138

  試験室におけるコンク

リートの作り方

 2

ISO2736

試験室におけるコンクリートの

作り方は,ISO 規定なし

IDT

MOD/

追加

JIS A 1115 記載 

・ISO に対応規格なし

・この規格は試験室で作製した

  ンクリートにも適用されるた 
  め,関連 JIS を追加した。

3.

試験

器具

3.1

スランプコーン:金属製,セメ

    ントペーストに容易に侵食さ

    れないこと。 
    厚さ 5mm 以上

    試験時に変形しないこと

    上端内径 100mm,下端内径

200mm

,高さ 300mm

    適切な位置に押さえ,取っ手

(高さの約 2/3 の所)付き。

    (スランプコーンの図あり。

 4.1

・スランプコーン:金属製,セ

メントペーストに容易に侵食さ

れないこと。 
1.5mm

より薄くないもの。

継ぎ目の有無,どちらでも可。

内部は平滑で突出部及びへこみ
のないもの。形は中空の円すい

台。

内寸法  下端直径  200±2mm 
        上端直径  100±2mm

        高さ      300±2mm

MOD/

変更

・スランプコーン

材質−JIS:金属製

      ISO:金属製 
寸法誤差

JIS

:規定なし

ISO

:±2mm

厚さ

JIS

:5mm 以上

ISO

:1.5mm より薄く

      ないもの


5

A 1101

:2005

  (

Ⅰ) JIS の規定内容

(

Ⅱ )  国 際

規格番号

(

Ⅲ)  国際規格の規定内容

(

Ⅳ) JIS と国際規格との技術的差異の

項目ごとの評価及びその内容 
  表示箇所:本体

  表示方法:点線の下線

(

Ⅴ)  JIS と国際規格との技術的差異

の理由及び今後の評価

項目

番号

内容

項目

番号

内容

項 目 ご と

の評価

技術的差異の内容

3.

試験

器具

3.2

突き棒:直径 16mm,長さ 500

    ∼600mm

    鋼又は金属製丸棒

4.2

下端と上端は平行で円すい軸に 
対して直角。高さの 2/3 の所に

二つの取っ手,下部には固定用

締め具又は踏み板。 

・突き棒:16mm×600mm

鋼又は他の適切な金属。

円形断面,真直,端部丸。

MOD/

変更

取っ手の位置 
JIS

:高さの約 2/3 の所

ISO

:高さの 2/3 の所

下部 
JIS

:押さえ(踏み板)

ISO

:固定用締め具又は

踏み板

・突き棒

長さ−JIS:500∼

            600mm

            ISO

:600mm

材質−JIS:鋼又は金属

の丸棒

            ISO

:鋼又は他の

金属

4.

試料

JIS A 1115

規定によって採取する

か,JIS A 1138 の規定によって作る。

 3

ISO 2736

に準拠。

IDT

JIS A 1115 で検討

5.

試験

a)

スランプコーンを置く場所

水平に設置し,剛で水密性がある
平滑な平板。あらかじめ湿布など

でふいておく。

a)

試料の詰め方

ほぼ等しい量で 3 層。

 5.1

5.1

・スランプコーンを置く場所

剛で平らであり,湿っていて
(乾いていない)水密性のあ

る面。

・試料の詰め方

高さ 1/3 を 3 層。

IDT

IDT

・スランプコーンを置

く材料 
JIS

:剛で水密製がある

平滑な平板

ISO

:剛で平らで水密性

の面

・試料の詰め方

JIS

:ほぼ等しい量で 3

ISO

:高さの 1/3 を 3 層。

・試験結果に影響しない軽微な

差異。


6

A 1101

:2005

  (

Ⅰ) JIS の規定内容

(

Ⅱ )  国 際

規格番号

(

Ⅲ)  国際規格の規定内容

(

Ⅳ) JIS と国際規格との技術的差異の

項目ごとの評価及びその内容 
  表示箇所:本体

  表示方法:点線の下線

(

Ⅴ)  JIS と国際規格との技術的差異

の理由及び今後の評価

項目

番号

内容

項目

番号

内容

項 目 ご と

の評価

技術的差異の内容

5.

