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日本工業規格

JIS

 A

0030

-1994

建築の部位別性能分類

Classification of performance for building elements

1.

適用範囲  この規格は,建築の部位(壁,床,天井及び屋根)の性能を表すために表 1,表 及び表 3

に定める性能項目,測定及びその単位並びにそれに基づく級別について規定する。

なお,ここでいう性能とは,建築物の構造耐力に関するものを含まないものとする。

備考1.  この規格の引用規格を,次に示す。

JIS A 1304

  建築構造部分の耐火試験方法

JIS A 1321

  建築物の内装材料及び工法の難燃性試験方法

JIS A 1414

  建築用構成材(パネル)及びその構造部分の性能試験方法

2.

この規格の中で  {  }  を付けて示してある単位及び数値は,従来単位によるものであって,

参考値である。

2.

性能項目  性能項目は,表 のとおりとする。


2

A 0030-1994

表 1

性能項目

性能項目の意味

備考

反射性

光を反射する程度

断熱性

常温における熱の貫流に対する抵
抗の程度

遮音性

空気伝ぱん音を遮る程度

衝撃音遮断性

歩行などによって起こる発音が直

下階の室内に伝わらない程度

吸音性

音を吸収する程度

防水性

雨水などの水を通さない程度

防湿性

湿気を通さない程度

気密性

気圧差によって生じる空気の透過
に対する抵抗の程度

作 用 因 子 を 制 御 す

るための性能

耐分布圧性

各部位にかかる分布荷重による曲

げ力に耐える程度

耐衝撃性

衝突物などによって起こる衝撃力
に耐える程度

耐局圧性

局部圧縮荷重に耐える程度

耐摩耗性

摩耗に耐える程度

耐火性

火災に耐える程度

難燃性

燃えにくさの程度及び燃焼によっ

て起こる煙や有毒ガスを発生させ
ない程度

耐久性

経年によって起こる変質変形など
に耐える程度

建 物 の 存 続 と 安 全

に関する性能

3.

測定項目及び測定単位  性能の測定項目及び測定単位は,表 のとおりとする。

表 2

性能項目

測定項目

測定単位

備考

反射性

光反射率 (%)

45

°の可視光線に対する拡散反射率(部位

平均)

断熱性

熱貫流抵抗 W/m

2

K {m

2

・h・℃

/kcal}

常温における熱貫流抵抗(部位平均)

遮音性

透過損失 dB

指定周波数における透過損失(部位平均)

衝撃音遮断性(

1

)

標準曲線上の音

圧レベル差

dB

床衝撃音レベルの標準曲線

吸音性

吸音率 (%)

指定周波数における吸音率(部位平均)

防水性

(水密性)

水密圧力 Pa

{kgf/m

2

}

雨量 4l/m

2

・min をかけながら,

表 に示

す平均圧力を中心とした振動圧を順次加
えたときの漏水しない限界の平均圧力

防湿性

透湿抵抗

m

2

・day・mmAq/g 部位平均の透湿量の逆数(部位平均)

気密性

気密抵抗

m

2

h/m

3

圧力差 98Pa {10kgf/m

2

}

のときの単位面積

当たりの通気抵抗

耐分布圧性

単位荷重 N/m

2

 {kgf/m

2

}

最大たわみ l/100 の荷重,残留変形が最大

変形量の 2.5%の荷重,破壊荷重の

3

2

の荷

重,有害な損傷を受けない範囲の荷重の 4
種のうち最小のものをとる。

耐衝撃性

安全衝撃エネル
ギー

N

・cm {kgf・cm}

重すいを落下したときの損傷を受けない
限界エネルギー


3

A 0030-1994

性能項目

測定項目

測定単位

備考

耐局圧性

局圧荷重 N/cm

2

 {kgf/cm

2

}

径 25mm の半球による荷重を受けたとき
損傷を受けない範囲の荷重

耐摩耗性

摩耗量 mm

人が通常のはきもの(履物)で 12 万回歩
行接触したときの摩耗量

耐火性

加熱時間

JIS A 1304

に規定する加熱時間に耐える

範囲の時間

難燃性

防火材料の種別

建築基準法に定める防火材料の種別で発
熱係数,発煙係数などで判定する。

耐久性

耐久年数

普通の状態において予想される耐久年数

(

1

)

衝撃音遮断性は,ISO による標準曲線との音圧レベル差で級別する。

なお,級別の限界値は,標準曲線とどれだけの差があるかで表し,標準曲線を上下に平

行移動して得られるものとする。

標準曲線との音圧レベル差 

4.

級別

(1)

性能の級別は,

表 に示すとおりとする。


4

A 0030-1994

表 3

(

2

)

耐摩耗性について,現在,部位別の摩耗を扱った試験機はなく,

3の数値は12万人の歩行による摩耗を基準と

したものである。

(

3

)

建築基準法に定める防火材料

1

号:可燃,2 号:準難燃,3 号:難燃,4 号:準不燃及び 5 号:不燃

(2)

各級は性能値によって,その上限及び下限をもつものとする。

(3)

性能の級別の呼称は号数によって行う。

(4)

  6

号を超えるものは

7

号,

1

号を下まわるものは

0

号とする。

5.

試験方法及び測定方法  試験方法及び測定方法は,5.15.3 による。

5.1

耐火性  JIS A 1304

5.2

難燃性  JIS A 1321

5.3

防水性  JIS A 1414

備考

現在日本工業規格に規定されている試験方法は,

表 1∼表 に示された性能項目に関するもの

としては,JIS A 1304JIS A 1321 及び JIS A 1414 である。このほかの性能については,試験規

格が確立するまでの間,現在一般に行われている試験方法のうちから適当なものを選んで適用

するものとする。


5

A 0030-1994

6.

性能表示

6.1

この規格は,

表 1∼表 に示した性能項目のうち,場合によって必要なものだけを選定して適用する

ものであり,いかなる場合にもこれらすべての性能を適用するという目的をもつものではない。

なお,特別な目的をもつ場合は,

参考表 の性能項目を用いてもよい。

6.2

性能の表示は,

表 の級別をもとに(1)(4)に示す方法のいずれかによって示すものとする。

なお,

7

号及び

0

号については上限又は下限を示さなくてもよい。

(1)

∼号

(2)

∼号以上

(3)

∼号以下

(4)

∼号から∼号

備考

透過損失の例を,以下に示す。

3

号        :性能値で

28dB

以上

36dB

未満の範囲を示す。

3

号以上    :性能値で

28dB

以上の範囲を示す。

3

号以下    :性能値で

36dB

未満の範囲を示す。

3

号から

5

号:性能値で

28dB

以上

52dB

未満の範囲を示す。

7.

級別表示の記載事項  建築部位の性能級別表示のときの記載事項は,(1)(2)とする。

なお,試験方法が定まるまでは試験方法及び試験結果を併記しておくものとし,試験結果は必ず測定単

位で表すこと。

(1)

性能項目(名称)

(2)

性能項目別号数

参考

建築の部位の性能を

参考表 に示す。表 1,表 及び表 に掲げた性能項目は,このうち一般

に主要と考えられるものについて示したものである。

参考表 1

性能の種別

作用因子

性能項目

測定項目

性能項目の意味

作用因子を制 御する
ための性能

反射性 
光沢性

光反射率

光を反射する程度 
光沢の程度

日射

日射反射性

日射反射率

直接日光による屋根面の熱され
にくさ

断熱性

熱貫流抵抗

常温における熱の貫流に対する

抵抗の程度

蓄熱性

熱容量

温度の変動しにくさ

遮音性

透過損失

空気伝ぱん音を遮る程度

吸音性

吸音率

音を吸収する程度

発音性

衝撃音レベル

たたいた音又は衝撃音が発音し
ない程度

衝撃音遮断性

標 準 曲 線 上 の 音 圧
レベル差

歩行などによって起こる発音が
直下階に伝わらない程度

防水性

水密圧力

雨水などの水を通さない程度

(透水性)

(吸水性)

水を吸水しない程度

はっ水性

水をはじく程度

排水性

水が円滑に排水される程度

防湿性

透湿抵抗

湿気を通さない程度


6

A 0030-1994

性能の種別

作用因子

性能項目

測定項目

性能項目の意味

調湿性

単位吸湿量

湿気を吸収又は発散する程度

作用因子を制 御する
ための性能

空気

気密性

気密抵抗

気圧差によって生じる空気の透

過に対する抵抗の程度

(透気性)