試験

a)

突き数 25 回(材料分離のおそれ

のあるときは,回数を減らす)

a)

突き入れは,その前層にほぼ達す

  る程度。

b)

スランプの引き上げ時間    2∼3

  秒 

b)

コンクリート中央部において下が

  りを測る。

b)

引き上げ後,形が不均衡になった

  場合は,再試験

5.2

5.2

5.3

5.4

5.4

・突き数 25 回 

突き入れは,その層の深さいっ 
ぱいに突く。第 2,第 3 層は,

突き棒がちょうどその下の層に

貫通するようにする。各層の断 
面内を一様に突く。

・スランプの引き上げ時間  5

  ∼10 秒 

・スランプコーンの高さとスラ
ンプした試料の最高点との差を

求める。

・引き上げ後,形が不均衡にな 
  った場合は,再試験。

  週 2 回の試験で,形が不均衡

  なら,そのコンクリートは,

プラスティシティーと凝集性

を欠いている。

MOD/

追加

IDT

MOD/

変更

MOD/

変更

MOD/

削除

・突き数 
JIS

:各層 25 回。材料

分離のおそれのあ

るときは減らす。

ISO

:各層 25 回。低減

      規定なし

・突き入れ 
JIS

:前層にほぼ達する

      程度

ISO

:下の層に貫通する

      程度

・スランプの引き上げ

  時間 
JIS

:2∼3 秒

ISO

:5∼10 秒

測定位置 
JIS

:中央部

ISO

:最高点

再試験と試料の不適合 
JIS

:再試験規定あり

    不適合の規定なし

ISO

:再試験規定あり

    不適合規定あり

・ISO に低減規定なしは技術的 
  常識によるものと判断

ISO

へ今後時期を見て提案する

予定である。 

・ISO 法は JIS 法に比較し,約 
  10%低い値が出る。整合する 
  と①スランプ値の概念の変化

  ②過去のデータとの関係で混

  乱 が 起 こ る な ど 問 題 が 大 き
い。

  整合させない方向で国際提案

  を行っている。 
・測定位置で結果に大きな差が

  ある。整合すると引き上げ時

  間と同じ問題が起こる。整合 
  させない方向で国際提案を行

  っている。

・不適合規定は技術的常識と判 
  断。


7

A 1101

:2005

(

Ⅰ) JIS の規定内容

(

Ⅱ )  国 際

規格番号

(

Ⅲ)  国際規格の規定内容

(

Ⅳ) JIS と国際規格との技術的差異の

項目ごとの評価及びその内容 
  表示箇所:本体

  表示方法:点線の下線

(

Ⅴ)  JIS と国際規格との技術的差異

の理由及び今後の評価

項目

番号

内容

項目

番号

内容

項 目 ご と

の評価

技術的差異の内容

5.

試験

c)

スランプ試験時間

  詰め始めてから,スランプコーン

  の引き上げ終了まで 3 分以内。

5.3

・スランプ試験時間  150 秒以 
  内。

MOD/

変更

・スランプ試験時間 
JIS

:詰め始めてから,

      詰め終わるまで 3

      分以内。 
ISO

:詰め始めてから

      型の取り除きま

      で 150 秒以内。

・試験時間は試験結果に影響し 
  ない軽微な差異と判断。

6.

試 験

の結果

スランプは 0.5cm 単位まで測定。

6

至近の 5mm まで mm で表示。 
スランプの計算式あり。

なお,

“10mm より少なければ,

この試験方法は適していないと
判断される”との注釈がある。

MOD/

変更

・結果 
JIS

:0.5cm まで測定

ISO

:5mm まで mm で

      表示

スランプの計算式

あり。試験の不適

についての注釈あ
り。

試験に不適についての注釈部分

は技術的常識と判断。

7.

報告

報告書は,次の事項を記載。

・試験年月日

・天候 
・試験室の温度又は気温

・バッチ番号又は運搬車番号

・粗骨材の最大寸法 
・コンクリートの温度

・スランプ

必要に応じて次の事項を記載 
・突き回数(材料分離のおそれがあ

り突き回数を減らした場合)

7

報告書には,次の事項を記載。

・この国際規格の引用

・試験の日時 
・試料の識別

・供試体のスランプ

  及び/又は異常の有無 
  (くずれや不均衡など)

MOD/

追加

・報告

JIS

:7 項目を記載。必

    要に応じて 1 項目
    を追加記載

ISO

:4 項目記載

JIS

では,JIS A 5308 との関連

など,実務上必要な事項を追加

した。ISO へ今後時期を見て提

する予定である。


8

A 1101

:2005

JIS と国際規格との対応の程度の全体評価:MOD

備考1.  項目ごとの評価欄の記号の意味は,次のとおりである。

    ―  IDT………………  技術的差異がない。

    ―  MOD/削除………  国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。 
    ―  MOD/追加………  国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。

    ―  MOD/変更………  国際規格の規定内容を変更している。

2. JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次のとおりである。

    ―  MOD……………  国際規格を修正している。