小屋裏換気性

小屋裏空気の換気性

振動

防振性

振動が伝わらない程度

人・物

帯電防止性

静電気がたまらない程度

放射線

放射線遮断性

放射線吸収率

建物の存続と 安全に
関する性能

耐分布圧性

単位荷重

各部位にかかる分布荷重による
曲げ力に耐える程度

変形能

許容変形能

性能を劣化させずに変形に追従

する能力

耐せん断力性

面外せん断耐力

面外せん断に耐える程度

面内せん断耐力

面内せん断に耐える程度

耐局圧性

局圧荷重

局圧に耐える程度

耐ひっかき性

ひっかきに耐える程度

耐衝撃性

安 全 衝 撃 エ ネ ル ギ

衝突物などによって起こる衝撃

力に耐える程度

耐摩耗量

摩耗量

摩耗に耐える程度

耐振動性

振動に耐える程度

耐熱性

熱によって起こる変質,変形,破
壊などに耐える程度

耐寒性

寒さによって起こる変質,変形,

破壊などに耐える程度

耐水性

水によって起こる変質,変形,破
壊などに耐える程度

耐湿性

湿気によって起こる変質,変形,
破壊などに耐える程度

薬品

耐薬品性

①  油脂類によって起こる変質,

変形などに耐える程度

  酸,アルカリによって起こる

変質,変形などに耐える程度

③  アルコールによって起こる

変質,変形などに耐える程度

④  塩類によって起こる変質,変

形などに耐える程度

⑤  その他,化学性物質によって

起こる変質,変形などに耐え

る程度

耐火性

加熱時間

火災に耐える程度

難燃性

防火材料の種別

燃えにくさの程度及び燃焼によ

って起こる煙や有害ガスを発生
させない程度

耐引火性,着火性

引火着火温度

引火又は着火のしにくさの程度

紫外線

耐紫外線性

紫外線によって起こる変質など
に耐える程度

ほこりなど  耐汚性

  汚れの付着しにくさの程度
  汚れの目立ちにくさの程度
  汚れのおちやすさの程度

耐虫性

虫に侵されたり発生させない程


7

A 0030-1994

性能の種別

作用因子

性能項目

測定項目

性能項目の意味

ねずみ

耐そ性

ねずみに侵されない程度

建物の存続と 安全に
関する性能

耐食性

菌などに腐食されない程度

耐久

耐久性

耐久年数

経年によって起こる変質,

変形な

どに耐える程度

人間などに対 する感

覚又は作用に 関する
性能

(ふれる)  感触性

人が触れたときの肌ざわり感覚

の程度 
①  硬さ,軟らかさ 
②  滑らかさ,粗さ 
③  暖かさ,冷たさ

防傷害性

人間に対して傷害を与えない程

人・物

防衝撃性

物を落としたとき,

それを安全に

保つ程度

(歩行)  防滑性

滑りにくさの程度

(見る)  意匠性

人が見たときの意匠感覚の程度
  色 
②  質感 
③  模様 
④  光沢 
  形状・寸法

防振動性

人に不快な振動を与えない程度

備考  括弧内の作用因子は,人間の行為及び感覚についてのものである。


8

A 0030-1994

建築部会  建築の部位別性能分類専門委員会  構成表(昭和 48 年 10 月 16 日制定のとき)

氏名

所属

(委員会長)

狩  野  春  一

星  野  昌  一

東京理科大学

池  辺      陽

東京大学

井  口  洋  佑

東京理科大学

金  子  勇次郎

建設省住宅局

原  野  律  郎

通商産業省化学工業局

三  村  由  夫

建設省建築研究所

永  瀬      章

自治省消防庁

市  橋  利  明

工業技術院標準部

救仁郷      斉

建設省住宅局

矢  崎  武  泰

日本住宅公団

丹  羽  篤  人

日本住宅金融公庫

高  桑  利  雄

日本国有鉄道

吉  田  邦  彦

日本電信電話公社

山  口  安  男

日建設計株式会社

藤  井  正  一

財団法人建材試験センター

中  川  中  夫

大成プレハブ株式会社

村  井      進

プレハブ建築協会

丸  山  貞司呂

戸田建設株式会社

丸  一  俊  雄

清水建設株式会社

安  部  一  郎

鹿島建設株式会社

青  木  敬二郎

大和ハウス株式会社

阿  部  市  郎

永大産業株式会社

(事務局)

田  村  尹  行

工業技術院標準部材料規格課

松  本  大  治

工業技術院標準部材料規格課

近  藤      弘

工業技術院標準部材料規格課

小  林  秋  穂

工業技術院標準部材料規格課

(事務局)

牛  島  宏  育

工業技術院標準部材料規格課(平成 6 年 2 月 15 日改正のとき)

荒  井      淳

工業技術院標準部材料規格課(平成 6 年 2 月 15 日改正のとき)